Unreal Engine 4の2018年上半期アップデート情報まとめ【GTMF 2018】

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July 14, 18

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追記:p116で紹介しているRemote Session appは「Unreal Remote 2」という名前でApp Storeにリリースされました。https://itunes.apple.com/jp/app/unreal-remote-2/id1374517532?mt=8





2018年7月13日に行われた「GTMF 2018 TOKYO」で登壇した際に使用した資料です。

https://gtmf.jp/2018/

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Unreal Engineを開発・提供しているエピック ゲームズ ジャパンによる公式アカウントです。 勉強会や配信などで行った講演資料を公開しています。 公式サイトはこちら https://www.unrealengine.com/ja/

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

Unreal Engine 4の 2018年上半期アップデート情報まとめ GTMF 2018 Epic Games Japan 岡田和也 #gtmfjp2018

2.

自己紹介 Epic Games Japan サポートエンジニア 岡田 和也 (@pafuhana1213) 主なお仕事 • ライセンシ様への技術サポート • 各地の勉強会での登壇 • Twitter #gtmfjp2018

3.

今日話すこと: 2018年上半期におけるUE4に関する情報まとめ この内容にした理由: 年々UE4を取り巻く状況がより早く変化! 後半に備えて皆で振り返りましょう! #gtmfjp2018

4.

おしながき • 最近のUE4に関する大きなニュース • エンジンアップデート情報 • UE4.19, 4.20 #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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Paragonのアセット 無料公開 #gtmfjp2018

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1,200万ドル(約13億円)相当の Paragonアセットを無料で公開 #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

10.

全て無料! 全て商用・非商用OK! 今後もアセットを追加予定! #gtmfjp2018

11.

PS4・60fpsで動作していたタイトルで 実際に使用されていたアセットです 是非普段の学習にもご活用ください! #gtmfjp2018

12.

Paragonのキャラクタアセットに関する解説 Unreal Japan Stream | 公開されたParagonアセットを 見てみよう! https://youtu.be/eYHUjm6SYRc #gtmfjp2018

13.

Unreal Japan Stream 毎月第一木曜日 19:00より絶賛配信中! #gtmfjp2018

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リアルタイム レイトレーシング #gtmfjp2018

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リアルタイム レイトレーシングのサポート DXR( Microsoft )と RTX( NVIDIA )に対応 2018年末でGithub上で、UE4.22でバイナリサポート予定 #gtmfjp2018

16.

https://www.unrealengine.com/ ja/blog/technology-sneak-peekreal-time-ray-tracing-withunreal-engine #gtmfjp2018

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デジタルヒューマン #gtmfjp2018

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デジタルヒューマンプロジェクト 実在しない人間を あたかも本当の人間であるかのように 表現することがゴール 今後はAIの領域にも…! #gtmfjp2018

19.

デジタルヒューマンのデモを持ってきたので 展示ブースに是非お越しください! #gtmfjp2018

20.

GDCに関するアーカイブ動画はこちら! https://www.youtube.com/watch?v=y94HH9BdNtg&list=PLZlv_N 0_O1gYcueZ-mOraUuH0WufCLuto #gtmfjp2018

21.

Unreal Studio #gtmfjp2018

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Unreal Studioとは エンタープライズ向けの新しいライセンス形態 Datasmith Learning Unreal Editor #gtmfjp2018 Assets Templates Support

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従来のワークフロー • • • • CADツール #gtmfjp2018 オブジェクトの結合 ポリゴン数の削減 LODの設定 などなどなどなど

24.

Datasmithを使ったワークフロー .udatasmith CADツール #gtmfjp2018 • • • • オブジェクトの結合 ポリゴン数の削減 LODの設定 などなどなどなど

25.

#gtmfjp2018

26.

現在無料のベータテスト中! Unreal Studio公式サイト • https://www.unrealengine.com/ja/studio ロイヤリティもなし!完全無料! #gtmfjp2018

27.

Unreal Fest West 2018における Unreal Studioに関する講演 スライド • https://www.slideshare.net/ EpicGamesJapan/unreal-studio 動画 • https://youtu.be/Oqk3DvQdQJk #gtmfjp2018

28.

