専門家がいなくても始められる SaaS セキュリティ施策とツール

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October 31, 26

スライド概要

セキュリティの専任者がいない SaaS 企業のエンジニア向けに、守る対象の16領域、使えるスキルとツール、始める順番の一例、取り組みを振り返る目安を整理した資料です。解説記事:https://note.com/khaya392/n/n7a615ea33661

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SECURITY RESEARCH BRIEF SaaSセキュリティ対策マップ セキュリティの専任者がいない SaaS 企業のエンジニアが、自分たちの手で始められる施策とツ ールを、守る対象・使えるツール・始める順番・振り返りの目安に分けて整理しました。最後 に、きっかけになった Cloudflare の security-audit-skill の正体と作られた意図を、一次情報と ツールのリポジトリから紹介します。 この資料は施策とツールの紹介で、ここに書いたことをやれば安全になるという基準ではあり ません。自社のサービスの性質やリスクに合わせて取捨選択してください。 GitHub スター数は 2026-10-27 に GitHub API で取得した値です。 対策の全体像 守る対象を 16 の領域に分けてみる 優先度は「SaaS で起きたときの被害の大きさ」と「狙われやすさ」から付けた筆者の目安で す。 最優先 は全社的な情報漏えいや全顧客への影響に直結する領域です。右端の列は、最後の 章で紹介する Cloudflare の security-audit-skill のうち、その領域を扱う手法ファイルです。 領域 アプリケーション 優先度 確認したいこと 使えるツール Cloudflare skill の該当ファイル

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領域 優先度 確認したいこと 使えるツール Cloudflare skill の該当ファイル 認可・テナント 最優先 全 API で「この利用者がこのテナントのこのデ Cloudflare skill、Shannon / DATA-ISOLATION-AND-LIFECYCLE ータを扱ってよいか」を確認。ID 推測で他社デ Strix、Semgrep 自社ルール、 ータが見える(IDOR)を潰す。DB の行レベル Sentry access-review 分離 制御(RLS)を検討 認証・セッショ 最優先 MFA 必須化、SSO(SAML/OIDC)の検証漏れ ZAP、Shannon / Strix、 防止、パスワードリセット・招待リンクの悪用 Cloudflare skill、ASVS で要件確 防止、セッション失効 認 SQL・コマンド・テンプレート注入、XSS、 Semgrep、CodeQL、claude- SSRF(サーバーに内部へアクセスさせる攻 code-security-review、ZAP、 撃) 、ファイルアップロード Nuclei API キーの権限範囲、Webhook の署名検証、 Cloudflare skill、Shannon、ZAP Webhook・連 外部連携(OAuth)のスコープ、内部 RPC の認 (API スキャン) 携 証 ン 入力処理・イン 高 ジェクション API・ AI・LLM 機能 高 高 プロンプトインジェクション、AI が呼ぶツール promptfoo、garak、PyRIT、 の権限、RAG 経由の他テナント情報混入、出力 Cloudflare skill WEB-PROTOCOL-AND-AUTH ATTACK-CLASSES、CLIENT-SIDE PROTOCOLS-RPC-AND-MESSAGING AI-AND-LLM 経由の情報漏えい データ保護・ラ 高 イフサイクル 保存・通信の暗号化、エクスポート/バックアッ Cloudflare skill、Bearer、 プの権限、解約時・退会時の確実な削除、ログ Prowler(暗号化設定) DATA-ISOLATION-AND-LIFECYCLE への個人情報混入防止 可用性・乱用対 中 策 モバイル・デス クトップアプリ 中 レート制限、重い処理の上限、1 テナントの負 WAF/CDN、CrowdSec、 RESOURCE-EXHAUSTION-AND- 荷が全体に波及しない設計、DDoS 対策 Cloudflare skill AVAILABILITY 端末内のトークン保存、ディープリンク、ロー Cloudflare skill、Trail of Bits DESKTOP-MOBILE-AND-LOCAL-IPC カル通信の悪用 firebase-apk-scanner

