公共交通オープンデータの拡がりとITSへのインパクト ~コミュニティ発の運動はいかにITと交通の新しい接点になったか~

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2024年5月21日

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伊藤昌毅 東京大学 大学院情報理工学系研究科 附属ソーシャルICT研究センター 准教授。ITによる交通の高度化を研究しています。標準的なバス情報フォーマット広め隊/日本バス情報協会

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各ページのテキスト
1.

2024年5月21日 東京都千代田区霞が関 一般社団法人電波産業会 第2回モビリティ分野の社会課題と新たな価値創造に関する検討会 ITS情報通信システム推進会議主催 公共交通オープンデータの拡がりとITSへのインパクト ~コミュニティ発の運動はいかにITと交通の新しい接点になったか~ 東京大学 大学院情報理工学系研究科 附属ソーシャルICT研究センター 伊藤昌毅

2.

伊藤 昌毅 • • • • • • 東京大学 大学院情報理工学系研究科 附属ソーシャルICT研究センター 准教授 一般社団法人 日本バス情報協会 代表理事 静岡大学 土木情報学研究所 客員教授 専門分野 – – ユビキタスコンピューティング 交通情報学 – – – – – – – – 静岡県掛川市出身 2002 慶應義塾大学 環境情報学部卒 2009 博士(政策・メディア) 指導教員: 慶應義塾大学 徳田英幸教授 2008-2010 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別研究助教 2010-2013 鳥取大学 大学院工学研究科 助教 2013-2019 東京大学 生産技術研究所 助教 2019-2021 東京大学 生産技術研究所 特任講師 2021-現在 現職 – 運行管理者(旅客) 経歴 資格 2

3.

これまでの経歴と研究歴 2000 2008 2010 徳田研究室 学生 徳田研究室 特別研究助教 大学院工学 研究科 助教 慶應義塾大学 2013 瀬崎研究室 助教 鳥取大学 2019 2021 大口研究室 特任講師 SICT研究センター 准教授 東京大学 ユビキタスコンピューティング(IoT) 計算機やセンサの遍在環境 Human-Computer Interaction (HCI) ・UI/UX・社会におけるコンピュータの受容 公共交通のIT化・地域交通 空間情報・地図情報 環境センシング 交通計画学 人流センシング 交通工学 ITS・交通制御

4.

伊藤×国土交通省 • • • • • • • • • 標準フォーマット関連 – – – – バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会 座長(H28年度) 標準的なバス情報フォーマット利活用検討会 座長(H29年度) バス情報の静的・動的データ利活用検討会 座長(H30年度) GTFS-JPに関する検討会 委員(R2年度) – 公共交通分野におけるオープンデータ推進に関する検討会 委員(H29年度-R3年度) – – 都市と地方における新たなモビリティサービスのあり方懇談会 委員(H30年度) 新モビリティサービス推進事業有識者委員会 委員(R1年度) – 交通政策基本計画小委員会 委員(R1年度-R5年度) – シェアサイクルの在り方検討委員(R1年度-) – – 鉄道の混雑緩和に資する情報提供のあり方に関する勉強会 委員(R2年度) 中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR フェーズ 3 基金事業) 「鉄道駅における安全性向上のための案内サービスの充実に係る技術開発・実証」採択 審査委員(R5年度) オープンデータ関連 MaaS関連 交通政策審議会 シェアサイクル 鉄道 点呼 – 運行管理高度化検討会・ワーキンググループ(R2年度-) – バス事業者の許可申請等におけるGTFS-JPの実務者協議会(R5年度-) – 「地域公共交通計画」の実質化に向けた検討会(R5年度) 申請オンライン化 地域公共交通計画

5.

伊藤×経済産業省・総務省 • 経済産業省 オープンデータ関連 – 官民データの相互運用性実現に向けた検討会 座長(H29年度) – 情報共有基盤 利用促進ワーキンググループ 委員(H30年度) • 総務省 オープンデータ関連 – 地域情報化アドバイザー(R2年度〜R3年度)

6.

伊藤×地方自治体 • • • • • • • 沖縄観光2次交通の利便性向上に向けた検討委員会 座長(H30年度〜) 群馬県バスロケーションシステム実証実験 アドバイザー(R1年度) さいたま市 スマート駅広研究会 副会長(R2年度〜R3年度) 佐賀市 街なか未来技術活用モデルプラン策定業務有識者会議 委員(R2年度) 東京都 東京都における地域公共交通の在り方検討会 委員(R2年度〜R3年度) 熊本市 熊本版MaaS勉強会 有識者委員(R3年度〜) 杉並区地域公共交通活性化協議会 会長(R3年度〜) • その他自治体主催のイベントでの講演多数 – 静岡県掛川市、石川県能美市、群馬県、島根県安来市、沖縄県、富山県、岐阜県、北海道など

7.

IoT信号機を独自に開発 • DC12V, 5Vを供給 • ソーラー+蓄電池で安定した電源供給 • 省電力化により24時間駆動も視野に 横型灯器 ソーラー+蓄電池 • 自動車通行状況のセンシングに利用 • 画像認識と組み合わせ、リアルタイムで交差点へ進入する自動車 の位置や速度などを把握 IPカメラ 組込コンピュータ • 信号制御ロジックとして交通状態に最適な信号制御 • 画像認識として、カメラ画像から自動車を抽出、速度などを算出 • 通信機能として、複数の信号機同士を接続、情報交換 縦型灯器 NVIDIA Jetson Xavier NX Raspberry Pi 7

8.

実際に稼働する「交差点」を実現 • ソーラー電源装置 • (株)エル光源 • 信号機の開発、敷設工事 • 三球電機(株) • 組み込みコンピュータを制 御器ボックス内に設置 8

9.

シミュレーション動画 デイリーヤマザキ菊陽原水店付近を拡大 11

10.

