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July 29, 25
スライド概要
2025年7月31日開催の「【SRE特集】3社が語るSREの役割 組織の変遷と直面した課題とは?」で使用する資料です。
ウェルスナビ株式会社 技術広報チームの公式アカウントです。
ウェルスナビのSREチームの歩 みとこれから 2025/07/31 Findy Job LT【SRE特集】 3社が語るSREの役割組織の変遷と直⾯した課題とは? 1
⾃⼰紹介 和田 雄樹(Yuki Wada) ウェルスナビ株式会社 システム基盤チーム マネージャー 職歴 システムエンジニアとしての経験を経て、2018年にウェルスナビ入社。 2024年より同社のSREチームのマネージャーをつとめる。 2 @2025 WealthNavi Inc.
1. ウェルスナビの SREになる 2. チームのこれまでの歩み 3. 解決すべき課題と取り組み 4. さいごに 3 @2025 WealthNavi Inc.
きっかけ サービス利用開始日にスカウト メッセージがきた(偶然) 4 @2025 WealthNavi Inc.
いい会社だと感じたエピソード 🌱 選考過程でしか得られない、会社の雰囲気や中の⼈の考えは貴重 ● 面接後、リモートオフィスツアーをしてくれ、 気取らない堅実な社風を感じられた ○ 採用担当の方がPCを抱え、仕事中のエンジニアの席に突撃 ○ コピー機前に「経費削減、カラー印刷〇円」と書かれた張り紙があった(今はない ● 最終面接で、真に顧客本位であり、サービスが大きくなる可能性も感じられた ○ CEOに「ロボアドがやりたいんですか?」と失礼な質問をした ○ 「お客様のお金の悩みを解決したいだけ」「ロボアドという言葉は後で知り、SEOで有利だか らそう名乗っている」という旨の回答をいただいた 5 @2025 WealthNavi Inc.
⼊社時に考えていたこと&実際どうだったか ✌ 顧客の視点に⽴てる⽬的があると、SREがはかどって楽しい この会社でなにをしたいのか ● 自分が預けた資産は自分で責任を持って守りたい (安心できるサービスを作る) ● サービスの新機能が楽しみだから爆速で成長させたい (開発者が使いやすい基盤を作る) 入社後どうだったか ● 組織やプロダクトが成長し続ける環境で、上記を達成を継続するのはたいへん ● 間違いなく言えるのは「顧客の視点に立てる目的があると、 SREがはかどって楽しい」 こと 6 @2025 WealthNavi Inc.
1. ウェルスナビの SREになる 2. チームのこれまでの歩み 3. 解決すべき課題と取り組み 4. さいごに 7 @2025 WealthNavi Inc.
開発者数とプロダクト数の推移 0→1フェーズ 1→10フェーズ 10→100フェーズ 専任SRE不在 急成⻑に伴い発⽣する問題の ⽕消しをしながらモダナイズ 開発組織拡大&プロダクト増 に立ち向かう必要あり🔥 ‧すべてEC2 ‧ログインして⼿動デプロイ ‧Aurora/ECS移⾏ ‧デプロイ⾃動化 ‧監視/O11y導⼊(Datadog) 2018年3月 2021年11月 開発者 : 約20名 SRE: 2名 開発者 : 約45名 SRE: 4名 ‧共通基盤の導⼊(EKS) ‧信頼性向上(SRE) ‧開発効率向上(PFE) … AI 開発者 : 100名以上 SRE: 8名 map データ基盤 ID基盤 2025年6月 ウェルスガイド 保険 ロボアド 2015 ~ 2017年 2018 ~ 2023年 8 2024 ~ 2025年 @2025 WealthNavi Inc.
リリース件数の推移 2025年6月 前年同月比 1.7倍 9 @2025 WealthNavi Inc.
技術スタック 新規プロダクト(2024〜) ロボアド フロントエンド / モバイル バックエンド インフラ 認証基盤 / データ基盤 モニタリング / セキュリティ 開発ツール AI 10 @2025 WealthNavi Inc.
