研究デザイン難解編 Keynote 048という頭頸部癌の第3相試験の summary

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April 26, 23

スライド概要

頭頸部がんへの⼀次治療としての Pembrolizumab 単剤及び併⽤レジメンの効果を評価した第Ⅲ相試験のKeynote-048をまとめてみました。有害事象までは根性続かず・・・。
腫瘍内科勉強用ブログのおかげでまとめることができました。
http://nakanokenji.blog.fc2.com/blog-entry-1021.html
注意:その後、統計専門家の講義を聴いて、間違いなどもありましたが、治していません

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各ページのテキスト
1.

KEYNOTE-048:ペンブロリズマブ単独 (M) VS セツキシマブとプラチナ製剤+5FU (S) overall survival (OS)・赤字が初期仮説(6個あり片側検定なのでP値0.05の半分の0.025(αエラー)を6つの 仮説に割り振ったので、0.002-0.019となっている・有意差があれば、次の仮説にα を加算) 計画(付録pdf10) 第2回中間・最終解析 (付録pdf22) 第2回中間・最終解析 第2回中間・最終解析 H7:優越性検定 CPS ≥20 α=0.007 CPS ≥20 α=0.007 P=0.0024 14.9/10.7 0.61 [0.45, 0.83] P=0.0007 H7:CPS ≥20 MのSへの優越性あ り H8:優越性検定 CPS ≥1 α= 0 CPS ≥1 α=0. 013993 P=0.0109 > > 12.3/10.3 0.78 [0.64, 0.96] P=0.0086 αは他の仮説からシフト:Kenji.Nのブログより、0.007(H7の 割り当て)+0.007×0.999(H14の割り当て)=0.13993 H9:非劣性検定 Total (ITT) α=0 α=0.007 マージンはHRの 95% CI上限1.2 > 11.6/10.7 0.85 [0.71, 1.03] P=0.0456 pdf146に記載あり H10:優越性検定 Total (ITT) αは他の仮説 Total (ITT) からシフト α=0. 013993 α=0 P=0.0117 < 11.6/10.7 0.85 [0.71, 1.03] P=0.0456 H8:CPS ≥1 MのSへの優越性あ り EMA資料:CPS<1 7.9/11.3 1.51 [0.96, 2.37] H9:MのSへの非劣 性あり H10:全体で MのSへの優越性な し

2.

KEYNOTE-048:ペンブロリズマブ単独 (M) VS セツキシマブとプラチナ製剤+5FU (S) Progression free survival (PFS)・赤字が初期仮説(6個あり片側検定なのでP値0.05の半分の0.025(αエ ラー)を6つの仮説に割り振ったので、0.002-0.019となっている・有意差があれば、次の仮説にα を加算) 計画(付録pdf10) 第2回中間・最終解析 (付録pdf22) 第2回中間・最終解析 第2回中間・最終解析 H1:優越性検定 CPS ≥20 α=0.007 CPS ≥20 α=0.019 P=0.0016 3.4/5.0 0.99 [0.75, 1.29] P=0.4562 H1:CPS ≥20 MのSへの優越性な し H2:優越性検定 CPS ≥1 α= 0 H1が棄却されず 検定せず < 3.2/5.0 1.16 [0.96, 1.39] 点推定値でも負けていた EMA資料:CPS<1 2.1/6.2 4.21 [2.63, 7.08] H3:優越性検定 Total (ITT) α=0 H1が棄却されず 検定せず 2.3/5.2 1.34 [1.13, 1.59] 点推定値でも負けていた

3.