NICT Beyond5G 研究開発促進事業 一般課題 行動変容と交通インフラの動的制御によるスマートな都市交通基盤技術の研究開発 • 「交通」という応用領域からB5Gの要素技術の具現化、社会実装への道筋を作る 項目2: 交通行動を導くセンシングとユーザインタフェース技術 項目1: 最適化された公共交通の動的供給技術 交通行動変容:心理学・行動 経済学・XR (Extended Reality)な どを活用した情報提示で、人 や車両の交通行動を誘導 自由で円滑な移動 車両 データに基づく公共交通計 ダイナミックダイヤ: 需 画: 地域全体の長期的公共要に応じてバスを適切に運 交通計画を複数の交通モー 行 ドを跨いで最適化 特性を配慮した交 通制御 人 道路 都市インフラの 負荷軽減 交通センシング:スマートフォン などで交通行動を推定 項目3: 個々の利用者を考慮したリアルタイム交通制御技術 交通可視化: 交通制御の影響 の可視化による社会受容の実 現 項目4: 交通インフラの管理や制御 を実現するプラットフォーム技術 MaaSデータ基盤技術: 視覚化・分析・制御 基盤 AI信号制御: リアルタ イムセンシングに基づき 交通信号制御 都市交通基盤通信技術: 車両、信号機、交通センサ、歩 行者などを同時接続 超低遅延 超安全・信頼性 超多数同時接続 自律性 10

11.

きっかけ

12.

3月2日 公共交通オープンデータ最前線2024@東大本郷 • x

13.

交通×ITイベントに200人以上の参加者が! • • 公共交通オープンデータの整備・活用 などに関する取組紹介・交流イベント です。 近年、GTFSデータなどの公共交通 オープンデータ公開が盛んになるとと もに、データを開発に活かすエンジニ アや情報提供事業者、分析に活かすア ナリスト、計画や合意形成に活かす自 治体・交通事業者が増えています。 ODD(オープンデータ・デイ)におけ るシンポジウム開催7年目にあたる今 年も、行政、事業者、ITエンジニアな どから、各地の最新の取り組みをご紹 介いただきながら、交流を深めます。

14.

コロナ禍でも途絶えず7年連続の開催 • 第1回: 2018年3月3日 • 第2回: 2019年3月2日 • 第3回: 2020年3月7日 →オンライン実施 • 第4回: 2021年3月6日 →オンライン実施 • 第5回: 2022年3月5日 →オンライン実施 • 第6回: 2023年3月4日 →初のハイブリッド開催 • 第7回: 2024年3月2日 →久しぶりに100人以上の現地参加者 • 各回200名前後の参加者!

15.

公共交通オープンデータ最前線 in インターナショナルオープンデータデイ2019開催 • 2019年3月2日(土) 東大生研 にて • https://geomedia2020.peatix.com

16.

2020年3月にいち早くオンライン開催

17.

公共交通オープンデータ

18.

GTFS形式の公共交通オープンデータ整備が進行中 バス業界において「標準化」「オープン化」が同時に進行 路線 時刻 運賃 リアルタイム GTFS: 国際的な標準フォーマット(標準的なバス情報フォーマット・GTFS-JPと互換) 乗換案内・MaaS サイネージ・印刷物等 交通分析・計画 18

20.

2019年2月:90 2019年7月:126 20 21年1月 20年10月 20年7月 20年4月 20年1月 19年10月 19年7月 19年4月 19年1月 18年10月 18年7月 18年4月 2018年11月:30 18年1月 2018年7月:23 17年10月 17年7月 事業者数 350 300 250 200 150 100 50 0

21.

順調にオープンデータが増加 700 600 500 400 300 200 100 0 オープンデータ提供事業者数

22.

GTFS形式 • 世界で広く使われる形式(GTFS-JP, 標準的なバス情報フォーマットもほぼ 同等) • 乗換案内に必要な情報(バス停・駅+路線+時刻表+運賃)をまとめて格納 したファイル形式 バス停/駅+路線 時刻 運賃

23.

GTFSデータにはCSV形式で以下の情報が格納 • 事業者データ • バス停データ • 路線データ • 時刻表データ • 路線図(緯度経度)データ • など

24.

GTFS: Googleによるデファクト スタンダードが出発点 • 2005年オレゴン州ポートラン ドの公共交通事業者とGoogle によりGTFSという標準規格が 作られた – 2010年前後から米国で普及 – オープンデータとして公開 • 現在はGoogleの手を離れ、世 界中でデータが作られている http://qiita.com/niyalist/items/5eef5f9fef7fa1dc6644

25.

オープンデータとして自社などのWebページで公開 • Webページからデータを誰でもダウンロード出来るように

26.

GTFS データリポジトリの開発(2021~) • 国土交通データプラット フォームにGTFSデータを投 入するために開発 – 国土交通省技術調査課 – 受託・社会基盤情報流通推進協議会 (AIGID) – 協力・ 日本バス情報協会 • 自治体、バス事業者がデータ を公開、管理するためのプ ラットフォームとして 30

27.

GTFSデータリポジトリを利用してデータ公開 • GTFSデータリポジトリにデータを登録、自社Webからリンク

28.

GTFSリアルタイム(バスロケ)提供も増加中(67事業者) • 便ごとのバス停通過時刻、緯度経 度情報などをリアルタイム公開 – Protocol Buffer形式 • 混雑情報も提供可能 – 2020年より宇野バス、横浜市交通局が対応

29.

2020年: 都バス・横浜市営バスの GTFS-JP・GTFSリアルタイムデータ公開 • 公共交通オープンデータ協議会(坂村健会長) による取り組み – 公共交通オープンデータセンター • 都バスは、Google Mapsでバスロケを考慮し た検索が可能に 2019年3月

30.

日本でデータ整備が進んだ経緯

31.

乗換案内サービスで検索出来ますか? 駅すぱあと 駅探 乗換案内 ジョルダン 乗換案内 Yahoo!乗換案内 NAVITIME Google Maps Apple Maps

32.

地域の公共交通は乗換案内に出てこない

33.

地域の公共交通は乗換案内に出てこない データ整備にはコストが掛かるため 利用者数が少ない地域のバスにまで 手が回らない 交通事業者が自ら 標準形式のオープンデータを用意して 乗換案内に提供する

34.

日本の公共交通データ流通の現状 JR 私鉄 交通新聞社 私鉄 私鉄 バス バス バス JTBパブリッシング バスデータに関しては、集約して販売する 事業者がなく、乗換案内事業者それぞれが 独自で一社一社のデータを集めている 乗換案内サービス事業者

35.

海外の事例: 交通事業者がオープンデータを提供 • 路線図、時刻表、リアルタイム車両位置情報などのデータの利用を開放 • 自由に使ってもらうことで、アプリの作成や工夫を凝らした印刷物などの情 報提供を促進 • アメリカ、ヨーロッパでは当たり前になりつつある

36.

