202506_Power AppsとPower Automate 基本連携と応用パターン

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June 21, 25

スライド概要

気ままに勉強会 #116の登壇資料です。
Power AppsとPower Automateの基本的な概要および連携方法を紹介しています。

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非IT企業でコーポレートITをする傍ら個人事業主として、Power Platformを使用した業務改善提案等をしています。

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関連スライド

各ページのテキスト
1.

Power AppsとPower Automate 基本連携と応用パターン 気ままに勉強会 #116 #気ままに勉強会

2.

自己紹介 よう 某企業でPower Platform関連のお仕事を しています。 業務ハックLabというブログとYouTube チャンネルで業務改善やPower Platform 関連の情報を発信しています。 #気ままに勉強会

3.

ディスクレーマー お話しさせていただく意見・内容は あくまで個人の見解です。 # 気ままに勉強会

4.

アジェンダ • 基本の整理 • 連携方法概要 • 具体的な連携方法 • デモ • まとめ #気ままに勉強会

5.

基本の整理 – Power Apps の概要 Power Appsとは アプリの種類 キャンバスアプリ ⚫ ローコード・ノーコードアプリ開発プラットフォーム 自由度の高いUI設計 ⚫ ユーザーインターフェースの構築・管理 モデル駆動型アプリ データ中心の業務アプリ 主な機能と特徴 ⚫ データの表示・編集 Power Appsの特長 ⚫ マルチプラットフォーム対応 • • • • ⚫ インタラクティブな操作 ⚫ 容易なデータソース連携 # 気ままに勉強会 Microsoft製品との高い親和性 ブラウザベースの開発環境 セキュリティとコンプライアンスの確保 様々なデータソースに接続可能

6.

基本の整理 – Power Automate の概要 Power Automateとは フローの種類 クラウドフロー ⚫ ワークフロー自動化プラットフォーム クラウドサービス間の連携 ⚫ ビジネスプロセスの自動化とシステム連携 デスクトップフロー デスクトップアプリの自動化 主な機能と特徴 ⚫ 複数システム・サービス間のデータ連携 Power Automateの特長 ⚫ イベント駆動・スケジュール駆動の自動実行 • • • • ⚫ 条件分岐・繰り返し処理などの複雑なロジック ⚫ 多くのコネクタによる外部連携 # 気ままに勉強会 直感的なビジュアルデザイナー AIによる自動化の提案 Microsoft製品との高い親和性 プロセスアドバイザーによる分析

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基本の整理 – 組み合わせで効果が生まれる 使いやすいUI 強力な自動化 連携効果 得意なことを組み合わせることで、単体では実現できない価値が生まれる # 気ままに勉強会 直感的な操作 バックグラウンド自動処理 素早いフィードバック 複数システムの統合

8.

連携⽅法概要 連携パターンの分類 Power Apps → Power Automate アプリからフローを直接呼び出すパターン → ボタンクリックでフロー実⾏ → パラメータをフローに渡すことが可能 → ユーザー操作をトリガーとして⾃動化 データフローの概念図 ユーザー # 気ままに勉強会 Power Apps Power Automate データソース

9.

連携⽅法概要 連携パターンの分類 Power Automate → Power Apps フローの実⾏結果をアプリが利⽤するパターン → 共有データソースを介した連携 → プッシュ通知による連携 → 応答アクションによる直接データ返却 データフローの概念図 データソース # 気ままに勉強会 Power Automate Power Apps ユーザー

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データソース経由連携( Power Apps → Power Automate ) 共通データソースを活⽤した連携 ⾃動トリガーフローの設定 共通 データソース メリット‧デメリット⽐較 比較項目 メリット デメリット 実装の容易さ 標準機能で簡単に実装 複雑な条件設定は難し い リアルタイム性 変更検知が自動的 同期遅延が発生する場 合あり 拡張性 複数アプリからアクセ ス可 データ構造の変更が難 しい エラー処理 標準のログ機能あり 詳細なエラー情報の取 得が困難 # 気ままに勉強会 共通データソースの変更を検出して⾃動的にフローを開始します。 「作成時」「更新時」などの条件指定が可能です。

11.

デモ1:経費申請システム Power Appsは「保存するだけ」。あとはPower Automateが自動で動く。 ポイント デモの流れ ✓ SharePointリストを介した間接連携 1. Power Appsで経費申請を入力・保存 2. Power Automateが変更を自動検知 ✓ 非同期処理 3. 承認フローが自動で実行 ✓ 自動トリガーの有用性を体感 4. 結果がチャットで通知される 注目ポイント SharePoint リストへのデータ保存がトリガーとなって 自動でバックグラウンド処理が開始される連携 # 気ままに勉強会

12.

DEMO #気ままに勉強会

13.