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領域 優先度 確認したいこと 使えるツール Cloudflare skill の該当ファイル コード・履歴・CI ログからキーを排除、漏れた Gitleaks、TruffleHog、GitHub SUPPLY-CHAIN-AND-RELEASE ら即無効化、保管基盤に集約 Push Protection、Vault / 開発・サプライチェーン シークレット管 最優先 理 Infisical / SOPS 依存ライブラリ 高 既知脆弱性の検知と更新、悪意あるパッケージ Trivy、OSV-Scanner、Renovate の混入防止、SBOM の作成 / Dependabot、vet、 SUPPLY-CHAIN-AND-RELEASE Dependency-Track CI/CD・リリー 高 ス Actions の権限最小化、外部 PR からの注入防 zizmor、Harden-Runner、 止、成果物の署名、本番デプロイ権限の分離 Scorecard、cosign、Sentry gha- SUPPLY-CHAIN-AND-RELEASE security-review 開発者の AI ツ 中 ール 導入するスキル・MCP の中身確認、AI エージ Snyk agent-scan、NVIDIA ェントに渡す権限と外部通信の制限 SkillSpector、Cisco skill- AI-AND-LLM scanner、Sentry skill-scanner、 gh-aw-firewall インフラ・運用 クラウド設定・ 最優先 IAM コンテナ・ 中 Kubernetes 外部公開面 公開ストレージ、過剰な IAM 権限、ルートアカ Prowler、Checkov / KICS、Trivy ウント、管理画面の公開、IaC の設定ミス config ベースイメージの脆弱性、特権コンテナ、ネッ Trivy、Kubescape、Falco CLOUD-AND-DEPLOYMENT Amass、subfinder、Nuclei RECONNAISSANCE CLOUD-AND-DEPLOYMENT トワーク分離 高 忘れられた検証環境・旧サブドメイン・VPN 機 器の棚卸しと更新 Cloudflare skill には MEMORY-SAFETY-AND-BINARY(C/C++ 等のメモリ破壊)もあります。 一般的な Web 系 SaaS では該当箇所が少ないため表から外しています。

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領域 優先度 確認したいこと 使えるツール Cloudflare skill の該当ファイル 検知・対応・社 高 監査ログ、異常検知、インシデント手順、バッ Wazuh、Falco、ScubaGear、 (対象外) クアップからの復旧訓練、社内 M365 / Google DefectDojo 内 IT Workspace 設定 ツール セキュリティチェックに使えるスキルとツール 区分の「企業」は企業・公的機関・財団が公式に出しているもの、 「個人・コミュニティ」はそ れ以外です。AI 系は自社の検証環境・自社コードにだけ使ってください。 名称 提供元 区分 形態 ★ 何に効くか AI によるコード監査(スキル・エージェント) security-audit-skill Cloudflare 企業 Agent Skill 48.9k リポジトリ全体の多段監査。テナント分離・ AI/LLM・サプライチェーン等 11 分野の攻撃手法 集付き openai/skills OpenAI 企業 Agent Skill 群 28.4k security-threat-model(リポジトリを根拠にした 脅威モデル作成) 、security-best-practices (Python・JS/TS・Go の実装レビュー) Codex Security deepsec OpenAI Vercel 企業 企業 CLI/SDK/ 11.2k 脅威モデル作成→候補の検証→修正パッチ。 Codex プラグイ SARIF 出力や CI への組み込みも可能。Aardvark ン の後継 CLI 8.3k 大規模リポジトリ全体を最上位モデルで深掘りす る自社実行型スキャナー。中断しても続きから再

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名称 提供元 区分 形態 ★ 何に効くか 開できる。大規模だと数千ドル以上かかるため費 用上限の指定が前提 trailofbits/skills Trail of Bits(監査 企業 会社) Claude Code プ 7.8k ラグイン群 差分レビュー、類似バグ横展開(variantanalysis) 、危険な既定値、サプライチェーンリス ク、CodeQL/Semgrep 連携、AI エージェントを 組み込んだ GitHub Actions の監査(agenticactions-auditor) defending-code- Anthropic 企業 reference-harness Agent Skill 群+ 7.7k 参照実装 脅威モデル→スキャン→トリアージ→修正の一連 のスキルと、検知・対応(dnr-hunt / dnrrespond) 。保守されない参照実装なので自社向け に改造して使う前提 claude-code- Anthropic 企業 GitHub Action 6.6k security-review /security-review・ PR の差分ごとに AI がセキュリティレビューして コメント Anthropic 企業 security-guidance Claude Code 組 — 手元の変更の簡易レビュー、実装時のガイダンス — 複数エージェントで構成把握→脅威モデル→全コ 込コマンド/公 式プラグイン claude-security Anthropic 企業 Claude Code 公 式プラグイン ンポーネント探索→指摘を独立検証→修正パッチ 案。Claude Security の手元実行版 Claude Code Anthropic 企業 Security getsentry/skills Web 版の研究プ — レビュー Sentry 企業 Agent Skill 群 コードベース全体のスキャンと修正パッチ提案 (人のレビュー前提) 1.1k security-review、GitHub Actions 監査、スキル 自体の危険性チェック、Django のアクセス制御レ ビュー

