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March 08, 20
スライド概要
DevLOVE300 講演
https://devlove.doorkeeper.jp/events/102926
正しいものを ともに考え 正しく ともにつくる The end of the journey is the beginning of a new journey Ichitani Toshihiro 市⾕聡啓
第1部 正しいものを正しくつくる
市⾕ 聡啓 Ichitani Toshihiro What Doing “越境をエナジャイズするジャーニー” Profile https://ichitani.com/ Twitter https://twitter.com/papanda
DX (Digital Transformation) ⽀援 仮説検証、アジャイル開発の 実践⽀援 (メンタリング) 仮説検証型アジャイル開発 によるプロダクトづくり 講演、研修、執筆
https://amzn.to/2TBC0oA https://amzn.to/2VQ6oOM
ともに考え、ともにつくるプロダクト開発の実践 「チーム・ジャーニー」 2020年2⽉17⽇発刊 https://amzn.to/32Wuklp
われわれが挑戦していること 不確実性の⾼いプロダクト開発 …は領域を選ばない Photo on VisualHunt.com
“誰かのために作る” という時点で不確実性と向き合う ことは不可避 (“誰か" is ユーザー、顧客) Photo on VisualHunt.com
“SoE だから不確実性が⾼い” “SoR だから不確実性が⾼くない” という2元論で説明する時代は終わった Photo credit: Ravi_Shah on Visual hunt / CC BY
10年あるいは20年近い、 “知る⼈ぞ知る” な基幹システム (なおそれを知る者はほぼいない) バックエンドにフタをして フロントの世界だけで新しい 価値を⽣み出そう の限界 (フロント(SoE)で”デキない制約”が強すぎる) Photo credit: v923z on Visual hunt / CC BY
⼈知れず動くSoRを巡る調査は まさに(価値)探索 ひとりでいくな危険 Photo credit: Kylie_Jaxxon on Visual Hunt / CC BY-SA
今われわれが直⾯していることは ⼈間が普段やっている⾏為を デジタルに置き換えよう ではなくて あらゆる⼿段を使って どのようにトランスフォーミング できるのかという検証そのもの Photo credit: Kevin M. Gill on Visualhunt / CC BY
⼦供写真共有アプリ MaaS 婚活 SoR 決済 保険業務 D2C VR 従業員満⾜度 RPA SoE 本⼈認証 介護ロボット Photo on VisualHunt.com
⼦供写真共有アプリ MaaS 婚活 SoR 決済 保険業務 D2C エクスペリエンスの再定義 VR 従業員満⾜度 RPA SoE 本⼈認証 介護ロボット Photo on VisualHunt.com
“タダシイ筋道も筋書き”もない中で それでも前に進むためには?
対象となる状況や問題についての 仮説を⽴て、検証し、分かったこと (学習)に基づいて、プロダクトを 実装するあり⽅が求められる
仮説検証型 アジャイル開発 Photo on VisualHunt
仮説とは? 仮説 = 前提 + 仮定 + 期待結果 前提:昨年はある商品の売上が10%伸びた 仮定:リーチしていない顧客はまだまだいるはずで さらに広告投資を50%増やすため 期待結果:今年の売上は20%の伸びは期待できる
前提(事実)が少ないほど、 仮定の部分が多い(不確実) 前提 仮定 期待結果 前提 仮説 検証 仮定 期待結果 ゆえに仮説検証で仮定(想像)を 減らし、前提(事実)を増やす
前提 データ 知⾒ 前提(事実)を作るための根拠が データ (定量/定性) であり、 知⾒ (経験知) 仮定 ゆえにデータによる理由付けが 期待結果 不可⽋であり、データを補う 知⾒(既知の事実)が全体の速度 を上げる
仮説検証で「事実を増やす」とは? 「情報」を増やして、「理解」を得ること (“分かった”を増やす) 前提 データ 知⾒ 仮定 期待結果 情報 ☓ 解釈 理解
だからといって検証や調査で情報だけ増やしても、 解釈を難しくて、誤った理解になりえる 前提 データ 情報 知⾒ 仮定 期待結果 ☓ 解釈 理解