オープンデータから様々なアプリが開発される • 大企業、ベンチャー−企業、個人がアプリ開発

37.

2014年~ 静岡県でコミュニティバスのオー プンデータ化の取り組み • 県庁、市役所、地元IT企業等とGTFS、GTFSリア ルタイムによるオープンデータ化を実現 – Google Mapsへ提供可能に • アイデアソン、ハッカソンで地域でのデータ活用 を目指す

38.

公共交通オープンデータの海外の状況を報告 • 2015年末に記事公開

39.

学会発表を繰り返す • 交通の専門家は学会に結集している • ならばそこに参加してオープンデータ を訴える

40.

「交通ジオメディアサミット ~ IT×公共交通 2020年とその先の未来を考える~」 開催 • • • • • 2016年2月12日開催(東大駒場第2キャンパス コンベンションホール) 195人来場 産(現場寄り): JR東日本、バイタルリード(出雲市の交通コンサルタント) 産(IT寄り): ジョルダン、ナビタイム、ヴァル研究所(駅すぱあと) 官: 国土交通省、学: 東京大学(私) コミュニティ: Code for Japan、 路線図ドットコムなど

41.

Impress Internet Watch 記事

42.

バス情報の効率的な収集・共有に向けた 検討会(2016年12月~2017年3月) • 事務局: 総合政策局公共交通政策部交通計画課 • 外部委員 – 伊藤昌毅 東京大学生産技術研究所(座長) – ー川雄一 株式会社構造計画研究所 – 伊藤浩之 公共交通利用促進ネットワーク – 井上佳国 ジョルダン株式会社 – 遠藤治男 日本バス協会 – 櫻井浩司 株式会社駅探 – 篠原雄大 株式会社ナビタイムジャパン – 丹賀浩太郎 株式会社工房 – 別所正博 公共交通オープンデータ協議会 – 山本直樹 株式会社ヴァル研究所

43.

各社のエンジニアが集まった ワーキンググループを開催 • 東大生産技術研究所に 各コンテンツプロバイ ダのエンジニアなどが 集まり、バスデータの フォーマットについて 集中討議 • データ項目のひとつひ とつを徹底議論

44.

2017年3月31日 「標準的なバス情報フォーマット」公開

45.

2019年3月 標準的なバス情報フォーマット 第2版 • GTFSリアルタイムをベースにバスロ ケデータの標準化にも対応 • GTFS-JPの改定作業 – 2年経って40項目以上の検討、見直し事項が蓄 積 • 国交省バス情報の静的・動的データ利 活用検討会 – バスロケ事業者も委員に

46.

2021年7月 標準的なバス情報フォーマット 第3版 • より精度が高いデータを作成するため – Google Maps は一定以上の精度が確保されたデータでないと受理しないよう に

47.

標準的なフェリー・旅客船航路情報フォーマット • 国土交通省海事局内航課に より船舶向けデータフォー マット(GTFS互換)が策定 – 受託 ジョルダン株式会社

48.

標準的なバス情報フォーマット広め隊 • 標準的なバス情報フォーマット (GTFS-JP)データ整備に関わる有志 によるコミュニティ – 2017年夏頃から、国交省検討会の関係者らを 中心に自然発生的に誕生 – 普及に関わるツール開発、勉強会やイベント 開催、関係者への働きかけなどを継続的に実 施 – チャットなどによる活発な情報交換 • 参加者 – – – – – – 大学研究者 乗換案内サービスデータ整備担当 バス事業者向けツール開発者 公共交通コンサルタント 交通事業者職員 自治体職員 等 20名程度

49.

フリーのデータ作成ツール開発・提供・利用支援 • 西沢ツール – 西沢明氏開発 – 約40+自治体・事業者が利用 • 見える化共通入力フォーマット – 伊藤浩之氏開発 • 当初は三重県のプロジェクトで利用 – 約33自治体・事業者が利用

50.

その筋屋 • 無償配布されているダイ ヤ編集システム • プロ向けシステムと同等 の機能を備え、バス事業 の運営に利用出来る • GTFS/標準的なバス情報 フォーマット出力機能を 備える – 42事業者がオープンデータ公 開 http://www.sinjidai.com/sujiya/

51.

広め隊による講演会・講習会 • 県や運輸局が実施する勉強会に講師として登壇 • 事業者や自治体にツール導入を指南

52.

県によるデータ整備事業 • 佐賀、富山、群馬、沖縄 • その他にも続々と・・・

53.

データ活用の広がり

54.

Google Mapsへの掲載 • GoogleはGTFS形式によるオープ ンデータを推奨 • 乗換案内に掲載されていない自治 体やバス事業者が利用促進のため にデータ整備 • 訪日外国人が利用するのはGoogle Maps

55.

「駅すぱあと/Yahoo!乗換案内」がオープン データを採用 • オープンデータ化されたバスデータを経路探索に採用 https://ekiworld.net/personal/app/spec/info.html?style=pc

56.

GTFSリアルタイムで攻めの情報発信 • バスロケやアラートを標準フォーマットで積極公開、利便性向上へ

57.

Moovitが日本のデータに対応 • イスラエルのベンチャー企業が開発するMoovitが山梨県GTFSを採用

58.

バスロケーションシステムの基礎データ • 群馬県・富山県では2018年度整備したデータを活用しバスロ ケーションシステムの整備を推進 – GTFSリアルタイムデータのオープン化にも取り組む https://toyama.vtfm.jp https://www.pref.gunma.jp/04/h21g_00088.html

59.

MaaSの基盤データとして • 北海道十勝MaaS実証実験の 基盤データの一部はGTFS-JP オープンデータ • 小田急+VAL研究所のMaaS プラットフォームに採用 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/stk/hokkaido-tokachi-maas.htm https://www.slideshare.net/KenjiMorohoshi/20200128shikoku-gtfsjp

60.

サイネージでの活用

61.

市民発のアプリも登場 • Aa 青バスなう! https://sonohino-kibunshidai.org/aobus_now/ UnoMap https://play.google.com/store/apps/details?id=work.momizi.unomap&hl=ja

62.

• x 78

63.

