Unreal Engine 5.2 注目機能の紹介【GTMF 2023】

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July 04, 23

スライド概要

講演動画:https://www.youtube.com/watch?v=V7CQmoeMUWI

先日正式リリースしたUnreal Engine 5.2では様々な新機能・改善が入り、より素晴らしい表現やワークフローを実現・構築することができます。

本講演ではそれらの中から特にオススメしたい機能についてご紹介いたします。なお、RenderingとPCG(Procedural Content Generation Framework)に関してはもう一つの講演「Unreal Engine 5.2 アップデート ~ Rendering/PCG ~」にて紹介・解説いたします。

GTMF2023
https://gtmf.jp/2023/tokyo/session.html

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Unreal Engineを開発・提供しているエピック ゲームズ ジャパンによる公式アカウントです。 勉強会や配信などで行った講演資料を公開しています。 公式サイトはこちら https://www.unrealengine.com/ja/

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

Unreal Engine 5.2 注目機能の紹介 - GTMF 2023 - エピック ゲームズ ジャパン 岡田 和也, 鈴木 孝司

2.

はじめに 本講演では UE5.2 における機能追加・改善の すべて紹介することは しません UE5.2 リリースノートから(個人的に)重要なものを紹介したり 少し分かりづらい項目の補足などを行います https://docs.unrealengine.com/5.2/ja/unreal-engine-5.2-release-notes/

3.

Nanite, Lumen などのレンダリング機能や PCG は この後の講演で

4.

UE5.1 におけるアップデート情報はこちら https://www.unrealengine.com/ja/events/epicgamesjapan-ue5-1-updateinfo

5.

UE5.3 におけるアップデート情報はこちら https://portal.productboard.com/epicgames/1-unreal-engine-public-roadmap/ tabs/88-unreal-engine-5-3-in-progress

6.

Animation UE5.2 アップデート

7.

Python リターゲティングのサポート

8.

Python リターゲティングのサポート カスタム仕様の Python スクリプトを実装して、 IK リグを使ったリターゲティング プロセスを 自動化および高速化できるようになりました

9.

Python リターゲティングのサポート カスタム仕様の Python スクリプトを実装して、 IK リグを使ったリターゲティング プロセスを 自動化および高速化できるようになりました IK Rig・IK Retargeter を Blueprint または Python から自動生成したり リターゲット処理を実行できるようになりました

10.

IK Rig / IK Retargeter ボーン構造が異なっていても、アニメーションを流用するための仕組み UE5でのアニメーションの流用方法について

11.

IK Rig / IK Retargeter のこれまでの課題 ● セットアップ項目が多い ● Skeleton毎にアセットを作成・調整する必要がある IK Rig IK Retargeter

12.

UE5.2から BP / Python で生成・設定可能に fbik_index = ikr_controller.add_solver( unreal.IKRigFBIKSolver) ikr_controller.set_root_bone("pelvis", 0) ikr_controller.add_new_goal("hand_l_goal", "hand_l") ikr_controller.add_new_goal("hand_r_goal", "hand_r")

13.

ボタン1つで、面倒な作業を自動化・実行! EditorUtilityで 作成した自作ツール 設定済みのIK Rig, Retargeterを自動生成 アニメーションリターゲットを実行 https://www.youtube.com/watch?v=lt-j0OICUf4

14.

学習リソース Python で IK リグを使用する https://docs.unrealengine.com/ 5.2/ja/using-python-tocreate-and-edit-ik-rigsin-unreal-engine/ IKリターゲッタで Python を使用する https://docs.unrealengine.com/ 5.2/ja/using-python-to-create-andedit-ik-retargeter-assets-in-unreal-engine/ BPで自動生成・実行するサンプル https://dev.epicgames.com/community/snippets/ J55V/unreal-engine-generate-ikrig-andikretargeter-with-blueprint-bp-ikrig-ikretargeter

15.

UE5.2の新機能を活かした生成ツールが! UE専門のゲームデベロッパーである 株式会社Leon Gameworks様のツイート https://github.com/LeonGameworks/ Human_IKRigGenerator

16.

UE5.3にて IK Retargeterエディタへの 機能追加など 様々な改善が入る予定 Unreal Engine Public Roadmap より https://portal.productboard.com/epicgames/ 1-unreal-engine-public-roadmap/c/1076animation-retargeting

17.

