自動車開発における「Unreal Engine」アセット管理: Perforce P4 - Unreal Engine開発を止めない"正しいデータ管理" - 【Build: Tokyo'25 for Automotive】

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August 19, 25

スライド概要

2025年8月5日に開催した「Build: Tokyo'25 for Automotive」での東陽テクニカ様の講演資料です。

講演動画:https://youtu.be/ziGr_0nCV-k
登壇者:
東陽テクニカ / 今 友樹 氏

イベント公式ページ:https://www.unrealengine.com/ja/events/build-tokyo-2025-automotive

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Unreal Engineを開発・提供しているエピック ゲームズ ジャパンによる公式アカウントです。 勉強会や配信などで行った講演資料を公開しています。 公式サイトはこちら https://www.unrealengine.com/ja/

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各ページのテキスト
1.

自動車開発における「Unreal Engine」アセット管理: Perforce P4 - Unreal Engine開発を止めない"正しいデータ管理" 株式会社東陽テクニカ ソフトウェア・ソリューション部 Build: Tokyo‘25 for Automotive

2.

Perforce Software社について 企業概要 • 1995年設立、本社米国ミネアポリス • エンタープライズ向け開発ツール • Fortune 500企業の70%が利用 主力製品 • Perforce P4 - バージョン管理 • Perforce QAC - 静的解析 • Perforce Delphix - テストデータ管理 • 同一企業による一貫した品質

3.

株式会社東陽テクニカについて 事業概要 • 測定・制御・情報技術の専門商社 • 自動車・航空宇宙・エレクトロニクス分野 • 要素技術検証から導入・教育・サポートまで ソフトウェア・ソリューション部 • 開発プロセス改善支援 • 品質管理・アセット管理ツール • 技術コンサルティング

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本日のアジェンダ 1 2 UE活用の拡大と課題 従来手法の限界 自動車業界でのUnreal Engine利用拡大と生じる「データ管理の Gitなど既存手法では対応できない「巨大バイナリアセット管理」 課題」 の壁 3 4 Perforce P4の優位性 導入効果と未来像 ゲーム業界で実証された「大規模バイナリ資産の管理ソリューショ P4導入による「効率化・トレーサビリティ・コラボレーション」の改善 ン」 本セッションを通じて、UEを活用する自動車開発現場における「データ管理課題」と「Perforce P4による解決策」をご紹介します

5.

自動車業界でのUnreal Engine活用拡大 自動車業界におけるUnreal Engineの活用領域は急速に拡大しています : • HMI(インフォテインメント・計器類)開発 • リアルタイムシミュレーション環境 • 製品バーチャルショールーム • 自動運転用デジタルツイン • トレーニングデータ生成 • マーケティング用コンテンツ制作 その結果、管理すべき巨大なバイナリアセットが日々増大しています

6.

UE開発で管理すべきデータの種類 Unreal Engineを活用した自動車開発では、多岐にわたるデータが発生し、その効率的な管理が重要です。特に、UEのリアルタイムレンダリングを 最大限に活かすには「巨大なバイナリファイル」が不可欠であり、そのバージョン管理には特有の課題が伴います。 CADデータ 素材・テクスチャ 外装・内装の3Dモデルや部品データで、単体で数GBから数十GB、プロジェクト全体でテラバ 高解像度PBRテクスチャや複雑なマテリアル、HDR環境マップなど、グラフィック品質を左右す イト規模に達します。 る膨大なデータです。 シミュレーションデータ コード・ブループリント 車両挙動や衝突シミュレーションのキャッシュ、複雑なアニメーションカーブなど、物理的な挙 ブループリントやC++コード、シェーダー、設定ファイルなど、テキストとバイナリが混在し、整合 動を再現するデータです。 性維持が求められます。 メディアアセット レベル・シーンデータ 高解像度動画、音声、インタラクティブUI、フォントなど、ユーザー体験を豊かにする多様なコ UEプロジェクトの核であり、多様なアセットを組み合わせて構築される複合的な環境データで ンテンツが含まれます。 す。 ライティングデータ プラグイン・ツール ベイクされたライトマップ、ライティングボリューム、HDRIスカイマップなど、シーンの視覚的品 UEの機能を拡張するカスタムプラグインや外部ツール設定など、プロジェクトのワークフローを 質を決定づける情報です。 支えるデータです。 これらの「巨大バイナリファイル」は、従来のテキストベースのバージョン管理システムでは効率的に扱えません。これは、ファイル履歴追跡や複数人開発、大規模プロジェクトのパフォーマン ス問題として顕在化し、自動車開発におけるUE活用のボトルネックとなり得ます。

7.

データ管理の現状:典型的なアンチパターン 手動コピー方式 ネットワーク共有 Git+LFSの限界 「project_final」「project_final2」のよう サーバー上の共有フォルダでファイルを 標準的なソースコード管理ツールでの対 な名前付けでコピー保存 共有 応 • 変更履歴が不明確 • 同時編集による上書き • 大規模バイナリに非効率 • 誰が何をいつ変更したか不明 • バージョン管理なし • マージ不能なバイナリ • ストレージの無駄遣い • 変更の追跡不可能 • ファイルロック機能の欠如 これらの問題は「適切なバージョン管理」の欠如から生じています

8.

