岸根高校 生物基礎 学年末テスト 問題冊子 過去問2022年度

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March 30, 23

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1.

2022年度 学年末考査 生物基礎 問題冊子

2.

1 1か月前にBCGを接種したモルモットの皮膚内に結核菌に由来するタンパク質を注射すると、1~2日後に a 炎症を起こして赤く腫れる現象が認められた。これを陽性とする。このモルモットから血清及びリンパ球を採取し、 それぞれ別のモルモットの血管内に投与した。これらのモルモットの皮膚内に、結核菌に由来するタンパク質を 注射すると、血清を投与されたモルモットは陰性を示し、リンパ球を投与されたモルモットは陽性を示した。 このときについて、各問い(問1~3)に答えよ。解答番号は《1》~《10》。 問1 下線部aの現象《1》を何というか答えよ。 問2 次の文章中の《2》~《4》に適切な語句をそれぞれ書け。 獲得免疫(適応免疫)は、一度接触した病原体や抗原に対してある期間にわたって《2》を保持する。この特徴を 利用して、人工的に感染症にかかりにくくする方法が《3》であり、無毒化した毒素や弱毒化した病原体など、 《3》に使用される抗原のことを、《4》という。 問3 前文の実験の結果に基づいて、次の文章中の《5》~《10》に適切な語句をそれぞれ書け。 結核菌は、細胞内に侵入して生存・増殖できるので、その排除には主に《5》や《6》がはたらく《7》免疫を活性化する ことが必要とされる。接種されたBCGは《5》に取り込まれて、その抗原情報が《6》に伝えられる。その後、抗原情報を 受け取った《6》は、結核菌が体内に侵入してきた場合にもはたらいて、マクロファージを活性化して結核菌を効率よく 攻撃させる。また、《6》は、結核菌に感染した細胞を、特異的に攻撃することで、感染の進展を抑制する。 《6》の もとになる細胞は、《8》で作られるが、その成熟・分化の場は、《9》である。生まれつき《9》が形成不全の個体に ついては、《7》免疫が主体となる臓器移植時の《10》反応が起こらない。

3.

2 各問い(問1~3)に答えよ。解答番号は《11》~《16》。 問1 次の文章中の《11》~《14》に適切な語句をそれぞれ書け。 ヒトの生体防御において、いくつかの器官が重要な機能を果たしている。そのうち、《11》では、リンパ球を含む すべての免疫担当細胞が作られている。リンパ球には大別して、《11》で成熟するものと、a《11》から《12》に 移動して成熟して作られるものがある。成熟したリンパ球は、血管とリンパ管を通って全身を循環し、リンパ管の 所々にある《13》や、体内最大のリンパ器官である《14》で、抗原と出会って免疫応答を起こす。 問2 下線部aのリンパ球のはたらきについて述べたもの《15》を、次の⓪~④からすべて選べ。 ⓪ 抗体を作る。 ① 抗体産生を助ける。 ② 移植片の細胞を攻撃する。 ③ 免疫を記憶する。 ④ 食作用を持つ。 問3 気管の粘膜や皮膚などから、文章中の《13》や《14》に抗原を選び、T細胞に抗原の情報を 提示する細胞《16》を、次の⓪~⑤から一つ選べ。 ⓪ 赤血球 ① 血小板 ② B細胞 ③ 顆粒白血球 ④ 樹状細胞 ⑤ 好中球

4.

3 次の文章を読み、各問い(問1~3)に答えよ。解答番号は《17》~《19》。 抗体や抗原には、生まれつき体内に存在するものもある。a他人の血液を混ぜると塊状になることがある。 ここで、ABO式血液型について探求する。被験者6名の血漿と赤血球をそれぞれ混合させたところ、 下の表のような結果になった。ただし、他人の血液を混ぜて塊状になったときを「+」、ならなかったときを「-」とする。 問1 下線部aの現象《17》を何というか答えよ。 問2 下線部aが起こる理由《18》を、15字以内で答えよ。 問3 被験者1~6のうち、ABO式血液型AB型の被験者《19》はどれか、数字で答えよ。

5.