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名称 提供元 区分 形態 claude-code- 個人 個人・ Agent Skill owasp ★ 何に効くか 0.4k コミュ OWASP Top 10:2025・ASVS 5.0 に沿った観点付 け ニティ AI ペネトレーションテスト(動いているアプリを攻撃して確かめる) Strix Strix 個人・ CLI エージェン コミュ ト 72.2k Web アプリの脆弱性を実際に突いて検証し修正案 まで出す ニティ Shannon Keygraph 企業 CLI エージェン 49.5k ト PentAGI VXControl 個人・ 自律エージェン コミュ ト ソースを読んだうえで Web/API を実攻撃するホ ワイトボックス型 32.5k 複数エージェントで偵察〜攻撃を自動実行 16.1k ペンテスト手順の支援 17.3k 多言語のパターン検査。自社ルール(テナント ID ニティ PentestGPT 研究者 個人・ エージェント コミュ ニティ 静的解析(SAST: ソースコードを読んで危険な書き方を探す) Semgrep Semgrep 企業 CLI 漏れ等)を書ける CodeQL GitHub 企業 CLI/GitHub 組 10.3k データの流れを追う解析(入力→SQL など) 11.1k 品質とセキュリティの継続検査 込 SonarQube SonarSource 企業 サーバー

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名称 提供元 区分 形態 Bearer Bearer 企業 CLI ★ 何に効くか 2.8k 個人情報の流れに着目した検査 38.8k 依存・コンテナ・IaC・シークレットを 1 本で検 依存ライブラリ・SBOM(SCA: 使っている部品の既知脆弱性) Trivy Aqua Security 企業 CLI 査 OSV-Scanner Google 企業 CLI 11.3k OSV データベースで依存の脆弱性を検査 Grype/Syft Anchore 企業 CLI 13.1k/9.8k 脆弱性検査/SBOM(部品表)作成 Renovate・ Mend・GitHub 企業 自動更新 Bot 22.9k/— 依存を自動で最新化する PR を作る Dependency-Track OWASP 企業 サーバー 4.4k 全プロダクトの SBOM を集めて継続監視 vet SafeDep 企業 CLI 1.1k 悪意あるパッケージの混入検知 個人・ CLI/pre- 30.4k Git 履歴とコミット前のキー混入検知 コミュ commit 28.7k 見つけたキーが今も有効かまで確認 Dependabot シークレット(API キー・パスワードの漏えい) Gitleaks Gitleaks ニティ TruffleHog Truffle Security 企業 CLI Vault・Infisical・ HashiCorp・ 企業 保管基盤 SOPS Infisical・CNCF クラウド設定・IaC・コンテナ 36.4k/30.0k/23.5k キーをコードから外して安全に保管・配布

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名称 提供元 区分 形態 Prowler Prowler 企業 CLI ★ 何に効くか 15.1k AWS/Azure/GCP/M365 の設定監査(CIS 等の基 準) Checkov Palo Alto 企業 CLI 9.1k Terraform 等をデプロイ前に検査 Networks KICS Checkmarx 企業 CLI 2.7k IaC の設定不備検査 Kubescape CNCF 企業 CLI 11.8k Kubernetes の設定監査 ScubaGear 米 CISA 企業 PowerShell 2.7k 社内 Microsoft 365 テナントの設定を政府基準で 評価 hashicorp/agent- HashiCorp 企業 Agent Skill 群 0.9k skills terraform-policy で Terraform のポリシー(禁止 設定のルール)を書く・テストする・Sentinel か ら移行する 外部公開面・動的検査(DAST: 動いているサイトに外から当てる) ZAP Checkmarx(旧 企業 プロキシ/CLI 16.0k Web アプリの自動・手動スキャン テンプレートで既知の脆弱性・設定ミスを検査 OWASP) Nuclei ProjectDiscovery 企業 CLI 32.4k Amass・subfinder OWASP・ 企業 CLI 15.4k/14.7k ProjectDiscovery 自社の忘れられたサブドメイン・公開資産の洗い 出し CI/CD・リリースの改ざん対策 zizmor 個人発(コミュニ 個人・ ティ) コミュ CLI 6.8k GitHub Actions の危険な設定(権限過剰・注入) 検査