おしながき • 最近のUE4に関する大きなニュース • エンジンアップデート情報 • UE4.19, 4.20 #gtmfjp2018

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その前に少し言いたいことを… #gtmfjp2018

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UE4は皆様のおかげで進化し続けています #gtmfjp2018

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そして、バージョンを重ねるにつれて より様々なジャンル・規模のプロジェクトにて 広く使用されてきています #gtmfjp2018

32.

#gtmfjp2018

33.

#gtmfjp2018

34.

様々なタイトルからのフィードバックをうけて UE4はより良くなってきています #gtmfjp2018

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そして、最近のバージョンでは 少し状況に変化が… #gtmfjp2018

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Fortnite 襲来! #gtmfjp2018

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Fortniteが要求する条件 • 100人同時のネットワーク対戦 • 2.5km x 2.5kmの広いマップ • あらゆるオブジェクトが動的 • マルチプラットフォーム対応 #gtmfjp2018

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つまり…? これらの要求を満たすために追加された機能・最適化が エンジン本体に組み込まれていきます Fortniteで実際に使用している機能を UE4ユーザ全員が使えるように! #gtmfjp2018

39.

そして、UE4.19, 4.20では Fortnite由来の機能が沢山追加されてます! #gtmfjp2018

40.

Fortnite由来ではないけど非常に強力な機能や エンタープライズ向けの機能も! #gtmfjp2018

41.

こりゃ触るしかない! 触りましょう! 触ってください! #gtmfjp2018

42.

おしながき • 最近のUE4に関する大きなニュース • エンジンアップデート情報 • UE4.19, 4.20 #gtmfjp2018

43.

紹介リスト Fortnite由来の機能 • • • • Temporal Upsampling Dynamic Resolution Proxy LOD モバイルに関する機能追加・ 最適化 • Replication Graph #gtmfjp2018 それ以外の新機能 • • • • • • • Niagara Cinematic DoF Rectangular Area Light メッシュ編集機能 AR Framework Virtual Camera Mixed Reality Capture

44.

Temporal Upsampling & Dynamic Resolution (UE4.19) #gtmfjp2018

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Temporal Upsampling Temporal AAと同時に実行されるアップサンプリング機能 • 一部のポストプロセス処理の前に行うことで クオリティを維持しつつアップサンプリング可能 ※イメージです #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018 Screen Percentage : 70 Temporal Upsample : Disabled

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#gtmfjp2018 Screen Percentage : 70 Temporal Upsample : Enabled

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Disabled #gtmfjp2018 Enabled

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TEMPORAL UPSAMPLE :UE4.19からの新機能 SPATIAL UPSCALE :従来手法 #gtmfjp2018

50.

Temporal Upsampling Temporal AAと同時に実行されるアップサンプリング機能 • 一部のポストプロセス処理の前に行うことで クオリティを維持しつつアップサンプリング可能 従来のScreenPercentageによるUpscalingは健在 • Temporal Upsamplingと併用可能 #gtmfjp2018

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公式ドキュメント Screen Percentage with Temporal Upsample https://docs.unrealengine.com/ en-us/Engine/Rendering/ ScreenPercentage #gtmfjp2018

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Dynamic Resolution 描画負荷に応じて、動的に画面解像度を調整することで フレームレートを維持する機能 • 解像度調整にはTemporal Upsamplingを使用 対応プラットフォーム • • • • PS4 (PSVR除く) Xbox One Oculus VR Switch (UE4.20から) #gtmfjp2018

53.

公式ドキュメント Dynamic Resolution https://docs.unrealengine.com/ en-us/Engine/Rendering/ DynamicResolution #gtmfjp2018

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コンソール開発をしている方は Dynamic Resolutionを是非お試しください! #gtmfjp2018

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コンソール開発者以外の方へ Temporal Upsamplingは使用可能です! • 従来のr.ScreenPercentageよりも高クオリティな画を出せます! • ただし、負荷は増えるので注意 #gtmfjp2018

56.

VRコンテンツ開発者へ UE4.19からは vr.PixelDensityで描画解像度を調整しましょう! • 今までのr.ScreenPercentageは必ず100に 詳細は公式ブログにて • 「4.19から大きく変わるVR解像度の調整方法」 #gtmfjp2018

57.

