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March 16, 26
スライド概要
DeNAでは全ての従業員がストレッチな目標に挑み、仕事を通じて成長していくことを目指しています。その根本である目標と評価によるマネジメントサイクルにAIを積極的に組み込んでいます。
本セッションでは、DeNAの人事領域おけるデータとAI活用の考え方に加え、目標設定の解像度向上や評価レビューの支援といった具体的な活用事例を紹介。AIと協働する人材開発の現在地、そして将来像についてご紹介します。
DeNA が社会の技術向上に貢献するため、業務で得た知見を積極的に外部に発信する、DeNA 公式のアカウントです。DeNA エンジニアの登壇資料をお届けします。
AIxHR AIと挑む TITLE 目標と評価での人材開発サイクル SUBTITLE 澤村 正樹 NAME / 森岡 志門 1
澤村 正樹 NAME 株式会社ディー・エヌ・エー ヒューマンリソース本部 AFFILIATION ピープルデベロップメント部 部長 AFFILIATION PHOTO 2012年DeNAに中途入社。前職では雑誌のウェブ版運営、ポータル DETAIL サイト運営などを担当 DETAIL DETAIL 入社後は、ゲームプラットフォームのエンジニア、エンジニアリング DETAIL マネジャー、HRBP等を経験した後、2019年よりHR本部内でのテク ノロジー活用に取り組み、現在は全社の人材開発の責任者を務める。 DETAIL 2
DeNAの人材戦略とは 採用・育成・評価の人材マネジメントサイクルを猛烈に回して人材成長と挑戦の好循環 をつくり「日本一人材が輝いている挑戦のプラットフォーム」を目指す 採用 育成 評価 DeNAの可能性を 広げる変化の起こ せる人材を採用 成功確率が五分五 分の高い目標と大 胆な権限委譲で人 材を育成 優れた人材に相応 の報酬とさらなる 挑戦の機会を提供 挑戦者が集い、挑戦者が輝く、事業創造プラットフォームへ 3
育成および評価のにおける要点 育成 評価 "人は仕事で育つ"のコンセプトのもと、各人が成 功確率が五分五分のストレッチな目標に挑むこと 高い目標に挑んだ人材を正しく、そのチャレンジ に相応しい報酬で報いること これらをAIと協働し実現させていく 4
昨年(2025)のAI Dayの講演より 目標設定におけるPoCとして効果ありと判断した 5
目標・評価サイクルでのAIとの協働 前提として、会社のカルチャーを人材マネジメントサイクルに埋め込むため、評価シス テムをあえて内製開発・運用していた。その上で現在は、人材開発のコンセプトにそう よう各チェックポイントでAIがアシストするよう順次導入している 目標設定 AI 中間面談 ふりかえり 評価 フィードバック AI 6
将来のビジョン まずは各ステップでAIによる支援が進むこと。メンバー・マネージャーそれぞれに継続 的にコンテキストが受け継がれ、AIが真のコンパニオンとなること。 その上でAIとの協働が進み、そもそもの各イベントのプロセスや評価サイクル自体を書 き換えるような変化をもたらすこと。 目標設定 AI 中間面談 AI ふりかえり AI 評価 フィードバック AI AI 7
SUBTITLE 現状のAIの組み込み
森岡 志門 NAME 株式会社ディー・エヌ・エー ヒューマンリソース本部 AFFILIATION ピープルデベロップメント部 AFFILIATION テクノロジーソリューショングループ グループリーダー PHOTO 2005年DeNA新卒入社。サーバサイドエンジニアとして、EC、新規事業 DETAIL 立ち上げ、ブラウザ版ソーシャルゲーム、メディアなど複数事業に渡り歩く DETAIL DETAIL 2020年よりHR部門に異動、HRTech領域の開発チームで様々なプロダクト の開発・運用を担当。現在は開発チームのマネージャーを務める DETAIL DETAIL 9
SUBTITLE 現状のAIの組み込み 1. 目標設定サポートチャット 2. 評価レビューアシスト
取り組み1: 目標設定サポートチャット 従業員の目標設定を対話型で支援 ● 部門目標やメンバーの等級情報を元に型に沿って目標設定を伴走 ● 等級要件を踏まえた目標の高さをおしあげ、具体的で測定可能性の高い 形に整えるサポートをする 上長との目標設定面談の手前で、目標の精度を高める 部門目標 個人目標作成 面談 修正 確定 AIでサポート 11
目標設定サポートチャット | どんな機能か(UI/UX) ● 目標とスレッドが1対1で紐づく ● 後から会話を見返したり、続き から始めることも可能 ● 必要なユーザコンテキストは自 動的に与える ● 対話で作成した目標はボタンひ とつで保存 12
目標設定サポートチャット | 仕組み(MoonshotとLLM) ● 目標設定・評価ツール(Moonshot)を内製開発、2021年から運用 ● LangChain/LangGraphを活用してLLMアプリケーションを組み込み ● プロンプトには従業員や部署など複数の情報を加味 目標設定・評価ツール (Moonshot) Web (Flask) LangChain LangGraph ・プロンプト生成 ・チャット永続化 DB (MySQL) HRIS (内製) Azure OpenAI API (GPT-5 Chat) LLMアプリケー ションの領域 ・従業員基礎情報 ・部署情報 ・処遇情報 13
