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March 18, 15
スライド概要
Presented at 2014 Spring Meeting of Acoustical Society of Japan (domestic comference)
Daichi Kitamura, Hiroshi Saruwatari, Satoshi Nakamura, Kazunobu Kondo, Yu Takahashi, Hirokazu Kameoka, "Optimal divergence diversity for superresolution-based nonnegative matrix factorization," Proceedings of 2014 Spring Meeting of Acoustical Society of Japan, 3-2-9, pp.727-730, Tokyo, March 2014.
http://d-kitamura.net/links_en.html
2014 ASJ Spring meeting 第二会場 電気音響 アレー信号処理 3-2-9 Optimal divergence diversity for superresolutionbased nonnegative matrix factorization 超解像型教師あり非負値行列因子分解における 最適なダイバージェンスのダイバーシチ 北村大地, 猿渡洋, 中村哲, (奈良先端科学技術大学院大学) 高橋祐, 近藤多伸 (ヤマハ株式会社) 亀岡弘和 (東京大学/NTT)
研究背景 • 音楽信号分離技術の研究が盛ん 応用例 • 自動採譜技術の前段処理 • 音ARシステムへの応用 等 信号分離 • 非負値行列因子分解(NMF)を用いた手法が高い注目を 集めいている • 教師ありNMF(SNMF)は高精度な信号分離が可能だが, 非目的音源が増加すると精度が劣化 ステレオ信号を対象とした新しいハイブリッド信 号分離手法が提案されている 2
研究背景 • ハイブリッド手法 入力ステレオ信号 L R 音源の空間情報による分離 (方位クラスタリング) 教師あり手法による分離 (超解像型SNMF) 分離目的信号 3
研究背景 • 後段の超解像型SNMFにおける最適な距離規範(ダイ バージェンス)は入力信号中の音源の空間配置に依存 – 音源の空間情報の違い • 本発表の目的 いかなる空間配置においても最適なダイバージェンス を用いて高精度で目的音源を分離できる一般化ハイ ブリッド手法を提案する 4
NMF [Lee, 2001] • NMF – スパース分解表現手法 – スペクトログラム中の有意な特徴量を抽出可能 Frequency Time Amplitude Time 基底 アクティベーション行列 (各基底の時間変化) Amplitude 基底行列 (頻出スペクトル) Frequency 観測行列 (スペクトログラム) Ω: 周波数ビン数 𝑇: 時間フレーム数 𝐾: 分解基底数 5
NMFの変数最適化 • 分解行列(変数) は観測データ と分解表現デー タ の距離(ダイバージェンス)の最小化で求める コスト関数: : 行列 の要素 • 特にユークリッド距離とKLダイバージェンスが用いられる • 振幅ドメインでのSNMFでは,KLダイバージェンスのコス ト関数が高精度に分離できる [FitzGerald, 2012], [Kitamura, 2013] – 音楽信号のスペクトログラムの持つスパース性に起因 6
SNMF [Smaragdis, 2007] • 分離目的音源の教師情報を用いる – 教師スペクトル基底 を作成(目的音のスペクトルの辞書) – 観測スペクトログラム を目的成分とそれ以外の成分に分離 学習ステージ 目的音の音階情報 目的音源の サンプル音 教師基底行列 (目的音源のスペクトル辞書) 最適化 分離ステージ 混合信号 目的音源成分 固定 その他の音源成分 7
SNMFの問題 • 目的音源以外の干渉成分が増加すると分離精度が劣化 2音源の場合 SNMF 5音源の場合 SNMF 残留成分 8
方位クラスタリング [Araki, 2007], [Miyabe, 2009] • チャネル間の振幅差を用いてクラスタリング • スペクトログラムドメインでのバイナリマスキング 要素毎の積 入力ステレオ信号 Right C C C C C C L C R C C L C R C R L C L C Time L R L R R L C バイナリマスク R R R L C Frequency 混合信号 Frequency Left Center 分離信号 1 1 1 1 1 1 0 1 0 1 1 0 1 0 1 0 0 1 0 1 0 0 0 0 1 Center 0 0 0 0 1 Time 方位クラスタリング L R • 問題点 – 同一方位の複数音源の分離は不可能 – バイナリマスキングによる人工歪みの発生 9
ハイブリッド手法 [Kitamura, 2013] • 方位クラスタリングの後に超解像型SNMFを適用するハ イブリッド手法が提案された ハイブリッド手法 空間分離 L スペクトル 分離 R 方位クラス タリング 超解像型SNMF 10
