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May 24, 25
スライド概要
テスト活動は一つのプロダクトにおける多様なコンテキストに基づいて柔軟に設計され、実装と並走することでの品質担保や、要件定義からの関与を通じた齟齬の削減など、多岐にわたる価値を提供します。また、未知の状況に備え、常に学び続けることの重要性も強調されています。
QAエンジニア、スクラムマスター
テスト(活動)はコンテキスト次第 testingOsaka #2 | 2025/05/23 ハシカズ
目次 1 自己紹介 2 3つのコンテキスト 3 • 実装と並走するテスト • テストから始める要件づくり • 動かぬプロダクトへの価値探索 まとめ
自己紹介 プロフィール • 名前:ハシカズ • 所属:株式会社bubo、JaSST nano お世話係 • X(旧Twitter):@Hashi_Kazu_bb Comic Game Music Etc. るろうに剣心 / スラムダンク / モンハン / ドラクエ / Ado / YOASOBI / セレッソ大阪 / ポケモン / ドラゴンボール / 幽遊白書 / APEX / スプラトゥーン / ポルカドットスティングレイ / ガジェット / Logicool / 北斗の拳 ソウルシリーズ Reol / Dream Theater THE NORTH FACE
3つのコンテキスト 実装と並走するテスト テストから始める要件づくり 動かぬプロダクトへの価値探索 開発チームと協力して単体テストを支援 テスト視点から要件を具体化 ユーザーニーズの早期確認
①:実装と並走するテスト 背景(コンテキスト) • 開発チームが多忙で単体テストに十分な時間を確保できず、実装直後の品質担保が課題 • プロダクトの特性上、システムテストでは単体レベルの不具合が検出しづらい テスト活動 • 開発者が用意したサンプルコードを基に単体テストのテストコードを整備 • 「コードの正しさ」と「仕様通り」の観点から、網羅的にテストケースを設計・実施 テストの視点がもたらした価値 • 実装直後の不備を早期に発見し、開発と並走した検証が可能に • 単体・システム両テストレベルでの関与により、テストの抜けや重複の防止に寄与
②:テストから始める要件づくり 背景(コンテキスト) • 派生開発で既存仕様に詳しいメンバーが不在 • 抽象的な要求のみが提示され、要件の具体化が求められる状況 テスト活動 • 受け入れ観点ベースのラフなテストケースから、プロダクトの"あるべき姿"を明確化 • "あるべき姿"を起点にUSDMで要求を構造化し、UI・機能仕様まで整理 テストの視点がもたらした価値 • 受け入れテストを前提にした観点整理により、テスト容易性が向上 • 要求をテスト可能な粒度に落とし込むことで、齟齬や手戻りを削減
③:動かぬプロダクトへの価値探索 背景(コンテキスト) • 要求仕様のみが存在し、プロダクトはまだ形になっていない • ユーザーニーズに応えているかを早期に確認したい テスト活動 • 「ユーザーストーリーマッピングの考え方」を参考に、期待される機能や要求を抽出 • 抽出した内容と仕様を照らし合わせ、機能の充足度や代替手段の有無を確認 テストの視点がもたらした価値 • 利用シーンを想定し、ユーザーストーリーを抽出できた • 実用性と網羅性の観点から、仕様の十分性を確認できた
まとめ テスト活動は、"いま・ここ"のコンテキストに最適化されるべきもの テスト活動は、プロダクトの状態やチームの事情など状況ごとの目的と制約が異なるため、 それらに最適化された形で柔軟に設計・実行されるべきです。 テスト活動は、後工程に限らず、あらゆる工程で価値を生む 実装と並走したり、要件定義から関与するなど、あらゆる場面で価値を提供できます。 未来のコンテキストに備え、学び続けよう 未知の状況にも対応できるよう、知識と技術を磨き続けることが重要です。
ご清聴ありがとうございました!