4 ヒトの血液型のうち、ABO式血液型は、A型、B型、O型、AB型の4つの型に分けられ、これらの遺伝子はA遺伝子、 B遺伝子とO遺伝子で構成されている。aそれら遺伝子はそれぞれ対立した関係を持っている。 このときについて、各問い(問1~2)に答えよ。解答番号は《20》~《21》。 問1 下線部aに当てはまる記述《20》として適当なものを、後の⓪~③のうちからすべて選べ。 ⓪ A遺伝子とB遺伝子の間には顕性・潜性の関係がある。 ① O遺伝子はA遺伝子とB遺伝子よりも顕性である。 ② A遺伝子はB遺伝子よりも顕性である。 ③ B遺伝子はO遺伝子よりも顕性である。 問2 両親ともAB型の場合、生まれてくる子供の血液型《21》として適当なものを、後の⓪~③のうちから すべて選べ。 ⓪ O型の子供は生まれてこない。 ① AB型の子供は生まれてこない。 ② B型の子供のみ生まれてくる。 ③ A型とO型の子供が生まれてくる。

6.

5 次の文章を読み、各問い(問1~4)に答えよ。解答番号は《22》~《36》。 抗体は、《22》というタンパク質でできているため、《22》、Igとも呼ぶ。ヒトの《22》にも種類があり、 《23》、IgM、《24》、IgD、IgEの5種類から構成される《25》の《22》がそれぞれ形成される。《23》は、 ヒト《22》の約70~約75%を占め、L鎖2本とH鎖2本の4本鎖構造をもつ。血漿中に最も多い抗体であり、 血管内外に平均して分布する。IgMは、ヒト《22》の約10%を占め、基本の4本鎖構造が《26》つ結合した 抗体である。通常血液中のみに存在し、感染微生物に対して最初に産生される《22》である。《24》は、 ヒト《22》の約10~約15%を占め、2つの《24》が結合した抗体である。《24》は、[a]に多く含まれる。 IgDは、ヒトの《22》の1%以下の抗体で、L鎖2本とH鎖2本の4本鎖構造をもつ。B細胞表面に存在し、 抗体産生の誘導に関与する。IgEは、ヒトの《22》の約0.001%以下と極微量しか存在しない抗体で、 L鎖2本とH鎖2本の4本鎖構造をもつ。IgEが抗原と反応すると、ヒスタミンの分泌が起き、一般に、 気管支喘息やbアレルギー、《27》からの保護に大きく関与している。 問1 前述の文章中の《22》~《27》に適切な語句をそれぞれ書け。 問2 前述の文章中の鍵括弧aに入るものとして適するもの《28》を、次の⓪~⑤からすべて選べ。 ⓪ 血清 ① 唾液 ② 母乳 ③ 鼻汁 ④ 精液 ⑤ 腸液 問3 次の《23》、IgD、IgEについての文章中の《29》~《31》に適切な語句をそれぞれ書け。 ただし、《31》はカタカナで書くこと。 L鎖とH鎖は、アミノ酸である《29》の《30》同士の《31》結合で結合する。

7.

問4 下線部bに関連して、身近なアレルギーについて探求する。次の花粉症の仕組みについての文章中の 《32》~《36》に適切な語句をそれぞれ書け。ただし、《34》はカタカナで書くこと。 呼吸器の粘膜に付着した花粉から、《32》が溶け出すと、抗体産生細胞(形質細胞)が《33》を放出し、 《33》の基部が《34》細胞表面の受容体に結合する。この状態で《32》が《33》の抗原結合部に結合すると、 《34》細胞《35》から、主に《36》などの炎症性の物質が放出され、アレルギーの症状が現れる。

8.

