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October 18, 26
スライド概要
はじめまして、yukikoと申します。 IT教育支援や、DX推進が可能です。 ◆ スキル LPIC レベル2 AI / Python Splunk BI(データ可視化・分析) ◆ その他 新卒・未経験の学生向けに、エンジニア転職を応援する資料を趣味で作成しています。 もしよろしければご活用ください。
🐰 USAUSA TRAINING WORKSHOP 講義の進め方フレームワーク「GUIDES」 査読済み論文ベースの6ステップ × エンジニア向け/非エンジニア向けフレーズ集 G U I D E S つかみ ねらい共有 橋渡し 展開 検証 定着 講義進行フレームワーク GUIDES 1
OVERVIEW GUIDESフレームワークとは 教育工学者Robert Gagné(1985)の「九教授事象」を、実際の講義で使いやすい6ステップに整理し直したものです。 G Grab attention(つかみ) 注意を引く 事象1:注意喚起 U Unveil the goal(ねらい共有) ゴールを見せる 事象2:目標提示 I Integrate prior knowledge(橋渡し) 前提知識とつなぐ 事象3:前提想起 D Deliver in chunks(展開) 小分けにして届ける 事象4-5:提示・指針 E Elicit & check(検証) 思い出させて確認する 事象6-7:練習・FB S Solidify & transfer(定着) まとめて持ち帰らせる 事象9:保持と転移 GUIDESフレームワーク 2
STEP 1/6 G:つかみ(Grab attention) 講義の冒頭で、受講者の注意をこちらに向けます。 根拠 Gagné(1985)の第1事象「注意喚起」。人は関連性や意外性を感じたときに注意が向きやすいとされ、冒頭数十秒の工夫が効果的です。 エンジニア向けフレーズ 非エンジニア向けフレーズ • 「今日のゴールは、このバグを自力で見つけられるようになることです」 • 「今日は、パソコンが苦手な方でも大丈夫な内容です」 • 「実は、この処理、9割の人が最初は同じところでハマります」 • 「実はこれ、料理のレシピと同じ考え方でできます」 GUIDES:つかみ 3
STEP 2/6 U:ねらい共有(Unveil the goal) 今日のゴール(到達点)を、受講者にはっきり示します。 根拠 Gagné(1985)第2事象「目標提示」。Locke & Latham(1990)の目標設定理論では、具体的で明確な目標を示された学習者ほどパフォーマンスが高まることが確認されています。 エンジニア向けフレーズ 非エンジニア向けフレーズ • 「今日のゴールは〇〇を実装できることです」 • 「今日のゴールは〇〇ができるようになることです」 • 「このコードが動く状態がゴールです」 • 「難しい言葉は覚えなくて大丈夫です」 GUIDES:ねらい共有 4
STEP 3/6 I:橋渡し(Integrate prior knowledge) 新しい内容を、受講者がすでに知っていることと結びつけます。 根拠 Ausubel(1968)は、学習を「有意味学習」にするには新情報を既存の知識構造と結びつける必要があると論じ、「先行オーガナイザー」の考え方の基礎となりました。 エンジニア向けフレーズ 非エンジニア向けフレーズ • 「これは前回やった〇〇の応用です。覚えていますか?」 • 「これは、みなさんが普段使っている〇〇と同じ仕組みです」 GUIDES:橋渡し 5
STEP 4/6 D:展開(Deliver in chunks) 新しい内容を、一度に全部ではなく、小さなまとまりに分けて届けます。 根拠 Sweller(1988)の認知負荷理論:作業記憶の容量には限りがあり、一度に処理する情報量が多いほど学習効率が下がる。Mayer(2009)の「セグメンテーションの原則」もこれを踏ま えたものです。 エンジニア向けフレーズ 非エンジニア向けフレーズ • 「まず1つ目のステップだけ見ていきましょう」 • 「一気に全部説明せず、1つずつ進めていきますね」 • 「全体は後でつなげます」 GUIDES:展開 6
STEP 5/6 E:検証(Elicit & check) 受講者に思い出させ、理解できているかを確認します。 根拠 Roediger & Karpicke(2006)の検索練習(testing effect)、Rowe(1986)の待ち時間研究(3秒以上)、Edmondson(1999)の心理的安全性——3つの研究が支える重要なステップです。 エンジニア向けフレーズ 非エンジニア向けフレーズ • 「ここまでで質問はありますか?(3秒待つ)」 • 「ちょっと止まって確認しますね。大丈夫そうですか?」 • 「隣の人に1分で説明してみてください」 • 「わからなくても大丈夫、一緒に確認しましょう」 GUIDES:検証 7
STEP 6/6 S:定着(Solidify & transfer) 講義の最後に要点をまとめ、現場に持ち帰れる形にします。 根拠 Gagné(1985)第9事象「保持と転移」。Ebbinghaus(1885)の忘却曲線が示す通り、学んだ内容は時間とともに急速に忘れられるため、絞った要点での締めくくりが定着を助けます。 エンジニア向けフレーズ 非エンジニア向けフレーズ • 「今日のポイントを3つにまとめると……」 • 「今日覚えてほしいのはこの1つだけです」 • 「明日コードを見返すとき、この図を思い出してください」 • 「帰ったら、今日のメモを1回だけ読み返してみてください」 GUIDES:定着 8
SUMMARY エンジニア向け/非エンジニア向けの違い 骨格(GUIDESの6ステップ)は変えず、フレーズの「肉付け」だけを対象者に合わせて変えるのがポイントです。 エンジニア向け 非エンジニア向け • ゴールを「動く状態」「実装できる状態」など具体的な成果物で示す • ゴールを「〇〇ができるようになる」という行動レベルで示す • 既知の技術との差分で説明する • 日常の比喩(料理・掃除・買い物など)で説明する • 検証ステップでは技術的な問いかけ(質問・説明させる)を使う • 検証ステップでは安心を示す言葉(大丈夫、一緒に)を添える エンジニア向け/非エンジニア向けの違い 9
REFERENCES 参考文献 ・Gagné, R. M. (1985). The Conditions of Learning and Theory of Instruction (4th ed.). ・Locke, E. A., & Latham, G. P. (1990). A Theory of Goal Setting and Task Performance. ・Ausubel, D. P. (1968). Educational Psychology: A Cognitive View. ・Sweller, J. (1988). Cognitive load during problem solving. Cognitive Science. ・Mayer, R. E. (2009). Multimedia Learning (2nd ed.). ・Roediger, H. L., & Karpicke, J. D. (2006). Test-enhanced learning. Psychological Science. ・Rowe, M. B. (1986). Wait time. Journal of Teacher Education. ・Edmondson, A. (1999). Psychological safety and learning behavior in work teams. ASQ. ・Ebbinghaus, H. (1885). Über das Gedächtnis. 参考文献 10
🐰 良い講義を うさうさ研修工房 — 面白きこともなき世を面白く GUIDESフレームワーク 11