天塩町職員研修_これからの街づくりと公務員の未来_20260918

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October 07, 26

スライド概要

天塩町職員研修会における資料です。2026.9.18
Page44の「あるべき姿から逆算するデータ起点の問題解決〜バックキャスティング・ロジック・マップ〜」は、データで問題解決する基本的な手順を説明しています。コメント歓迎いたします。

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各ページのテキスト
1.

データを使った街づくりとこれからの公務員 Steven Johnson (2001), Emergence 天塩まちづくり高大連携プロジェクト 職員研修会 2026.9.18 川島 宏一 筑波大学システム情報系 特令教授 © 2025 筑波大学システム情報系 川島宏一, CC BY 4.0 1

2.

地域の社会課題は 地域が解決できる社会をつくる 〜 データ × IT × 市民 で 社会課題を解決する 〜 1984 国土交通省 住宅局(建設技官) 1991 JICA 国際協力機構(インドネシア住宅大臣アドバイザー) 1994 北九州市役所(都市開発部長) 1998 世界銀行 (上席都市専門家など) 2006 佐賀県(最高情報統括監(CIO)) 2011(株)公共イノベーション(代表取締役) 2015 筑波大学システム情報系(特令教授) 2019/9/27〜10/9 日経新聞 やさしい経済学「データ共有とまちづくり」 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50239930W9A920C1SHE000/ 2

3.

「まち」 とは, 冒険心、起業家精神(アントレプレナーシップ)を 発揮できる空間 職場 住居 病院、学校など 公共施設 起業家精神を持つ若者たちが事業で花開くには、根・葉・茎が揃う場が必要

4.

「まちづくりと」 は、 ① 自治体目線からの定義(都市計画的な定義) 地域に関わりのある人や組織が 地域の課題を、共に、考え解決して行く活動 ② 若者目線からの定義 (文化人類学的な定義) 自分の人生を超えてこの世に残したい 地域のモノやコトを創造・継承・発展させて行く活動

5.

若者の社会課題の解決意欲と行動のギャップ 社会貢献活動 をしている 社会貢献活動をしていない 出典:日本総研「2022若者の意識調査」 5

6.

日経新聞 2024年12月3日 6

7.

“自動販売機型” 公共サービスの終焉 税金 7

8.

“共創型” 公共サービスの時代 〜 プラットフォームとしての自治体 〜 8

9.

データは価値を出せる人と繋がっていない 問題解決価値を十分に生み出せていない 人口減少 産業振興 財政健全化 高齢者介護 地域社会 健康づくり 市街地活性化 公共交通 インフラ維持管理 地球環境問題 9

10.

行政が抱えている根本問題は? 行政システム(意思決定、知識・組織管理、人材 育成など)は、財政逼迫のなか、社会ニーズ変化 に対応できていない。その結果、国民・企業の行 政サービス満足度が低い。 問題解決のアプローチ 経営資源(人、モノ、金、情報)のうち、自由度 の残されている「情報」の価値を引き出すことに よって、社会ニーズの変化に対応できる可能性。 10

11.

多様な主体がデータをもとに 得意とする資源を持ち寄って問題解決する共創社会 大学・ 研究機関 市民 行政 問題解決に資する データの共有が 豊かな共創社会 の前提 企業 11

13.

地域課題解決型のワークショップの事例 Hack My Tsukuba Hack My Tsukuba 参加する? 地域で起こっている問題 の解決に向けて 多様な 人々が 様々なアイデア・ 資源を持ち寄り 意見交換 し 試行錯誤しながら 解 決策をまとめてゆく オー プンでフラットな「場」 問題定義 問題の構造化 データ分析・結果考察 解決策提案 https://hackmytsukuba.wpcomstaging.com/ 13

14.

地域課題を、データ×多様な主体 で解決する 市民 企業 大学 行政 課題が ある状態 課題解決プロセスのデザイン 課題が 解決された 状態 Data Data Data Data Data IPS 14

15.

連携プラットフォームの 成立条件 :互恵性 Take >>> Give 学生 市役所 企業 高校生

16.

1990年以降の経済停滞からの 脱却の必要性 16

17.

世界の時価総額トップ10企業 2024年7月-12月 アップル 米国 3,940 エヌビディア 米国 3,650 マイクロソフト 米国 3,475 サウジアラムコ サウジアラビア 2,463 アマゾン 米国 2,370 アルファベット 米国 2,360 メタ 米国 1,600 テスラ 米国 1,540 ペトロチャイナ 中国 1,200 ブロードコム 米国 1,200 “List of public corporations by market capitalization” Wikipedia (2025.6.10 )および 「34年、消えた日本と世界の差 激変した世界時価総額ランキング」毎日新聞(2024.4.9)より筆者作成 17

20.

非連続イノベーションの必要性 20

21.

地域社会において非連続イノベーションに向けて 『なぜ合意形成できないのか?』 社会制度,マネジメント,プロセスの壁に阻まれている 目指すべき 社会ビジョンを共有し, 既存制度・組織の壁を破る 21

22.