目標設定サポートチャット | プロンプト構成 ● 本人の等級その他複数の情報をユーザ コンテキストとして与える ● 目標設定の流れをステップバイステッ プで指示 ● LLMは会話履歴に基づいて今のステッ プを判断する ● AIの役割はコーチ # タスク あなたはマネージャーです。目標設定の流れを必ず守りなが ら、私と対話し、今期の発揮能力目標の立案をサポートしてく ださい。 # 目標設定に関する前提知識 … # ユーザーと所属部門に関する情報 … # 目標設定の流れ ## step1 . 目標の設定 ## step2. 目標の詳細確認 ## step3. SMART基準による目標改善コーチング ## step4. ストレッチ目標 ## step5. 目標のレビュー ## step6. 目標のまとめと提案 14
目標設定サポートチャット | ユーザの声 ユーザの声(ポジティブ) 「背景や期待値も詳細にすり合わせられるようになった。記入工数の削減と精度の高い目標策定を両立できた」 「自分の中で抽象的だったものが言語化・整理された。グレードに合わせた目標のラインや、ストレッチ目標がどの 程度かも参考になった」 「オンボード間もなかったので、AIからの提案を通して自分のグレード相当の業務のレベル感・スケール感が解像度 が高くなった」 ユーザの声(課題) 「論理的に導いてもらえる一方、自分のやりたいことや熱意が薄れる感じも。内面的な動機や熱意が盛り込まれた設 定ができると、設定したものに愛着がわく」 目標の精度を高める効果は一定あり。より個別化された領域は伸びしろ 15
取り組み2: 評価レビューアシスト 評価プロセスの流れ ふりかえり 評価入力 一次レビュー 二次レビュー 全社レビュー AIでサポート これまでの評価レビューの課題感:質を担保するために時間がかかっていた ● 読み取る情報量が多い(従業員数 x 時系列) ● 人数も増やせず、属人化もしやすい、チェック観点が経験則に依存 ● 抜け漏れのリスク 16
評価レビューアシスト | 機能とUI 何ができるのか ● チェック観点を言語化し、プロンプトに落とし込み ● 評価内容の妥当性をAIが一次レビュー ● 評価入力の度にチェック実行、「AIからのヒント」として評 A 価入力UIに掲示 B A ● 評価の正確性を高めるよう促す A 17
評価レビューアシスト | プロンプト構成 構成要素 ● レビュー観点 あなたは評価レビューアーです。今回の評価につい て確認するべきポイントを指摘してください。 ● 評価制度、グレード要件や評価ガイド ## 前提条件 ライン ## 確認ポイント 1. ⚪⚪⚪⚪ 2. ⚪⚪⚪⚪ … ● 従業員情報、評価履歴 1万字前後のメガプロンプト(ベテランの ノウハウが凝縮された分厚いマニュアル) ## 評価制度の定義 ## 従業員情報 ## 評価履歴 数十項目を数十秒でチェック可能に ## 出力形式 18
評価レビューアシスト | 効果・ユーザの声 効果 ● 25年上半期評価では部門とHRで擦り合わせる2次レビューの実施時間が3割弱 (約 118時間) 減少に貢献 * * 評価プロジェクトチーム全体 ユーザの声 ● 「これまで色んな資料を開いて確認していた作業が楽になり、漏れも減った」 ● 「評価観点の漏れを指摘してくれた。”確かに” と思うことが多かった」 人が見落としがちな部分をAIが拾い上げ、評価の質向上へ 19
ここまでの学び | AI組み込みのポイント・伸びしろ データの整備:LLMの精度はデータの質に左右される → 必要なデータを適切に利用できる環境整備 AI活用ポイントを絞り込む:スコープを絞る、人とAIの役割 → 主役は人。AIは人の思考や対話を深める伴走者 評価・検証:良い失敗を積み上げる → プロンプトの精度を測る指標の策定、効率の良い検証環境の整備 20
これからの展望 「人事データ×AI」の好循環サイクルを回す ②良質なデータが 基盤に蓄積 ①AIの伴走で記述や 対話ログがリッチに v ③さらなるAIの 精度向上へ 21
AIと挑む今後の目指すもの 22
AIと挑む今後の目指すもの LLMの普及のおかげてマネジメントという極めて定性的な領域でもAIのサポートが進ん だ。ただし現在は部分的なものにとどまっている。近い未来では、どうなっていくか? 評価とは何か、を考えると「組織ミッションを果たすためのフィードバックループ」と とらえられる。しかし、現在は、双方の心理的負荷、公平さとタイムリーさのバラン ス、などの課題がある。それらをまずはAIで補完していきたい。 その上で、AIが従業員一人ひとりによりそい、活き活きとミッション・ビジョンの実現 に突き進める世界を作っていきたい。 23
AIと共に、人間らしく働く 24
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