チーム分割の歴史 チーム分割 ロボアド開発 map開発 開発チーム 1 開発チーム 2 開発チーム 3 開発チーム 4 開発チーム 5 QAチーム システム基盤チームの関わり⽅ 開発チーム 6 セルフサービス化した基盤を提供 基盤構築⽀援 信頼性向上タスクの共同推進 データ基盤チーム 基盤とアプリを跨る技術負債の対応 アーキテクチャ/標準化共同検討 開発横断チーム シ ス テ ム 基 盤 G システム基盤チーム CIT‧コーポレートセキュリティチーム 開発環境のアカウント管理などの 効率化‧セキュリティ向上の共同推進 サイバーセキュリティチーム プロダクトセキュリティ向上の共同推進 情報‧システム統制チーム 監査、ISMS対応 運⽤改善時の共同推進 AI推進チーム AI基盤の構築⽀援 AI基盤の活⽤‧フィードバック エンジニアリングエンゲージメントチーム イベント開催‧制度導⼊⽀援 CTO 重要施策の⽅針承認依頼 (リスクベース/One-way Doorな⽅針) 11 @2025 WealthNavi Inc.
チーム分割と開発チーム増加の影響 🦵 拡⼤を続ける開発組織の 成⻑痛 に向き合い続ける必要がある チームが分割されると ● ● 分割されたそれぞれのチームの業務は、より広く深い領域へ 各チームの新たなチャレンジをサポートする機会が増える(こちら側の成⻑も必要) 開発チームが増えると ● ● ● 移譲しきれていない業務について、依頼が増える 効率化のため標準構成を決めても、標準外の要件を受け⼊れる柔軟さや余裕が不⾜すると ○ 開発チームは権限内で解決を試み、歪なアーキテクチャになる かと⾔って、ガードレールの整備が⽢い状態で完全おまかせすると ○ 認知負荷となって返ってくる(場合によっては技術負債として処理するのはあり) 12 @2025 WealthNavi Inc.
デジタルバンク⽴ち上げ(2026年度後半開業予定) 🤝 三菱UFJ銀⾏と国内最⼤規模のデジタルバンクを⽴ち上げ、⼀体運営する ウェルスナビ MAP 保険 ロボアド MAP(Money Advisory Platform) デジタルバンク MAP embed 新規 プロダクト 次世代アプリ AI コーポレートIT セキュリティ 情報‧システム統制 ⼈事制度‧採⽤などの管理機能全般 ※画面はイメージです 13 @2025 WealthNavi Inc.
1. ウェルスナビの SREになる 2. チームのこれまでの歩み 3. 解決すべき課題と取り組み 4. さいごに 14 @2025 WealthNavi Inc.
近い将来の課題 💣 プロダクト数、ユーザ数、開発者数など、すべてが10倍になることが現実的に プロダクト数が10倍 運⽤コストや基盤コストが激増 サービス利⽤者数が10倍 利⽤増による信頼性低下/攻撃リスク激増 開発者数が10倍 組織とシステムが複雑化し開発速度低下 15 @2025 WealthNavi Inc.
対応⽅針 🗺 開発チームが「安全‧快適」に開発と運⽤に取り組めるようにする Engineering Applications Operations 開発チーム Platform Platform Applications Engineering システム基盤チーム Operations 開発チーム 開発者プラットフォーム 実装および 活用推進 システム基盤チーム AsIs ToBe 開発者が障害調査や復旧作業を⾏う権限が不⾜気味 開発や運⽤を開発者⾃⾝で⾏えるようになる 16 @2025 WealthNavi Inc.
開発者プラットフォームについて 🤝 柔軟なサポートとセットで提供することで、開発チームのニーズに対応 開発者プラットフォーム 開発者サポート リリース 従来型サポート ・アプリケーションデプロイ( ArgoCD) ・ダイナミックマスキング DB(RedShift) ・DBスキーマ /マスタ管理自動化( Flyway) ・作業用踏み台( AppStream2.0) ・問い合わせ対応 ・アカウント管理代行 ・インフラ設計・構築代行 Enabling(注力) 監視・オブザーバビリティ ・開発者プラットフォーム活用推進 ・SRE推進 ・Datadog Monitor / RUM/ APM / DBM ・データ不整合監視( RDS Data API) Embedded ・開発チームへの SRE組み込み ポータル ・サービスカタログ /テンプレ( Backstage) 📝 開発チームの成熟度や希望に応じて柔軟に関わり方を選択 17 @2025 WealthNavi Inc.
直近の取り組み: Platform Engineering 共用リソース プロダクト毎のリソース 💁 NW、Manifest、リポジトリ、CI/CDなどを標準化‧テンプレ化して開発者に提供 shared-eks shared-ecr push product-a 参照 参照 App Cluster Ops Cluster App Repos for Product-A App Imges for Product-A Manifest Repo for Product-A apply ns-a product-b Argo CD App Repos for Product-B App Images for Product-B Manifest Repo for Product-B ns-b shared-network Helm Repo Helm/OCI RAMで VPCを共有 18 @2025 WealthNavi Inc.