ゆえに、正しい理解を得るためには、「解釈」を 鍛える必要がある(すなわち学習結果を積み重ねる) 前提 データ 情報 知⾒ これまで 獲得した知識 仮定 期待結果 検証結果 による学び ☓ 解釈 理解
仮説 前提 データ 情報 知⾒ これまで 獲得した知識 仮定 期待結果 合意形成 意思決定 検証結果 による学び ☓ 解釈 理解 その上で、⽴てた仮説に基づいて 意思決定のための合意形成を⾏う
仮説 前提 データ 情報 知⾒ これまで 獲得した知識 仮定 ☓ 解釈 すべての箇所で誤る可能性がある 検証結果 による学び 理解 期待結果 ゆえに仮説の⽴て⽅、検証の⽅法、学習の蓄積 チーム内だけではなく関係者との合意形成 合意形成 について学び、練度を⾼めていきたい さらに⽴てた仮説に基づいて 意思決定 意思決定のための合意形成を⾏う
仮説検証型アジャイル開発 選択の幅最⼤ 仮説⽴案 (セットベース) (モデル化) 検証 計画 価値探索 (正しいものを探す) 評価 スプリントプ ランニング 検証 MVP特定 開発計画 (リリースプラ ンニング) 選択の振れ幅最⼩ (ポイントベース) スプリント 開発 アジャイル開発 (正しくつくる) スプリント レトロスペクティ ブ MVP検証 スプリント レビュー 次の検証計画 (価値探索)へ
仮説検証の「例」
仮説検証1周⽬ (target : PSfit) 仮定⽴案 (仮説キャンバス) 探索的検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正
仮説検証1周⽬ (target : PSfit) 仮定⽴案 (仮説キャンバス) 探索的検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正 仮説検証2周⽬ (target : PSfit (被験者にイメージを深めてもらう)) イメージ制作 (ストーリーボード等) イメージを伴う検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正
仮説検証1周⽬ (target : PSfit) 仮定⽴案 (仮説キャンバス) 探索的検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正 仮説検証2周⽬ (target : PSfit (被験者にイメージを深めてもらう)) イメージ制作 (ストーリーボード等) イメージを伴う検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正 仮説検証3周⽬ (target : PSfit (被験者に操作関与でイメージを深めてもらう)) プロトタイプ制作 (No Code Prototyping) 操作を伴う検証 (プロトタイプ検証) 仮説の修正
仮説検証1周⽬ (target : PSfit) 仮定⽴案 (仮説キャンバス) 探索的検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正 仮説検証2周⽬ (target : PSfit (被験者にイメージを深めてもらう)) イメージ制作 (ストーリーボード等) イメージを伴う検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正 仮説検証3周⽬ (target : PSfit (被験者に操作関与でイメージを深めてもらう)) プロトタイプ制作 (No Code Prototyping) 操作を伴う検証 (プロトタイプ検証) 仮説の修正 仮説検証4周⽬ (target : PSfit (被験者に利⽤体験してもらい評価する)) MVP特定と開発 (ユーザー⾏動フロー) 利⽤体験を伴う検証 (MVP検証) 仮説の修正
仮説には「構造」がある まず解くべき問いがあり、問いに答える⼿段があり、 ⼿段を扱えるようにするための形がある か = 本質的な課題 = 課題仮説 かた = 課題の解決⼿段 = 機能仮説 かたち = ⼿段を利⽤可能にする = 形態仮説
検証⽬的の度合いが異なる 仮説検証1周⽬ (target : PSfit) 仮定⽴案 (仮説キャンバス) 探索的検証 (顧客インタビュー) 仮説の修正 課題仮説 仮説検証2周⽬ (target : PSfit (被験者にイメージを深めてもらう)) イメージ制作 (ストーリーボード等) イメージを伴う検証 仮説の修正 (顧客インタビュー) 機能仮説 課題仮説 仮説検証3周⽬ (target : PSfit (被験者に操作関与でイメージを深めてもらう)) プロトタイプ制作 (No Code Prototyping) 操作を伴う検証 仮説の修正 (プロトタイプ検証) 機能仮説 課題仮説 仮説検証4周⽬ (target : PSfit (被験者に操作関与でイメージを深めてもらう)) MVP特定と開発 (ユーザー⾏動フロー) 課題仮説 利⽤体験を伴う検証 (MVP検証) 機能仮説 仮説の修正 形態仮説
