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June 16, 18
スライド概要
DevLOVE201 Talk
越境ジャーニー 市⾕聡啓
Ichitani Toshihiro 市⾕聡啓 ギルドワークス株式会社 代表 株式会社 エナジャイル 代表 ⼀般社団法⼈ 越境アジャイルアライアンス代表理事 DevLOVE コミュニティ ファウンダ ソフトウェア開発16年 SIer→サービス→受託→起業 仮説検証とアジャイル開発 da n a ap p @ 0→1 Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
2017
ギルドワークスの⽴ち上げから4年。 “ギルドワークス”という仮説検証の結果 - ⽴ち上げ時に考えていたことの実現 - ⽴ち上げ時には全く考えていなかったことの実現 - できること、できないことの理解 私にとっての到達点 - 仮説検証型アジャイル開発の実践と確⽴ - 事業家や起業家の⽀援→プロダクト、事業づくり
越境は⽟ねぎの構造で捉える = “越境オニオン” 「視座を⾼く」とは?=⽟ねぎの外へから内側を⾒る
越境は⽟ねぎの構造で捉える = “越境オニオン” 「視座を⾼く」とは?=⽟ねぎの外へから内側を⾒る 組織のあるべきは社会からの要請である 実践からのフィードバック・調整 事業があるのは組織の理念実現のために 実践からのフィードバック・調整 プロダクトは事業のコアとして存在する 実践からのフィードバック・調整 プロジェクトはプロダクトを前進するために 組まれる 実践からのフィードバック・調整 (私は組織と事業の境界に佇んでいた)
「カイゼン・ジャーニー」というジャーニー 2017年夏、執筆開始 - 1週間、海外に⾏って仕事から離れてみた 数年ぶりに客観的に仕事と⾃分を⾒ることができた - 物語をつくりながら、⾃分⾃⾝に向き合う時間 - 3部(欧)→1部(⽇)→2部(⽇)→3部(ほぼ⼿⼊れ直し) - ⾃分が⽣み出す世界に、⾃分⾃⾝がエナジャイズ されていた(元気づけられていた)
⽯神
和尚 マイ⽇坂
江島
「カイゼン・ジャーニー」とは、 ⾃分の記憶を辿り、⾃分が何に⼼を動かされてきたか 思い出すためのジャーニーだった。
1つの問いに直⾯する。 これまで、多くの会社、現場に 関わってきた。 組織にある問題にいくつも 向き合ってきた。 たいてい同じような問題。 さて。世の中の 組織のあり⽅はこれで良いのか? (この先も?)
組織のあり⽅は、これで良いのか 「それ、個⼈でもそんな判断する?」 - 誰のための判断? 会社として、組織として、という枕詞をつけるとき、 何を思い浮かべているか。組織?それは、上司・経営者の顔? ⾃分⾃⾝も、その組織の⼀員。⾃分の判断が出来ているか。 - 多くの組織において、歴然とピラミット型 構想する⼈と、ついていく⼈の階層構造 - ムダな時間、ムダなすれ違い、ムダなモノづくり 消費としてのプロダクト開発、⽣産としてのプロダクト開発
問いが、次の問いを連れてくる なぜ、組織はダメなままなのか? ①「ビジネスの拡⼤」という正義と信仰 「その売上⽬標は何のためか?」 「右肩上がりは誰への約束?」 ②⼈と⼈とが結ぶ関係性が壊れている
⼈と⼈との関係性は、これで良いのか? - マウントポジション取り合い ⼈とのコミュニケーションは勝ち負け。常に勝ちたい - Take and Take、Give and Take ⼈と⾃分の取り合い度合いをみる (他⼈とは⼀体何なのか?) - ひとのときを、想えない 俺、私、俺、私、俺、私 われわれは、⼀体何がしたいのか?
価値観に向き合おう ⼈が、歴史的に⼿に⼊れていった価値観、 つまり、ものの⾒⽅、解釈とその理解(哲学)が ⼈と⼈との関係をより良くして、前進させる。 ビジネスの世界で、値段がつけられないため、 無視されたり、幼稚扱いされてきた価値観を 取り戻したい。 (エモい上等)
ありたい価値観ですべての状況を⾒直す 「良い感じの状況をつくる」 ・「絶対的な良い」では無い、良い感じ ・その状況に応じて、何が良いかは違う ・状況とは、社会であり、組織であり、 事業であり、プロダクトであり、 プロジェクトであり、個⼈のである。 ・私が⾃分で決めた追いたいミッション!