将来のあるべき姿から逆算する 現場における問題の当事者、 時間、場所、状況などを できるだけ具体的に(5W1H) 問題とは? 将来のあるべき姿と現状とのギャップがある状態 将来の あるべき姿 (目標) 現状 課題② 課題① 22 出典:この図はスウェーデンThe Natural Step社がHPで公開している図を筆者が一部加工したものである。http://www.thenaturalstep.org/our-approach/

23.

新しいまちづくりビジョンを考える際に 考慮すべき4つのポイント 23

24.

① 情報爆発 24

25.

② デジタルによる協力の深化の必要性 【正の側面】 分断と対立に対抗する デジタルによる 社会における協力の深化 【負の側面】 エコーチェンバー現象による 社会の対立・分断の深化 25

26.

エコーチェンバーとは 読売新聞オンライン. 2023.2.4 26

27.

③ グローバル資本主義の限界 気象庁HP: https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html 27

28.

④ 公共部門の財政逼迫 国の一般会計における歳出・歳入の推移と公債発行額 出典:財務省HP. 20221022. (https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/a02.htm ) 28

29.

人々が知恵と資源を持ち寄って 問題解決する地域社会 包摂 公共サービ 共 共創 創 スの データを活かして「成長」と「包摂」を同時に実現する 29

30.

データを使った問題解決提案の事例 30

31.

例1 最寄AED急搬送システム ・市民による心肺蘇生・AED適用:5% ・全国平均搬送時間は10分 ②救急車が駆けつけ AEDによる蘇生活動。 ①119番にかける。 (心肺停止者A) (発見者B) 31

32.

日本の救急医療のみでは 全ての心肺停止傷病者の救命は難しい 心肺停止後の生存率の推移 救急車の現場到着所要時間 生存率(%) 100 50 0 0 2 4 6 8 10 心肺機能停止後除細動までの経過時間… 心肺停止後1分経過毎に約10%低下 3) 約10分経過すると死亡 心肺停止者 つくば市消防では平均11.6分 4) 3)Larsen MP, Eisenberg MS, Cummins RO, Hallstrom AP(1993). Predicting survival from out-of-hospital cardiac arrest: a graphic model. Ann Emerg Med.22.16 52-1658. 4)つくば市役所(2024 ). 令和5年版 消防年報, 第2章 資料 第6節 救急編, 7 現場到着所要時間別救急出場件数 . (HP最終更新日:2024年8月23日) :https://www.city.tsukuba.lg.jp/soshikikarasagasu/shobohombu shobosomuka/gyomuann ai/2/1/10005 87.html 32

33.

AED適用で1か月後社会復帰率約12倍 3.7%→44.4% AEDで救える可能性があるにもかかわらず救えていない命がある 一般市民が目撃した心原性心肺機能停止傷病者数 27,769人(2024年) 除細動実施 1,449人 (5.2%) 一般市民が心肺蘇生実施有の傷病者数 16,728人 1ヶ月後 生存者数 777人 (53.6%) 2,561人 (15.3%) 一般市民が心肺蘇生実施無の傷病者数 11,041人 873人 (7.9%) 6.8倍 1ヶ月後 社会復帰数 643人 (44.4%) 1,745人 (10.4%) 405人 (3.7%) 12倍 総務省消防庁「令和7年版救急救助の現況」 33

34.

最寄AED急搬送システムの概要 ②心肺停止者発生位置の最寄りのAED管理者に 発生位置を連絡、AED急搬送・適用を要請 ③最寄りのAED管理者が AEDを急搬送・適用 心肺停止者 発見者 ①119番に 心肺停止者発生位置 を通報 34

35.

AED位置と救命を期待できる心肺停止位置の分布 【AEDの分布状況】 つくば駅周辺, 筑波大学キャンパス などの交流人口の多い地域に より密に設置されている。 【心肺停止の分布状況】 救命可能な心肺停止位置は, つくば市全域に広がっている。 近くにAEDがあったとしても 必ずしも救命されているわけでは ないことがわかる 35

36.

分析結果 ①1件あたりの所要搬送時間 AED搬送時間 (分) t<1 1≦t<2 2≦t<3 3≦t<4 4≦t<5 5≦t<6 6≦t<7 7≦t<8 8≦t<9 9≦t<10 10≦t 合計 心肺停止件数 8 4 15 8 17 19 22 10 11 12 52 178 ②1件あたりの救命率(生存率)の総和を計算 ここで,L k: 心肺停止事象kの傷病者の生存率(%) Tk: 心肺停止事象kの心肺停止後,除細動開始までの経過時間(分) dk:最寄AED位置から心肺停止事象kの位置までの最短経路距離(m) v:AED搬送速度(m/分).本研究では118m/分. c:119番受電からAED搬送開始までに要する時間と現場到着後除細動開始 までに要する時間の合計(分). 本研究では2.5分. 過去17年間で38.2人、 年平均2.4人の救命が可能 36

37.