東京都小池知事も期待を表明 • 東京都交通局のバス・地下鉄デー タをAPIで提供した。 民間がデー タを使って新しいサービスを展開 でき、スタートアップに繋がる可 能性。 また住民がテクノロジを 活用して社会や地域の課題を解決 するシビックテックの取り組みに よりQoSを向上」 との言及 – 「ポスト・コロナを見据えた東京のDXの推 進に向けたオンラインシンポジウム」での 発言(2020年10月12日) https://www.youtube.com/watch?v=R_-CQIiVwpc 1:14:50 頃〜

64.

災害対応がついに実現 • 2018年の西日本豪雨を踏まえ てデータ整備の体制や訓練 • 2021年夏の水害による呉線の 運休・代行バス運行の際に、 オープンデータ整備公開・ Google Mapsにて検索可能に 80

65.

GTFS-JPオープンデータ整備の効果 • 北恵那バス馬籠線での調査 – 利用者の多く(76%)は外国人。馬籠宿 から妻籠宿へ向かうルートが大半 – 外国人のうち欧米の旅行者が85% • 外国人の15%がGoogle Maps検索で バスを知る。20代は4割以上 • 沖縄・石垣島での調査 – データ整備前(2018年2月)と整備後(2019 年8月)との比較 – 「バス・船の検索に不便があった」が約5割か ら約3割に改善 • • – 検索する際の不便や困難が大きく改善 • 2018年10月調査(中津川市が実施) http://www.city.nakatsugawa.gifu.jp/page/081195.html 国内: 約5割(n=88)から約3割(n=101) 海外: 約6割(n=9)から約4割(n=34) 検索できなかったとの回答が約7割から約3割に 2019年9月報告(沖縄県 観光2次交通検討委員会資料) https://oki2k.jp/files/ic_20190913_no4.pdf

66.

継続的なデータ作成には コミュニティの側面が

67.

フリーのGTFS作成ツールによるデータ作成が主流に その筋屋 西沢ツール 見える化共通入力フォーマット • • 2020年12月現在 N=309(一部期限切れデータ含む) 資料 ⚫ GTFS公共交通オープンデータのリストは、「GTFS・「標準的なバス情報フォーマット」オープンデータ一覧(旭川工 業高専島田鉄兵先生)による。事業者・市町村単位で集計した。鉄道、航路等を含む。 ⚫ HODaP、OTTOPはこれらのプロジェクトで整備されたGTFSである。 HODaP、OTTOPの区分は上記一覧記載による。 ⚫ その筋屋、見える化共通入力フォーマット、西沢ツール、その他の区分は、各GTFSデータのtrips.txtを見て判断した。 84

68.

始めるより続ける方が大変… • 1年に1回なのでノウハウを忘れがち • 後任に引き継ぐのが大変 • 継続的に予算を確保するのが困難 • 盆暮れ正月… • 一方で、利用者にとっては「検索出来るのが当たり前」になっ ている可能性も

69.

2018年 10月1日のダイヤ改正は反映されていたか? • 減便になった8-33 遠鉄バス伊佐美線 17:45発で確認(10月26日 伊藤調べ) 未対応 対応済み Navitime Yahoo! 駅探 ジョルダン Google 駅すぱあと Apple

70.

臨時便への対応 • お盆の日のみ走る臨時便を事 前に情報提供 • その日を設定した検索にだけ 案内される • Google Mapsはデータを送信 してからほぼ48時間以内で更 新されるらしい

71.

先進事例: 乗り場を含めたバス案内 • バス乗り場の位置や名称 まで含んだ案内を実現 • 事業者が必要と思うレベ ルの情報提供が可能

72.

先進事例(佐賀市営バス・祐徳バス): 正確な情報でバス→バスの乗換も安心 • 佐賀空港から「枝梅酒造」を検索 • バス停位置が正確だから「県庁前」での乗換も 不安なし!

73.

公共交通オープンデータ最前線 in インターナショナルオープンデータデイ2019開催 • 2019年3月2日(土) 東大生研 にて • https://geomedia2020.peatix.com

74.

(一社)日本バス情報協会に発展 • GTFS整備促進のためのセミナー・ イベント開催 • GTFS作成のためのツール公開 • GTFS活用のための情報公開 • GTFSデータリポジトリの開発・運 用 • 等 https://www.busdata.or.jp

75.

公共交通オープンデータのインパクト 交通事業者 自身の 業務効率化・高度化 利用者 の利便性 都市・地域 の交通政策 国(運輸局)の業務効率化 加藤博和先生資料 http://orient.genv.nagoya-u.ac.jp/kurashi1810-HirokazuKato-l.pdf

76.

オープンデータデイ 発表内容

77.

本日のセッション • データ整備 • バスロケ・業務システム • 情報提供 • 交通計画 • データ流通・標準化 • 災害時情報 • 公共データ・可視化

78.

データ整備 • x

79.

バスロケ・業務システム • x

80.

情報提供 • x

81.

交通計画 • x

82.

データ流通・標準化 • s

83.

災害時情報 • x

84.

公共データ・可視化 • x

85.

MaaSによって データが前景化

86.

公共交通を活かしたまちづくりの成熟 • モータリゼーションが先行したヨーロッパにおいて、中心市街 地を公共交通によって活性化する施策が一般化 – 数十万人規模の都市でもトラムを整備、赤字前提の運営 • LRT導入、歩行者専用道路、トランジットモール… フランス オルレアン https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rue_Jeanne_dArc_Tramw ay_Orleans.jpg フランス ストラスブール http://uemuraakifumi.com/machi/858 ドイツ カールスルーエ https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Heilbronn_Bah nhofsvorplatz_Stadtbahn01_2002-09-08.jpg

87.

日本やアメリカでも続く動き • 世界的にも自家用車から脱却し公共交通を中心としたまちづく りがすすめられている アメリカ ポートランド http://kcube.zouri.jp/potland-notoshikoutuseisaku.html 台湾 高雄 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kaohsiung_LRT_Circu lar_Line_at_Gate_of_Kaohsiung_Port_20180621.jpg 富山市 http://www.toyamashi-kankoukyoukai.jp/?tid=100846

88.