仮説検証5周⽬ (target : PMfit) UXの推敲 課題仮説 機能仮説 形態仮説 ・5周⽬以降に必要となるものは4周⽬の結果に依るが、 アーリーなユーザー(課題が切実なため多少の瑕疵を⼤⽬にみれる) から、ユーザーの裾野を広げる⽅向に進む必要がある。 ・より「伝える」ことを丁寧に⾏う必要がある。それはPRだけでは なく、プロダクトの表現そのものの磨き込みである。 ・ユーザーを⾃分たちに宿し、利⽤体験を頭から何度も繰り返し テストし、つっかかりのない「つるつる」を⽬指す(UXの推敲)
仮説検証型アジャイル開発の戦略 分からないことを分かるようにする 分かったことに基づいて、つくる Photo credit: ilovepics11 on Visualhunt.com / CC BY-NC-ND
問われるのは われわれは、どこまで変化に適応できるか? 早く形が⾒える、触れられる 想像⼒頼みから体が使える だから、圧倒的に学びが増える Photo credit: Ale Art on Visualhunt / CC BY-ND
学びが次の不確実性を 連れてくる。 Photo on VisualHunt
変化を受け⽌められる 余⽩をつくりながら、 余⽩が無ければ変化を受け⼊れられない。 いかにして無いところに余⽩を作り出すか? 短いタイムボックスの中での 確実性は⾼める。 ⻑い距離で確実なことは⾔えない。 でも、短い距離でなら?成果の確度を⾼められる。 Photo credit: Arenamontanus on Visualhunt.com / CC BY
プロジェクトレベル ・調整の余⽩ ・期間の余⽩ ・受け⼊れの余⽩ 余⽩の戦略 全体への 共通理解を統べる作戦 複数スプリントレベル スプリント強度を⾼める戦術 スプリントレベル ・背⾻駆動開発 ・状況をクリーンに保つ5つの条件 1. 受け⼊れ条件を定義している 2. ベロシティを計測し安定させている 3. 受け⼊れテストを実施している 4. 振り返りを実施しカイゼン継続 5. 実運⽤相当のデータが揃っている
余⽩の戦略 ・調整の余⽩ ユーザー⾏動フローのうち「広さをコミット深さで調整」 全体の必要最⼩限の実現を⾒⽴てつつ、実際の折々では 状況を踏まえて実現内容を調整する。 ・期間の余⽩ バッファの確保。個⼈・局所のバッファではなく、 プロジェクトやテーマ単位でバッファを設ける。 ・受け⼊れの余⽩ ICEBOXの運⽤。学びを蓄積(凍結)し、状況を⾒て棚卸 (解凍)し、PBLとの順序付けを⾏う。
スプリント強度を⾼める戦術 ・背⾻駆動開発 PBLを背⾻(利⽤体験上必要不可⽋、前提となる基本機能) とお⾁に分けて、背⾻の開発を先⾏し、開発の前提を作る
スプリント強度を⾼める戦術 ・状況をクリーンに保つ5つの条件 1. 受け⼊れ条件を定義している 条件を定義しようとしてみることが⼤事。実際にはできない 場合もある。どこまではっきりしていて、どこからは作って⾒て なのかの理解をチーム、関係者で揃える 2. ベロシティを計測し安定させている 低すぎず、過熱しすぎず。ボトルネック事案の早期検出をチーム で⾏えるようになるために、ベロシティに関⼼を持つ。 3. 受け⼊れテストを実施している 条件と呼応するもの(場合によって条件そのもの)。スプリント毎 の確実な実施が安定度を格段に⾼めることになる。 4. 振り返りを実施しカイゼン継続 5. 実運⽤相当のデータが揃っている
全体への共通理解を統べる作戦 ・⾃分たちの活動に”作戦名”をつける 活動 = まとまった機能群の開発、カイゼン… 距離感としては プロジェクト > 複数スプリント > スプリント 象徴的な名前付けで⽅針を分かりやすくする (“背⾻バックログを倒し切る作戦”) 「この期間」のミッションが明確になり、何をやれば 良いかが⾃明になり、優先基準もわかりやすくなる。 チームの⾃律的な動きへと繋がる。
全体への共通理解を統べる作戦 ・⾃分たちの活動に”作戦名”をつける 活動 = まとまった機能群の開発、カイゼン… 距離感としては プロジェクト > 複数スプリント > スプリント このタイムボックスのことを “ジャーニー” と呼ぶ 象徴的な名前付けで⽅針を分かりやすくする (“背⾻バックログを倒し切る作戦”) 「この期間」のミッションが明確になり、何をやれば 良いかが⾃明になり、優先基準もわかりやすくなる。 チームの⾃律的な動きへと繋がる。
ゼロからのプロダクトづくりではなく 既にあるプロダクトでの仮説検証に どんな特徴があるか?