「エモい価値観」を⼈と⼈の間に、取り戻す ・遭遇 があらゆる可能性の源泉になる ・応援 が⼈の越境を⽀える ・信頼 がチームの機動⼒になる ・共創 で⼈の限界を越える あり⽅を変える⾏動 =「越境」
越境 ⽬的のために、役割を選ばない。 ⽬的のために、あらゆる⼈を巻き込む。 ⽬的のために、あらゆる⼿段を取る。 ⽬的のために、⽬的を問い続ける。 Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. Photo credit: Chill Mimi via Visual Hunt / CC BY
周りがついてこれる?
周りの気温が⾼まるのを 待っているほど⼈⽣は⻑くない。
他⼈を周回遅れにしろ。 速く⾏くなら⼀⼈で。遠くへ⾏くなら皆と。 速く遠くへ⾏きたいなら? ⼀⼈で進めば良い。出来る限り速く! 2周⽬、3周⽬で誰かと出会えたら、 もっと遠くへ⾏ける。
越境する社会 ・遭遇 があらゆる可能性の源泉になる ・応援 が⼈の越境を⽀える ・信頼 がチームの機動⼒になる ・共創 で⼈の限界を越える
「遭遇」が、 あらゆる可能性の源泉になる
私にとっての「遭遇」 - 海岸沿いのSIer、Servicer、上野のアジャイル… - 社内勉強会から始まったコミュニティ(DevLOVE) - そして、六本⽊のギルド ⾃分が越境してこれたのは多様な遭遇があったから。 先達世代 俺世代 若者世代
越境する⼈にとって可能性となる「遭遇」を増やしたい 「開発現場のコミュニティ」から 「越境する⼈のためのコミュニティ」へ 1. 開発の楽しさを発⾒しよう。広げよう 2. 開発の現場を前進させよう。 3. ⾃分から越境しよう。
私の思い。 (なぜカイゼン・ジャーニーを書いたのか) Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
「カイゼン・ジャーニー」 を通じて、⽇本中の現場や 仕事場にそれぞれの越境 ストーリーが紡がれるのを 後押ししたい。 (そして私はその物語を読みたい) Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
「カイゼン・ジャーニー」でキャッチボール - 私から、あなたへボール(カイゼン・ジャーニー) - 投げ返してきた⽅たちとの間合いを詰める 越境している⼈、しようとしている⼈たちの 情熱を集める = 「越境者の集い」 コミュニティは、越境する⼒を得るための場であり、 越境が連鎖する場でもある。 越境者にとっても、⾃分のためが他⼈のため、 他⼈のためが⾃分のためになる機会が得られるように
しばらくコミュニティに向き合って 来なかったので、パワーがいる… Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
経験とは、⾏動を起こした⼈への唯⼀の報酬。 いまさら空振りに終わったところで何も失わない。 届かなければ、できるところまで戻れば良い。 Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
全員主⼈公。 6/8越境者合宿→6/16越境宣⾔ 物語の主⼈公は江島ではない。⾃分⾃⾝だ。
これから、どこへ⾏こう?
DevLOVEの 「デジタルなコロニー(プラットフォーム)」をつくる コミュニティ中で、どんな⼈がいるのか、 お互いの存在を認識できる仕組み (10年モノのdevlove.orgをリニューアルする)
DevLOVE史上初クラウドファンディング CAMPFIREで! 7⽉開始予定
みなさんとともに、場作りをしていきたい。 (クラウドファンディングへのご協⼒、サイトづくり)
越境する社会 ・遭遇 があらゆる可能性の源泉になる ・応援 が⼈の越境を⽀える ・信頼 がチームの機動⼒になる ・共創 で⼈の限界を越える
「応援」が、⼈の越境を⽀える
事業やサービスの⽴ち上げに際して襲われる ある感情
今度リリースするサービス みんな使ってくれるかなぁ。 イベントに参加登録してくれて 嬉しい! 誰か使ってみて フィードバックがほしいなぁ。 facebook良いねしてくれて ありがとう! お客さん⾒つかるかなぁ。 まさか使ってくれるなんて! ブログ、もっと⾒て欲しいなぁ 思いがけない励ましの声が もらえると⼒になる! やっぱり良いねして欲しい… やらしくない感じで! ありがとう、ありがとう。 まだまだ、頑張れる!