ヨーロッパなどでは運輸連合を形成 • 複数の交通事業者を一体運用し統一的な公共交通サービスを実現する組織 – 交通事業者、自治体などが主導し結成される • 公費を投入しての運営が前提、運賃収入は半分以下 • ドイツ、フランスなどで導入が進む – 1965年にドイツ ハンブルグで始まる • 運輸連合の役割(例) – 統一的な運賃システムの構築と販売のマネジメント – 事業者間での運賃調整 – 地方自治体や事業者との契約に関するマネジメント – ローカル線の維持管理と品質管理 – 旅客輸送の計画策定 – マーケティングと乗客への情報提供 https://www.itej.or.jp/assets/seika/jijyou/201209_00.pdf 運輸連合の概要と日本への示唆 −ドイツ・ベルリンを例に−(渡邉亮) 参照

89.

MaaS (Mobility as a Service)

90.

MaaSとは? • ドア・ツー・ドアの移動に対し、 様々な移動手法・サービスを組み合わ せて1つの移動サービスとして捉えるものであり、ワンストップでシーム レスな移動が可能となる。 • 加えて、様々な移動手段・サービスの個々のサービス自体と価格を統合 して、 一つのサービスとしてプライシングすることにより、いわば「統 合一貫サービス」 を新たに生み出すものであり、価格面における利便性 の向上により利用者の移動行動に変化をもたらし、移動需要・交通流の マネジメント、さらには、供給の効率化も期待できる。 • 小売・飲食等の商業、宿泊・観光、物流などあらゆるサービス分野との 連携や、医療、福祉、教育、一般行政サービスとの連携により、移動手 段・サービスの高付加価値化、より一層の需要の拡大も期待できる。 (国交省 都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会中間とりまとめより)

91.

MaaS Global社による定義 • あらゆる種類の移動手段を単一の 直感的なモバイルアプリにまとめ ます。さまざまな事業者が提供す る移動の選択肢をシームレスに組 み合わせて、旅行計画から支払い まですべてを取り扱います。オン デマンドで旅行を購入する場合で も、手頃な価格の月額パッケージ をサブスクライブする場合でも、 MaaSは最善の方法であなたの移 動のニーズに応えます。

92.

Whim by MaaS Global • • ヘルシンキ(フィンランド)でMaaSを実現 Whim というアプリを通して鉄道、バス、タ クシー、自転車などの組み合わせ検索や予約決 済を実現 https://whimapp.com

93.

https://note.mu/kakudosuzuki/n/n01c8ab0f9b84 Whimの利用 • xx

94.

変身するLA マイカーなしでも移動に不自由なし モビリティー革命進行する米国 • 牧村和彦氏(計量計画研究所) による現地レポート • 米国にて、車社会から新しいモ ビリティサービスによるまちづ くりが始まっていることを報告 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33296960T20C18A7000000/

95.

「全ての交通サービスが自分の ポケットの中にある」 という、 今までに感じたことのない 異次元の感覚

96.

日本版MaaSの現状

97.

国交省 都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会 • MaaSをテーマにした懇親会 • 委員 – 石田東生 筑波大学特命教授 (座長) – 伊藤昌毅 東京大学生産技術研究所助教 – 鎌田実 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授 – 川端由美 自動車ジャーナリスト、株式会社ローラン ド・ベルガー – 須田義大 東京大学生産技術研究所教授 – 高原勇 筑波大学未来社会工学開発研究センター長 – 森本章倫 早稲田大学社会環境工学科教授 – 矢野裕児 流通経済大学流通情報学部教授 – 吉田樹 福島大学経済経営学類准教授 • 2019年3月に中間とりまとめ公表 http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000089.html

98.

My route: トヨタ+西鉄によるMaaSアプリ • 日本初の本格MaaS実証実験 – 2018年11月〜2019年3月→延長 • バス・電車・タクシー・サ イクルシェア・ レンタカーの組み合わせ • 予約・支払がアプリで可能 • 2019年7月 ナビタイムと連 携発表

99.

小田急: MaaSアプリ EMot(エモット) • 観光: 箱根にて観光フリーパス実証実験 • 郊外: 新百合ヶ丘で公共交通へのシフト • 複合経路検索 – 鉄道+バス+タクシー+シェアサイクル等 • 電子チケットの発行 – 企画券、飲食チケット、無料モビリティチケット

100.

JR西日本のMaaS • 観光型MaaS setowa – 瀬戸内エリアの観光促進 • WESTER – 経路検索機能・駅混雑情報などを統合 – クーポン機能 • JR東日本アプリと連携予定 – 遅れを加味した検索

101.

データという視点が前景化

102.

日本: MaaS関連データの連携に関するガイドライン • 2020年3月 国土交通省が公開 – 現在: Ver. 3.0

104.

ワンソース・マルチユース 乗り換え案内 マイ路線図・マイ時刻表 公共交通 オープンデータ 交通分析 service_id route_name 平日 250号線 [3102](片上→岡山駅) 行ラベル 06:52 08:40 10:35 15:11 17:05 総計 計画 最小 中央値最大 120 83 92 102 106 78 78 83 90 100 76 76 80 84 75 79 81 88 80 85 87 98 111 60 79.4 82 89 96 • • 40 計画 中央値 20 最小 最大 17:05 15:11 10:35 08:40 06:52 0 データを使った様々なアプリ開発や 交通分析が実現 データ分析やアプリ開発によって公 共交通の利便性が向上

105.

オープンデータと 技術の民主化

106.

オープンデータとは • 意義・目的 – 国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済活性化 – 行政の高度化・効率化 – 透明性・信頼の向上 • 定義 – 国、地方公共団体及び事業者が保有する官民データのうち、国民誰もがインター ネット等を通じて容易に利用(加工、編集、再配布等)できるよう、次のいずれ の項目にも該当する形で公開されたデータをオープンデータと定義する。 • 営利目的、非営利目的を問わず二次利用可能なルールが適用されたもの • 機械判読に適したもの • 無償で利用できるもの 参照:オープンデータ基本指針(平成29年5月30日高度情報通信ネットワーク社会推進 戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定) https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/ictriyou/opendata/

107.

技術の民主化 (democratization)が進行中 • 技術の民主化 – ここでは大学、大企業、先進国などにいなくても、誰もがその技術を身に付け活 用できる状況 – 例: • 3Dプリンタによって安価に工業製品レベルのモノづくりが個人で可能に • 低廉なコンピュータによって発展途上国でも情報教育が可能に • 背景:インターネットによりノウハウ、情報交換が加速 – 個人が知識やノウハウをメディアに乗せ発信することに追い風 – 検索によって世界最先端の知識に容易にたどり着ける https://en.wikipedia.org/wiki/Democratization_of_technology

108.