デュアルトラック・アジャイル 開発スプリントと仮説検証の活動が並⾏して進む 開発→検証→学習結果を開発へとサイクルさせる スプリント10 スプリント11 (プロダクト) スプリント12 (プロダクト) 検証BBB スプリント13 スプリント (学習結果) 検証CCC 並⾏する2つの活動間での同期ポイント設定が必要。 同期の距離が空きすぎると、プロダクトに「学習不全の 負債」がたまる
仮説検証リードを置く 仮説⽴案のリードや、検証の計画づくり、検証⼿段や 環境の準備などを中⼼となって進める役割。 仮説検証実施の経験が問われる。適切な練度を備えた メンターを組織内外から招聘する。 チームで学ぶ機会を段階的につくる まずは仮説検証とは何かという理解からはじめて、 イベントベースの検証を⾏う(いきなり定常的に、組織 的に⾏うのはハードルが⾼い) 例えば、“ユーザーテスト” や ”プロダクトレビュー” を イベントとして実施する。
“タダシイ筋道も筋書き”もない中で それでも前に進むためには?
⾃らに問い続ける Photo credit: James Marvin Phelps via Visualhunt.com / CC BY-NC Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
プロダクトづくりにおいて最も誤りをおかす箇所とは ⾃分たち⾃⾝の意思決定や⾏動。 問い続けることで⾃分たちに傾向を与える Photo credit: Shandi-lee on Visualhunt.com / CC BY-NC-ND
ਖ਼ ͠ ͘ ͭ ͘ Ε ͯ ͍ Δ ͔ ʁ ਖ਼ ͠ ͍ ͷ Λ
第1部 完
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第2部 ともに考え、ともにつくる
不確実性との戦い 必要なのは「誰にも分からない」という 状況下で前に進んでいくあり⽅ Photo credit: Kylie_Jaxxon on Visualhunt / CC BY-SA
不確実性とは 回避するべきもの なのか?
不確実性とは、 混沌を引き寄せるものであり、 プロダクトの未来を変える可能性でもある 明⽇の予定調和が常に明るい未来なわけではない 未来を変えるためにはシナリオ(台本)を変えられる 必要がある Photo credit: occhiovivo on Visual Hunt / CC BY-NC-ND
つまり、不確実性を⾃ら招き寄せる 分からないことを増やす Photo on VisualHunt.com
不確実性を招き寄せるために 多様性を⾼める Photo on VisualHunt
仮説 前提 データ 情報 知⾒ これまで 獲得した知識 仮定 期待結果 合意形成 意思決定 ☓ 解釈 多様性 検証結果 による学び 理解 多様性が解釈に幅をもたらす
重奏型仮説検証
重奏的仮説検証 仮説検証 第1段階 仮説の外在化 プロダクトオーナー1⼈の 解釈を⼀⽅的に伝える (解釈を頭から取り出す) 仮説キャンバスで仮説を外在化 (誰でも表明が出来る)
仮説キャンバス (1.0) ⽬的 われわれはなぜこの事業をやるのか? 実現⼿段 提案価値を 実現するの に必要な⼿ 段とは何か? ビジョン 中⻑期的に顧客にどういう状況に なってもらいたいか? 優位性 提案価値 顕在課題 代替⼿段 状況 提案価値や実現 ⼿段の提供に貢 献するリソース (資産)が何かあ るか? われわれは 顧客をどん な解決状態 にするのか? 顧客が気づいて いる課題に何が あるか? 課題を解決するた どのような状 況にある顧客 が対象なのか (課題が最も発 ⽣する状況と は?) 評価指標 どうなればこ の事業が進捗 していると判 断できるのか? (指標と基準値) 収益モデル どうやって儲けるのか? (何ができる ようになる のか) めに顧客が現状取っ ている⼿段に何が あるか?(さらに 現状⼿段への不満 はあるか) 潜在課題 チャネル 多くの顧客が気 づけていない課 題、解決を諦め ている課題に何 があるか? 状況にあげたひ とたちに出会う ための⼿段は何 か? 市場規模 対象となる市場の規模感は? 傾向 同じ状況にある ⼈が⼀致して⾏ うことはあるか?
