モバイルアプリのアクセシビリティを改めて勉強している話

1.4K Views

December 11, 24

スライド概要

YUMEMI.grow Mobile #18 - connpass
https://yumemi.connpass.com/event/336734/

profile-image

https://usami-k.github.io/

シェア

またはPlayer版

埋め込む »CMSなどでJSが使えない場合

関連スライド

各ページのテキスト
1.

モバイルアプリのアクセシビリティ を改めて勉強している話 宇佐見公輔 2024-12-11 株式会社ゆめみ

2.

自己紹介 • 宇佐見公輔 ‣ 株式会社ゆめみ iOS テックリード 最近の出来事 月刊 I/O 2024 年 12 月号に、組版システム Typst の記事を書きました • 最近、スライド作成やポスター作成も Typst でやっている 1 / 24

3.

ゆめみとアクセシビリ ティ

4.

ゆめみのタスクフォース https://note.com/ryokatsuse/n/n0b0b5deca657 ゆめみとアクセシビリティ 3 / 24

5.

読書会 • 既に読書会や勉強会をいくつも実施 •「モバイルアプリアクセシビリティ入門」 読書会が開催中 ‣ 今日、第 3 回が終わりました https://gihyo.jp/book/2024/9784-297-14602-3 ゆめみとアクセシビリティ 4 / 24

6.

アクセシビリティとは

7.

言葉の意味 •「アクセシビリティ」=「利用可能な状況の幅広さ」 ‣ そもそもの「まず利用自体は可能である」というラインを どれだけ幅広く達成できているか • 似た言葉に「ユーザビリティ」がある ‣ こちらはいわゆる「使いやすさ」 アクセシビリティとは 6 / 24

8.

ユーザビリティとアクセシビリティ アクセシビリティとは 7 / 24

9.

モバイルアプリ開発とア クセシビリティ

10.

実は自然に取り組んでいる モバイルアプリ開発のなかで、自然にやっていること • 標準コンポーネントの利用 • 複数デバイス対応 ‣ デバイスサイズの違い ‣ タブレットなどの対応 モバイルアプリ開発とアクセシビリティ 9 / 24

11.

それ以上の取り組みもある 対応する意識や工数は必要だけど、実際やることも多い • フォントサイズ可変対応 • ダークモード対応 • 音声読み上げ対応(VoiceOver / Talkback) モバイルアプリ開発とアクセシビリティ 10 / 24

12.

モバイルアプリ開発者はアクセシビリティに詳しい? じゃあ、モバイルアプリ開発者はそんなに勉強しなくていい? →必ずしもそうとはいえない • ひとつひとつの対応や機能をとってみれば、知識として知っ ていたり、実際に取り組んだ経験があったりする • でも、アクセシビリティ全体の知識としては、意外と把握で きていなくて抜けていたりする モバイルアプリ開発とアクセシビリティ 11 / 24

13.

そこで改めて勉強していく ここまでの話は、つまりは僕自身のこと。 • それぞれのアクセシビリティ対応は、実際に開発プロジェク トでの経験がある • しかし、アクセシビリティ全体の知識としては抜けがある そのため、前述の「モバイルアプリアクセシビリティ入門」を 読むなど勉強していく。 モバイルアプリ開発とアクセシビリティ 12 / 24

14.

アクセシビリティは誰の ため?

15.

障害者や高齢者だけのためではない • 障害者や高齢者によっては、利用するものがアクセシブルで あるかどうかは、生活に直結する重要な問題 一方、そうでない人はどうか? • 誰にでも「利用できない」という状況は起こる • 加齢による衰え、アクシデントによる障害 アクセシビリティは誰のため? 14 / 24

16.

ここでちょっとした違和感 ただ、その考え方だと、うっかりすると・・・ • 自分にもいつかはアクセシビリティが重要になる • でも、今の自分には重要ではない という発想になってしまいそう。 なんだか他人事みたい。正直、僕にもそんな気持ちがあった。 アクセシビリティは誰のため? 15 / 24

17.

医学モデルと社会モデル そんな発想になるのは、障害はそれぞれの人の身体の問題だと いう考え方があるから。 • 医学モデル ‣ 障害は人の身体側にある • 社会モデル ‣ 障害は社会の側にある ‣ 社会や環境が対応できていないがゆえに障害が生じている アクセシビリティを考えるうえでは、社会モデルで考える。 アクセシビリティは誰のため? 16 / 24

18.

モバイルアプリは社会の一部 もはや、モバイルアプリは社会の一部だ。 • モバイルアプリのユーザーは非常に多い • 利用時間も長く、生活の一部になっている • 繰り返し継続的に利用する そのため、モバイルアプリは社会モデルにおいて、障害を発生 させてしまう側にある。 アクセシビリティは誰のため? 17 / 24

19.

さまざまなアクセシビリ ティ

20.

障害にもいろいろある フォントサイズ、ダークモード、音声読み上げなどは、主に次 の障害を想定している。 • ロービジョン(弱視) • 色覚特性(色弱) • 全盲 実は考えるべき障害はほかにもある。 さまざまなアクセシビリティ 19 / 24

21.

上肢障害 腕・手・指が動かしにくい。 • タッチ操作が困難 • キーボード、マウス、スイッチなどでの操作を考慮する さまざまなアクセシビリティ 20 / 24

22.

聴覚障害 音が聞こえにくい。 • 通知音を聞くのが困難 • 画面の点滅や、触覚フィードバックで通知する さまざまなアクセシビリティ 21 / 24

23.

認知・学習障害 精神障害のなかでも、認知・学習障害は課題になりやすい。 • 情報を一時的に記憶する必要がある操作が難しい • 画面上の情報を把握するのに時間がかかる • 注意が散漫になる 各種のアクセシビリティ機能によるサポートが必要になる。 さまざまなアクセシビリティ 22 / 24

24.

勉強のすすめ

25.

勉強のすすめ • アクセシビリティに関する本などを読むのがおすすめ • また、自分でアクセシビリティ機能を常用してみる • 個人的に、iOS の次の機能は常用している ‣「カラー以外で区別」 ‣「オン/オフラベル」 ‣「ボタンの形の表示」 勉強のすすめ 24 / 24