ビジネスと技術と知財をつなぐビジネスモデル図解×AI活用

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February 04, 26

スライド概要

以下のnoteをスライド資料にしました。
https://note.com/tsunobuchi/n/na68eab44b11d

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弁理士・博士(理学)/弁理士法人レクシード・テックパートナー

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各ページのテキスト
1.

ビジネスモデル図解とAIによる「共通言語」の構築 異なる専門領域(事業・技術・知財)を統合し、意思決定を加速させる実践的フレームワーク Helvetica Neue Based on the methodology of 'Business Model Diagram' & AI Strategic Integration NotebookLM

2.

Executive Summary 01 The Problem 分断された「地図」 事業・技術・知財の各チームは異なる「評価軸」を持つため、言葉が通じず議論が空転する。 02 The Solution 「重力」としての図解 3×3のビジネスモデル図解を導入し、強制的に視点を一点に集中させる共通言語を作る。 03 The Method 3×3フレームワークとAI モノ・カネ・情報の流れを可視化し、AIを活用して専門家バイアス(知識の呪い)を解除する。 04 The Outcome 抽象論から具体策へ 「なんとなく」の議論を排し、守るべき「価値の源泉」を特定して知財戦略へ落とし込む。 NotebookLM

3.

なぜ、優秀なチームの議論が「空中戦」になるのか 各専門領域が持つ「地図(評価軸)」の不一致 事業 (Business) 顧客・市場・売上 四半期 / 年度 When & How much? (LTV, Share) 技術 (Technology) アーキテクチャ・データ・実装 開発工数 / 技術的負債 Does it work? (Performance, Scalability) 知財 (IP) 権利・リスク・保護 20年(特許期間) Can we defend it? (Scope of Rights) Insight: 全員が「価値」という言葉を使うが、脳内で描いている絵が全く異なる。 これが「知識の呪い(Curse of Knowledge)」である。 NotebookLM

4.

図解は「作品」ではなく、議論のための「重力」である Words Float (言葉は浮く) 口頭の議論では、概念は抽象的で主観的なまま漂う。 認識のズレに気づけない。 Diagrams have Gravity (図解は重力を持つ) 一枚の図を机に置くことで、全員の視線が一点に引き寄せられる。「ここが曖昧だ」と指差すことができる。 NotebookLM

5.

3×3の9マス:ビジネスの構造を定義する共通フォーマット 利用者 (User) 事業者 (Business) 関係者 (Partner) 誰に? 何を? 誰が? 制約としての9マス ・空白があっても良い ・ビジネスにおいて絶対存在する3つの層で構成する ・「誰が」「誰に」「何を」を強制的に定義する NotebookLM

6.

ダイナミクス(流れ)の可視化:モノ・カネ・情報 モノの流れ (Goods/Service) 主体を流れる重要な関係性。 商品やサービスの提供。 カネの流れ (Money) 対価の支払い。収益の流れ。 情報の流れ (Information) データやフィードバックのループ。 入れ子 (Connection) 線が交差する際、関係性がある場合は黒丸をつける。 点線 (Optional) 必ず存在するわけではない流れ、または条件付きの流れ。 適用例 (Example) 利用者 (User) 事業者 (Business) カネ (Money) モノ (Goods) NotebookLM

7.

補足と論理:図解を「読む」ためのルール Entity A Entity B なぜこの矢印があるのか? Do: 重要なことだけ書く Don't: 全てを網羅しようとする ふきだしの補足 ・図だけでは描ききれない重要な情報ことを指す。 ・なぜこの主体があるのか?なぜこの矢印があるのか?など、理由を明記する。 ・補足に対して、さらに補足が入ることもある(入れ子構造)。 Insight: 図解は「誰が誰に何のために」を伝えるツールである。 NotebookLM

8.

実践:5分で完了するプロトタイピング・プロセス 01. 9マスを埋める 空白があっても構わない。 「誰が・誰に・何を」を配置する。 付箋を使っても良い。 02. 矢印を引く モノ・カネ・情報の流れをトレースする。 ループ構造を見つける。 03. 価値の源泉を探す 「ここが崩れたらビジネスが死ぬ」という一点(コアバリュー)を特定する。 Pro Tip: 最初から完璧を目指さない。スピード重視で。 NotebookLM

9.

知財戦略のレイヤリング:価値の源泉をどう守るか 知財は「目的」ではなく、ビジネスモデルを守る「手段」である Visibility (目に見える vs 見えない) Protection Type (技術 vs ブランド/デザイン) Patent (特許) 模倣されやすい技術。 リバースエンジニアリング可能。 Design / Trademark (意匠・商標) 外観、UX、ブランドの信頼。 Select the shield based on the Source of Value. Trade Secret (営業秘密) ブラックボックス化できるノウハウ。 製造プロセスなど。 Copyright / Data (著作権・契約) コンテンツ、データベース、API利用規約。 Protection Type (技術 vs ブランド/デザイン) Visibility (目に見える vs 見えない) NotebookLM

10.

AIによる「専門家バイアス」の突破 Translation (翻訳) 複雑な特許文書や技術仕様書を、AIに「図解の構造」へ要約させる。 「この特許の請求項を、ビジネス上のメリットとして要約し、インフォグラフィックの構成案を作成せよ」 Simulation (シミュレーション) 自社のビジネスモデルを、競合他社の視点で批判・分析させる。 「あなたは競合企業のCEOです。このビジネスモデルの弱点はどこですか?どこを攻めますか?」 AI is the partner that creates the 'Draft', Humans provide the 'Judgment'. NotebookLM

11.

ケーススタディ:モビリティ・シェアサービス Before (The Trap) The Trap: Hardware Focus ・着眼点:電動キックボード単体 ・旧来の戦略:折りたたみ機構やバッテリーの特許 ・結果:回避されやすく、競争優位にならない After (The Insight) The Insight: Network Focus ・着眼点:ポート網と配置アルゴリズム ・3×3の発見:価値の源泉は「ハード」ではなく「ネットワーク密度」 ・新戦略:最適配置アルゴリズムや動的価格設定(ダイナミックプライシング)の特許 ・外部要因:法規制緩和(歩道走行)への即応 NotebookLM

12.

Business Model 3.0:時間軸 (Time Axis) の導入 Snapshot (Static) Movie (Dynamic) 課題 (Problem) → 解決 (Solution) → 効果 (Effect) This structure mirrors the logic of a Patent Application. ビジネスの変化 (Before/After) こそが、新しい知財の生まれる場所である。 NotebookLM

13.

AI時代における人間の役割:「問い」と「感情」 「鋭い問いは、感情から生まれる」 ・Why is this like this? (Curiosity) ・This is strange. (Discomfort) ・I want to change this. (Will) AI creates answers. Diagrams provide structure. Humans provide the Will. ツール(図解・AI)は、人間の「意志」を実現するために存在する。 NotebookLM

14.

Next Actions:まず、描くこと。 01. 5 Minutes: Draw the Grid 今のプロジェクトの3×3を描く。 空白があっても気にしない。 02. Trace the Lines モノ・カネ・情報の流れを引く。 どこで価値が交換されているか? 03. Identify Value Source 「ここが崩れたら終わる」という一点を赤丸で囲む。 04. Dialogue 不完全な図をテーブルに置き、「これで合ってる?」と聞く。 完璧な図解を目指さない。 対話のための「共通言語」を作る。 NotebookLM