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October 19, 18
スライド概要
講演動画:https://www.youtube.com/watch?v=guCw5zsaJHM
2018年10月14日に行われた「UNREAL FEST EAST 2018」における弊社Minの講演で使用されたスライドです。
●公式サイト
https://unrealengine.jp/unrealfest/
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アンリアルエンジンを用いたルックデベロップメント技法を学ぶことができます。適切なライティングとレンダリング設定により、リアルタイム用のフォトリアルな見た目が実現できます。どのように設定し、リアルタイム用に最適化し、最も品質の高い見た目を得る方法についてお話します。本セッションでは下記の項目が取り上げられます。
・PBRの基礎
・静的 vs 動的ライティング
・マテリアルのTIPS
・レンダリング設定
Unreal Engineを開発・提供しているエピック ゲームズ ジャパンによる公式アカウントです。 勉強会や配信などで行った講演資料を公開しています。 公式サイトはこちら https://www.unrealengine.com/ja/
先進的なルックデベロップメント Min Oh テクニカルアーティスト@Epic Games
自己紹介 Min Oh(ミン・オー) ⋅ Unreal Enterpriseチームのテクニカルアーティストです。 ‐ 産業分野における製品ビジュアル化が専門 ‐ The Speed of Light(ポルシェ)、The Human Race(GMカマロ)、マクラーレン 570Sコンフィギュレータ、A Boy and His Kite Eメール:[email protected]
目的 使いやすいルックデベロップメントのワークフロー
アウトライン ルックデベロップメントの様々な技術 ⋅ ルックデブとは?なぜルックデブなのか?―サンプル紹介 ⋅ ルックデブ・シーンのレファレンスイメージ ⋅ ルックデブ・シーンのセットアップ(UE4デモ) ⋅ 自動車素材パック
⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ゲームエンジン初心者 リアルな画像がなかなかできない なかなか上達しない CGっぽすぎ、ゲームっぽすぎ ➝ クリエイティブに走る前に守るべきルールがある よくある問題
ルックデベロップメントとは? ⋅ アセットのルック(見え方)を構築 ⋅ 適切にバランスの取れたライティング環境 ⋅ モデル、素材の微調整の確認
サンプル ⋅ The Speed of Light ⋅ The Human Race ⋅ キャプテン・ファズマ (スター・ウォーズのリフレクションデモ) ⋅ Siren-アンディ・サーキスのデモ
The Speed of Light
The Speed of Light
The Human Race
The Human Race
The Human Race
※これはUE4ではありません。 (でもやろうと思えばできちゃいます)
The Human Race
The Human Race
The Human Race
リフレクション:GDC 2018で発表
リフレクション:GDC 2018で発表
アンディ・サーキス:GDC 2018で発表
なぜルックデブが必要? ⋅ より正確な物体表現 ⋅ あらゆるライティング環境での効果が可能 ⋅ 常に安定した成果
ルックデベロップメント・シーンの中身
スカイライト スカイドーム (ビジュアル) (間接ライティング) 指向性ライト(日光) リフレクションキャプチャ オブジェクト (モデル/素材/テクスチャ) ポスト プロセス ボリューム
指向性ライト(日光) スカイライト (間接ライティング) リフレクションキャプチャ ポスト スカイドーム (ビジュアルインジケータ) プロセス ボリューム
ルックデベロップメント・シーンのセットアップ
ルックデブセットアップの目標 目標 ⋅ ニュートラルなライティング ⋅ 正午の日光
ルックデブセットアップの目標 グレーの 球 (上)写真 (下)CG クロームの球 (上)写真 (下)CG
ルックデブ・シーンのセットアップ 何と言ってもレファレンスが大事!