6 次の文章を読み、各問い(問1~6)に答えよ。解答番号は《37》~《43》。 病原体が体内に侵入した場合には、好中球、マクロファージ、樹状細胞などは、aウイルスや細菌などに特有な 成分を認識するタンパク質によって病原体を認識した後、食作用によって病原体の排除を行う。感染部位では、 病原体を取り込んだ細胞が《37》と総称される情報伝達物質を分泌する。また、樹状細胞はリンパ節に移動し、 《38》と獲得免疫(適応免疫)をつなぐはたらきをする。樹状細胞は、病原体を食作用により取り込んだ後、 病原体を断片化し、その一部を抗原としてT細胞に提示する。抗原を認識したT細胞は、ヘルパーT細胞や キラーT細胞へと分化する。抗原の提示を受けたヘルパーT細胞は、抗原に対応するB細胞の増殖を促進する。 B細胞は、b抗体産生細胞(形質細胞)へと分化し、抗原と特異的に結合する抗体を生産して体液中に放出する。 これらの細胞により、体内から病原体が排除される。 問1 文章中の《37》~《38》に適切な語句をそれぞれ書け。 問2 文章中の下線部aに示すタンパク質の名称《39》を答えよ。 後天性免疫不全症候群(AIDS)は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染により引き起こされる。次の図は、 ①HIV感染後のHIVの量、②HIVに対する抗体の量、③ヘルパーT細胞の数、④HIV特異的キラーT細胞の割合の 経時変化を示したものである。 問3 ①を示す線として適当なもの《40》は、図の a~d のどれと考えられるか、記号で答えよ。 問4 ③を示す線として適当なもの《41》は、図の a~d のどれと考えられるか、記号で答えよ。

9.

問5 HIVは、RNAを鋳型としてDNAを合成する酵素を持っている。この酵素の名称《42》を答えよ。 問6 文章中の下線部bについて、ある抗体産生細胞(形質細胞)から分泌された抗体は、抗原Xの一ヶ所と 結合する。この抗体の1.5mgに結合できる抗原Xの最大量《43》は何mgか。有効数字2桁で答えよ。 ただし、この抗体のH鎖の分子量は50000、L鎖の分子量は25000、抗原Xの分子量は50000とする。

10.

7 次の文章を読み、各問い(問1~4)に答えよ。解答番号は《44》~《55》。 植物は、移動する動物とは異なり、特定の場所に定着して、温度や水などの環境に適応した形を示すことが多い。 環境に基づく植物の形の違いによって、植物を類型化したものを生活形という。多くの植物は、生育地の環境と 密接な関係があり、休眠芽をつくってその環境に耐える。ラウンケルは、この休眠芽の位置に注目して、 生活形を区分している。高木や低木は地表から高い位置に休眠芽をもつので、生活形として《44》と呼ばれる。 休眠芽の位置が地表近く(高さ30cm以下)にあるものは《45》、地表(0cm)に接するものは《46》、 地下にあるものは《47》と呼ばれる。その他に、休眠芽が湖、池、沼などの水中にある水生植物や、 温帯地域における植物には、秋に植物体が枯死して休眠芽をもたないで種子により越冬する《48》がある。 問1 文章中の《44》~《48》に適切な語句をそれぞれ書け。 問2 《44》~《48》の生活形を示す植物《49》~《53》を、次の⓪~⑥から順にそれぞれ一つずつ選べ。 ⓪ タンポポ ① ハス ② イチョウ ③ イヌタデ ④ ガマ ⑤ オニユリ ⑥ ベンケイソウ 問3 砂漠のような乾燥条件下では、どのような生活形を示す植物の比率が高いか《54》。 《44》~《48》のいずれの数字で答えよ。 問4 《44》~《46》のうち、厳しい低温環境に最も適応した生活形はどれか《55》。 《44》~《46》のいずれの数字で答えよ。

11.

8 日本のある火山島には噴出年代の異なる複数の溶岩原があり、次のような植物群落の遷移が観察されている。 裸地・荒原 岩の窪地などに耐乾性の地衣類やコケ類が生育する。 ↓ 草原 イタドリ、ススキなどの草本が生育する。 ↓ 低木林 ヤシャブシなどの低木林になる。 ↓ 陽樹林 ア a アなどの陽樹が速く成長する。 ↓ b 混交林 ↓ 陰樹林 ア c アやタブノキなどの陰樹を主体とした森林となる。 このときについて、各問い(問1~3)に答えよ。解答番号は《56》~《61》。 問1 前述の文章中のア a アとア c アにそれぞれ入る植物名として最も適当なもの《56》~《57》を、 後の⓪~④のうちから順にすべて選べ。 ⓪ アカマツ ① シラカンバ ② ブナ ③ ヒノキ ④ アオキ

12.

