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September 26, 20
スライド概要
2020/9/26 業務改善検討会 #0 登壇資料
非IT企業でコーポレートITをする傍ら個人事業主として、Power Platformを使用した業務改善提案等をしています。
Microsoft365導入による 業務改善
■よう 自己紹介 静岡県のとある中小企業で社内SEと 言う名のなんでも屋をしています。 主な業務として会社全体の業務改善や ヘルプサポートを担当。 出身地は北海道!! 趣味はダーツ、風景写真撮影、温泉 etc… @Yo_8One https://yo-yon.hatenablog.com/
経歴 1. 販売員(ドラッグストア) 2. 倉庫業務(ピッキング作業) 3. 携帯コンテンツ作成(使ってたのはHTMLとXHTML) 4. 携帯電話販売 5. 倉庫業務(資材管理) 6. 自動車部品の開発設計(という名の社内調整役) 7. 社内SE ←今ここ プログラム経験はほぼ無し、社内SEはおろかエンジニア経験、 ほぼほぼ無し!!
こんな僕がなぜ社内SEに なったのか(なれたのか)?
開発設計時代、調整役のほかに こんな仕事をしていました。 業務改善
前職時代のお話を少し詳しく・・・ 開発設計の部署にはいたものの、設計業務は一切しておらず・・・ • 設計変更箇所のコスト試算 • 同型部品使用提案によるコスト減提案 • 開発スケジュールについての社内各部門との調整 • 客先から発行された諸元リストからの部品の落とし込み • 耐久試験品の解体調査と調査報告書の作成 • 特許取得品使用に関しての各種申請 等々・・・ 雑務多すぎ、定型業務多すぎ、大体手作業 無駄に時間ばっかりかかる!!
面倒くさいしもうちょっと楽にならないかな?・・・ おしえて!! Googleせんせい!! ⇒教えてくれたのはこちらのサイト!! Office Tanaka Excelの関数、VBAについての情報てんこ盛りでした!! 当時の仕事は、ほぼほぼ、Excelを使用する業務。 因みに当時の僕のExcelスキルは四則演算と VLOOK関数を使える程度・・・ この日から関数、VBAについて猛勉強!!
VBAで面倒な業務を半自動化しちゃおう!! 手始めに自分の業務から半自動化 • データの転記、整形、二つのデータの結合、 報告書へ添付する写真データ整形、自動貼付等々 ⇒実績ができたので結果をもって上司に提案 所属GR長のお墨付きで同じ業務を行っている他部署へ横展開 事務業務改善活動メンバーへ
VBAで改善した実例 他社販売申請業務 製品に使用する部品の中には特許が取られているものがあります。 そういった部品を使用する場合、事前に申請を挙げる必要があります。 一車種あたり年4回程度実施します。 <従来の手法> 諸元表から対象部品を1件1件抽出⇒リストへ転記⇒申請書作成 所要工数:35時間/回 <改善後の手法> 諸元表を所定のフォルダへ格納⇒VBA開始⇒申請書まで自動作成 所要工数:0.5時間/回 1回の作業当たり34.5時間の改善!!
業務改善は面白い!! 事務活動改善メンバーに選ばれてから様々な業務の改善を行いました。 事務業務の改善を行うことでより開発設計のコア業務にあてれる時間を 増やすこともでき、業務改善に対して面白さを感じていました。 そんな中で転職を考えたきっかけは、当時35歳、技術派遣から社員化を 希望しましたが、今は難しいと断られました。。。 そして転職活動をする中、前職での業務改善実績を買われ現職へ!! 入社して今年で5年目、社内SEとしてのシステム導入やヘルプサポート は勿論、業務改善を行ってきましたが、今年から所属グループの名称が 変わり、全社的な業務改善を担うロールが業務の中心となりました。 因みに現職についてから行ったことは?
