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April 11, 26
スライド概要
令和8年度診療報酬改定の「治し、支える医療」(Ⅱ-2)を3分野・11項目で体系的に整理したスライドです。カンファレンス頻度の緩和、包括期充実体制加算(80点)の新設、入退院支援加算1の新点数(1,000点)、介護支援等連携指導料の再編、口腔管理連携加算(600点)・医科連携訪問加算(500点)の新設など、改定の全体像と各項目の要点を図解でわかりやすく解説します。
メルマガ『【令和8年度改定まとめ】「治し、支える医療」の実現|後方支援・入退院・リハ栄養口腔の11項目を総整理』:https://www.daitoku0110.news/p/r8-treat-support-medicine-overview
病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用
【令和8年度診療報酬改定】 「治し、支える医療」の完全理解 後方支援・入退院・リハ栄養口腔の11項目から読み解く、 2040年を見据えた病院経営の戦略的ロードマップ 2024年4月 | 医療政策戦略本部
2040年問題の構造と令和8年度改定の真の狙い 高齢者の救急搬送の急増 入院前から退院後までを一貫して支える医療提供体制 医療・介護の複合ニーズの複雑化 令和8年度改定の真の狙いは、急性期と在宅・介護を隔てていた「壁」を壊し、 シームレスな支援体制(治し、支える医療)を構築することにあります。
「治し、支える医療」を構成する3つの柱と11項目の全容 第1の柱:在宅・施設入所者の後方支援 1. カンファレンス頻度の大幅緩和 2. 包括期充実体制加算(80点)の新設 3. 地域包括ケア病棟の初期加算等の見直し 入院前 救急・入院 病棟・リハビリ 退院・在宅 第2の柱:円滑な入退院の実現 4. 入退院支援加算の全方位アップデート 5. 介護支援等連携指導料の再編 6. 高次脳機能障害者の退院支援要件 7. 専門人材の柔軟な活用(専従緩和) 第3の柱:高齢者の生活を支えるケア 8. リハ栄養口腔連携体制加算の2段階再編 9. 摂食嚥下機能回復・経腸栄養の対象拡大 10. 口腔管理連携加算(600点)の新設 11. 医科連携訪問加算(500点)の新設
中小病院の新たな使命:「包括期充実体制加算」の新設 キャッチメントネットワーク図 急性期病院 病院 +80点/日 (最大14日間) 施設基準と算定要件 ・対象:200床未満の中小病院 (A100 急性期一般入院基本料を持たないこと) ・病棟:地域包括医療病棟 または 地域包括ケア病棟 ・要件:後方支援を担う「体制」と「実績」の評価 看護施設 私の宅
カンファレンス要件の大幅な規制緩和 ICTの活用 一定の実績(年2件以上の受入・往診) なし あり あり 年3回以上から 年1回以上へ緩和 年1回以上 (据え置き/最緩和水準) なし 月1回以上から 原則 年3回以上 へ大幅緩和 年1回以上 へ大幅緩和 【経営的インパクト】入退院支援加算1における連携機関とのカンファレンスとの 「兼任」が公式に認められ、現場の業務負担が劇的に軽減されます。
地域包括ケア病棟:初期加算のメリハリ化と 包括範囲からの除外 緊急入院した患者 点数引き上げ 搬送手段から 「入院の緊急性」 へシフト それ以外の患者 (従来の救急搬送等) 点数引き下げ 包括範囲 +退院時 共同指導料2 +介護支援等 連携指導料 特定の指導料が包括範囲から外れ、別途算定が可能に (収益機会の拡大)。
入退院支援加算の全方位アップデート(7つの変更点) 連携・入院前 ・検査・画像情報提供 加算(+200点)の新設 ・介護保険施設等への 誘導による金品収受の 厳格な禁止 入院中 入退院支援加算1 (+1,000点) ※地域包括医療病棟等 ・専従職員の他業務兼務の明記 ・面会を妨げない規定の新設 退院支援 ・退院困難な要因の 基準拡大 ・医療保護入院等 診療料への多職種 退院支援の評価 (+400点)