オープンソースソフトウェア(OSS)で 交通の課題に取り組める時代 • GISなら – ArcGIS 対 QGIS • データベース(RDBMS)なら – Oracle Database 対 PostgreSQL • 交通シミュレーションなら – PTV Vissim 対 sumo

109.

データにおいてもオープンデータが進行中 • 国の基礎データは多くが公開されている – 国勢調査、道路交通センサス • 交通データのオープン化も進行中 – 公共交通オープンデータ(路線バスなど) https://gtfs-data.jp https://www.e-stat.go.jp

110.

オープンを前提としたエコシステムの中で スキルを身に付ける必要性 • 技術(ツール)もデータもオープン化され、世界の誰もが最先端の ものにアクセスできるように • オープンソースは誰でも開発に参加できるため、最先端の知見が集 まるように • オープンな技術を前提としたスキルは所属組織などに因らず持ち運 び可能 • 特定の立場でのみアクセスできるデータ、特殊なツールや一般的で ないデータ形式などはあるが、スキルの中心にはなりにくい

111.

通信かデータか

112.

プロトコルの階層化 OSI参照モデル アプリケーション層 プレゼンテーション層 セッション層 TCP/IP アプリケーション層 DNS, HTTP, SMTP, POP, FTP, SSH など トランスポート層 TCP, UDP, SCTPなど インターネット層 IP (IPv4, IPv6) など ネットワーク層 Ethernet, Wi-Fi,PPPなど トランスポート層 ネットワーク層 データリンク層 物理層

113.

レイヤーごとの役割 アプリケーション層 既存のアプリケーションや,独自開発も可能 トランスポート層 アプリケーションに適した接続性,信頼性を実現 インターネット層 End to End での通信の責任を持つ ネットワーク層 コンピュータやルータの間の通信の責任を持つ アプリケーション層 アプリケーション層 アプリケーション層 アプリケーション層 トランスポート層 トランスポート層 トランスポート層 トランスポート層 インターネット層 インターネット層 インターネット層 インターネット層 ネットワーク層 ネットワーク層 ネットワーク層 ネットワーク層

114.

V2X (Vehicle to Everything) • 車両(vehicle)と、車両、 インフラ等との間の通信技 術 • DSRCとして研究開発が進 んでいたが、近年は5Gの一 部としてセルラーV2Xの開 発が活発に https://www.dri.co.jp/auto/report/SBD/sbdaut80218.html

115.

議論: 通信 vs データ • 通信技術 – ITS独自のインフラ、ネットワークから汎用インターネット技術へ – 5G、6Gとの融合 • プロトコルからデータへ – 手順だけでは収まらず、ペイロードの中身が意味を持つように – プロトコル: 操作や伝達などリアルタイムアプリケーション – データ: 前提となる世界の全体像を表現 • ログ・課金・ビジネス層

116.

データがあることによる 公共交通政策への接近

117.

都市交通計画・地域公共交通計画 • 「交通」という仕組みが予め存在して、そこにITを導入すると いうイメージから、データをプロセスの中に取り込んだ、交通 の仕組みを作ろうという発想にシフト • データから自動的に「良い交通計画」が導けるわけではない。 人が主導するプロセスの中でいかにデータを使えるようにする か

118.

人対人ではなく、皆がデータに向き合うように • 部分最適に陥らず、 組織を越えてデー タを共有し課題を 認識・議論 • 客観的なものに向 き合うことで、理 性的な対話が出来 る • 解釈のアイディア が出やすい

119.

全国輸送密度・交通量マップ https://qgis.t-brain.jp/traffic/ 全国の道路と鉄道の分担状況をWeb地図上で可視化 鉄軌道輸送密度[百人] 2019年度鉄道統計年報・各社資料 ■新幹線 ■JR在来線 ■民鉄 道路交通量[百台] 2015年道路交通センサス ■高速道路 ■一般道 バス輸送密度[百人] ICカード2021年10月 ■バス(熊本のみ) 155

120.

都市間比較: 全国の交通研究者に情報提供 熊本都市圏 福岡都市圏 DID人口59万人 公共交通9.7% DID人口149万人 公共交通32.0% (通勤通学) (通勤通学) 市電輸送人員:3万人 JRは日中2-3本/h 西鉄輸送人員:29万人 1980:都市高速 1984:国鉄4本/h化 1981:地下鉄 福岡・広島より 都市高速だけでなく 鉄軌道も貧弱で 鹿児島と同等 鹿児島都市圏 広島都市圏 DID人口48万人 公共交通15.6% DID人口103万人 公共交通24.7% (通勤通学) (通勤通学) 市電輸送人員:3万人 JRは日中1-3本/h 広電輸送人員:15万人 1982:国鉄4本/h化 1986:都市高速 1994:アストラムライン 都市高速だけでなく鉄軌道もバランス良く強化が必要 156

121.

GTFSから都バスの本数を把握するマップを作成

122.

全国鉄道運行本数データ • 鉄道のある区間に何本の列車 (普通列車)が走っているかを データ化 – 作成: 西澤明氏 • オープンデータとして誰でも利 用可能 – 伊藤研究室としてコストを掛けて作成し ているので、業務利用の場合はデータ作 成の継続への貢献を期待します • https://gtfs-gis.jp/railway_honsu/

126.

公共交通の運行本数の直感的把握

127.

人口と運行本数比較

128.

中心地からの到達時間

129.

地域ごとの通える高校数

130.

熊本における増便シミュレーション →渋滞解消効果を評価 • 幹線8方面で1時間あたり8〜2本、23時頃まで運行を仮定 • 簡易で網羅的な推計により効果推定 – 1日あたり543便増 – 年間532万人利用増、10.7億増収、9.3億円減益 • バス利用が532万人増により、車利用が403万人減り、平日朝夕と 土曜夕方を中心に速度が1km/h前後向上し、市民の走行時間が178 万時間、時間価値換算で47.6億円の便益 • 充分な費用対効果だが渋滞解消のたっめにはさらなる施策が必要

131.

幹線8方面 幹線路線 大きい丸:断面以遠 小さい丸:桜町〜断面 167

132.