サービスや事業を⽴ち上げている⼈たちは、 前例のない世界で個々の強烈な挑戦をしている。 だから、ちょっとした⾔葉や応援が とてつもなく、嬉しくて、⼒になる。
応援されたい⼈と応援したい⼈を結びつけ、 エンゲージを⾼め合える仕組みが必要。 キーワードは、 Crowd Energize! (クラウド エナジャイズ)
Energize(エナジャイズ)とは? 元気づける、活性化する、熱くする。 Crowd Energizeとは? みんなで元気づける、活性化する、熱くする! 応援の⼿段を増やしたい - お⾦で応援する (クラウドファンディング) - ⾏動で応援する (クラウドエナジャイズ)
「クラウドエナジャイズ」で検索 Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. https://crowd-energize.jp/
「クラウドエナジャイズ」で検索 Toshihiro Ichitani All Rights Reserved. https://crowd-energize.jp/
お⾦が働く理由にならない世界で、 ⼈は何のために働く(活動)するのか? 「つくりたい(うみたい)、学びたい、⼈のためになりたい」 - ⼈のためになることが⽬的になる時代 あの⼈の思いを実現したい、あの⼈とともにありたい 「give and give」という⾔葉さえ成り⽴たない (与える → ⼒になりたい) - 遭遇⇔応援できる仕組みへの発展 = DevLOVE + クラウドエナジャイズ の融合
これから、どこへ⾏こう?
引き続き、社会実験を続けていくフェーズ エナジャイズされたい⽅、してみたい⽅ ぜひ実験に参画を!
越境する社会 ・遭遇 があらゆる可能性の源泉になる ・応援 が⼈の越境を⽀える ・信頼 がチームの機動⼒になる ・共創 で⼈の限界を越える
「信頼」が、 チームの機動⼒になる
取引コストとは? 探索、調整、切替、信⽤形成にまつわるコスト - 取引コストゼロ → 究極の速さ、⾼い機動⼒ (機動⼒=必要に応じ、迅速に⾏動する能⼒、agility) - 「信頼」が取引コストを限りなく低くする 「信頼を醸成する組織」のあり⽅を捉え直し ⼈と⼈との創作活動をなめらかにしたい
企業の存在意義 = 取引コストをゼロに近づける - 社内リソースの意味 = 取引コストが本当はゼロ(に近い) だから組織の規模を求める = ⺟集団を⼤きくしてリスクをへらす - 出会いたい → 広告 → 建前のマッチング → ☓ 資本勝負 - 企業形態が取引コスト低減に繋がらない 採⽤できない、建前のマッチング、企業内受託開発 むしろ取引コストを増やす傾向 → 新たな組織モデルを
Guild
Spotifyのスケーリングアジャイル agile guild model http://www.full-stackagile.com/2016/02/14/team-organisation-squads-chapters-tribes-and-guilds/ https://medium.com/webcom-engineering-and-product/agile-guilds-the-yodle-way-47dc00f6cd3a
これから、どこへ⾏こう?
6.24 旗揚げ合宿 - The Agile Guild (TAG) のキックオフ - Guildのためのプロジェクト運営プラットフォームの開発 「guildworks.com(仮)」 ・リモートワークへの適応 ・アイデアレベル(仮説キャンバス) → PBLの取り出し ・サインアップ型 ・⾒積もりレス (市場型の価格決定) ・他のPBL管理ツールとの連携前提(⼀番慣れているツールを使う) :
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越境する社会 ・遭遇 があらゆる可能性の源泉になる ・応援 が⼈の越境を⽀える ・信頼 がチームの機動⼒になる ・共創 で⼈の限界を越える
「共創」で、⼈の限界を越える
⼀⽣かけて、 稲作、たかだか60回 ソフトウェア開発、たかだか300⼈⽉ Photo credit: Mariam S via VisualHunt / CC BY-NC-ND Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
「チーム」で、300⼈⽉のときを越える 越えるための「チームワーク」とは? 「ひとのときを想う」 ©JT
