生成AI エージェント講座 ー企業におけるAIエージェント実装の現実戦略ー

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May 20, 25

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生成AIエージェントを企業はどう使うべきか? その実際のHOWとしてDifyやCursorの使いかたなど

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株式会社エクスプラザ 生成AIエバンジェリスト / リードAIプロデューサー

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1.

⽣成AI エージェント講座 企業におけるAIエージェントの現実戦略 登壇者: 宮⽥⼤督 株式会社エクスプラザ ⽣成AIエバンジェリスト / リードAIプロデューサー

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⾃⼰紹介 01 宮⽥⼤督(みやた だいすけ) 株式会社エクスプラザ ⽣成AIエバンジェリスト‧リードAIプロデューサー 01 経歴 楽天‧メルカリでのPdM経験 Gaudiy:SNSエージェント実装 令和トラベル:ノーコードAIでの⼤規模コンテンツ⽣成 01 専⾨ ⽣成AI技術の社会実装‧普及 AIxPM領域の知⾒発信

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令和トラベル以前のAIプロジェクト 令和トラベルでの旅⾏記事AIワークフロー開発 観光地‧ホテルの魅⼒など旅⾏情報を⾃動で記事化 メジャー‧マイナー問わない多⽤な記事⽣成の実現 Dify(ワークフロー型)のエージェント設計 引⽤ ハナスト https://hanasuto.carekarte.jp/ GaudiyでのSNSエージェント開発 アイドルイベントSNSでのバーチャルアイドルボットの実装 キャラ設定を持ち、参加者の発⾔に⾃律的に返信。やりとりを記憶し投稿に反映する。 エンタメ要素として盛り上がる 引⽤ Generative Agents論⽂を参考にした⻑期記憶機構をもつLLMエージェント×⾮同期コミュニケーションの実装 https://techblog.gaudiy.com/entry/2023/09/20/091704

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第1部: エージェントとは? ワークフロー型と⾃律型何が違う?

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AIエージェント:2つのアプローチ どちらのタイプがいいのか? 完全⾃律型 ワークフロー型 指⽰を⼀度受けたら 事前にしっかり設計‧⼈間がある程度 その後は⾃ら判断‧⾏動する⾃律型 コントロールするワークフロー型 例:Deep Research 例:Dify

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Cursorとは? 完全⾃律型 ⼀般的にはエンジニア向けのAIエディター コーディング中にプログラミングをアシストして くれる チャットでAIに相談して、コードをかいてもらえ る しかし、実は今いちばん⾝近に使える ⾃律型エージェントツール エージェントモードというチャット機能がまさに 「⾃律型エージェント」のソリューション コーディング以外にも、仕様書の作成やリサーチ などのサポートをしてくれる

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例:⼣飯の準備をCursorに丸ごと任せてみる 完全⾃律型 実際にCursorを使って「カレーの⼣飯を作る」タスクを丸ごとアシストしても らう やりたいことメモ 今⽇の⼣⾷カレー こんこあとスーパーで買い物していく

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Cursorで⼣⾷の準備 完全⾃律型 ⼣⾷のおすすめレシピや、買い物リストなどのファイルを⾃動⽣成 勝⼿にファイルの作成などをどんどんすすめる

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プランの修正を依頼 完全⾃律型 ⾃律型エージェントなので臨機応変に判断し、 どんどん作業を進める 事情変更:「19時以降しか調理できない」「にんじ AIが⾃動で勝⼿に、⼿元のメモファイルである んが切れていた」など plan.mdやtasks.mdの内容を編集して、保存してく れる

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⾃律型エージェント体験談 完全⾃律型 柔軟な判断と予想外のアクション 普段、Cursorをタスク管理に活⽤ 毎⽇のTODO管理のアシストをCursorのエージェン トChatにお願いしている。 朝「おはよう」というと「今⽇のタスクはこちらで す」「締切が近いのでこちらをやりましょう」とタ スク管理やアドバイスをくれる。 ⾃律的な創造的⾏動が起きる 「勝⼿に頼んでもないのに、つまれた提案書作成タ スクをみて、実際にたたきを作り出した」 「タスク管理のなかで、⽇々の振り返りを⾏ってい るが、そこの反省から改善アプリをつくりはじめ る」など、予想外の成果

