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March 16, 26
スライド概要
令和8年度診療報酬改定における入院医療の見直し4項目(⑨地域包括医療病棟の再編、⑩回復期リハビリテーション病棟の9つの変更、⑪療養病棟の医療区分見直し、⑫障害者施設等入院基本料の廃用症候群評価の変更)を、点数・施設基準・経過措置まで網羅的に解説したスライド資料です。
メルマガ『【令和8年度改定】入院医療の見直し4項目を総まとめ|地域包括医療・回復期リハ・療養・障害者施設』:https://www.daitoku0110.news/p/r8-inpatient-reform-summary
病院事務長。急性期から回復期まで多岐にわたる医療機関で勤務。 医事、介護事務、経理、財務、税務、監査、総務、設備、情報システム、地域連携、法人業務まで、幅広い部門で自ら実務を経験し全体を統括。福祉業界の知見やイベント開催経験に加え、課題解決のためにAIエージェントを作成し、法人を支援した実績も多数有する。 【公開資料】主に以下の2テーマでスライド・動画を提供。 1. 令和8年度診療報酬改定(算定要件・疑義解釈など)や施設基準、医療DXの解説 2. AIエージェント(miiboなど)の構築・活用
【令和8年度診療報酬改定】 入院医療の見直し4項目 徹底解剖 2040年を見据えた機能分化と 「医療資源投入量」の適正評価
2040年頃を見据えた医療機関の機能分化・連携の推進。 「Ⅱ-1-1」改定の根底にあるのは、実績に基づく適正評価の徹底。 地域包括医療 緊急・手術実績に応じた 入院料の3区分化。 [患者の状態] = [医療資源投入量] = [評価体系] 回復期リハ アウトカム(実績指数)の 全入院料への適用と強化 体制の新設。 療養 感染症併発・非がん緩和 ケア等、実際の投入量に基 づく医療区分の引き上げ。 障害者施設 療養病棟と同等の状態 (廃用症候群)に対する 評価体系の適正化・統一。
4つの対象領域と改定の要点 地域包括医療 病棟 入院料・加算・施設 基準の構造的再編。 手術・緊急入院の有 無による評価の分 岐。 回復期リハビリ テーション病棟 強化体制加算の新 設と、全入院料への アウトカム(実績指 数)適用の義務化。 療養病棟 医療資源投入量の 増加を反映した、医 療区分2・3の対象 疾患・処置の大幅な アップデート。 障害者施設等 入院基本料 類似する患者状態 (廃用症候群)に対 する、病棟間の評価 の不整合の解消。
地域包括医療病棟①:入院料の構造的再編と3区分化 新・地域包括 医療病棟入院料 [入院料1] 急性期病棟を 併設しない [イ]:緊急入院+手術なし 最高点:3,367点 評価の根拠:「手術のない緊急入院患者は、包括範囲内 の出来高実績点数が高い」という実態データを反映し、 最も高い医療資源投入量として評価。 [入院料2] 急性期病棟を 併設する [ロ]:緊急入院+手術あり 中間評価 [ハ]:上記以外 最低点:3,066点
地域包括医療病棟②:加算の2段階化と施設基準の柔軟化 リハビリ・栄養・口腔連携加算 Before:一律80点 【加算1】 110点 (多職種による 包括的取組を 積極的に実施) 【加算2】 50点 (段階的に 体制を整備) 平均在院日数 「原則20日以内」 + 「85歳以上の患者 割合が2割増すごとに +1日」 高齢化による実態への配慮。 重症度、医療・看護必要度 評価方法: [割合 (%)] 評価方法: [指数 (Index)] へ変更
