AIに30分でiOSアプリ実装させた話

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August 27, 25

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YUMEMI.grow Mobile #24 - connpass
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各ページのテキスト
1.

AI に 30 分で iOS アプリ実装させた話 YUMEMI.grow Mobile #24 宇佐見公輔 2025-08-27

2.

自己紹介 宇佐見公輔(うさみこうすけ) • I/O 8 月号に WWDC25 の記事を寄稿 • iOSDC にパンフレット記事が採択 1 / 21

3.

今回の話に至った経緯

4.

今回の話 今回の話は「AI に 30 分で iOS アプリ実装させた話」。 まずは、なぜそれを行ったかという経緯から。 今回の話に至った経緯 3 / 21

5.

経緯 ゆめみ社内の AI イベント「瞬作」大会 • その場でアプリのお題が与えられる • 30 分で成果物を見せる • 成果物はなんでもよい • AI を活用する 今回の話に至った経緯 4 / 21

6.

実際に行ったこと この大会にエントリーして、次を行った。 • AI に iOS アプリを実装させた • そのアプリが動いているデモ動画を見せた ‣ リモート参加だったので動画を提出 AI の利用方法 • アプリ仕様は AI チャットで対話的に決めた • アプリ実装は AI エージェントにすべてまかせた 今回の話に至った経緯 5 / 21

7.

基本戦略

8.

大会ルールに対する検討 事前にお題がわからない。 • あくまでお題であって詳細な仕様は与えられない • 何を作るか自体をその場で考える必要がある AI が 30 分でどこまで作業できるか。 • Web フロントエンドなら実装までいけそう • ネイティブアプリの実装は大変そう • アプリ実装以外の成果物もありうる ‣ ただ、エンジニアとしてはアプリ実装を出したい 基本戦略 7 / 21

9.

ネイティブアプリの実装の大変さ • 新規プロジェクト作成が手間 ‣ IDE 頼みのため、軽量なプロジェクト作成手段がない • コードのビルドが必要 ‣ ビルドが遅い傾向にある • アプリ実行にシミュレータか実機が必要 ‣ ブラウザでの実行に比べて不便 • AI の知識不足 ‣ AI 生成のコードに不備が多い 基本戦略 8 / 21

10.

ネイティブアプリの実装をやりたい理由 大変さはあるものの、AI でのネイティブアプリ実装はやりたい。 • プロトタイピングだと考えた場合 ‣ プロトタイプなら、さほどこだわらなくてもいい ‣ ただ、やはりネイティブ UI らしさがあるとより良い • プロトタイピングより先まで考えた場合 ‣ 良いものができたら、そのままプロダクト開発につなげたい 基本戦略 9 / 21

11.

ネイティブアプリの実装のための戦略 今回は iOS ネイティブアプリの実装に挑戦した。 • お題から仕様書の生成は AI チャットで対話的に ‣ 仕様決めがうまくないと失敗する ‣ そのため、AI のレスポンスを見て細かい指示出しをする • 新規プロジェクト作成は人間の手で先にやっておく ‣ AI にプロジェクト作成をやらせると失敗する ‣ 事前にできる設定はやっておく 基本戦略 10 / 21

12.

AI のための準備

13.

AI の選択肢 CLI 型 • Claude Code • Gemini CLI • その他いろいろ IDE 連動型 • Cursor • Visual Studio Code + GitHub Copilot • Xcode 26 • その他いろいろ AI のための準備 12 / 21

14.

実際の選択 Claude Code を採用。 • 今回は自律的に動いて最後までやってほしい ‣ 与えられた仕様書から、動くアプリを実装するところまで ‣ できるだけ確認を求めてこないように • IDE は不要 ‣ 人間が編集作業をしないので IDE は不要 ‣ 最終的に Xcode でビルドしてシミュレータで実行できればいい AI のための準備 13 / 21

15.

AI の比較 • iOS アプリ開発では Anthropic の AI が強い印象 • Claude Code ‣ 自律的に動く能力が高い – プロンプトで細かく指示しなくてもなんとかなる • Cursor ‣ IDE があるのは強み – ただ、用途によっては不要 AI のための準備 14 / 21

16.

AI のためのルール整備 • あらかじめ、ルールを記述したファイルを用意しておく。 • SwiftLint などを AI に使わせる。 現在、ゆめみ社内でテンプレートリポジトリの整備中。 • 興味ある人は、来月の iOSDC でゆめみブースへ 今回は僕もそのテンプレートリポジトリを利用させてもらった。 AI のための準備 15 / 21

17.

実装させてみて

18.

実際の大会での成果 • 無事に Claude Code に iOS アプリ実装させられた ‣ Xcode でのビルド、実行、動画キャプチャは手動で実施 • ひとまずやりたかったことはできた ‣ 審査結果はまだ出てない 実装させてみて 17 / 21

19.

30 分で実装できた • iOS アプリ実装はやはり時間がかかる ‣ ビルドが通るコードを書くだけで大変 ‣ ビルドエラー、修正、再ビルド、を繰り返した • ただ、30 分あればなんとかなる ‣ 人間は手を出さず、Claude Code に任せる • 30 分で終わる内容であることも大事 ‣ 仕様書作成時に作業時間を見積もらせておく 実装させてみて 18 / 21

20.

不備は多い • アプリの動作を見ると不備は多い ‣ ナビゲーションやスクロール関連の不備 • コードもあやしい部分が多い ‣ 設計の文書を見てくれてはいる ‣ なんとなくの体裁は整っている ‣ iOS アプリ実装の知識不足か 実装させてみて 19 / 21

21.

まとめ

22.

AI に 30 分で iOS アプリ実装させた話 • 難しいという印象があったが、工夫次第で意外とできた • 不備はまだ多いが、いずれはもっと任せられるかも まとめ 21 / 21