スケルトンの互換性 の改善 ( Compatible Skeleton )

18.

スケルトンの互換性について 設定画面 https://www.docswell.com/s/EpicGamesJapan/KQN 3EK-UE5-ShareAnimation

19.

スケルトンの互換性に関する改善点 互換性の設定が双方向に ● Skeleton A -> B の設定をすれば、 A <- B も互換性アリ状態に 互換性の設定をしなくても、 他Skeletonのアニメーションが利用可能に ● Skeleton が異なっていても ボーン名・構造の比較でアニメーション再生をするように 互換性の設定がEditor Onlyに ● リマッピング処理がランタイム上で実行されるように ● 余計な参照関係を回避

20.

学習リソース https://qiita.com/EGJ-Kaz_Okada/items/387b73923089c4622352

21.

Beta 機械学習 (ML) デフォーマ

22.

MLデフォーマ 事前に機械学習したデータを用いて 高品質のメッシュ変形を模倣する機能 UE5.1で β 版をリリース。5.2で改良 MLデフォーマ:無効 MLデフォーマ:有効

23.

MLデフォーマ サンプルを公開 https://www.unrealengine.com/marketplace/ja/product/mldeformer-sample

24.

学習リソース 公式ドキュメント「機械学習デフォーマの使い方」 https://docs.unrealengine.com/5.2/ja/ how-to-use-the-machine-learning-deformer-in-unreal-engine/ Nearest Neighbor Model (NNM)モデルの解説 https://dev.epicgames.com/community/ learning/tutorials/2lJy/unreal-engine-nearest-neighbor-model MetaHuman Framework & Machine Learning for Next-Gen Character Deformation | GDC 2023 https://www.youtube.com/watch?v=OmMi6E0EkQw

25.

UE5.3 で 様々な最適化・ 改善を追加する予定です Unreal Engine Public Roadmap より https://portal.productboard.com/epicgames/ 1-unreal-engine-public-roadmap/c/1162-mldeformer

26.

MetaHuman Animator を公開 iPhone 1台で忠実度の高いパフォーマンス キャプチャを実現 https://www.unrealengine.com/ja/blog/delivering-high-quality-facial-animation-inminutes-metahuman-animator-is-now-available

27.

https://www.youtube.com/watch?v=WghYEFIoaM8

28.

学習リソース How to Use MetaHuman Animator in Unreal Engine https://www.youtube.com/watch?v=WWLF-a68-CE Hellblade actor demos MetaHuman Animator | State of Unreal | GDC 2023 https://www.youtube.com/watch?v=uAYl2rOtgM4 MetaHuman ハブ https://dev.epicgames.com/community/metahuman

29.

Modeling / Editor UE5.2 アップデート

30.

Beta モデリングモード Update

31.

モデリングモードとは エディタ上で モデル作成・編集・最適化が できる専用のモード・機能 ● ● ● ● ● ● ● など メッシュ生成・編集・変形 自動UV展開、UV編集 ピボット(基準位置)編集 ベイク処理 リダクション テクスチャへのベイク LOD生成・調整

32.

80種類の ツールを提供! https://docs.unrealengine.com/5 .2/ja/modeling-tools-in-unrealengine/ ツールパレットが 多くなりすぎたので UE5.3で UIが一新予定

33.

モデリングモードが目指すもの レベルデザイン が そのレベル内 で 完結すること

34.

BSP から モデリングモード へ 近年のレベルデザイン・ジオメトリの複雑さに対応するには より高性能・多機能なツールが必要に Unreal Tournament 4(2014) Lyra Starter Game (2022)

35.

単純な斜面ではなく 階段を生成・配置 丸みを帯びた角に 壁をくり抜いて 入り口・窓を作成

36.

ハイポリメッシュを扱う難しさ この辺りのメッシュを 少し曲げたいなぁ… Megascansで キットバッシングしたレベル

37.

ハイポリメッシュの エクスポート(UE) インポート(DCC) 数百万 ポリゴン ハイポリメッシュと 相性が悪い 環境・ツールでの作業 ハイポリメッシュの エクスポート(DCC) インポート(UE) DCC 数百万 ポリゴン DCC

38.