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完全⾃律型 実例:⾃律型エージェントが ⽣み出したアプリ 実際のエピソード: KPTからミニアプリ開発へ 「Cursor(エージェント)がKPT(⽇々の振り返り)の反 省からTryとして、いくつか案をだしてくれた。その中で も、ToDoファイルを読み込んでリストとして表⽰するア プリを作ってくれたのにびっくりした。指⽰なしで『こう いうのが必要そうだから』と勝⼿に作ってくれた。これこ そ個⼈エージェントの理想形。悩みを解決するためにミニ マムなアプリを⾃ら作ってくれる。」(2025年2⽉20⽇)

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完全⾃律型

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完全⾃律型

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完全⾃律型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフロー型

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ワークフローで構築された記事⽣成プロセス ワークフロー型 Step1 記事構成の 設計をするブロック Step1 Step2 記事構成の 構成にもとづき 設計をするブロック 実際に執筆するブロック まずは運⽤⾯が楽だった。⼀発プロンプトはどこをどうかえたらいいかがさっぱりわからない。構成までがお かしいのか、その後記事⽣成がおかしいのか、区別がつきやすい

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他にもメリットが! ワークフロー型 クオリティの向上 ⼀発⽣成より明らかに⾼品質‧⾼⽣産性 ⼈の介⼊を最⼩限に CoTによるクオリティUP 最初に1度⼈間がこういう記事を書 きたいとお願いする 記事⽣成というゴールに対し、良い 構成を考えるという戦略を検討 チャットのように何度もやり取りせ ずともよい これが⾃然とCoT(思考連鎖)にな り、クオリティ向上が実現

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ワークフロー型 令和トラベル事例 2か⽉で旅⾏ガイド400本をワークフロー型AIがサポート 効率的なコンテンツ前後⽐10倍近くの⽣成速度向上 ⼈間による最終チェック1.5h/記事 → 安定的な品質確保 他社でも応⽤可能 クオリティの向上 ⼀発⽣成より明らかに⾼品質‧⾼⽣産性 ビジネスインパクト 検索流⼊も向上し売上アップへ直結

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ワークフロー型

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第2部: ⼆軸戦略の提案 ワークフロー型と⾃律型を並⾏して進 化させ、最終的に統合する

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ビジョンは⼤事。 理想: 「ドラえもんのように⾃律型なAGI的エー ジェントが何でもやってくれる世界」

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理想: 「ドラえもんのように⾃律的なAGIエージェ ントが何でもやってくれる世界」 しかし、いきなりそこを⽬指すと⼤きな投資リスクと成 果の不透明さがつきまとう。 【結論】「⻑期的なビジョン達成×短期的なクイックウィン」

32.

Step3 統合アプローチへの収束: 両アプローチの強みを⽣かした統合システム 社内DXでためた ⾃律型のノウハウと 将来的には完全なAGI 融合 的⾃律型エージェント の活⽤を⽬指す 実践で蓄積した ワークフローの知⾒

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Step1 ワークフロー&⾃律型の⼆軸による並⾏スタート Step1-A: ビジネス導⼊(ワークフロー型) コンテンツ⽣成‧ リード獲得など、 確実にROIが出せ る領域で開始 ノーコード(Dify) で誰でも改善 → 早期の成功体験を 創出 クオリティコント ロールがしやす く、ビジネス展開 が容易 Step1-B: パーソナルDX(⾃律型) Cursor等を⾃分⽤ ツールとして⼩規 模にテスト ハルシネーション 許容範囲で実験 → 知⾒の蓄積 「有効プロンプ ト」「必要な制 御」を体感的に学 習

34.

Step2 組織への横展開と拡張 Step2-A: ワークフロー型の組織展開 部⾨ごとにワーク フローを標準化、 ドメインスペシャ リストが⾃⾛ プロセスの洗練と ノウハウの共有‧ 蓄積 Step2-B: ⾃律型エージェントのチーム適⽤ 個⼈実験で得た知 ⾒をチームに拡⼤ Cursorなどをつ かった業務⽀援の 仕組みを試験的に 導⼊

35.

第3部: Cursor 超⼊⾨編 あなたの仕事に"AI秘書"を。 https://note.com/miyatad/n/nae304a0024af

36.

まず、何をやるか。今 日の作業開始!よろし く!からはじめるw https://x.com/miyatti/status/191853 4356299325626

38.

第7部:現実編 第7部:現実編 https://github.com/miyatti777/aipm_v0

57.

第4部: Cursor 実践編 プロジェクト管理もストレスもAIがサポート! https://note.com/miyatad/n/ne9fb1575cddb

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第5部: Cursor 超精度向上編 Rulesテクニックであなたもエージェントマスターに https://note.com/miyatad/n/n18cfb4a4036c

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情報収集フェーズ 確認と計画生成フェーズ フィードバック収集と計画改善

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詳細はこちらの BLOGまで!