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名称 提供元 区分 形態 ★ 何に効くか ニティ Harden-Runner StepSecurity 企業 GitHub Action 1.3k CI 実行中の不審な外部通信を検知・遮断 Scorecard OpenSSF 企業 CLI/Action 5.8k リポジトリ運用の健全性を採点 cosign Sigstore 企業 CLI 6.4k コンテナ・成果物への署名と検証 企業 CLI 26.5k プロンプトインジェクション等のレッドチーム自 (OpenSSF) AI・LLM 機能/AI エージェント自体の検査 promptfoo Promptfoo 動テスト SkillSpector NVIDIA 企業 CLI 22.9k Agent Skill・MCP を入れる前に検査。17 分類 71 パターン(注入・情報持ち出し・権限昇格・サプ ライチェーン等) garak NVIDIA 企業 CLI 9.7k LLM の脆弱性スキャナー PyRIT Microsoft 企業 Python 4.7k 生成 AI のリスク洗い出しフレームワーク agent-scan Snyk 企業 CLI 3.2k MCP サーバー・Agent Skill に仕込まれた危険の 検査 skill-scanner gh-aw-firewall Cisco GitHub 企業 企業 CLI/pre- 2.7k Agent Skill の注入・情報持ち出し・悪性コードを commit/ 検査。SARIF 出力で CI に組み込める(検出ゼロ Action は安全の保証ではない) CLI(Docker) 0.2k AI エージェントの外部通信を許可ドメインだけに 制限し、API キーをエージェントから隔離

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名称 提供元 区分 形態 ★ 何に効くか 運用・検知・脆弱性管理 Wazuh Wazuh 企業 SIEM/XDR 17.4k ログ集約・改ざん検知・侵入検知 Falco CNCF 企業 エージェント 9.5k コンテナ内の不審な挙動をリアルタイム検知 CrowdSec・OWASP CrowdSec・ 企業 IPS/WAF ルー 15.3k/3.3k CRS OWASP ル スター数は人気の目安で、品質の保証ではありません。ScoutSuite(NCC Group、7.9k)は DefectDojo OWASP 発 企業 サーバー 2025-09 以降更新が止まっているため一覧から外しました。tfsec は Trivy に統合済みです。AI エージェント用スキルは cccskills のセキュリティ系カオスマップから、企業が公式に出し claude-tag-plugins Anthropic 不正アクセス・ボットの遮断 企業 Claude Tag SaaS の自社対策に効くものだけを選びました。攻撃手法を数十〜数百本まとめた個人作のスキ ル集は、品質と安全性を確かめられないため載せていません。 5.1k 各ツールの指摘を一元管理し重複排除・期限管理 0.1k claude-tag-oncall のスキルで、アラート発生時の (Slack)用プ 原因調査(人が検証できる形で報告) 、状況共有、 ラグイン ポストモーテム作成 基準・チェックリスト(ツールの「物差し」) OWASP ASVS OWASP 企業 検証基準 3.7k Web アプリが満たすべき要件の網羅リスト OWASP WSTG OWASP 企業 テストガイド 10.1k 手動テストの手順書 Cheat Sheet Series OWASP 企業 実装ガイド 33.8k 対策の書き方の早見表 OWASP LLM Top 10 OWASP 企業 リスク一覧 1.5k LLM アプリ固有のリスク