KEYNOTE-048:ペンブロリズマブとプラチナ製剤+5FU (C) VS セツキシマブとプラチナ製剤+5FU (S) overall survival (OS) 計画(付録pdf10) 第2回中間・最終解析 (付録pdf22) 第2回中間・最終解析 第2回中間・最終解析 H11:優越性検定 CPS ≥20 α=0.007 CPS ≥20 α=0.007 P=0.0023 14.7/11.0 0.60 [0.45, 0.82] P=0.0004 H11:CPS ≥20 CのSへの優越性あ り > Pdf10では、矢印がループしており、αをどこから始めるか不明 H12:優越性検定 CPS ≥1 α= 0 CPS ≥1 α=0.007 P=0.0026 > 13.6/10.4 0.65 [0.53, 0.80] P<0.0001 EMA資料:CPS<1 11.3/10.7 1.21 [0.76, 1.94] H12は、H13の後で検討のためαの加算がないと推察される pdf10の矢印はおかしいので、pdf61にはないが、理由不明 H13:非劣性検定 Total (ITT) α=0.007 α=0.007 マージンはHRの 95% CI上限1.2 H14は、H13で非劣性が確立された時のみ H14:優越性検定 Total (ITT) α=0 > 13.0/10.7 0.77 [0.63, 0.93] P=0.0034 pdf146に記載あり Total (ITT) α=0.007 P=0.0041 > H12:CPS ≥1 CのSへの優越性あ り 13.0/10.7 0.77 [0.63, 0.93] P=0.0034 H13:CのSへの非劣 性あり H14:全体で CのSへの優越性あ り

4.

KEYNOTE-048:ペンブロリズマブとプラチナ製剤+5FU (C) VS セツキシマブとプラチナ製剤+5FU (S) Progression free survival (PFS) 計画(付録pdf10) 第2回中間・最終解析 (付録pdf22) 第2回中間・最終解析 第2回中間・最終解析 H4:優越性検定 CPS ≥20 α=0.007 CPS ≥20 α=0.0019 P=0.0017 5.8/5.2 0.73 [0.565, 0.97] P=0.0162 H4:CPS ≥20 CのSへの優越性な し < Pdf10では、矢印がループしており、αをどこから始めるか不明 H5:優越性検定 CPS ≥1 α= 0 H4が棄却されず 検定せず 5.0/5.0 0.82 [0.67, 1.00] EMA資料:CPS<1 4.7/6.2 1.46 [0.93, 2.30] H6:優越性検定 Total (ITT) α=0 H4が棄却されず 検定せず < 4.9/5.1 0.92 [0.77, 1.10] P=0.1697 H14:全体で CのSへの優越性な し

5.

KEYNOTE-048注意点 確認場所 プロトコール 理由 改変 標準治療は、EXTREMEレジメンである「セツキシマブ+カルボプラチンまたはシスプラチン+[5-FU]」と する。 Lancet本 文 全生存期間が副次評価 項目 無増悪生存期間が免疫療法の全生存期 間の低い代替指標であるというエビデ ンスが増加 全生存期間が主要評価項目に昇格 Petr Szturzな ど 事前に指定されたバイ オマーカー:TPS (tumor proportion score):腫瘍細胞の うちPD-L1発現陽性細 胞の割合 以前に行われた2つの第I-II相試験 (KEYNOTE-012およびKEYNOTE055)で得られた予備的な結果 複合陽性スコア(CPS)(combined positive score):PD-L1陽性細胞数(腫 瘍細胞、リンパ球及びマクロファージ)を 総腫瘍細胞数で除し、100を乗じた値 メーカーサ イトなど なし KEYNOTE-012試験等のバイオマーカー データによって頭頸部癌におけるCPSで の評価方法の有用性が確認 CPSによるPD-L1発現状態別の評価 メーカーサ イトなど PFSは第2回中間解析の結果を最終結果とした。OSは第2回中間解析で優越性が認められた場合、それを最終結 果とした。 メーカーサ イトなど ペンブロリズマブ併用群は安全性評価 のため一時的に登録が中断された 登録中断期間に対照群に割り付けられた 22例は、ペンブロリズマブ併用群と有効 性を検証する対照群から除外された。その ためペンブロリズマブ単独群の対照群は 300例、ペンブロリズマブ併用群の対照群 は278例となった。