DCCツールを介さないことで、作業を高速化 UE上で作業を完結させるメリット ● ツール間を行き来する際の 待ち時間を排除 ● ハイポリメッシュを リアルタイムで編集可能 ● 編集後の結果を 最終クオリティですぐ確認可能 ハイポリメッシュでも 高速なイテレーションを実現!

39.

ハイポリメッシュを自動UV展開 スキャンデータをクリーンアップ ハイポリメッシュをリダクション

40.

モデリングモードが 実現する こと ● レベルデザイン用のモデルを生成・編集 ● インポートしたアセットのカスタマイズ ● DDCツールを介さない高速な反復作業 ● ハイポリメッシュの最適化

41.

モデリングモードが 実現しない こと 従来のDCCツールを使った モデリング・ワークフローの置き換えは「しない」 プロジェクト固有のヒーローキャラクターや ランドマークとなるモデルを作るツールではない

42.

Beta モデリングモード Update

43.

BakeRC(レンダリング キャプチャ ベイク ツール) UE5.2リリースノートより BakeRC では、バーチャル フォトやレンダリング キャプチャを介して、 複数のソース メッシュからターゲット メッシュのテクスチャをベイクします

44.

BakeRC の 仕組み 複数視点からの描画結果をテクスチャにベイク BaseColorだけでなく、NormalやMetallicなどもベイク可能

45.

BakeRC の メリット・使い方 ベイクしたテクスチャを使うことで ローポリメッシュでハイポリメッシュの見た目を(ある程度)再現できる 使い方: https://twitter.com/pafuhana1213/status/1671717634503737344

46.

Auto LOD ハイポリメッシュから ローポリ版を作成する機能 ● 豊富なリダクション設定 ● テクスチャも対象 ● 自動UV展開 ● 法線のテクスチャベイク ● リアルタイムで設定反映 https://www.youtube.com/watch?v=_xiVJMLIMBI https://twitter.com/pafuhana1213/status/1670484073410879488

48.

Experimental Geometry Script Update

49.

Geometry Scriptとは Blueprint / Python で メッシュを動的に生成・編集できる機能 レベルデザインだけでなく、プロシージャルモデリング用途でも利用可能 Lyra のジオメトリ ツール Alpha / Height mapから メッシュ作成 草木 ジェネレータ

50.

Copy Mesh From Component の 改善 指定のComponent から メッシュ情報を取得し Geometry Script が扱う Dynamic Mesh にコピーするノード 対応しているComponent: ● ● ● ● ● ● Static Mesh Dynamic Mesh Brush Spline Mesh Posed Skinned Mesh Skeletal Mesh New! New! New!

51.

Skeletal Mesh Component から ポーズ付きメッシュ情報をコピー

52.

メッシュ表面のサンプリング 任意の 3D メッシュ上で 「均等 or 不均等」 かつ 「交差せず」にサンプル点を生成する機能

53.

Compute Point Sampling: 均等に分布 Compute Non Uniform Point Sampling: 不均等に分布 Compute Vertex Weighted Point Sampling: 不均等 かつ 頂点毎に重み付け して分布

54.

頂点カラーの R値 を 頂点ごとの重み付けに利用した例

55.

サンプリング結果を元に配置したメッシュに対して SDFベースの結合処理 や スムージングを行うと… SDFベースの 結合処理 スムージング処理 を複数回実行

56.

活用例 Modeling and Geometry Scripting in UE: Past, Present, and Future Geometry Script を使って 岩の上に雪を配置するデモ・解説

57.

ジオメトリ スクリプトのリファレンス Geometry Script は 現時点で 250 近くのノードを提供 基本的なものは 公式ドキュメントに解説あり https://docs.unrealengine.com/5.2/ja/geo metry-script-reference-in-unreal-engine/

58.