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懇親会や Xまでお願いします! 今日のサンプルファイルも BLOGの方から DLできます!

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1. はじめに 第6部:現実編:プロダクト開発の課題 企画者によるばらつきをどう解消するか

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プロダクト開発

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企画のたたきを AIに作ってもらう仕組化

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企画者による観点のばらつきを AIで乗り越える

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「XX作って」だけでドキュメント生成できると、 AIスキルのばらつきをなくすことができる。

103.

まず、何をやるか。今 日の作業開始!よろし く!からはじめるw https://x.com/miyatti/status/191853 4356299325626

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なぜなら、AIにいちいちコンテキスト情報(チャット履歴や議事録とか)を伝えるのが面倒 → 人間の頭の中にしかそういう情報(フロー情報)が存在しない 「フロー情報」を活用すると、 自分でやったかのような高精度な「ストック情報」 が生まれる

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第7部:現実編 第7部:現実編 https://github.com/miyatti777/aipm_v0

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1. はじめに 第7部:まとめ 結局⾃律型?ワークフロー型?

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どちらのタイプがいいのか? 完全⾃律型 ワークフロー型 指⽰を⼀度受けたら 事前にしっかり設計‧⼈間がある程度 その後は⾃ら判断‧⾏動する⾃律型 コントロールするワークフロー型 例:Deep Research 例:Dify

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ビジョンは⼤事。 理想: 「ドラえもんのように⾃律型なAGI的エー ジェントが何でもやってくれる世界」

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第2部:ビジネス現場での実装 (1/2) 1. なぜ"⾃律型"だけでは危険? 2. ⼩さく成功例を作る 難易度が⾼く、「成果が⾒えない」 ワークフロー型でもクイックウィンを重ねていく → 失望が広がり、プロジェクトが⽌まる。 → ⾃分も真似してみたいと、影響が広がる。 社内で「AIは結局使えない」という 泥臭くともトップラインを伸ばす領域で 認識が広まるリスク 短期成果を⽬指す

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Step1 ワークフロー&⾃律型の⼆軸による並⾏スタート Step1-A: ビジネス導⼊(ワークフロー型) コンテンツ⽣成‧ リード獲得など、 確実にROIが出せ る領域で開始 ノーコード(Dify) で誰でも改善 → 早期の成功体験を 創出 クオリティコント ロールがしやす く、ビジネス展開 が容易 Step1-B: パーソナルDX(⾃律型) Cursor等を⾃分⽤ ツールとして⼩規 模にテスト ハルシネーション 許容範囲で実験 → 知⾒の蓄積 「有効プロンプ ト」「必要な制 御」を体感的に学 習

118.

Step2 組織への横展開と拡張 Step2-A: ワークフロー型の組織展開 部⾨ごとにワーク フローを標準化、 ドメインスペシャ リストが⾃⾛ プロセスの洗練と ノウハウの共有‧ 蓄積 Step2-B: ⾃律型エージェントのチーム適⽤ 個⼈実験で得た知 ⾒をチームに拡⼤ Cursorなどをつ かった業務⽀援の 仕組みを試験的に 導⼊

119.

Step3 統合アプローチへの収束: 両アプローチの強みを⽣かした統合システム 社内DXでためた ⾃律型のノウハウと 将来的には完全なAGI 融合 的⾃律型エージェント の活⽤を⽬指す 実践で蓄積した ワークフローの知⾒

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ワークフローと⾃律型は融合する (2/2) ⾃律型エージェントがワークフロー型エージェントを指揮する 開発したワークフローは 無駄にならない インテリジェントワークフロー ワークフローは⾃⽴型エージェントでも 既存のワークフローを⾃律型エージェント ツールとして再利⽤可能 が最適な選択をする。 その場で、新た なワークフロー を⽣み出すこと も。

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まとめ 夢に向かいながら現実的な⼆軸戦略で企業のAIエージェント活⽤を加速 ビジョン(AGIエージェント)を確実に組織全体で強くもつ 確実なビジネス成果 将来への布⽯ しかし、まずはクイッ Agentic Workflowで実務成果を ⼀部では⾃律型PoCも並⾛し、 クウィンが必須 出し、社内外の期待を裏切らな ⼿元での⽣産性改善の実験も⾏ い う

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「⼤きな夢を描きつ つ、今年はクイック ウィンで成果を出す」 ご清聴ありがとうございました

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