回復期リハビリテーション病棟①:質の高いリハ医療に向けた3つの柱(9つの変更点) Diagnostic Table アウトカムと評価 【新設】強化体制加算(80点/ 日):実績指数48以上、退院前 訪問、排尿自立支援加算が要 件(入院料1対象)。 【新設】入院料2・4に実績指 数32以上の基準を導入(全入 院料でアウトカム評価適用)。 【推奨】FIMによる測定が望 ましい。 対象患者の拡大・見直し 【追加】重症患者基準に「高次 脳機能障害」「脊髄損傷」を追 加。 【削除】改善割合の要件を廃 止。 運用体制と地域連携 【必須】土曜日・休日を含む全 日のリハ提供体制(入院料1~ 4)。 【拡大】FIM研修会開催・地域 支援事業への参加(入院料1~ 4)。退院前訪問指導料が出来 高算定可能に。 【推奨】口腔管理の体制整備 (入院料3・4)。
回復期リハビリテーション病棟②:点数の引き上げと厳格な経過措置 Step-Up Bar Chart ベースアップ+強化体制加算による さらなる評価増の可能性 入院料1:2,229点 2,346点 入院料3:1,917点 2,062点 全入院料で基本点数 が引き上げ。 期限:令和8年(2026年)9月30日 □ To-Do 1:入院料2・4における「実績指数32以上」 の達成。 □ To-Do 2:入院料3・4における「土日祝日を含む全 日リハビリテーション提供体制」の構築。
療養病棟①:医療資源投入量に基づく「医療区分」の引き上げ 医療区分3 医療区分2 「感染症処置(肺炎・ 尿路感染症等)」+「 創傷の治療等」の併施 従来区分2だったが、 リソース増を反映し区分3へ。 非がん緩和 ケアの追加 末期呼吸器疾患、末期心不全 、末期腎不全。 (要件:末期状態+ 医療用麻薬等による苦痛・ 症状コントロール) 準超重症児は 【区分2】へ 15歳未満の小児 超重症児は 【区分3】へ
療養病棟②:入院料2における患者割合要件の厳格化 60% 医療区分2・3 患者割合 療養病棟入院料2の施設基準引き上げ(5割→6割) 期限:令和8年(2026年) 9月30日まで 期限までに、改定された新・医療 区分基準に基づき、院内の患者 ポートフォリオを再評価し、6割の 基準を満たす体制構築が必須。
障害者施設等:廃用症候群の評価適正化と療養病棟への準拠 障害者施設等の 廃用症候群患者 認知症の有無・寝た きり度・医療的な状 態で類似した分布。 しかし、レセプト請 求点数は障害者施設 が高いという「役割 分担の課題」。 療養病棟の 患者 廃用症候群を「注13」 対象患者に追加 Funnel Filter: 医療区分1・2相当 療養病棟に準じた 点数へ移行 対象外:廃用症候群の発症前から「重度の肢体不自由児(者)」 (身体障害者程度等級表の1級・2級)に該当する患者。 理由:より頻回な看護提供を必要とする実態データに基づくため。
領域別サマリー:2040年に向けた構造的変革のマトリクス 地域包括医療 回復期リハ 療養病棟 障害者施設 1. 資源投入量 評価の ロジック 手術なし・緊急 入院の実績を最高 評価。 全入院料でのア ウトカム(FIM) 達成度評価。 処置の併施・緩和 ケアの負荷を区分 上昇で評価。 状態が類似する 廃用症候群の点数 適正化。 2. 主要な要件 変更 85歳以上割合によ る在院日数緩和、 看護必要度の 「指数」化。 全日リハ必須化、 高次脳・脊損の 重症基準追加。 区分2・3患者の 6割以上確保 (入院料2)。 1・2級身体障害者 以外の廃用症候群 の療養準拠。 3. デッドライ ン 令和8年9月30日
今後の経営戦略:令和8年度改定に向けた3つのアクション Step 1:アセスメントと 再計算 新基準(FIM実績指数、85歳以上割合、新 ・医療区分)に基づき、現在の入院患者 ポートフォリオをシミュレーションし、該 当クラスを再判定する。 Step 2:現場オペレーシ ョンの再構築 土日祝日のリハビリスタッフ配置確保、 多職種連携(口腔・栄養)のプロセス 化、退院前訪問指導のルーティン化を急 ぐ。 Step 3:2026年9月への 移行マネジメント 地域包括医療の3区分化による財務イ ンパクトを試算し、2026年9月末の経 過措置終了(回復期リハのアウトカム 基準・全日提供、療養の6割基準)に向 けた採用・集患戦略を策定する。