学習リソース 公式ドキュメント「モデリングとジオメトリ スクリプト」 https://docs.unrealengine.com/5.2/ja/ modeling-and-geometry-scripting-in-unreal-engine/ Exploring Geometry Tools in UE5 https://www.youtube.com/watch?v=apCSgAAkDTU Introduction to Geometry Scripting https://www.youtube.com/watch?v=gDso9X4HgLA Modeling and Geometry Scripting in UE: Past, Present, and Future https://www.youtube.com/watch?v=pEC3krOwcbM Blockout and Asset Production in UE5 https://www.youtube.com/watch?v=R5TsbnW4fk8 開発者の Ryan さんの Youtubeチャンネル https://www.youtube.com/@RyanSchmidtEpic UE5攻略リンク https://ue5study.com/unrealengine-modeling/ https://ue5study.com/unrealengine-geometry-script/

59.

Experimental スクリプト可能ツールの フレームワーク (Scriptable Tools Framework)

60.

Scriptable Tools Framework BP / C++ を使って プロジェクト独自 の エディタモード・ツール を作成可能に!

61.

活用例 エディタ上で引いた線に沿って 草・枝を配置 ( Twitterより ) 横スクロールゲーム用 ステージエディタ( Twitter より )

62.

ツール作成用の EditorUtility Blueprint マウスの入力イベント、テキスト表示、3Dギズモの生成・制御など 基本的な機能を標準で提供

63.

マウスクリックした位置にActorを生成 GeometryScriptプラグイ ンを有効にする必要あり

64.

3DギズモによるActor制御

65.

ツールのプロパティ、イベントを公開 ScriptableInteractiveToolPropertySet 継承の BPを用意・登録すればOK!

66.

PropertySet を扱うためのヘルパー関数 プロパティの変更イベントを検出 プロパティの保存・復元

67.

ツールでの テキストメッセージ

68.

ビューポートへのテキスト・デバッグ表示

69.

Scriptable Tools Framework はいいぞ! プロジェクトに特化したレベルデザインツールを作れる! Geometry Script や Procedural Content Generation Framework などと組み合わせたり ビューポートでの操作を限定できるという強みも! 他ツール(選択など)が無効化される 意図しない編集によるトラブル・ヒューマンエラーを回避できる ご紹介した通り、ツールで必要な機能をシンプルな形式で提供 その反面、カスタムUIをつくることが現時点でできない EditorUtilityWidgetとうまく使い分け・併用するなどの運用が必要

70.

学習リソース Scriptable Tools & Editor Mode https://dev.epicgames.com/community/learning/ tutorials/1loo/unreal-engine-scriptable-tools-editor-mode Scriptable Tools & Editor Mode Reference https://dev.epicgames.com/community/learning/ tutorials/7BKd/unreal-engine-scriptable-tools-system-editor-mode-reference Scriptable Tools導入の流れ(Twitter) https://twitter.com/pafuhana1213/status/1654124259684519938 Editor Scriptable Tools: Basic Tools UE5.2 https://www.youtube.com/watch?v=xWxtxS2jADo UE5.2 Scriptable Tools : Node overview https://www.youtube.com/watch?v=w-PXmo8QKZs Unreal Engine 5.2 - Scriptable Tools Introduction (Physics Scattering) https://www.youtube.com/watch?v=0-DcPwR4CI0

71.

Mobile / Mac UE5.2 アップデート

72.

モバイル プレビューの改善点

73.

モバイルプレビュー 異なるモバイル デバイス(レンダラー)における描画結果の違いを エディタ上で エミュレート する機能 https://docs.unrealengine.com/5.2/ja/using-the-mobile-previewer-in-unreal-engine/ D3D Shader Model 6 IOS Shader Model 3.1

74.

このボタンで ON/OFFを切り替え可能

76.

モバイルプレビューへの切り替え時間が爆速に ボタンを押してから モバイルプレビュー に切り替わるまで ※ Lyra & 2回目以降での計測 (初回はシェーダコンパイルがあるため) UE5.1:17秒 UE5.2:2秒 大規模なプロジェクトの場合 5~10分 から 数秒 ~ 1分 に改善することも

77.

プラットフォーム毎の品質・機能ごとの設定を適用し より高精度なエミュレートを実現 Scalability(機能ごとの品質設定)が プラットフォーム毎の管理に デバイスプロファイルで設定した CVar(コンソール変数)を適応するように

78.

様々な不具合を修正し、安定性が向上 シェーダ複雑度(Shader Compexity)が モバイルプレビューでも正常に動作するように(5.3でさらに改善予定) UE5.1 UE5.2

79.