直近の取り組み: SRE / DBRE オブザーバビリティ向上 ● ● ● ユーザー体験悪化の可視化(Datadog Real User Monitoring) 実⾏計画/スロークエリの可視化(Datadog Database Monitoring) DBテーブルサイズ、レコードサイズの可視化(Datadog Custom Query) パフォーマンス確認会の推進 ● ● ● 傾向の変化について評価/記録し、組織の意思決定記録をデータベース化 信頼性に影響を与える変更イベントの事前共有や事後影響の確認 ニーズに応じてエラーバジェットなどの導⼊を提案 ロボアド DBの信頼性向上 ● 10倍のスケーラビリティ確保を⽬指し、開発チームと共に改善 19 @2025 WealthNavi Inc.
直近の取り組み: AIOps アラートの切り分けをAIにまかせ、対応コスト削減‧品質の安定化を実現 2. メンションでユーザプロンプトを渡す 1. Slackチャンネル説明でシステムプロンプトを定義 AIアシスタントのアーキテクチャ 20 @2025 WealthNavi Inc.
1. ウェルスナビの SREになる 2. チームのこれまでの歩み 3. 解決すべき課題と取り組み 4. さいごに 21 @2025 WealthNavi Inc.
さいごに カオスだけどおもしろい ● ● ウェルスナビを取り巻く状況は⽬まぐるしく変化している SREチームも例外ではなく、不確実な状況下で、スケールする仕組み作りが求められる ウェルスナビの SREとして働く魅力 ● ● ● 幅広い世代が⻑期で利⽤する、社会的意義のあるプロダクトを⽀えられる SRE、DBRE、開発者向けプラットフォームの開発など、様々な役割を⾏き来できる 隣の専⾨家チーム(AI、セキュリティ、統制など)からの強⼒な⽀援を得ながら、 新しい⾦融インフラづくりに挑戦できる 📝テックブログ SRE積極採⽤中 今回説明し切れなかった取り組みは下記の記事 をご確認ください SREの採⽤を積極的に⾏っています。カジュア ル⾯談は私が担当するので⾊々お話しましょう https://findy-code.io/companies/344/jobs/O https://zenn.dev/wn_engineering/articles/79 f8cc1d047861 96av1EoXDmxE 22 @2025 WealthNavi Inc.
ご清聴ありがとうございました 23 @2025 WealthNavi Inc.
システム基盤チームについて( 2025年6月末時点) ミッション 事業を⽀える基盤 & 事業を加速させる基盤の実現 ビジョン チーム構成 ● ● 今の10倍規模の運⽤を可能にしているチーム バリュー ● ● ● コミュニケーションの先にある基盤作り チーム内外から信頼される⾔動 フェーズ毎に価値観をアップデート ● ⼈数: 8 名 年代構成: ○ 20代前半が2名 ○ 30歳前後が4名 ○ 30代中盤が2名 バックグラウンド: ○ バックエンド: 3名(⾦融業界1名) ○ インフラ: 3名(⾦融業界1名) ○ 新卒: 2名(24卒: 2名) 業務内容 ● ● ● SRE(Site Reliability Engineering) DBRE(Database Reliability Engineering) PFE(Platform Engineering)など © WealthNavi Inc. All Rights Reserved. 求める人物像 物事に興味をもち、⾃分ごとにして、やりきれる⼈ 24
Appendix 1 定期的にWealthNaviの開発(技術‧組織)に関する情報を発信しています。 開発者ブログ ● 技術広報に関する お問い合わせ先 ● https://zenn.dev/p/wn_engineering ブックマーク追加や記事への「いいね」していただけると嬉しいです ウェルスナビ 技術広報チーム([email protected]) 25 @2025 WealthNavi Inc.
Appendix 2 ウェルスナビでは複数の開発系ポジションで採⽤を強化しています。 主な採⽤中職種 ● ● ● ● ● モバイル開発エンジニア エンジニアリングマネージャー バックエンド開発エンジニア QAエンジニア SRE 採⽤情報詳細 ● 下記URL(QRコード)よりご確認ください。 https://recruit.wealthnavi.com/ 採⽤に関する お問い合わせ先 ● ● 「カジュアルに話を聞いてみたい」という温度感でも構いません。 ウェルスナビ採⽤チーム([email protected])までご連 絡お待ちしております。 26 @2025 WealthNavi Inc.