Proxy LOD (UE4.19, 20) #gtmfjp2018

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Proxy LOD 複数のメッシュから LOD用に結合+簡易化されたメッシュ・マテリアルを生成 • Simplygonが必要だった機能がエンジン標準に • ドローコール削減に! #gtmfjp2018

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頂点数 27,194 #gtmfjp2018 頂点数 5,663

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#gtmfjp2018

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UE4.20でさらに改良 #gtmfjp2018

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Gap Filling Proxy LOD作成時に不要な空間を埋める機能 • 内部の描画が不要な遠い建物に有用 #gtmfjp2018

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Proxy LODに関する公式ドキュメント https://docs.unrealengine.com/ en-us/Engine/Proxy-Geometry-Tool #gtmfjp2018

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モバイルに関する機能追加・最適化 (UE4.20) #gtmfjp2018

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Fortniteにおけるモバイル対応 PCやコンソールと同じゲーム体験を モバイル端末で実現する必要があった • • • • • PC・コンソールとのスペック差 端末ごとに異なる処理能力 様々な画面解像度 ノッチの有無 などなどなどなどなど #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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UMG Safe Zone Improvements #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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Replication Graph (UE4.20) #gtmfjp2018

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Replication Graph Fortnite Battle Royaleで実際に使用されている レプリケーションシステム • 大量のアクター・プレイヤーが存在するゲーム向けに最適化 #gtmfjp2018

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Replication Graphに関する補足・注意点 従来のシステムを置き換えるものではありません • あくまで選択肢の一つ • 従来のシステムよりも複雑ですが 大幅な最適化を実現可能に #gtmfjp2018

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Replication Graphに関する補足・注意点 UE4.20時点では Experimental • 製品に組み込むことは一切オススメしません • 実装・設計部分に破壊的な変更が入る可能性があります #gtmfjp2018

74.

紹介リスト Fortnite由来の機能 • • • • Temporal Upsampling Dynamic Resolution Proxy LOD モバイルに関する機能追加・ 最適化 • Replication Graph #gtmfjp2018 それ以外の新機能 • • • • • • • Niagara Cinematic DoF Rectangular Area Light メッシュ編集機能 AR Framework Virtual Camera Mixed Reality Capture

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Niagara (UE4.20) #gtmfjp2018

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祝 アーリーアクセス!!! 長かった…本当に… #gtmfjp2018

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従来のCascadeに比べて色々凄い! #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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お楽しみに!!! #gtmfjp2018

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Cinematic Depth of Field (UE4.20) #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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Cinematic Depth of Field 従来のBokehやCircle DoFよりも 高速 かつ 高品質 かつ スケーラビリティ性の高い DoF UE4.20のデフォルト設定では Circle DoFではなく Cinematic DoFを使うように #gtmfjp2018

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Circle DoF #gtmfjp2018

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Cinematic DoF #gtmfjp2018

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デフォルト設定での比較 Circle DoF #gtmfjp2018 Cinematic DoF

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Rectangular Area Lights (UE4.20) #gtmfjp2018

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UE4.19以前では… 擬似的な方法でしかエリアライトを表現するしかなかった #gtmfjp2018

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UE4.20から エリアライト用の新しいライト Rect Lightが追加! #gtmfjp2018

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#gtmfjp2018

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Use Emissive #gtmfjp2018

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Point Light #gtmfjp2018

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Rect Light #gtmfjp2018

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Use Emissive Point Light Rect Light

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Rect Light 使用上の注意 Forward Renderingには未対応 従来のSpot LightやPoint Lightに比べて 処理負荷が高いので注意! • プロファイリング大事! 動的な影の精度が少し甘いです • 年末にレイトレ対応が入る予定 #gtmfjp2018

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Modify Geometry in the Static Mesh Editor (UE4.20) #gtmfjp2018

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Static Meshのジオメトリ編集ツール ユースケース • モデルのインポート後に発見した不要なジオメトリを編集 DDCツールに戻って 修正+再インポートする手間を削減 #gtmfjp2018

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編集ツールを有効にするには コンソールコマンド “MeshEditor.Enable” #gtmfjp2018

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編集ツールでできること #gtmfjp2018

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色々できる!!! (少し不安定なのでご注意を…) #gtmfjp2018

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AR Framework (UE4.19, 20) #gtmfjp2018

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現在主流のAR スマホを使った特徴点ベースのAR • Apple ARKit • Google ARCore UE4.18からネイティブ対応済み! #gtmfjp2018

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ARテンプレート #gtmfjp2018

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タッチした位置に オブジェクトを配置 #gtmfjp2018 各種デバッグ機能

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Virtual Camera (UE4.20) #gtmfjp2018