ShaderPlatformInfoSwitch ノードを追加 プラットフォームの種類で Switch できるマテリアルノード PC Mobile

80.

Beta iOS、tvOS、iPadOS の デバッグの準備 (Prepare For Debugging)

81.

Prepare For Debugging 過去のCook( アセットの変換 )データを使い回すことで、 パッケージの作成・デバッグを高速に行うための仕組み [UE4] ビルドプロセスの流れ より

83.

最低限必要な作業 ● Build(コードのビルド) ● Cook(アセットの変換) 最悪のケース 「Press Button, Drink Coffee」 UE4における ビルドパイプラインとメンテナンスの全体像より ● エディタビルド (Cookするために) ● Build, Cook ● 失敗 ● コード・アセットをDL ● エディタのビルド ● Build, Cook ● …

84.

Prepare For Debugging の効果 過去のCook結果を使い回すことで… ● Cook処理をスキップ ● エディタのビルドも不要に! ソースコードのビルドのみで パッケージ作成完了!

85.

Prepare For Debugging の効果 過去のCook結果を使い回すことで… ● Cook処理をスキップ ● エディタのビルドも不要に! ソースコードのビルドのみで パッケージ作成完了! パッケージの実行・デバッグまで 最長1日以上かかっていたのが… 最短で数秒、長くても数分に!

86.

※ 2019年の画像 ※ 横浜ファンの人が 作りました 「Press Button, Drink Coffee」 UE4における ビルドパイプラインとメンテナンスの全体像より

87.

Prepare For Debuggingの使い方・今後の予定 UATの WrangleContentForDebugging コマンド または、エディタから実行可能 RunUAT.command WrangleContentForDebugging -platform=ios ProjectFilePath=XXX.uproject -nocompile -nocompileuat UE5.3 で Windowsからのデバッグにも対応予定!

88.

Unreal Editor での Apple Silicon のネイティブ サポート

89.

Intel Mac と Apple Silicon Mac 2020年以降よりIntel製のSoCではなく、 Apple独自のSoC(Apple Silicon : M1, M2)を積んだMacが販売されるように Intel Mac時代に開発されたアプリを Apple Silicon Mac で動かすためには、Rosetta 2 によるエミュレートが必要 Apple Silicon Mac 未対応のアプリ

90.

UE5 の Apple Silicon対応状況 UE4.27, UE5.0: Apple Silicon対応のパッケージを作成可能に! Unreal Editorは未対応 UE5.1: Unreal Editor(ビルド版)が対応! Unreal Editor(ランチャー版)は未対応 UE5.2: Unreal Editor(ランチャー版)も対応! マーケットプレイスも対応 いまここ!

91.

ネイティブサポートによるCPU負荷の削減 CPU負荷 が 3~5 ms 削減! プロジェクト:Lyra 環境:MacBookPro 2021 ( M1 Max ) UE5.1 TAA Game : 9 ~ 10 ms SkyLightの不具合あり(5.2で修正済み) UE5.2 TAA Game : 5 ~ 8 ms

92.

UE 5.2 における macOS の制限事項 ● Nanite は M2 Mac のみ実験的にサポート デフォルトは無効。有効にするためには コード変更 が必要 ● ヘア (毛髪)/毛皮/グルームのストランド は未サポート ● ハードウェア レイ トレーシングは非対応のため Lumen は ソフトウェアレイトレーシングのみ使用可能 ● TSR の最適化が完了していないため、 アンチエイリアシング設定を FXAAまたはTAAに変更することを強く推奨 ● TSR -> TAA でGPU負荷が 10ms 改善

93.

M2 Nanite https://www.unrealengine.com/ja/tech-blog/unreal-engine-52-brings-native-support-for-apple-silicon-and-otherdevelopments-for-macos

94.

UE5.3 から M2 Macにおける Naniteサポートが Production-Readyに https://portal.productboard.com/epicgames/1-unrealengine-public-roadmap/c/1151-support-for-nanite-onapple-m2-devices

95.