現状のサービスレベル一覧(平日・上り) area 1_植木 1_植木 2_合志・菊池 2_合志・菊池 2_合志・菊池 2_合志・菊池 3_菊陽・大津 3_菊陽・大津 3_菊陽・大津 3_菊陽・大津 4_長嶺 4_長嶺 4_長嶺 4_長嶺 5_益城・空港 5_益城・空港 6_嘉島 6_嘉島 6_嘉島 6_嘉島 6_嘉島 7_宇土・宇城 7_宇土・宇城 8_田崎・城山 8_田崎・城山 8_田崎・城山 8_田崎・城山 8_田崎・城山 8_田崎・城山 travel direction terminal_time_min terminal_time_max trip_count c06 c07 c08 c09 c10 c11 c12 c13 c14 c15 c16 c17 c18 c19 c20 c21 c22 c23 人数 収入 _time 1A_徳王 up 6:30 22:19 91 5,652 4 8 9 7 7 7 6 6 6 6 6 5 5 4 3 1 1 0 2,615 579,242 1B_池田三丁目 up 7:28 22:38 23 496 0 2 1 1 2 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 1 0 342 49,894 2A_高平橋 up 6:52 21:05 39 2,335 1 3 4 4 2 2 2 2 2 2 3 3 3 3 2 1 0 0 1,138 228,622 2B_須屋小屋 up 6:42 22:52 24 1,927 2 2 2 2 1 2 1 1 0 1 1 2 1 2 2 1 1 0 827 211,034 2C_城北校前 up 6:32 23:21 31 1,760 2 3 2 3 2 2 1 2 2 2 1 2 2 1 1 1 1 1 897 169,435 2D_立田山 up 6:35 22:56 43 2,460 2 3 4 2 4 4 2 2 2 3 2 3 3 3 2 0 2 0 1,346 246,472 3A_高杉 up 6:48 22:03 41 1,831 1 2 3 4 2 3 2 3 3 3 3 3 3 2 2 1 1 0 1,006 185,372 3B_武蔵陸橋 up 6:58 22:33 36 1,862 1 2 4 2 2 3 2 2 2 3 3 3 2 2 1 1 1 0 957 179,801 3C_塚の本 up 6:33 21:00 29 1,489 1 3 1 3 3 2 2 2 2 2 2 1 2 1 1 1 0 0 833 154,294 3D_江南病院前 up 7:03 21:10 30 1,522 0 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 0 0 624 118,985 4A_渡鹿四丁目 up 6:50 21:48 61 2,474 1 5 6 5 3 4 4 3 4 4 4 5 5 4 2 2 0 0 1,412 270,900 4B_熊本学園大学入口 up 6:47 22:52 66 3,261 1 4 7 4 5 5 4 5 4 4 4 4 4 4 3 2 2 0 1,509 305,898 4C_帯山小学校入口 up 6:55 22:44 77 3,496 1 7 8 6 5 5 4 4 4 4 6 6 5 3 4 2 3 0 1,660 290,352 4D_京塚 up 6:17 22:56 95 4,381 5 9 10 7 6 5 6 6 6 5 5 6 5 6 3 2 3 0 2,451 417,513 5A_小楠公園前 up 6:40 22:45 73 3,884 2 7 9 5 5 5 5 4 5 5 5 3 3 3 3 2 2 0 2,033 396,261 5B_東野中学校前 up 7:17 20:18 21 1,681 0 2 4 1 1 1 1 2 1 1 1 1 2 2 1 0 0 0 512 115,456 6A_下江津 up 6:54 21:17 17 873 1 5 4 0 1 0 1 0 0 1 0 1 1 0 1 1 0 0 360 73,507 6B_江津三丁目 up 6:43 19:10 12 521 1 1 0 1 2 0 1 0 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 219 39,683 6C_田井島(浜線バイパス) up 7:54 20:16 20 913 0 1 1 2 1 2 2 1 2 2 1 2 1 1 1 0 0 0 298 48,341 6D_田迎(旧浜線) up 6:09 23:41 94 5,093 7 7 8 6 7 4 7 6 7 6 8 5 5 3 3 1 3 1 1,834 409,502 6E_県立高等技術専門校前 up 6:48 21:08 27 1,083 1 3 2 2 2 2 1 2 1 1 2 2 2 2 1 1 0 0 371 63,821 7A_熊日前(国道) up 6:20 20:45 28 946 2 2 3 1 2 2 2 1 2 3 2 1 2 2 1 0 0 0 362 71,523 7B_熊日前(旧道) up 6:38 22:15 46 1,804 2 4 4 3 3 3 3 3 3 3 3 4 3 1 2 1 1 0 1,002 206,554 8A_新土河原一丁目 up 6:30 22:30 32 966 1 1 0 1 3 3 2 3 2 4 1 3 2 2 1 2 1 0 165 33,049 8B_島団地入口 up 6:37 19:26 16 505 1 2 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 209 45,301 8C_野口町 up 6:36 21:37 44 1,775 2 4 4 3 3 3 3 3 3 3 4 2 3 3 0 1 0 0 704 158,219 8D_野中公民館前 up 6:33 23:21 35 822 4 3 1 2 2 2 3 1 2 3 4 2 2 2 0 0 1 1 267 48,397 8E_稲荷入口 up 6:57 19:57 25 1,074 1 3 1 2 2 1 2 2 1 1 3 2 1 3 0 0 0 0 300 62,678 8F_高橋中間 up 6:26 21:11 31 987 2 4 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 0 0 563 108,426 trunk_name 168

133.

