20240622_v6_小児保健協会学術集会_2024

>100 Views

June 28, 24

スライド概要

2024年6月22日に日本小児保健協会学術集会で発表したスライドです。

profile-image

K-DiPSを開発しています。

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

2024年6⽉22⽇(⼟)13︓50-14︓50 ⼝演 1階キャッスル 第6会場 医療的ケア児の⾃助・共助に資するスマホアプリと 安否確認やSOS受信が可能なウェブアプリの評価 中 井 寿 雄 1), 中 井 有 ⾥ 1), 松 本 祐 佳 ⾥ 2) 1) ⾼知県⽴⼤学看護学部 2) 福岡⼤学医学部看護学科

2.

⽇本⼩児保健協会 COI開⽰ 筆頭演者︓中井 寿雄 演題発表に関連し、開⽰するべきCOI関係にある企業等はありません。

3.

背景 • 近年、気候変動に関連して、台⾵の巨⼤化や豪⾬(Yamada et al, 2017)、熱波などによって社会⽣活に深刻な被害を及ぼしている (World Weather Attribution, 2023)。 • 災害による停電は、医療機器が⽋かせない療養者に深刻な影響を及 ぼす。2019年の台⾵19号や2023年の台⾵6号による停電の⻑期化で、 医療的ケア児らは電源喪失の危機に直⾯した(NHK千葉、2019; 琉球 新聞、2023) • 令和6年能登半島地震では、約4万6千⼈が避難した。派遣された医師 や保健師らからは、「避難者の持病や薬の特定に苦慮した」ことが 報告された(NHK群⾺、宮崎、2024)。 • さらに、避難したものの、発達障害の⼦どもらは被災した⾃宅や⾞ 中避難を余儀なくされた(東京新聞、2024)

4.

⽬的 実証1として、スマホアプリであるK-DiPS Solo(ケーディップス ソロ)(Solo)の情報をPDF変換し、個別避難計画として活⽤できる機 能、実証2として、ウェブアプリであるK-DiPS BCP(BCP)の安否確 認や、医ケア児からのSOS送信機能の課題と改善点を明らかにする。 意義 • Soloの改善に寄与し、ユーザーの⾃助のアップデートにつながる可 能性 • 医療的ケア児と⽀援者のアプリ連携による安否確認体制など、共助 に寄与する可能性 なお、本研究は、模擬データを⽤いた実証であり、個⼈情報は⼀ 切使⽤してない。

5.

実証1で使⽤したアプリの紹介 K-DiPS Soloとは、 持病や薬、医療情報を⼊⼒しておくことで、⾃助・共助に寄与する医療⼿帳アプリ

6.

⽅法 実証1︓SoloのPDF変換機能の検証 1. スマホのSoloに模擬情報⼊⼒ 2. Soloから⼤項⽬ごとにPDF出⼒ 3. AirDrop or メールでPDFを取得 PDF出⼒ ①→ ②→ ③ ↓

7.

実証2で使⽤したアプリの紹介 K-DiPS BCPとは Soloの「本⼈情報」「⽀援者情報」「⾃由記載」が クライドを介して共有される Cloud スマートフォンアプリ→Webアプリ連携

8.

実証2-1︓安否確認のための優先対応者リストの検証 ① SoloからBCPに連携申請 ② BCPに連携承認されると、次回起動時より ③ Solo情報をデータ送信 ④ 優先対応者リストが作成される ①→ 緊急ボタンが表⽰される ↑ ④ PDF出⼒ ②→ ③→ 紙媒体でバックアップ

9.

実証2-2︓BCPからSoloへの安否確認機能の検証 ① メッセージを⼊⼒(⻑⽂⼊⼒可能) ② 対象者選択 or 全員選択 ③ 送信 ④ Soloへポップアップ表⽰ ⑤ ポップアップ表⽰か緊急ボタンより安否を応答 ① ↓ ②→ ③→ ④→ ↑ どちらかをタップ→ ⑤→

10.

検証2-3︓SoloからBCPへのSOS送信の検証 ① Soloの緊急ボタンを タップし、メッセージ⼊ ⼒後SOSを送信 イメージ ② ↓ ② BCP画⾯にSOS受 信のアラートが割り込 み表⽰ ③ アラートをクリックし居 住地を地図で確認 タップ→ 送信者を確認→ ↑メッセージ⼊⼒ ①→

11.

結果 実証1 • PDF変換はスムーズだが、ファイルの送信には、AirDrop、メッ セージ、メール等に添付する作業負担が⽣じる。 実証2 • 安否確認機能について、安否確認メッセージのSolo側へのポップ アップ表⽰が1回しか表⽰されない。 • 他アプリを操作中に受信した場合は、ポップアップ表⽰されない ケースがあり改善が必要である。 • SOS受信時に、地図上への居住地表⽰が可能であるが、プライバ シー保護の理由からSoloのGPS情報は参照できない仕様である。し たがって、送信時の居場所とのミスマッチが発⽣する可能性がある。

12.

考察 1. PDF変換は個別避難計画、停電を考慮した紙媒体のバックアップ として活⽤できる可能性がある。⼀⽅で、Soloの情報を最新に保 つための運⽤⽅法の確⽴が必要である。 2. BCPの安否確認機能について、Soloへの通知は強調表⽰が必要で ある。 • 2024年6⽉下旬のアップデートで、繰り返し、強調表⽰を実装予定 • 同時に、事業所スタッフの安否確認機能を実装予定 3. 医ケア児のSOS受信は、運⽤⽅法に課題がある。具体的には、受 信認知の遅れや⾒落とし防⽌等の取り決めが必要である。 4. 緊急時に医ケア児側から、⾃分の居場所を発信できる機能の実装 が望まれる。 • Soloユーザーの判断で、スマホの位置情報を発信できる機能を2024年後期 に実装予定