ソフトウェア開発の(俺の)掟 ⼀、Whyがなければ開発しない ⼀、ソフトウェア開発を演じる ⼀、⼩さく始める、⼩ささを貫く ⼀、ともにつくる、ともに旅する ⼀、越境
ともにつくる、ともに旅する ともにつくる。 ・チーム = gainも、painも、分かち合う関係。 - 「ともにつくる」から、ムダ・ムリ・ムラが減り、速く的を 射抜くソフトウェアをつくれる。 - 「ともにつくる」から、楽しい。 - 「ともにつくる」とは、 チームでつくる、ということ。 顧客とともにつくる、ということ。 ユーザーとともにつくる、ということ。
ともにつくる、ともに旅する ともに旅する。 ・⼀緒にやるから、だんだんと分かる - 「お互いの理解」を「⼀気呵成に」「事前」に知ることは できない (プロダクトと同じ。だんだんと分かってくる) - 開発の現場は「リアル・カイゼン・ジャーニー」 『カイゼン・ジャーニー』 http://amzn.asia/4jMuMuS - 成功循環モデルを意識する (関係の質が影響していないか)。 関係の質→思考の質→⾏動の質→結果の質。 - 「取引の関係」と「共創の関係」、どちらの関係なのか? (ライスワーク的 or ライフワーク的) - ともにつくる(共創)だから、速く的を(以下略
ソフトウェア開発を演じる 意図的に、仕組む。 ・台本を⽤意する。 - ⼈を集めれば、勝⼿にチームになるわけではない、 勝⼿に期待がすりあうわけでもない。 - チーム(クライアントを含めた)の関係性を深める、 お互いの考え⽅・やり⽅、”完成の定義の感じ” を 意識的に整える (=⼼理的安全の確保 〜 信頼の醸成) - WorkShop(デッキ、ドラッカー、星取表)で⾮⽇常的に演出、 ⽇々のスプリント開発(レビュー、ペア、モブ)で⽇常的に演出 - プラクティスを説明したり、こなすことを⽬的にしたり しない。
ソフトウェア開発を演じる そして、ソフトウェア開発に筋書きはない。 ・即興劇が演じられるか。 - お互いの間合い(考え⽅、やり⽅)が分かっているから、 その上で即興的な⾏動が重ねられる。 - 誰も予期していないことが起こせる可能性があるから、 チームでやる (創発)。 - 安易な「平均点」に妥協したら、つまらなくなる。 “チームワーク > チームプレー” - 「良い感じの状況をつくる」のに、誰かの許可はいらない。 “許可を求めるな、謝罪せよ。” - 変化を起こせる「ゆとり」(バッファマネジメント)
仮説 「共創の関係」と「取引の関係」 があって、社会は2つの関係の度合いで 成り⽴っているのでは? 共創の関係だと「そうなると確かに良いね!」で何かしてあげられる。 取引の関係だと「それ解決するのにいくらなの?」で決まる。
・求められるのは共感。 共創の関係 貢献⇔感謝 ・主観と主観が交われるかが⼤事。 ・なので共感が⽣まれるような ビジョンとその表現、伝達が前提。 ・共感が不⾜している場合は 信頼が⼤事 ① ちょっとずつ始めて共感を育む ② 表現を変える ③ 伝達を変える ・求められるのは能⼒(問題解決)。 取引の関係 役務⇔⾦銭 ・客観的な分かりやすさが⼤事。 ・なので能⼒を証明する⼿段が 事前に求められる(実績)。 ・証明が不⾜している場合は 信⽤が⼤事 代替による「信⽤の充⾜」が必要 ① 他⼈からの紹介 ② ちょっとずつ始めて信頼を育む ③ 成果報酬 (証明できない)
共創 = ともにつくる 「つくる」のアップデート
良い感じの状況をつくる 良い状況でも、正しい状況でも無くて、良い感じ。 境界があいまいな、得も⾔われぬ、良い感じ。
良い感じ1.0 分からないものは押し返す 良い感じ2.0 分からないものを分かるように 良い感じ3.0 分からないものを増やす
イメージでつくる イメージと⾔語の間をいったりきたり つくることで発⾒する 安易に⾔語化しない 記述、⾔語にのみ頼っているうちは そこが上限になる
イメージでつくることができる = ⾃分の中に基準をつくること 「現場へいく → 体験する → 感じる → 解釈する」 コードの⼀⾏のあり⽅を決めるのは 最後はプログラマー だからプログラマーが⾃分の基準を つくる必要がある
これから、どこへ⾏こう?
応援した気持ち(why)があり、 信頼関係を前提におけるなら、 共創は進む
アッ プデ ート 後の 世界
One Last Thing.
次の世代に⾃分のできることをする 先達世代 俺世代 若者世代 次の世代
「継承」によって、時を越える
越境・ジャーニー
楽しいジャーニーを!