問2 遷移が進行すると、岩石だらけで乾燥していた地表は腐植層が発達し湿潤になる。次に示す遷移の進行とともに みられる変化に関する記述として最も適当なもの《58》を、後の⓪~③のうちから一つ選べ。 ⓪ 遷移が進行すると、森林は種間競争に勝ち残った種だけで構成されるようになり、階層構造は単純化する。 ① 風散布型の小さく軽い種子は、重力散布型の比較的大型で重い種子よりも遷移の早い段階で出現することが 多い。 ② 遷移が進行すると、生育するさまざまな動植物の影響により地表温度は低くなるが、その変化は激しくなる。 ③ 遷移が進行した結果、陰樹林ができた場合、そこにギャップができても陰樹しか生育してこない。 問3 次の文章は、下線部bの混交林が陰樹を主体とした森林になる過程について述べたものである。 次の文章中のア d ア~ア f アにそれぞれ入る語として最も適当なもの《59》~《61》を、後の⓪~⑤のうちから 順に一つずつ選べ。 土壌が形成され、植生が発達すると、やがて樹木が生育して低木林となる。遷移の初期に現れる樹木種を ア d ア種という。ア d ア種は、主に強光下での光合成速度が大きい陽樹であり、陽樹が優占する森林を陽樹林という。 陽樹林のア e アにより地表に届く光量が変化すると、主にア f ア点の低い陰樹の芽生えが成長し、陽樹の芽生えは 枯死するため、陽樹林は混交林を経て陰樹林へと移行する。 ⓪ 林床 ① 光補償 ② 光飽和 ③ 極相(クライマックス) ④ 先駆種(パイオニア) ⑤ 林冠

13.

9 ある特定の地域の植物のまとまりを植生という。例えば、天然のものには、原生林([a])、人工のものには、 公園の緑地、寺社林、校庭、b芝生、植物園などたくさんある。植生を構成する種で、植被率が最も高い種を 優占種という。また、優占種の生活形によって特徴づけられる植生全体における外観上の様子を相観という。 このときについて、各問い(問1~2)に答えよ。解答番号は《62》~《63》。 問1 前述の文章中の鍵括弧aに入るものとして適当なもの《62》を、後の⓪~⑤のうちからすべて選べ。 ⓪ 雑木林 ① 荒原 ② 森林 ③ 動物園 ④ 草原 ⑤ 河川敷 問2 下線部bについて、芝生の造成の流れの名称(X)と、植物園におけるpH調査に用いられることがある 酸塩基指示薬(Y)について、(X)と(Y)の名称の組合せ《63》として最も適当なものを、 後の⓪~③のうちから一つ選べ。 ⓪ X: ENFJ-T Y: クレゾールレッドのみ ① X: ENFJ-T Y: クレゾールレッドとナフトールフタレイン ② X: 芝付け Y: クレゾールレッドのみ ③ X: 芝付け Y: クレゾールレッドとナフトールフタレイン

14.

10 次の文章を読み、各問い(問1~3)に答えよ。解答番号は《64》~《70》。 図は、2種類の植物a,bの葉が受ける光の強さと光合成の関係を示したものである。 問1 植物aについて、光合成量を表すものは、図の㋐、㋑、㋒のどれか《64》。記号で答えよ。 問2 植物aについて、光の強さA,B,Cでは、どの関係にあるか《65》~《67》。次の⓪~②から 順にそれぞれ一つずつ選べ。なお、同じものを繰り返し用いても良い。 ⓪ 光合成量<呼吸量 ① 光合成量=呼吸量 ② 光合成量>呼吸量 問3 植物bについて、光の強さA,B,Cでは、どの関係にあるか《68》~《70》。次の⓪~②から 順にそれぞれ一つずつ選べ。なお、同じものを繰り返し用いても良い。 ⓪ 光合成量<呼吸量 ① 光合成量=呼吸量 ② 光合成量>呼吸量