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一般的にVirtual Cameraとは 実写カメラの感覚で ビューポートを操作・撮影することを可能にする仕組み #gtmfjp2018

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Virtual Cameraのメリット カメラワークを手付けしなくていい! • 自然な手ブレ効果による臨場感 現場ですぐ結果を確認可能! • プリビス製作効率の向上 モーションキャプチャデータがあれば 被写体・演者が撮影場所にいる必要がない! • 手軽に何度でも試すことができる #gtmfjp2018

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UE4のVirtual Camera機能 ARKit 又は Vive 又は Maya(LiveLink)の挙動を UE4エディタのカメラに反映 • ARKitの場合は配信予定のRemote Session Appを使用 #gtmfjp2018

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UE4のVirtual Camera機能 高価なシステムや面倒なセットアップが不要なので 一般のUE4ユーザでもVirtual Cameraを使える! • 当然ながら精度の差はあるので注意 #gtmfjp2018

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UE4のVirtual Camera機能 Virtual Cameraの動き・設定を シーケンスとして保存可能 UE4エディタ上で 編集・調整が可能! #gtmfjp2018

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Virtual Camera用のUIを準備済み! 各設定をiPad上で変更可能 • Focal Length, Focusなどの カメラ設定 • カメラ移動量へのスケール調整 • バーチャルジョイスティック などなど #gtmfjp2018

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Virtual Cameraのデモを持ってきたので 展示ブースに是非お越しください! #gtmfjp2018

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nDisplay (UE4.20) #gtmfjp2018

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nDisplay Flexible, Multi-Display Rendering 複数のPCを同期して 一つのシーンをレンダリング 用途例 • 複数のディスプレイに描画 • 一つの大型ディスプレイに 高解像度の映像を描画 #gtmfjp2018

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Mixed Reality Capture (UE4.20) #gtmfjp2018

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Mixed Reality Captureの構成要素 ビデオ入力 • ウェブカメラ • HDMIキャプチャボード #gtmfjp2018 キャリブレーション インゲーム

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キャリブレーション機能が最高! カメラの特性、各デバイスの位置・姿勢などの キャリブレーション用のツールを提供 • 直感的でわかりやすい! キャリブレーション結果は あらゆるUE4製コンテンツで使用可能! • 何度もセットアップ・ キャリブレーションをする必要がない! #gtmfjp2018

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オクルージョンにも対応してて素敵! #gtmfjp2018

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詳細な手順はUE4公式ブログで紹介予定 • おそらく、UE4.20リリースノート公開前に… UE4.20時点ではアーリーサクセス 正式リリースに向けて改良していくのでお楽しみに! #gtmfjp2018

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新機能・改良点がまだまだ沢山あります! #gtmfjp2018

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UE4.20で追加された機能についての解説 Unreal Japan Stream | UE4.20で入る新機能の一部を ご紹介! https://youtu.be/2Pl-n17eu_Q #gtmfjp2018

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Unreal Japan Stream 毎月第一木曜日 19:00より絶賛配信中! #gtmfjp2018

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UE4.19, 20 是非色々触ってみてください! 4.20 リリースノートは… 公開までもう少々お待ち下さい… #gtmfjp2018

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UE4.21以降の新機能を確認したい…? 開発用ブランチを Githubでも公開するようにしました! • EULAライセンスでも見れるように • 新機能・改良・修正をいち早く試せる! • ただし、動作の安定性は保証しません #gtmfjp2018

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まとめ:最新の事例・サービスについて紹介 • • • • Paragonアセットの無料配布 リアルタイムレイトレーシング デジタルヒューマン Unreal Studio #gtmfjp2018

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まとめ:UE4.19, 20における新機能の紹介 Fortnite由来の機能 • • • • Temporal Upsampling Dynamic Resolution Proxy LOD モバイルに関する機能追加・ 最適化 • Replication Graph #gtmfjp2018 それ以外の新機能 • • • • • • • Niagara Cinematic DoF Rectangular Area Light メッシュ編集機能 AR Framework Virtual Camera Mixed Reality Capture

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ご清聴 ありがとうございました! 本講演に関する質問はこちらからどうぞ! E-mail : [email protected] Twitter : @pafuhana1213 展示ブースにEGJのスタッフがいますので 本講演に関すること以外の 質問も是非どうぞ! #gtmfjp2018