レファレンスイメージ レファレンスイメージとは? 1. グレーの球 2. クロームの球 3. パノラマハイダイナミックレンジイメージ (HDRI) 4. カラーチェッカー
グレーの球 グレーの球 ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ 太陽の方角 影のフォールオフ ミッドグレー18% 自作LabSphere ディフューズ99%の球
クロームの球 クロームの球 ⋅ 太陽の位置 ⋅ スカイドームの方向 ⋅ スカイライトの強さ
クロームの球 クローム球の反射は100%ではない 今回はR=0.556、G=0.555、B=0.533に設定
パノラマハイダイナミックレンジイメージ(HDRI)
パノラマハイダイナミックレンジイメージ(HDRI) ハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range)
パノラマハイダイナミックレンジイメージ(HDRI) パノラマキャプチャ ⋅ ラウンドショットVRドライブ ⋅ 8mm魚眼レンズ ⋅ 360°
カラー表 カラーチェッカー ⋅ ホワイトバランス ⋅ 色温度
機材 機材 ⋅ 5D Mark 3 ⋅ キャノン 16-35mm、70-300mm ⋅ シグマ 8mm(魚眼レンズ) ⋅ ザイツ社ラウンドショットVRドライブ ⋅ アクセサリー多数
ルックデベロップメント・シーンのセットアップ—設定
ルックデブのセットアップ ルックデブのセットアップ(昼光) 1. 2. 3. 4. スカイドーム 指向性ライト:日光 スカイライト:間接光 ポストプロセス *オプション - ライティング率チェック - カラーチェッカー - アセットプレビュー
ルックデブのセットアップ—スカイドーム スカイドーム ⋅ 球状スタティックメッシュ ⋅ 反転の標準方向 ⋅ 光の当たらない素材 ⋅ HDRI用エミッシブ 標準の方向 スカイドーム
ルックデブのセットアップ—日光強度 日光強度 ⋅ 指向性ライト ⋅ 半球→ pi(π) = 3.1415 ⋅ 最少ラフネス値 スカイドー ム(ビジュ アル) 指向性ライト(日光)
ルックデブのセットアップ—日光の光温度 温 正午の日光:5500K 冷
ルックデブのセットアップ—日光強度 スカイライト ⋅ 間接反射光 ⋅ 強度:1 スカイライト(間接光)
ポストプロセス ルックデブセットアップのポストプロセス ⋅ ビネット・グレイン・モーションぶれ・レンズフレ アはOFF ⋅ 露出—下限:1、上限:1、バイアス:0 ⋅ AO/SSRはOFF → これでニュートラルなライティングを実現
ルックデブのセットアップ—ライティング率 ライティング率—昼光 ⋅ 日光EV - シャドウEV = x (差) ⋅ 2のx乗 = ライティング率 ⋅ 15EV - 13EV = 2EV 2x = 4 ⋅ ⋅ 日光(スカイライト含む):シャドウ = 4:1 日向 - スカイライト = 4 - 1 = 3 ⋅ 日光:シャドウ = 3 : 1
デモ—ルックデベロップメント・シーンのセットアップ
スカイライト (間接ライティング) スカイドーム (ビジュアル) 指向性ライト(日光) オブジェクト ポスト プロセス ボリューム
グレーの球 クロームの球
ルックデブのセットアップ—ライティング率 メッシ1 シャドウ ⋅ 日光:シャドウ = 3 : 1 ⋅ 2枚の平面メッシュ ⋅ ミッドグレーの素材 日光 メッシュ2
カラーチェッカー
自動車素材パック UE4マーケットプレースで入手可能
透明コート 編んだ繊維
透明コート フレーク 下地色
プラスチックカバー リフレクターパターン
ルックデブ・シーンのセッティング おさらい
セッティング グレーの球 クロームの球
セッティング スカイライト 指向性ライト
セッティング ポストプロセス
セッティング スタティックメッシュ
コンソールの変数 (Config/DefaultEngine.ini) r.ClearCoatNormal=True r.ReflectionCaptureResolution=1024 r.GBufferFormat=3 r.SSR.Quality=4 r.Streaming.PoolSize=4000 # (テクスチャ用GPUメモリ)
まとめ
おさらい 今日ご紹介したのは ⋅ なぜルックデブなのか?―サンプル紹介 ⋅ レファレンス:グレー球・クローム球/HDRI/カラーチェッカー ⋅ ルックデブのセットアップ - スカイドーム、スカイライト、指向性ライト、ポストプロセス、 ライティング率 ⋅ 自動車素材パック
以上、ありがとうございました! Q&A