令和8年度診療報酬改定|歯周病継続管理の新たな青写真

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April 18, 26

スライド概要

令和8年度診療報酬改定で歯周病安定期治療(SPT)と歯周病重症化予防治療(P重防)が「歯周病継続支援治療」に統合。170/200/350点の新点数、ハイリスク患者加算から重症化予防連携強化加算(100点)への再編、医科歯科連携の義務化まで、歯科医院が押さえるべき変更点を全13スライドで解説します。
メルマガ『【令和8年度改定】歯周病SPTとP重防が統合|新設「歯周病継続支援治療」の全要点』:https://www.daitoku0110.news/p/periodontal-continuous-support-treatment
チャットでの質問はこちら:https://notebooklm.google.com/notebook/cab4bcca-4eec-48aa-831b-fc047ae0c61a

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病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用

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各ページのテキスト
1.

令和8年度 診療報酬改定の全要点 歯周病継続管理の新たな青写真 「歯周病継続支援治療」の創設と、医科歯科連携プロセスへの完全対応ガイド

2.

令和8年度の歯周病管理は「制度の統合」と「医科連携」の2本柱で抜本的に再編される 第1の柱: 制度のシンプル化 SPTとP重防の完全統合 新名称「歯周病継続支援治療」の創設 歯数に応じた3段階のシンプルな点数体系へ移行 第2の柱: 医科歯科連携の実質化 ハイリスク患者加算の名称・要件変更 新名称「重症化予防連携強化加算」への移行 医科への診療情報提供(双方向フィードバック)の義務化

3.

改定の背景には、月間300万回を超える算定規模と、わずか9%に留まる連携実態がある 月間 3,000,000+回 令和6年審査データにおけるSPTとP重防の合計算定回数。 課題: 治療内容(SRP、機械的歯面清掃など)が共通しているにも関わらず、2系統の制度が並立し、評価体系が複雑化していた。 わずか9% 糖尿病患者に関する、医科からの情報提供依頼の割合。 課題: 従来の制度では、歯科から医科へのフィードバック要件がなく、全身疾患管理における「一方通行」が課題となっていた。

4.

第1の柱: 類似していた「SPT」と「P重防」が統合され、継続管理が一本化される Trust Blue 歯周病安定期治療(SPT) 対象状態は異なるが、プラークコントロール、SRP等の治療内容は共通 Trust Blue 歯周病重症化予防治療(P重防) 歯周病継続支援治療 令和8年度~ ・一連の歯周病治療終了後、継続支援が必要な患者に対する包括評価 ・現行のP重防は削除され、併算定不可規定も整理

5.

The Clinical Blueprint 新旧制度の比較: 対象区分の撤廃と、新たな算定ルールの全体像 現行制度 令和8年度新制度 制度名 SPT/P重防(2系統) 歯周病継続支援治療(1本化) 対象状態 病状安定(SPT)/ 治癒(P重防)など状態により区分 状態による区分を撤廃 (継続支援が必要な患者へ拡張) 評価体系 複雑な併算定ルール・区分 歯数に応じた3段階の点数構造 算定頻度 各制度・加算状況により変動 原則3月に1回(※条件により月1回)

6.

The Clinical Blueprint 歯数に応じた3段階の点数構造と、3月に1回の算定サイクル 20歯以上 350点 10歯以上〜 20歯未満 200点 1歯以上〜 10歯未満 170点 原則3月に1回 (前回実施月の翌月初日から2月経過後) ※口腔管理体制強化加算の届出 診療所は「月1回」の算定が可能。

7.

第2の柱: ハイリスク患者加算を廃止し、「重症化予防連携強化加算」へ評価を引き上げ 歯周病ハイリスク患者加算 80点 状態: 医科からの文書に基づく SPT実施のみ (フィードバック不要) 重症化予防連携強化加算 100点 状態: 評価が20点引き上げ。 ただし、医科医療機関への 「診療情報提供」が必須要件化。 歯科単独での完結から、外部連携型モデルへの移行。

8.

エビデンスに基づく方針転換: 非外科的歯周治療による血糖コントロールの改善 HbA1c平均 0.30% 減少 ・糖尿病患者に対する非外科的歯周治療の介入は、HbA1c値の有意な改善をもたらすことがメタアナリシスで確認されている。 ・令和8年度改定は、歯周治療を「口腔内の局所治療」から「血糖コントロールに資する全身管理の一環」へと格上げする明確なメッセージである。

9.

双方向の連携プロセス: 新たな加算算定に必須となる情報フィードバック・ループ Step 1 医科医療機関からの情報提供 (糖尿病患者等の情報) 医科 これら双方向のプロセスが完了して初めて 「重症化予防連携強化加算(100点)」が 算定可能となる。 歯科 Step 2 当該情報に基づき 「歯周病継続支援治療」 を実施 Step 3 治療結果や口腔内状況を 医科医療機関へ情報提供 (フィードバック)

10.

歯周外科手術へ移行した場合の厳格な算定ルール(急性期と安定期の分離) Scenario A 継続支援 治療開始 [病状変化・ 外科手術] 算定不可 (Billing Paused) 歯周精密検査で 安定確認 継続支援 治療再開 Scenario B 継続支援治療開始日以降に 歯周外科手術を実施した場合 50% 手術後の継続支援治療は 「所定点数の100分の50」で算定

11.

継続管理の質を担保する「口腔管理体制強化加算」の優位性は維持される 歯周病継続支援治療 口腔管理体制強化加算: 120点(現行維持) Context Block 施設基準: 小児口腔機能管理料注3に規定する施設基準に適合し、地方厚生局長等へ届出済みの診療所。 インパクト: 歯周病継続支援治療を開始した場合に所定点数へ120点が加算される。さらに、算定頻度の制限が緩和され「月1回」の算定が可能となる。かかりつけ歯科医機能の中核としての役割は継続。

12.

これからの歯周病継続管理の全体像: 局所メンテナンスから全身のライフコース管理へ 歯科継続 管理 患者 (Patient Lifecycle) 全身疾患 管理 ・評価体系のシンプル化(一本化)は、単なる事務負担の軽減ではない。 ・それは、歯科が「複雑な算定ルールの管理」から解放され、患者の「ライフコースを通じた継続的・効果的な治療」と「医科とのシームレスな情報連携」にリソースを集中させるための環境整備である。 ・令和8年度改定は、歯科医院を全身疾患予防の最前線として再定義するパラダイムシフトである。

13.

令和8年度施行に向け、歯科医院が直ちに着手すべき3つのアクション 1 オペレーションの整備 歯数別(1-9歯/10-19歯/20歯以上)の3段階点数へのレセコン設定・算定移行シミュレーションの実施。 2 臨床体制の確認 口腔管理体制強化加算(120点)の施設基準への適合確認と、月1回算定を活用したハイリスク患者への介入計画の見直し。 3 連携プロトコルの構築 近隣の医科(特に糖尿病内科)との情報共有フォーマットの作成と、双方向フィードバックを漏れなく実施する院内ワークフローの確立。