AED急搬送システムにおける役割分担 大学 地図分析シ 市民 ミュレーション 発見通報 体制構築 消防本部 企業 AED搬送・ AED搬送・ 傷病者 適用の 適用 救命実現 協力要請 訓練参加 37

38.

例2 自治体予算の透明性・信頼性向上① https://tsukubashi.spending.jp/ 38

39.

例3 自治体予算の透明性・信頼性向上② https://participedia.net/case/4369 39

40.

例4 感染症拡大情報のワンストップ提供 40

41.

デジタルの力を活用したまちづくりのヒント #1: 「遠くの行政より近くの市民」モデル • 要支援者の位置情報を資源をもつ近くの市民等に伝えるモデル • 応用例:最寄りAED急搬送、災害弱者の避難支援 市民 店舗 自治体 消防本部 支援 機材 要支援者 支援 ノウハウ 事務所

42.

#2: 「限られた行政の目より多くの市民の目」モデル • 多くの市民等が問題事象の位置を注視し行政に通報するモデル • 応用例:道路損傷箇所の発見、徘徊老人の発見 市民 の目 道路 パトロールカー 市民 の目 市民 の目 42

43.

#3: 「市民危うきには近寄らず」モデル • 市民が危険な場所・時間を認識し回避行動をとる • 応用例:犯罪発生場所の回避、交通事故発生場所の回避 43

44.

あるべき姿から逆算するデータ起点の問題解決 〜バックキャスティング・ロジック・マップ〜 1) 問題解決前 の現状 3) 1)と2)の乖離を データで表現 ① 誰が(who) ② いつ(when) ③ どこで(where) ④ 何に(what = indicator) ⑤ どのような状態で困っているのか(how) ⑥ その原因は何故なのか(why) 4) 乖離解消のための データ連携,業務プロセス整 理,ツール開発など 5) 乖離解消策を実装 するための体制整備 2) 問題解決後 のあるべき姿 ① 誰が(who) ② いつ(when) ③ どこで(where) ④ 何に(what = indicator) ⑤ どのような水準の状態を実現したいのか(how) ⑥その水準は実現できていない真因は何か(why)

45.

これからの公務員に求められる能力 問題の現場を観察し,問題のオーナー(当事者)と話し合い 関係主体の知見・資源を融合し,実行可能で価値のある解決策を 取りまとめて(プロデュースして)提案できる ” π型 “ の人材 リアルな 問題・データ 実践的な 問題解決策 の提案 45

46.

ご清聴ありがとうございました [email protected] 46

47.

ライセンス 筑波大学システム情報系 川島宏一によって作成されたものであり、Creative Commons Attribution 4.0 International (CC BY 4.0) ライセンスのもとに提供されています。 https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja 再利用・改変される際は、作成された資料の最後のページに以下のような出展を明示する表記をしてい ただければ、自由に、再利用・改変可能です: 【そのまま使う場合(改変なし)】 本資料は、筑波大学システム情報系 川島宏一による「データを使った街づくりとこれからの公務員」(CC BY 4.0) を元に使用しています。 元資料: https://www.dropbox.com/scl/fi/twal6y841wwqiln9kcnd1/20260918__.pptx?rlkey=op2ml8hefypz1gbb2gaih6pt1&dl=0 ライセンスの詳細:https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja 【改変して使う場合】 本資料(の一部)は、筑波大学システム情報系 川島宏一による「データを使った街づくりとこれからの公務員」 (CC BY 4.0)を改変して作成したものです。 原資料: https://www.dropbox.com/scl/fi/twal6y841wwqiln9kcnd1/20260918__.pptx?rlkey=op2ml8hefypz1gbb2gaih6pt1&dl=0 ライセンス:https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja © 2025 筑波大学システム情報系 川島宏一, CC BY 4.0

48.

令和8年度町政執行方針 1.経済と暮らしを支える産業のマチの実現に向けて ①農林水産の振興、②商工観光の振興、③地方港湾の整備 2.やさしさと笑顔あふれるマチの実現に向けて ①医療と福祉の充実、②こどもまんなか社会の実現、③やさしい住環境整備 ④一貫した強靭化対策、⑤暮らしと産業への物価高対策 3.誰もが輝き未来を拓くマチの実現に向けて ①地域力の創造、②人材確保の推進、③交流人口・関係人口の創出 ④天塩高等学校の魅力化 4.次世代へつなぐ持続可能なマチの実現に向けて ①行財政改革の推進、②ふるさと納税の推進、③要望・誘致活動の推進 48

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令和8年第3回定例市議会 市長による行政報告 • 天塩川河口右岸海岸侵食対策の要請活動 • 官民連携による天塩高校魅力化 • 新規就農対策 • 非常時における民間企業との連携協定 一般質問 ①雄信内地区の振興策について ②遊休地の管理と利活用策は ③各学校における取り組みと課題について ④天塩町の財政について ⑤天塩町プレミアム商品券等について 49