超解像型SNMF • 方位クラスタリングによって生じる人工歪み(スペクトログ ラム上での穴)を教師基底から外挿して復元 Time 方位クラス タリング 分離目的クラスタ 復元目的信号 Frequency 非目的 方位成分 目的 方位成分 Frequency Frequency 入力スペクトログラム : 欠落 Time Time 超解像型SNMF 11
超解像型SNMF • 方位クラスタリングによって生じる歪み 欠落 Frequency 分離されたクラスタ : 欠落 Time 教師スペクトル基底 欠落成分をコスト 関数から除外 フィットする 基底を外挿 … 12
超解像型SNMFに最適なダイバージェンス • 従来のSNMFではKLダイバージェンスが高精度 KL-divergence EUC-distance 一方 • 超解像型SNMFの最適ダイバージェンスはスペク トログラムの欠落数に依存 KL-divergence ? EUC-distance – 方位クラスタリングの結果(音源の空間配置)に依存 13
超解像型SNMFに最適なダイバージェンス • 超解像型SNMFは2つのタスクがある 目的音源 分離 超解像型SNMF 基底外挿 (超解像) • 分離能力と外挿能力はトレードオフになる [Kitamura, 2013] 一般化距離関数(b -divergence) 性能 ハイブリッド手法の総合性能 分離能力 0 IS 1 外挿能力 2 KL EUC 3 4 14
多重ダイバージェンスに基づくSNMF • スペクトルの欠落と最適なダイバージェンス – 多いフレームはユークリッド距離 (外挿重視) – 少ないフレームはKLダイバージェンス (分離重視) バイナリ マスク Frequency 観測スペクト ログラム 欠落が少ないフレーム KLダイバージェンス で測る 欠落が多いフレーム ユークリッド距離 で測る Time 番目のフレームにお ける穴の密度 と閾値 で距離規範を決定 15
Frequency 提案手法: フロー図 Time Calculation of rate ofCalculation chasms of rate ofCalculation chasms of rate (EUC) Yesof chasmsNo (EUC) Yes No (EUC) Yes No (KL)Calculation (KL) of chasms (KL) (EUC) Yes EUC-distanceKL-divergenceEUC-distanceKL-divergencebased cost function based cost function EUC-distanceKL-divergencebased cost function based cost function based cost function basedEUC-distancecost function based cost function of rate No (KL) KL-divergencebased cost function Superresolution-based SNMF 16
提案手法: コスト関数 • 多重ダイバージェンスに基づく超解像型SNMFのコスト 関数 : 各フレームにおける穴の密度 17
提案手法: 更新式 • 多重ダイバージェンスに基づく超解像型SNMFの更新式 – アクティベーション行列の更新式はフレーム毎に独立している 為,直接場合分けされる 18
提案手法: 更新式 • 多重ダイバージェンスに基づく超解像型SNMFの更新式 – その他の基底の更新式はフレームに関する総和の中に場合分 けが起きる 19
実験条件 • 4つのメロディからなるステレオの混合音源を作成 • 中央に2つ,左右 °に1つずつ音源を配置 • 3種の楽器編成のMIDI信号を用意,計36パターンの平均評価値 Left Dataset No. 1 No. 2 No. 3 Melody 1 Oboe Trumpet Horn Melody 2 Midrange Bass Flute Piano Trombone Violin Harpsichord Fagotto Clarinet Piano Cello Center 2 4 1 目的音源 Right 3 教師用 音源信号 目的音源の音域をカバーする2オクターブの24音階 20
実験条件 • 音源の空間配置の異なる4種類の入力データを作成 • SP1は欠落が少なく,SP4は欠落が多い • 閾値 t = 0.2 Spatial condition SP1 SP2 SP3 SP4 Left Measure 1 2 3 Center 4 2 4 1 目的音源 Right 3 21
実験結果 Good 14 SDR [dB] 12 Bad Hybrid method (KL-divergence) Hybrid method (EUC-distance) Hybrid method based on multi-divergence 10 SNMF (KL) 8 SNMF (EUC) 6 4 2 0 SP1 SP2 SP3 SP4 Spatial patterns 少ない 穴の数 多い 22
まとめ • いかなる音源の空間配置にも対応した多重ダイ バージェンスに基づく超解像型SNMFを提案 • ダイバージェンスはスペクトログラムの各フレーム の欠落密度によって閾値処理され,決定される – ダイバージェンスのダイバーシチ • 音源の空間配置を変化させた信号を用いて,提 案手法の有効性を確認 23