砂糖SR論文とCloudeの吟味でまじん式V3から

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November 24, 25

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1.

Sugar consumption and early childhood caries 2025.11.24

2.

研究の概要:PICO 6歳未満の⼩児における砂糖摂取と齲蝕の関連を調査 Participants (対象) Exposure (曝露) 6歳未満の⼩児(地域‧国を問わず) 砂糖摂取(頻度、量、導⼊時期など) Comparator (⽐較) Outcome (結果) 砂糖⾮摂取、または低摂取群 早期⼩児齲蝕(ECC)の有病率‧発⽣率 © Google Inc. 1

3.

研究⼿法:システマティックレビュー PRISMAガイドラインに準拠した⽂献選択プロセス STEP 1 つのDBから1,162⽂献を検索 STEP 2 タイトル‧抄録によるスクリーニング STEP 3 ⽂献の全⽂を精査し適格性を確認 STEP 4 研究を採択し9研究でメタ分析を実施 © Google Inc. 2

4.

著者の主張:主要結果 メタ分析による統合オッズ⽐と著者の結論 統合オッズ⽐ (OR) 異質性 (I²) 統計的有意差 1.59 0.0% あり 95%CI: 1.50-1.68 © Google Inc. p = 0.658 信頼区間が1を含まず 3

5.

批判的吟味 © Google Inc. 4

6.

致命的⽋陥:単⼀研究への依存 メタ分析の統合結果を実質的に決定している要因 Watanabe (2014) 現状 導⼊後 86.3% 31,202名 その他8研究合計 現状 導⼊後 © Google Inc. 13.7% 約6,000名 5

7.

⽅法論的評価:バイアスと質 システマティックレビューとしての信頼性を損なう要因 出版バイアスの未評価 質評価の⽢さ 感度分析の⽋如 ファンネルプロットやEgger 検定の提⽰がなく、ネガティ ブな研究が埋もれている可能 性を否定できません。 JBIチェックリストで全研究 を「低リスク」としています が、詳細を⾒ると評価基準が ⽢く機能していません。 前述の巨⼤なWatanabe研究 を除外した場合の結果の変化 を確認しておらず、結果の堅 牢性が不明です。 © Google Inc. 6

8.

統計的解釈:ORとRRの混同 論⽂中の解釈と統計学的な実態の乖離 著者の解釈 統計的実態 OR 1.59を「59%リスクが⾼い」と表現 OR 1.59 は「オッズが1.59倍」 オッズ⽐をリスク⽐のように解釈 ⾼有病率集団ではORはRRを過⼤評価 「関連が確認された」と断定 真のリスク⽐は1.3〜1.4程度の可能性 © Google Inc. 7

9.

エビデンスの確実性:GRADE評価 本レビュアーによるエビデンスレベルの再評価 確実性:低 (Low) © Google Inc. 最終的なエビデンスの確実性 格下げ要因 (-2) バイアスリスク、⾮直接性、出版バイアス疑い 出発点:低 (Low) 観察研究(コホート研究)の統合 8

10.

外的妥当性と臨床適⽤ ⽇本における臨床応⽤に際しての考慮事項 ⽇本データの⽀配 結果の8割以上が⽇本のデータに基づくため、 国内への適⽤性は⽪⾁にも⾼い 現代との乖離 ⾼所得国への偏り 主要なデータは2014年のものであり、近年の ⾷習慣変化を反映していない可能性 途上国データがなく、フッ化物利⽤環境等が異 なる集団への外挿は困難 © Google Inc. 9