業務手法の見直し 一つの業務に対し詳細までフローに落とし込み、業務における人と 物の流れを見える化した後、そのフローを元に効率化、もしくは 業務そのものの廃止を実施 インフラ環境の整備 ハードウェア変更による高速化、ネットワークの高速化、冗長化、 セキュリティの強化、テレワーク可能な体制の構築 社員のITリテラシー向上の為の施策 定期的な情報セキュリティ教育、全社の情報共有として利用している 社内SNSにてTIPSなどの配信、導入済みのシステムの活用方法の 勉強会開催など
具体的には? • • • • • • • • • • • 基幹システムの刷新(導入して1年足らずの基幹システムを切替) 会計システムの導入(手書き処理からの脱却) Office365(現Microsoft365)の導入 発注書作成マクロ作成 基幹システムからの発注書自動FAX送信 仕入請求書の支払い方法自動判定マクロ作成 承認ワークフローの導入 IT資産管理ソフト、リモートアクセスシステムの導入 Teamsへのヘルプサポート集約 棚卸作業のデジタル化 売上、粗利管理BI作成、運用 等々
Microsoft365導入がきっかけで進んだ改善 • Onedriveを用いたPCリプレイスの時間短縮 ⇒今までPCを入替する際にバックアップも含め、移行作業として それなりの工数が発生していたが自動バックアップ機能により PC入替時の社員側の工数がほぼ0になった。 • Teamsを使用したヘルプサポート問い合わせの一極集中化 ⇒今までは電話、直接対話での問い合わせ対応だった為、一度に 対応できる人数の制限と時間的な拘束、そして同事象の問題に対し、 情報共有ができず、何度も同じ問題の対応を実施することがあった。 Teamsでの問い合わせに集約する事でヘルプサポート対応の 効率化とともにTeamsでの情報共有、Teamsの使い方の習熟にも つながった。 • Microsoft Streamを利用した動画マニュアルの展開 ⇒一定数いるマニュアルを作成しても文字を読まない人間を 対象に視覚的に動画でやり方を解説することで理解度の 向上につながった
Microsoft365導入がきっかけで進んだ改善 • Power Apps、Power Automateを利用した検温報告アプリの展開 ⇒最初に想定していたExcelでの管理と比較すると全社員が容易に 体温入力をすることが可能となった。 また管理者の工数がExcelで実施すると想定していた時の工数に 比べると9割削減につながった。 • Power BIを使用した売上データの見える化 ⇒毎回決まったフォーマットにそれぞれの部署が落とし込みをし 作成していたがデータを所定の場所に格納するだけで全部署の 売上データが簡単に見えると同時に過去実績との比較も容易に なった。 • Power AutomateとFormsを用いたアンケートリマインダー ⇒毎週配信する動画に対してのアンケートリマインダーの自動化を Power Automateにて実現。 全体への周知とアンケート回答の徹底が可能となった。
Microsoft365導入がきっかけで進んだ改善 DEMO
Power Appsでの失敗事例・・・ • 案件管理アプリでの大失敗 ⇒今まで個人個人が案件について手帳などで管理 前提として 創業以来、営業日報なるものが存在していない ⇒つまり報告の文化がない!! マネージャが管理できるように案件管理表をExcelで作成した。 ⇒帰社してからの業務が激増。結果として月1の報告会前に まとめて入力するという本末転倒な結果に・・・
Power Appsでの失敗事例・・・ • マネージャーから営業活動の合間にスマホで入力が出来るようにする 事は出来ないかと相談を受け、案件管理アプリを作成。 マネージャーへ聞き取りをし、今までのExcelで管理していた項目を スマホで入力出来るようにし、相談があった部署でテストとして展開。 しかし全く浸透しなかった・・・ 何故か?・・・ 実際に使用している現場の人間にヒヤリングしてみた
Power Appsでの失敗事例・・・ • 入力項目が多い ⇒実際のところExcelで管理している項目数と変わりがないが アプリとして落とし込んだ時に見た目として入力する項目が 多いと感じてしまった。 • スマホでの入力に慣れていない ⇒アプリはスマホで使用していましたがスマホキーボードでの入力に 慣れていなかった。 音声入力自体も案内したが使用してくれず。 • 報告に対してマネージャからのフィードバックがない ⇒報告をあげてもマネージャーから案件に対してのフィードバックが なく、報告をあげる目的自体を現場社員に伝えられていなかった。 もともと報告をあげる文化がなかったこともあり、フィードバックが 得られないこの作業に対して非常に反感を持っていた
Power Appsでの失敗事例・・・ 実際の画面
これから考えている業務改善 • • • • 棚卸アプリ 日報アプリ 商品支社間移動管理用アプリ 発注依頼用アプリ(VBAで作成したものの代替として) 上記で挙げたものはすべてPower Platformでの改善を 予定しています。 実際の画面を少しお見せします。
業務改善を推し進めるためのポイント 1. 周りを巻き込むこと 周りを巻き込むには? ・小さいことから困りごとを解決して信頼関係を得る ⇒信頼関係ができていなければこちらの言葉が相手に届かない ・とにかく手を動かす ⇒人のために動いていない人の言葉は薄っぺらい 2. 経営層(上層部の人間)を巻き込むこと 会社が組織である以上、上の立場の人を巻き込まなければ 鶴の一声で進めていることを消されてしまう可能性はある。 自分の上司、そのまた上の上司と根回し(調整)しておくことは大事。 3. 改善チームを構成する時は必ず他部門の人間を入れる 改善を行う場合、自部門の人間だけで構成すると視野が狭くなる。 他部門の人間を入れることで新たな気づきを得られやすい。