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図 1 ツールの種類ごとのカバー範囲 1 種類で全領域を覆えるツールはありません。AI 監査は横に広く、従来ツールは狭く確実に、 という役割分担になります。 ● 主に効く ◐ 一部に効く 空欄 ほぼ効かない 領域 AI 全体監査 AI PR レビ AI ペンテ SAST SCA シークレッ IaC・クラ ト ウド DAST LLM テスト 検知・WAF (Cloudflare ュー スト ● ◐ ● ◐ ◐ ● ◐ ● ◐ ● ◐ ● ● ● ● ● ◐ ● ◐ ● ◐ ◐ ● ◐ ◐ ● ◐ ◐ skill 等) 認可・テナ ント分離 認証・セッ ション 入力処理・ インジェク ション API・ Webhook・ 連携 AI・LLM 機 能 データ保 護・ライフ ● ◐ ◐

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領域 AI 全体監査 AI PR レビ AI ペンテ (Cloudflare ュー スト SAST SCA シークレッ IaC・クラ ト ウド DAST LLM テスト 検知・WAF skill 等) サイクル 可用性・乱 用対策 シークレッ ト管理 依存ライブ ラリ CI/CD・リ リース クラウド設 定・IAM コンテナ・ Kubernetes ◐ ◐ ◐ ◐ ● ◐ ◐ ◐ ◐ ◐ ● ◐ ● ◐ ◐ ● ◐ ● ◐ AI検知・対 全体監査がクラウド設定や依存に「 」なのは、リポジトリ内の IaC やロックファイルは読 めても、実際のクラウドアカウントの状態や最新の脆弱性 DB は見ないためです。評価はツール 応・社内 IT ◐ ● ◐ 外部公開面 の公開仕様にもとづく目安です。 ● ● ◐ ◐ ●

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図 2 どの工程にどのツールを置くか 左から右へ、コードが書かれてから本番で動くまでの順です。青い枠は AI 系ツールです。 設計 コーディング PR レビュー ビルド・CI デプロイ 検証環境で攻撃 本番運用 脅威モデル・要件 エディタ・コミット 前 差分ごと・毎回 パイプライン自体 IaC・クラウド設定 定期・リリース前 検知・遮断・管理 zizmor Checkov / KICS Harden-Runner Prowler Cloudflare skill (全体監査を複 数回) Trivy(イメー ジ) Kubescape Shannon / Strix OWASP ASVS OWASP LLM Top 10 Cloudflare skill の偵察フェーズ /securityreview securityguidance Gitleaks(precommit) Semgrep claude-codesecurity-review Trail of Bits differentialreview CodeQL Syft + cosign OSV-Scanner / Dependabot ZAP / Nuclei promptfoo / garak 書く → 見せる → 組み立てる → 置く → 攻めて確かめる → 守り続ける 進め方 始める順番の一例 専任者がいないチームでも始めやすいように、費用と手間が小さいものから並べた一例です。チ ームの規模や予算に合わせて、できるところから取り入れてください。 STEP 1 ・ すぐ STEP 2 ・ 毎回の PR STEP 3 ・ 定期 STEP 4 ・ 常時 WAF / CrowdSec Wazuh / Falco Amass(公開資 産棚卸し) DefectDojo

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漏れと穴を塞ぐ 新しい穴を入れない 深い穴を探す 破られても気 づいて止める 全従業員・管理画面の MFA 必 claude-code-security-review Cloudflare skill の全体監査を 須化 と CodeQL / Semgrep を PR 同じリポジトリで複数回実行 WAF とレート制限 Gitleaks / TruffleHog で履歴 に組み込む 検証環境に Shannon / Strix・ Wazuh / Falco で監査ログと異 を総点検し、見つかったキー OSV-Scanner / Trivy を CI に ZAP を当てて実際に届くか確 常検知 は無効化 追加 認 Amass で公開資産を定期棚卸 Dependabot か Renovate を zizmor で GitHub Actions を AI 機能があれば promptfoo / し 有効化 点検、Checkov で IaC を点検 garak で攻撃テスト バックアップ復旧とインシデ Prowler を 1 回流して公開ス 指摘は DefectDojo に集めて重 ント対応の訓練 トレージと過剰権限を直す 複排除・期限管理 AI ペンテストツール(Shannon・Strix・PentAGI 等)は実際に攻撃通信を出します。自社が管理する検証環 境だけに向けてください。Cloudflare skill も、対象コードをビルド・実行する際は外部通信を遮断したサン ドボックスを必須としています。また、他者が作ったスキルや MCP は「AI が従う命令書」なので、導入前に 中身を読むか agent-scan 等で確認してください。 振り返りの目安 取り組みの進み具合を振り返る目安 施策を続けていると「どこまでやれば十分なのか」が気になってきます。ただ、これには一律の 答えがなく、扱うデータや顧客の業界によって求められる水準は変わります。ここでは、自分た ちの取り組みがどの段階にあるかを振り返るための目安を、一例として紹介します。