標準コネクタ連携( Power Apps ⇔ Power Automate ) 標準コネクタを活⽤した連携 Power Appsアプリ内でフローの指定 数式バーでパラメータ設定 メリット‧デメリット⽐較 比較項目 メリット デメリット 実装の容易さ 直感的で実装が容易 パラメータが増えると 複雑化 リアルタイム性 即時応答、UX向上 処理中はアプリが待機 扱えるデータ 単純な値の受け渡しに 最適 複雑なデータ(表な ど)は扱いにくい # 気ままに勉強会 アプリ内のボタンなどにフローをトリガーする数式を設定します。 ユーザーが任意のタイミングでフローを動作させることが可能です。

14.

Power Appsコネクタ( Power Apps ⇔ Power Automate ) Power Appsコネクタの概要 Power Apps内から直接Power Automateのフローを呼び出すための標準的な仕組みです。 Power Appsのボタンやその他コントロールからフローをトリガーし、データを渡すことができます。 アプリ内でのフロー追加 パラメータ設定画⾯ アプリ内の「アクション」メニューから「Power Automate」を選択し、新しいフ ローを作成または既存のフローを連携します。 フローに渡すパラメータを設定します。フォーム⼊⼒値やコレクション、変数など のデータを渡すことが可能です。 # 気ままに勉強会

15.

デモ2:経費申請システム Power Appsのボタンをトリガーに、パラメータを渡して直接フローを実行。 ポイント デモの流れ ✓ フローを直接呼び出す即時性 1. Power Appsで経費申請を入力・保存 2. 保存をキーにフローをトリガー ✓ Appsからパラメータを渡す基本 ✓ Automateからの値の戻し方 3. 承認フローが自動で実行 4. 結果がアプリ側に表示される 注目ポイント ボタン押下した際にフローをトリガーして 自動でバックグラウンド処理が開始される連携 # 気ままに勉強会

16.

DEMO #気ままに勉強会

17.

JSONでの連携①( Power Apps ⇒ Power Automate ) JSONデータを活⽤した連携 JSONデータを利用して配列情報を渡す メリット‧デメリット⽐較 比較項目 メリット デメリット 効率性・拡張性 一括処理で効率的、高 拡張性 フロー側での可読性低 下 開発・保守 再利用性が高い 構造変更の影響が大き い 扱えるデータ 複雑なデータ構造もOK JSONの仕様理解が必要 # 気ままに勉強会 配列情報をJSONデータにしてPower Automateへ渡すことで一括で 複数のデータを処理できる

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JSONでの連携②( Power Apps ⇔ Power Automate ) JSONデータを活⽤した連携 ⾃動トリガーフローの設定 メリット‧デメリット⽐較 比較項目 メリット デメリット 効率性・拡張性 一括処理で効率的、高 拡張性 フロー側での可読性低 下 開発・保守 再利用性が高い 構造変更の影響が大き い 扱えるデータ 複雑なデータ構造もOK JSONの仕様理解が必要 # 気ままに勉強会 配列情報をJSONデータにして渡すことでPower AutomateからPower Appsへ効 率的に複雑なデータの受け渡しができる。

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デモ3:注文処理システム 複雑なデータ構造を1つの文字列として効率的に送受信する。 ポイント ✓ 複雑な構造のデータを送受信する デモの流れ 1. 複数商品をカートに追加 2. 注文データをJSON形式で構築・送信 ✓ 配列データを一括処理 3. Power AutomateがJSONを解析・処理 4. 注文ヘッダー・明細を登録 注目ポイント 1回の通信で、配列情報といった複雑なデータを効率的に処理する # 気ままに勉強会

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DEMO #気ままに勉強会

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連携方法の選択 業務要件に合わせたパターンの使い分け 要件 推奨方法 理由 申請・登録 (後処理でOKなもの) データソース経由 履歴が自動保存され、 実装も簡単 即座に結果が必要 標準コネクタ リアルタイム処理で ユーザー体験向上 JSON連携 大量・構造化データを効率的に 扱え、拡張性も高い 複雑なデータ処理 # 気ままに勉強会

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よくある失敗 割とハマるケースがあるので注意! データ型の不一致 Power Appsで「文字列」として渡した値をAutomateで 「数値」として扱おうとしてエラーになる エラーハンドリング不足 データが見つからない場合や処理が失敗した場合に、 ユーザーに何も通知されない 意図しない無限ループ アイテムを更新するフローが、自分自身を再度トリガー してしまい、処理が止まらなくなる。(特にデモ①) # 気ままに勉強会 対策 • パラメータ設定時に型を意識する • Power Apps側で適した型に変換して渡す 対策 • Power Apps側で IfError関数などを使って結果を判定する • Notify関数で適切なメッセージを表示する 対策 • トリガー条件で「ステータスが申請中の場合のみ」など厳密 な条件を設定する

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まとめ 簡単な連携は始める まずはデータソース連携や単純な標準コネクタ連携から試し ましょう 役割分担を意識する Power AppsはUI、Power Automateは処理、と役割を明確に分け ましょう エラー処理を必ず入れる IfError関数などを使い、「もし失敗したら」を常に想定しま しょう # 気ままに勉強会

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「面倒」は「改善のネタ」。 「面倒」を「楽に」、 「改善」を「楽しい」に 変えていきましょう! # 気ままに勉強会