Appleプラットフォーム向けのUE開発環境 (2023/6) UE5.1 ~ 5.2 で 多くの改善が入り 1~2年前と比べると、Macを使った開発が凄く快適に! 今から開発環境を整えるなら ● M1 ではなく、M2 系のチップ搭載で ● メモリは 16 GB 以上 に ● 負荷が低いシーンなら、MacBook Air でもOK 高負荷なら、MacBook Pro 以上で Thanks Axel!

96.

モバイル開発向けの機能追加・改良は UE5.3以降もガンガン入る予定です ご期待下さい!

97.

鈴木パート へ

98.

NNE plugin Neural Network Engine

99.

NNE プラグイン 目的 学習済みのONNXファイルをハイパフォーマンスで実行 クロスプラットフォームで動作 (デスクトップ + 現世代コンソール機) ● UE5.0で導入されたNNIプラグインが改名されたもの ● CPUまたはGPUで動作するが一部プラットフォームは現時点ではCPUのみ https://onnx.ai/

100.

NNE プラグイン 学習用コンテンツ https://dev.epicgames.com/community/learning/tutorials/ yXJ3/unreal-engine-nne-quick-start-guide https://github.com/microsoft/OnnxRuntime-UnrealEngine

101.

NNE プラグイン Experimental

102.

NNE プラグイン の動作の流れ プロジェクトの実装 シェイプの取得 NNE Plugin プロジェクトの実装 入力データの生成 出力データの加工 入力データ ONNX Runtime 出力データ

103.
[beta]
実コードサンプル
bool UNeuralNetworkModel::SetInputs(const TArray<FNeuralNetworkTensor>& Inputs)
{
check(Model.IsValid())

bool UNeuralNetworkModel::RunSync(UPARAM(ref) TArray<FNeuralNetworkTensor>& Outputs)
{
check(Model.IsValid());

using namespace UE::NNECore;

using namespace UE::NNECore;

InputBindings.Reset();
InputShapes.Reset();

TConstArrayView<FTensorDesc> OutputDescs = Model->GetOutputTensorDescs();
if (OutputDescs.Num() != Outputs.Num())
{
UE_LOG(LogTemp, Error, TEXT("Invalid number of output tensors provided"));
return false;
}

TConstArrayView<FTensorDesc> InputDescs = Model->GetInputTensorDescs();
if (InputDescs.Num() != Inputs.Num())
{
UE_LOG(LogTemp, Error, TEXT("Invalid number of input tensors provided"));
return false;
}
InputBindings.SetNum(Inputs.Num());
InputShapes.SetNum(Inputs.Num());
for (int32 i = 0; i < Inputs.Num(); i++)
{
InputBindings[i].Data = (void*)Inputs[i].Data.GetData();
InputBindings[i].SizeInBytes = Inputs[i].Data.Num() * sizeof(float);
InputShapes[i] = FTensorShape::MakeFromSymbolic(
FSymbolicTensorShape::Make(Inputs[i].Shape)
);
}

}

if (Model->SetInputTensorShapes(InputShapes) != 0)
{
UE_LOG(LogTemp, Error, TEXT("Failed to set the input shapes"));
return false;
}
return true;

TArray<FTensorBindingCPU> OutputBindings;
OutputBindings.SetNum(Outputs.Num());
for (int32 i = 0; i < Outputs.Num(); i++)
{
OutputBindings[i].Data = (void*)Outputs[i].Data.GetData();
OutputBindings[i].SizeInBytes = Outputs[i].Data.Num() * sizeof(float);
}
}

return Model->RunSync(InputBindings, OutputBindings) == 0;

104.

ONNXファイルは各種学習フレームワークから https://onnx.ai/supported-tools.html#buildModel

105.

ゲーム内容を学習させたい! Very Experimental 続報をお待ちください。

106.

参考リンク ● [UE5] Neural Network Inferenceプラグインについて https://historia.co.jp/archives/26238/

107.

Chaos Flesh

108.

ChaosFlesh 目的 組み込みの軟体シミュレーション エンジン内で編集 ● 四面体メッシュによるシミュレーション ● シミュレーション結果を表示用メッシュに転送 ● デバッグ用に四面体ボリュームを表示可能

109.

Chaos Flesh プラグイン Experimental

110.

Chaos Flesh チュートリアル https://dev.epicgames.com/community/learning/tutorials/BEby/unreal-engine-chaos-flesh

111.