プロダクトオーナーの視座を プロダクトの上限(ボトルネック)にしない Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. Photo credit: somenice on VisualHunt / CC BY-NC
"プロダクトオーナー”の⺠主化 PO⼀⼈の視座、視野から チームの視座、視野へ Photo credit: Wendelin Jacober on Visual Hunt / CC BY
重奏的仮説検証 仮説検証 第2段階 仮説検証の重奏化 それぞれの中に仮説を持ち、 共通の理解に対して掛け合わせる ・多様なメンバー=多様な解釈への期待 ・検証を通じての仮説⽴案が前提 ・仮説検証の実施リードや解釈の メンター役は必要(仮説検証リード)
重奏的仮説検証 チーム or PO を仮説検証にどうやって巻き込むか 最初は誰もが半信半疑。実践していく 中で、意義を⾒出して⾏く。 仮説検証についてのゴールデンサークル を確認した後、段階的な取り込みを設計 する。 第1ジャーニー:事前学習 第2ジャーニー:イベントベースの検証 第3ジャーニー:継続的な検証活動
意味あるものを作り出したい という意思に POや開発者という分け隔ては無い Photo credit: Wendelin Jacober on Visual Hunt / CC BY
相⼿のナラティブを知ろうとする Photo credit: zxjbfcindy2019 on Visual Hunt / CC BY-NC-SA
どれだけ多様な⾒⽅が 出せたとしても チームが進む為には ⼀つのことに合意 しなければならない?
合意形成とは 唯⼀の解釈のみ残し その他の全て⼀切を捨て去る ことを強要するものではない
仮説 前提 データ 情報 知⾒ ☓ これまで 獲得した知識 解釈 仮定 期待結果 多様性 検証結果 による学び 理解 合意形成 意思決定 チームの 合意形成 個々の仮説 ばらばらのままの 合意形成
仮説 前提 情報 仮説を⽴てるのにハードルがあるならば データ 知⾒ まずはワンライナーから始める ☓ これまで 獲得した知識 仮定 期待結果 合意形成 意思決定 解釈 多様性 検証結果 による学び 理解 ばらばらのままの 合意形成 チームの (それぞれが仮説を持つ) 個々の仮説 共通合意 https://ichitani.com/2019/oneliner-canvas/
プロダクトづくりに多様性を取り込む、では次に⽬指すことは? 多様性 ☓ 機動性 多様性によって広がる選択に最⼤限適応していく
チームの機動性を上げるとは? インプット(変化)に対して即応性をあげる ただし、全体性を⾒失わずに。 誰かが与えた全体性のもとに、端っこから 作っていくのではなく、⾃分たち⾃⾝で舵を取る Photo credit: U.S. Pacific Fleet on VisualHunt.com / CC BY-NC
「段階」 の概念を取り⼊れる (全体と微細の両⽴)
「段階の設計」とは ⾃分たちが到達したい地点(⽬的地)を⾒⽴て、そこに たどり着くために必要となる状態を構想すること。 現実を進めた結果から分かったことに基づき、構想⾃体を 変化させる (現実を構想に合わせることが⽬的ではない)。 ⽬的地⾃体も通過点に過ぎない。変えていく。 段階の⻘写真は、当事者に⽅向性を与える。 不確実性の⾼い状況では、チーム、ステークホルダーと ともに「理解」と「意思決定」を共通にして歩み進むこと が唯⼀の頼り。
段階(ジャーニー)を経てアウトプット されるのは、チームとプロダクトの2つ ※多様なミッションを捉えるため ジャーニーの⻑さ(スプリントの数)は可変 ※チームの活動単位であるスプリントの⻑さは チームのリズムを作るために固定
チームもプロダクトも最初から 完成型(理想)が⾒えるわけではない Photo credit: mikecohen1872 on Visualhunt.com / CC BY
ジャーニー = 段階的発展 = 進化 当事者として 「意思のある進化」を仕組み、 その上で変化に適応していくこと
どのようにして ジャーニーを運⽤ するのか?