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前提 リスクをゼロにはできません。ツールにできるのは穴を見つけることだけで、テナント分離の設計・権限の運用・イン シデント対応訓練はツールの外側にあります。 参考 アプリの要件は OWASP ASVS のレベル 1〜3 が参考になります。下の L1〜L3 は筆者が整理した運用の到達度の目安 で、ASVS への準拠や安全性を保証するものではありません。ASVS 準拠を示すには、版と要件 ID を固定し、要件ごと の検証記録と適用除外の理由をそろえる必要があります。顧客にセキュリティを示す場面では、第三者認証(ISO/IEC 27001・27017、SOC 2、政府向けなら ISMAP)や専門家による診断報告書が使われます。社内のエンジニアだけで 進められる範囲には限りがあるので、必要に応じて外部の専門家に相談するのもひとつの選択肢です。 取り組みの段階の目安(一例) 段階 L1 基本 位置づけ 目安となる状態 まず始める段階 最優先 4 領域(認可・認証・シークレット・クラウド設定)の自動検査が、全リポジトリ・全クラウドアカウントで 動いている。全員 MFA。Critical/High の未修正を残さない L2 L3 標準 高度 取り組みが一通りそ 16 領域それぞれで検査している(PR ごとの自動検査と定期的な深掘り)。AI 全体監査を繰り返す。第三者ペンテスト ろった段階 を定期的に受ける。ASVS L2 で自己評価。修正期限をチームで決めて運用 高い水準が求められ ASVS L3 を参考にする。リリースごとの脅威モデル見直し、レッドチーム演習、バグバウンティ、継続的なペンテスト る業界向け 振り返りの観点 ツールを何本入れたかよりも、次のような観点で振り返ると、手薄なところを見つけやすくな ります。 範囲:一部のリポジトリやクラウドアカウント、公開ドメインだけになっていないか。

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手段:1 つの領域を 1 種類のツールだけで見ていないか(静的と動的、自動と人の目など) 。例: 認可は AI 全体監査・AI ペンテスト・人の診断、入力処理は SAST と DAST。 回数:AI の全体監査を 1 回で終わらせていないか。最後の章で紹介する Cloudflare の報告では 「1 回では複数回実行で見つかる分の約半分」とされています。 頻度と修正期限:PR ごとの自動検査や定期的な深掘りを、チームで決めたペースで続けられてい るか。修正期限は Critical 7 日・High 30 日・Medium 90 日といった値がよく例に挙がりますが、 自社の状況に合わせて決めてください。 進み具合を見る指標の例 検査範囲のカバー率(16 領域 × 対象資産) 未修正の Critical/High 件数と経過日数 修正期限を守れた割合 平均修正日数 同じ種類の指摘の再発率 第三者による確認の有無と時期 CLOUDFLARE 公式スキル 本物の Cloudflare 公式スキル。ただし公開されているのは社内システムの「出発点」 確認済み リポジトリは Cloudflare の公式 GitHub 組織(cloudflare)の所有で、MIT ライセンス。README と公式ブログ が、このスキルを社内の脆弱性発見ハーネス(VDH: Vulnerability Discovery Harness)の出発点だったと明記してい ます。

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注意 Cloudflare が社内で実際に回しているのは、このスキルから約 6 週間かけて発展させた、128 リポジトリを対象とする 多段の全社システムです。その後段は公開されておらず、ハーネス本体は「追って公開予定」とされています(下の図 の点線部分) 。 意図 大規模な脆弱性発見は「モデル単体」ではなく「段取り(オーケストレーション)」で決まる、という知見を共有し、 同じ課題に取り組む組織と情報交換すること。モデルは交換可能な部品であり、ハーネス自体を資産として設計すべき だと主張しています。 公開までの流れ 2026-05-18 ブログ「Project Glasswing の初期知見」 Anthropic の Project Glasswing に招待され、Mythos Preview を 50 以上の自社リポジトリに適用。単一のコーディングエージェントにリポジ トリを渡すだけでは網羅性が足りず、狭いスコープの指示・敵対的レビュー・並列実行が有効だったと報告。 2026-06-18 ブログ「Build your own vulnerability harness」と同時にスキル公開 社内ハーネスの設計と運用数値を公開し、出発点となった約 450 行の security-audit スキルを GitHub で公開。著者は Grant Bourzikas 氏。 2026-09-03 顧客向けサービス「Vulnerability Discovery and Remediation」早期アクセス発表 同じハーネスの発見プロセスを、顧客が許可したコードに適用する Managed Defense のサービス。本番トラフィックと WAF イベントで優先度 を付け、コードパッチと WAF ルールを提案する(招待制)。 この流れから、スキル公開は「研究成果の共有」であると同時に、後の顧客向けサービスにつ ながる手法の公開という面もあると読めます。