Chaos Flesh 構成 ● DataGraph ● 四面体メッシュ作成処理を記述したノードグラフ ● FleshAsset ● DataGraphと使用するメッシュなどのパラメータ ● 生成された四面体メッシュを保持 ● DeformableSolverActor/DeformableSolverActor ● シミュレーションソルバー ● FleshComponent ● FleshAssetとDeformableSolverを指定

112.

DataGraph 概要 ● シミュレーションメッシュ(四面体メッシュ)の作成 ● シミュレーション頂点に値を設定 ● コレクションをFleshAssetTerminal入力 最小データグラフ

113.

DataGraph エディタ ノード右上にあるスイッチが オンになっているものを表示 選択ノードのプロパティ コレクションスプレッドシート 選択しているノードでの情報を スプレッドシート形式で確認できる

114.

DataGraph デバッグ用コンソールコマンド p.Chaos.DebugDraw.Enabled 1 p.Chaos.DebugDraw.Deformable.TetrahedralParticle 1 p.Chaos.DebugDraw.Deformable.KinematicParticle 1 p.Chaos.DebugDraw.Deformable.TransientKinematicParticle 1

115.

DeformableCollision p.Chaos.DebugDraw.Deformable.KinematicParticle 1 p.Chaos.DebugDraw.Deformable.RigidCollisionGeometry 1

116.

RaycastCollision p.Chaos.DebugDraw.Enabled 1 p.Chaos.DebugDraw.Deformable.SceneRaycasts 1

117.

アニメーションバインディング ● 親のSkeletalMeshComponentの アニメーションを取り込む ● 参照方法 ● 直接バインディング ● ポジションターゲット

118.

SkeletalMeshで描画 SkeletalMeshComponentのMeshDeformer設定 FleshAssetのTargetSkeletalMesh設定 DeformerInstanceにAmountを設定 Component名を指定 SkeletalMeshが一つしかないなら空でもOK

119.

Targeting System プラグイン

120.

Targeting System プラグイン 目的 同期または非同期でアクターを検索する仕組み ● ゲームプレイアビリティまたはBP/C++から呼び出して利用

121.

TargetingPreset ● TargetingPresetの作成 ● DataAssetから作成する ● TargetingPresetの設定 ● Targeting Taskを配列に登録 (先頭から評価) ● Targeting Selection ~ で まず対象のアクタをリストアップ ● フィルタやソートなどの加工処理を並べる

122.

c++またはブループリントでの拡張 ● Targeting*Task* を継承して ブループリントを作成 ● UTargetTaskなどを継承した C++クラスを作成

123.

Targeting Task 実行 (GameplayAbilityから)

124.

Targeting Task 実行 GA以外から

125.

Unreal Insights 改善

126.

エディターからの操作が大幅改善 5.2 ~ 5.0 ~ 5.1

127.

トレースのメニュー ロード時間計測 + ブループリントの関数名表示 stats.namedevents 0/1 保存位置指定 Memory Insights メモリーリーク調査 Network Insights 通信内容の調査 Task Insights タスク間依存関係の表示

128.

スクリーンショットトレース ● スクリーンショットを記録 ● Bookmark行でポイントして表示 ● Trace.SnapshotSend

129.

Diff/Reviewツール

130.

Diffツール 二つのファイルの比較 編集中のファイルとディポの比較 Unreal Diff ツール https://docs.unrealengine.com/5.2/ja/ue-diff-tool-in-unreal-engine/ ファイル履歴からの比較

131.

Reviewツール チェンジリスト番号を 入力してロードを押す ファイルを選んでDiff

132.

最後に ● メールでのお問い合わせ先 ● [email protected] ● [カスタムライセンシー様向け] ● 技術的課題や問題点に関するご相談 ● パフォーマンスプロファイリング・チューニング ● 弊社製品に関するご契約などのご相談 ● 新たにライセンスをご検討される方 ● https://www.unrealengine.com/ja/license#contact-us-form ● 過去の講演のスライド | Docswell ● https://www.docswell.com/user/EpicGamesJapan ● Unreal Fest 2023 Tokyo プレイリスト ● https://www.youtube.com/playlist?list=PLr_Cbd4sUDTzvdUTMe6cB5TVKDFZ8fMfC