リーン・ジャーニー・スタイル
リーン・ジャーニー・スタイル セットベースで選択肢を広げ、ポイントベースで アウトプットを結実させる 選択肢を広げるために多様性を利⽤する 段階の設計によって、経験による学びを踏まえた 当事者の意思決定を着実に形にしていく 変化への適応性を確保するために、ミッション、 フォーメーション、チームの主義を動的に選択する
⽬的地を⾒定める ジャーニー(段階)を 設計する ジャーニーのふりかえり とむきなおり ジャーニーの ミッション定義 ジャーニーバックログ プランニング (ジャーニーごとの回転) ジャーニーの 遂⾏ チームの フォーメーションを変更 チームの ファースト選択
少しずつ繰り返しながら 形づくる (agile)
繰り返し = イテレーティブ
少しずつ = インクリメンタル (チームもプロダクトも)
段階的に = ジャーニー 最初の旅(仮説検証) 次の旅(プロトタイプ) さらに次の旅(MVP)
少しずつ = インクリメンタル 繰り返し = イテレーティブ 段階的に = ジャーニー 形作る
リーン・ジャーニー・スタイル 仮説検証 重奏的仮説検証 プロセス ジャーニースタイル チーム フォーメーション・パターン アーキ 適者⽣存型アーキテクチャ
プロダクト・ジャーニー ※第1ジャーニーで検証結果が期待するものでは 無かったら当然、全体のジャーニーを⾒直す
不確実性が⾼いプロダクトづくりでのパターン 仮説検証型アジャイル開発 選択の幅最⼤ (セットベース) スプリントプ 仮説⽴案 (モデル化) ランニング 検証 価値探索 (正しいものを探す) 検証 計画 評価 仮説検証ジャーニー 開発計画 MVP特定 (リリースプラ ンニング) 選択の振れ幅最⼩ (ポイントベース) スプリント 開発 アジャイル開発 (正しくつくる) スプリント レトロスペクティ ブ MVP検証 スプリント レビュー MVP開発ジャーニー 次の検証計画 (価値探索)へ MVP検証 ジャーニー
「傾き」の問題 Photo on VisualHunt.com
理想的な変化量と現実の乖離イメージ
「これまで」が引き寄せる 重⼒を突破できない Photo credit: Miles Cave on Visualhunt / CC BY-NC-ND
厳然と存在する「変化格差」
「段階」によって「なめらか」にする
チーム・ジャーニー ※チームの成⻑戦略を描く。⾃分たちの出発点を⾒定め、ひとたび⽬指す ⽬的地までの「傾き」が急勾配にならないよう設計する。実際のところ 歩みはじめてみて、傾きを調整する。⽬的地⾃体を捉え直す。
ジャーニーにむきなおりは前提 「過去」をふりかえり、現在を捉え直す 「未来」にむきなおり、現在を捉え直す
プロダクトやチームを 越えた、⼤きな段階を 迎えている
Digital Transformation
DXは、現場と経営の変⾰意思が 噛み合う惑星直列的なチャンス 現場でいくらアジャイルを⾔っても通じなかった時代 “トップダウンによる変⾰”が空を切り続けた時代 を経て、われわれは共通の危機感の下に辿り着いた Photo credit: NASA Goddard Photo and Video on Visual hunt / CC BY
チーム・ジャーニー 現状の全てを⼀気呵成に Transformationするのは チームも練度も⾜りない。 現状の⽂脈から分断した環境を作る (たいていの場合SoEが成熟していないからできる) SoE開発を通じてチーム作りに注⼒ 然る後に本丸(SoR)に切り込む (「逆2項対⽴」作戦)
DX・ジャーニー (狙いは、ジャーニーを通じたチーム、組織の成⻑) ※DXのミッションとして技術・プロセスのモダン化、新たなビジネス モデル構築全てに⼀気呵成に取り組むのではなく、局所的なSoE 構築を先⾏させて学びの⼟台作りを⾏う。
ジャーニーは重なり合う
このあり⽅の先に あるものとは? 「われわれはどこに向かうのか」
ともに考え、ともにつくる 固定的な役割を中⼼とした「調整」から 仮説検証による学びを中⼼とした「ともに」へ Photo on VisualHunt.com
ともに考え、ともにつくり 続けるためには?
お互いの関係性に意味を⾒つける 「われわれはなぜここにいるのか?」 Photo on VisualHunt.com
⾃分⾃⾝のミッションと 役割を問い直し続ける 必要がある “⾃分のナラティブを脇に置く” 『他者と働く』 Photo on VisualHunt.com
ゆえに。さいごに、 私⾃⾝のジャーニー
国・⾃治体 ⼤いなる組織 地⽅アトツギ (⼤企業)
これまで⽇本の社会インフラを つくってきたプレイヤーこそ 逆境にある Photo via Mars Williams via Visual hunt
逆境からの越境 Photo credit: James Marvin Phelps via Visualhunt.com / CC BY-NC Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
つまり、不確実性を⾃ら招き寄せる 分からないことを増やす Photo on VisualHunt.com
20代、30代ではなく 今の⾃分だからできること、 やるべきことがある Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
このジャーニーは、 ⾃分⾃⾝の再定義の旅 Redesign Journey
新たな境界でまた。会えることを。 Photo credit: digitalpimp. on Visualhunt.com / CC BY-ND