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公開スキルと社内システムの差 公開スキル 偵察 1 リポジトリを対象 レポート カバレッジ台帳に沿った探索 → → 別エージェントが反証 → findings.json に構造化 → 独立した記録検証 → 社内 VDH Validate → Gapfill 社内 VVS Dedup(実行をまたいだ重複統合) → Judgment(wiki・Jira・設定を見て本番到達性を判定) 非公開 Fixing(パッチ作成・テスト fail→pass 確認・人間レビュー必須) 128 リポジトリ・50〜200 Recon → Hunt → → Dedup → Trace(依存先へ展開) → Feedback ワーカー 点線は公開されていない部分です。 社内運用の実績値(ブログ記載のスナップショット) VDH 生候補 VDH 検証を通過 20,799 約 12,057(58%) VVS 総プール(他ハーネス含 む) 重複として統合 13,841 −5,442 → → Report

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別リポジトリ・低リスク 対応対象 −1,154 7,245 棒の長さは 20,799 件を 100% とした比率です。 ブログから読み取れる設計思想 1 回の実行では足りない。複数回実行で見つかるバグの約半分しか 1 回では見つからない。スキル が実行を積み上げる設計(前回の台帳を引き継いで穴を埋める)なのはこのため。 発見者に自己採点させない。見つけたエージェントが検証すると何でも正当化する。検証は書き込 み権限のない別エージェントが行う。 信頼できる指摘の条件は 3 つ。脅威モデルの明示、元のコードで動く PoC テスト、パッチの添 付。 静的解析ツールを先に入れなくてよい。1 か月の運用で Semgrep の呼び出しはゼロ。エージェン トはコードを読んで実行するほうを選んだ。 自動修正は人間承認が必須。修正エージェントが別機能を壊した事例がある。Fixer は最も若く遅 い部分とされる。 数値は研究実験のもの。本番環境の未修正脆弱性ではないと明記。再現率(取りこぼし率)は正解 データがないため主張していない。 「驚くほど大量に見つかった」結果の扱い方 大量に出た指摘は、まず「候補」として扱ってください。上の数値のとおり Cloudflare 自身で も半分近くが検証や重複統合で落ちています。スキル単体には本番環境での到達可能性を判定 する段がないため、次の順で絞り込みます。

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1. confirmed と needs_validation を分ける。重大度が付くのは confirmed だけ。 2. 根本原因が同じものを束ねる。Cloudflare の例では検証プールの約 4 割が重複でした。 3. 本番での到達可能性を人が確かめる。前段の WAF・認証プロキシ・ネットワーク制限・機能フラグ で実際には届かないものを外す。 4. 残ったものを「外部から未認証で届く」 「他テナントのデータに届く」順に直す。 5. 同じリポジトリでもう一度実行し、新規分と修正の確認を取る。 出典 github.com/cloudflare/security-audit-skill(README) blog.cloudflare.com/build-your-own-vulnerability-harness(2026-06-18) blog.cloudflare.com/cyber-frontier-models(2026-05-18) blog.cloudflare.com/vulnerability-discovery-remediation(2026-09-03) anthropic.com/news/claude-code-security support.claude.com — Automated Security Reviews in Claude Code the-decoder.com — OpenAI launches Codex Security OWASP ASVS cccskills.com/chaosmap/security(AI エージェント用セキュリティスキルのカオスマップ) 各ツールの GitHub リポジトリ(表内リンク) Cloudflare のブログ数値は執筆時点のスナップショットで、同社自身も「すぐに古くなる」と注記しています。