介護支援等連携指導料の再編: 「退院時」から「平時」の評価へ 従来型(退院時) 指導料1:400点 【新設】平時からの連携 指導料2:500点 地域介護ケアマネージャー 病院社MSW/ナース 乳護施設 家庭介護職員 住宅介護職員者 算定要件:指導料2は「入退院支援加算1」の届出病棟に限定。入退院支援部門の担当者が、 平時から関係を構築しているケアマネージャー等と共同指導を行うことが必須。
回復期リハ病棟:高次脳機能障害者の退院支援 「3つの新要件」 STEP 1: 情報把握 高次脳機能障害支援センター等の地域資源に関する情報を平時から把握する。 STEP 2: 説明・提供 退院時、患者および家族に対して、把握した支援センター等の情報について説明し、提供する。 STEP 3: 文書整備 リハビリテーションの継続先となる機関へ、必要な情報を文書で提供する体制を整備する。 【重要】これらは加算ではなく「施設基準の追加要件」です。未整備の場合、 病棟自体の基準を満たせなくなるため、早急な体制構築が必須です。
専門人材の柔軟な活用:専従(専任)要件の緩和 本来の専従業務 新たに解放された 月16時間 ① 感染対策専門家による助言 介護保険施設等への助言時間の上限が 「月10時間」から「月16時間」へ拡大。 ② 専従者の他業務従事容認 専従者が、自院における本来業務以外の業務に 「月16時間まで」従事することが公式に容認。 ※入院栄養管理体制加算における専従管理栄養士の業務範囲も拡大され、院内のタスク・シフトを後押し。
リハ栄養口腔連携体制加算の2段階再編:裾野の拡大 加算1(150点) ・土日祝日のリハ提供量:8割以上 ・ADL低下割合:3%未満 【新】加算2(90点) ・土日祝日のリハ提供量:7割以上へ緩和 ・ADL低下割合:5%未満へ緩和 地域包括ケア病棟にも新たに「リハ栄養口腔連携加算(30点)」が新設され、包括期全体での底上げが狙い。
摂食嚥下機能回復・経腸栄養管理: 対象拡大と要件緩和 受象性能展開フローチャート 従来の対象患者 言語聴覚士(ST) 配置:「専従」から 「専任」へ緩和 入院前からの中心静脈栄養管理患者 経口摂取不可で経腸栄養を 選択した患者 【実績要件の追加】 経腸栄養から経口摂取へ回復した 患者(加算3に算入可能)
医科歯科連携の完成形:双方向への強力なインセンティブ 歯科診療を行わない病院 連携する歯科医療機関 口腔管理連携加算(+600点) 要件:歯科との連携体制構築/同意を得た文書紹介/入院中の歯科診療の実施 医科連携訪問加算(+500点) 要件:病院からの依頼に基づき、入院患者への歯科訪問診療を実施 病院側と歯科側の双方に高配点が設定され、 連携が相互の経営的メリットに直結する対称的な設計。
総括:11項目に隠された厚労省の「戦略的アーキテクチャ」 連携・実績の要求水準 高 低 高 算定・体制のハードル 低 ・ST専任化 ・16時間の他業務容認 ・カンファレンス頻度減 ・リハ加算2の基準緩和 指導料2(平時ネットワーク) 医科歯科連携(双方向インセンティブ) 新入退院支援加算(1,000点) 「要件を緩和して算定しやすくする(入口の拡大)」一方で、「施設間の真の連携と 実績(出口の質)」を強烈に求めているのが、令和8年度改定の最大の特徴です。
病院経営層が今すぐ取り組むべき3つの戦略的アクション Audit(人材リソースの再点検) 緩和された「専従枠(月16時間)」と 「ST専任化」を活用し、院内のタスク ・シフトと稼働計画を再構築する。 Network(平時ネットワークの構築) 「介護指導料2(500点)」と「医科歯 科連携(600点)」獲得のため、ケアマ ネージャーおよび地域歯科医との協定・ ICT連携を即時進める。 Notify(施設基準の確実な届出) 新たな「必須要件(高次脳機能障害 等)」の漏れを防ぎ、新設された高 配点加算(包括期80点、入退院支援 1000点)の届出準備を完了させる。 「治し、支える医療」への適応が、2040年を生き残る病院の絶対条件となります。