バージョン管理不在がもたらす深刻な問題 開発効率の低下 • 同一ファイルの同時編集による競合 • 誤ったファイル削除・上書きによる作業の損失 • 「どのバージョンが最新か」の混乱 品質リスクの増大 • バグ修正の追跡困難 • テスト環境と開発環境の不一致 • 特定バージョンの再現が困難 コンプライアンス違反 • 変更履歴の監査証跡不足 • 責任の所在が不明確

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コストとリスク "後から直す"より"最初に設計"の方が安い 70% 90% 50% 適切なVCS導入による開発効率向上 ファイル競合・消失事故の削減 リリース前トラブル対応時間の短縮

10.

「Gitで良いのでは?」 - Gitが得意な世界 テキスト中心 小規模・中規模 ソースコード、設定ファイル、ドキュ 数百MB〜数GB程度のリポジトリ メント 分散コラボレーション 個人ブランチでの自由な実験・開発

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なぜGitでは限界があるのか? 巨大バイナリ Git LFSでも数GB~数TBのアセットに非効 率、履歴管理でリポジトリが肥大化 ファイルロック バイナリファイルのマージ不能問題、同時 編集防止機能の欠如 パフォーマンス 数十万~数百万ファイルでの動作遅延、 大規模チームでの同期問題 権限と監査 きめ細かいアクセス制御の欠如、変更履 歴の監査対応が不十分 Gitはコード管理に優れていますが、UEの大規模バイナリアセット管理には根本的な限界があります ブランチ管理 大規模チームでの複雑なブランチ管理、長 期プロジェクトでの分岐統合の複雑さ

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Perforce P4:ゲーム業界が選ぶ理由 スケール対応 同時接続 業界シェア TB級 1000+ 95% 大規模プロジェクトでも高速動作 大規模チームでの並行開発 AAA級ゲーム開発での採用率 Unreal Engineとの緊密な連携 • UE エディタ内での直接操作 • アセットの自動チェックイン/アウト • ファイルロックの視覚的表示

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Unreal Engineとのインテグレーション ゲームエンジンとの連携:Unreal Engine リビジョンコントロール UE上から直接Perforce P4 の操作が可能!

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Unreal Engineとのインテグレーション ゲームエンジンとの連携:Unreal Engine リビジョンコントロール 他者がファイル操作していることを確認可能!

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Unreal Engineとのインテグレーション ゲームエンジンとの連携:Unreal Engine リビジョンコントロール 表示画面の選択: 変更前後のファイルの差分表示が可能!

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Perforce P4のコア機能 大規模バイナリサポート ファイルロック機能 • 数TB〜PBクラスのリポジトリを効率管理 • バイナリファイルの同時編集防止 • 差分ベースの効率的ストレージ • チェックアウト状態の可視化 • 超高速なファイル転送と同期 • 誰が何を編集中か即時把握 ストリーム管理 監査・セキュリティ • 高度なブランチ戦略の実装 • 詳細な権限制御と監査証跡 • 視覚的なブランチフロー管理 • 変更履歴の完全保存 • 大規模チーム向け分岐・統合制御 • コンプライアンス対応レポート これらの機能が「巨大バイナリアセット」と「大規模チーム開発」の課題を解決します

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P4導入がもたらす「見える未来」 コラボレーション促進 品質とトレーサビリティ 開発効率の向上 チーム間の競合削減、手戻り作業の最小化 、並行開発の実現 開発サイクルの30%短縮を実現した例も 全変更の完全な履歴保存、任意時点の 状態再現、責任所在の明確化 監査対応工数の大幅削減と品質保証 安全な並行作業環境、チーム間の変更 可視化、スムーズな統合 分散チームでも統制の取れた開発を 実現 の強化 東陽テクニカでは、評価版提供、PoC支援、運用設計ワークショップを通じて、お客様開発環 境におけるバージョン管理の最適化をサポートします。

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東陽テクニカの支援メニュー 1 2 3 評価環境提供 運用設計コンサル 導入・移行支援 30日間の無償試用環境をご用意。実際 お客様の開発体制に最適化したワーク 既存環境からの段階的移行、データ移行 のプロジェクトでの動作確認が可能 フロー・権限設計を提案 作業を技術サポート 4 5 教育・トレーニング 運用サポート 管理者・利用者向けの実践的なトレーニングプログラム 導入後の技術サポート、パフォーマンス最適化、トラブル対応

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導入ステップ PoC実施 小規模プロトタイプでの検証 パイロット運用 限定チーム・期間での試行 本格導入 全社展開と運用定着 継続改善 パフォーマンス監視と最適化

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まとめ:なぜ今P4か 1 UEの"アセット中心"開発 には専用設計が必要 2 既存Git環境を活かしな がら段階移行可能 3 自動車業界の厳格要件 に対応 ファイルロック、大容量配布、中央 P4 Git Connectorで全面刷新のリスク トレーサビリティ、セキュリティ、 履歴管理でアーティストとエンジニア を回避、現実的な導入パス 長期サポートで企業の信頼性確保 が安心して協業

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特別キャンペーン: Perforce P4新規ライセンス割引 名刺交換いただいた方限定キャンペーン! 名刺交換をいただいたお客様限定で、Perforce P4新規ライセンスの特別割引 キャンペーンを実施いたします。 通常価格 特別価格 ¥89,000 ¥70,000 1ユーザーライセンス 1ユーザーライセンス 適用条件: • 本イベント期間中に名刺交換をされたお客様 • 2025年10月30日までのご発注分 • 新規にPerforce P4をご購入される企業様、または新規プロジェクトのお客様 問い合わせ (メール) 問い合わせ (電話) : [email protected] : 03-3245-1248

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