推計表(平日1日) 運転時間削減 短縮時間 バスレーン 短縮 適用 幹線 [分] 率 Lv 方面 路線(断面) 1_植木 1A_徳王 1B_池田三丁目 2A_高平橋 3 50% 2B_須屋小屋 3 50% 2C_城北校前 3 100% 2D_立田山 3 100% 3A_高杉 3 100% 3B_武蔵陸橋 3 100% 3C_塚の本 3 100% 3D_江南病院前 3 100% 4A_渡鹿四丁目 5 100% 4B_熊本学園大学入口 5 100% 4C_帯山小学校入口 5 50% 4D_京塚 5A_小楠公園前 3 50% 5B_東野中学校前 6A_下江津 6B_江津三丁目 6C_田井島(浜線バイパス) 6D_田迎(旧浜線) 6E_県立高等技術専門校前 7A_熊日前(国道) 7B_熊日前(旧道) 8A_新土河原一丁目 8B_島団地入口 8C_野口町 8D_野中公民館前 8E_稲荷入口 8F_高橋中間 2_合志・ 菊池 3_菊陽・ 大津 4_長嶺 5_益城・ 空港 6_嘉島 7_宇土・ 宇城 8_田崎・ 城山 増便率 時短感度(4%/分)を乗算 比例 反映 ×増便感度(0.5) 往復数 運転時間[h/日] 経費概算[円/日] 混雑 幹線部 輸送人員 収支概算[円/日] 増便 増加 1便人 増便増 増便増 レーン 増加 収入 収支率 収入 収支率 収支 現行 現行 増加 現行 増加 現行 増加計 後 率 数 加 加率 増加 率計 現行 現行 増加 増後 増減 8 91 123 177 62 35% 1,247千 439千 29.0 5,273 927 18% 0 927 18% 1,179千 95% 207千 82% -231千 2 23 34 14 7 48% 100千 48千 15.8 726 174 24% 0 174 24% 106千 106% 25千 89% -23千 3 38 49 71 18 26% 503千 128千 28.6 2,171 314 14% 149 463 21% 435千 87% 93千 84% -35千 3 24 49 65 65 100% 456千 457千 35.4 1,698 884 52% 155 1,039 61% 432千 95% 265千 76% -193千 3 33 49 61 24 40% 426千 172千 28.0 1,846 448 24% 275 723 39% 351千 82% 138千 82% -35千 3 42 49 77 8 10% 539千 55千 30.3 2,541 212 8% 330 542 21% 465千 86% 99千 95% 44千 3 41 49 58 6 11% 406千 45千 25.5 2,088 204 10% 275 479 23% 384千 95% 88千 105% 43千 3 38 49 64 14 21% 454千 97千 25.4 1,931 279 14% 265 545 28% 367千 81% 103千 85% 6千 3 29 49 50 29 59% 349千 206千 25.4 1,475 509 34% 238 747 51% 283千 81% 143千 77% -63千 3 28 49 45 29 64% 318千 204千 20.7 1,160 435 38% 191 626 54% 223千 70% 120千 66% -83千 6 61 93 81 27 33% 568千 189千 22.5 2,739 718 26% 691 1,410 51% 523千 92% 269千 105% 81千 6 65 93 104 29 28% 733千 206千 22.3 2,905 626 22% 706 1,332 46% 593千 81% 272千 92% 66千 8 78 123 118 59 50% 831千 416千 20.2 3,125 917 29% 404 1,322 42% 545千 66% 230千 62% -185千 8 93 123 137 44 32% 964千 311千 25.7 4,776 770 16% 0 770 16% 813千 84% 131千 74% -180千 6 75 93 130 28 21% 919千 196千 27.6 4,108 510 12% 277 787 19% 811千 88% 155千 87% -40千 2 21 34 55 34 62% 384千 238千 22.6 951 294 31% 0 294 31% 219千 57% 68千 46% -170千 2 18 34 31 29 94% 215千 203千 21.2 741 349 47% 0 349 47% 149千 69% 70千 52% -133千 2 12 34 17 33 196% 118千 232千 17.0 390 382 98% 0 382 98% 71千 60% 70千 40% -162千 2 21 34 30 19 62% 213千 132千 14.6 613 190 31% 0 190 31% 101千 47% 31千 38% -101千 8 93 123 171 56 33% 1,201千 396千 19.8 3,668 605 16% 0 605 16% 815千 68% 134千 59% -262千 2 26 34 34 10 31% 237千 73千 13.1 683 105 15% 0 105 15% 118千 50% 18千 44% -55千 2 28 34 32 7 24% 223千 53千 13.2 726 86 12% 0 86 12% 144千 65% 17千 59% -36千 4 46 63 61 24 38% 432千 166千 21.8 1,984 382 19% 0 382 19% 403千 93% 77千 80% -89千 2 32 34 31 2 8% 216千 17千 6.4 405 16 4% 0 16 4% 83千 39% 3千 37% -14千 2 16 34 16 19 113% 116千 130千 12.7 407 229 56% 0 229 56% 88千 76% 49千 56% -81千 3 44 49 57 7 11% 405千 46千 15.7 1,382 79 6% 0 79 6% 309千 76% 18千 72% -28千 2 36 34 27 -2 -6% 193千 -11千 7.3 522 -15 -3% 0 -15 -3% 93千 48% -3千 50% 8千 2 23 34 33 17 51% 233千 119千 13.4 601 154 26% 0 154 26% 125千 54% 32千 45% -87千 3 31 49 33 19 58% 230千 134千 17.7 1,096 318 29% 0 318 29% 209千 91% 61千 74% -73千 1日集計 全幹線 1,202 1,698 terminal桜町路線2,998 3,495 all 全路線 4,596 5,093 41%・496便増 1,878 2,571 3,818 723 723 723 39% 13,232千 5,098千 28% 18,115千 5,098千 19% 26,901千 5,098千 39%・510万円経費増 52,731 11,100 65,527 11,100 81,442 11,100 21% 17% 14% 3,958 3,958 3,958 15,058 15,058 15,058 29% 10,436千 23% 12,494千 18% 15,374千 29%・1.5万人利用増 79% 2,986千 69% 2,986千 57% 2,986千 73% -2,112千 67% -2,112千 169 57% -2,112千 299万増収 211万減益

134.

運輸行政全体で データの流れを作る必要性

135.

データの流れからみたバス事業 許認可権限 形式的な要件は確認はするが 地域の状況を踏まえた判断はしない 運輸局 (国) ダイヤ改正・臨時便 路線やバス停の新設・廃止 新規参入・撤退 公共交通 事業者 許認可・申請 紙ベース アプリ 事業者 利用者 GTFSによって デジタル化が進む 利用者への情報提供はデジタル化されつつあるが、 国への申請・届け出はアナログのままではないか?

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運輸局への紙による膨大な申請・届出業務 バス会社(永井運輸@前橋) 関東運輸局 太田恒平, 水野羊平, 三浦公貴, 伊藤昌毅, "GTFS-JPデータを用いた乗合 バス事業の電子申請に向けた基礎検討 〜帳票地獄からの脱却による働き 方改革を目指して〜", 第59回土木計画学研究発表会, 2019年6月9日.

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利用者向けのデジタル化を進めたところで…

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国交省: 地域公共交通計画の実質化に向けた検討会 • モビリティデータ の活用をひとつの 柱として議論 – 2023年12月〜