XR開発の今多様化するデバイスと技術の選択肢

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September 12, 25

#xr

スライド概要

XR Kaigi Hub in 大阪(https://hubinosaka.peatix.com/)登壇資料。
近年の多様化するデバイスが使える環境で「XRコンテンツの開発をどのように考えるか」を
デバイス毎の開発手段を元に整理して解説した資料。

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ICT業界でソフトウェアエンジニア/アプリケーションアーキテクトを担当。 社内ではXR関連技術に関する啓もう活動や技術支援に従事。 業務の傍ら、XR(特にMixed Reality領域)についての開発技術の調査、開発などを行っています。 また、「大阪駆動開発」コミュニティ所属しており、日々の調査で得た知見はコミュニティを通して情報発信を行っています。

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各ページのテキスト
1.

XR開発の今 多様化するデバイスと技術の選択肢(仮) 2025/09 XR Kaigi Hub in Osaka @takabrz1 Takahiro Miyaura

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宮浦 恭弘 (Miyaura Takahiro) Microsoft MVP for M365 2018-2026 XRは趣味です.AI系も最近始めました。 大阪駆動開発コミュニティに生息 HoloLens日本販売してからxR系技術に取組む 新しい技術や、MRに使えそうな技術を調べる 技術Tips : https://qiita.com/miyaura https://zenn.dev/miyaura 最近興味があって取り組んでいるもの ○ Microsoft Mesh ○ Azure AI Foundry ○ Snapdragon Spaces @takabrz1 ※よかったらこれを機にお知り合いになってください

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タイトルはすごいこと書いてますが。。。 たぶん。。。 ゆるい話になりますw 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 4

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今日の話は開発技術の視点から 導入の話等々は先週の福岡の話があった 「XR導入はマストではない」からどう進める? ホロラボ、 エスユーエス、積木製作が語る製造業DXの成功ポイン ト 【XR Kaigi in 福岡レポート】 https://w//.moguravr.com/manufacturing-xr-use-casereport-xrkaigi/ 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 5

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まずはお約束の。 1.何かXRデバイスで開発していますか? 2.最近のデバイスの進化すごくないですか? • • • • • Apple Vision Pro Meta Quest XREAL One Pro MiRZA Etc… デバイスも色々、開発技術も色々 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 6

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今日の話をまとめると XRコンテンツの開発方法の選択肢 標準的な手法よりも性能をフルに活用する方向が強くなったかも? 1. デバイスの性能をフルに生かしたコンテンツ開発 2. ある程度デバイスの横展開を想定したコンテンツ開発 3. 幅広いデバイスで体験できるコンテンツ開発 ただし、活用における前提条件(要件)を明確にし 最適な選択が必要 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 7

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XR問わず技術を使う時によく聞く言葉? 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 8

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以前との違い 「それXRでやる必要がありますか?」 ○ HoloLens,Oculusといったデバイスが登場した頃によく言われた言葉 最近は上記に加えて 「そのXRデバイスでやる必要がありますか?」 近年のデバイスの進化が早い 主要な機能(ex:解像度)の方向性は各社変わりない 一方でUXを満たす考え方や機能が各社デバイスで異なる状況 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 9

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ということで 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 10

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本セッションでは 全部は網羅できないので (少し個人的チョイス気味な)主要デバイスにおける 特徴や機能、UX観点で様々な指針を見ながら どういった開発技術や選択肢があるのか が分かるかもしれない内容となっている (はず) 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 11

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ということで 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 12

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1 コンテンツ開発における構成要素 目次 2 各デバイスにおけるコンテンツ開発 3 OMAKE まとめ 4 Snapdragon Spaces Compatibility Plugin

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1 コンテンツ開発における構成要素 目次 2 各デバイスにおけるコンテンツ開発 3 OMAKE まとめ 4 Snapdragon Spaces Compatibility Plugin

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コンテンツ開発における構成要素 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 15

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コンテンツ開発における構成要素 開発に使用するゲームエンジン/ツールはあえて書いていないです 開発規約・指針 デバイスSDK その他SDK 最適なUXを実現する為の 指針やUIコンポーネント デバイス機能を利用可能にす るベンダー提供のSDK コンテンツに必要なサービ スや機能を提供するSDK コンテンツで最適なUX を実現するために用意 各社独自の領域 OpenXR Plugin 標準規格OpenXRに準拠したライブラリ 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 16

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コンテンツ開発における構成要素 標準規格に含まれない独自機能を別途SDKで提供 開発規約・指針 デバイスSDK その他SDK 最適なUXを実現する為の 指針やUIコンポーネント デバイス機能を利用可能にす るベンダー提供のSDK コンテンツに必要なサービ スや機能を提供するSDK OpenXR Plugin OpenXRでは提供でき ない独自機能部分を デバイスSDKとして提供 標準規格OpenXRに準拠したライブラリ 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 17

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1 コンテンツ開発における構成要素 目次 2 各デバイスにおけるコンテンツ開発 3 OMAKE まとめ 4 Snapdragon Spaces Compatibility Plugin

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各デバイスにおけるコンテンツ開発 デバイス毎に少し開発技術について紹介 1.Apple Vision Pro 2.Meta Quest 3 3.Android XR 4.Snapdragon Spaces 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 19

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各デバイスにおけるコンテンツ開発 Apple Vision Pro Vision Proはすこし特殊 大きくは2つの開発手段 ○ Unityでの開発 ○ 自由なUI表現 ○ SwiftUI等を利用したXcodeでの開発 ○ 例:Button追加コードを1行書くと最適なデ ザインで追加 引用:https://w//.sketch.com/s/eb13bfe1-2ddb-4f87-b92c-740a36abed7a Vision ProはOpenXR準拠ではなく独自の仕組み Unity(要有償ライセンス)での開発も可能だが制約もある 参考: UI Kit https://w//.figma.com/community/file/1540071341298017505 Apple VisionOS Developer https://developer.apple.com/visionos/ 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 20

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各デバイスにおけるコンテンツ開発 Meta Quest 3 Meta Quest 3 ○ SDKでUIコンポーネントを提供 ○ 設計ドキュメントとセットで利用 ○ パススルー、空間系は独自SDK 引用:https://developers.meta.com/horizon/documentation/unity/unity-isdk-uiset Meta Quest 3はOpenXR準拠 OpenXRでカバーできない機能はMeta XR SDK群を利用 参考: Meta Horizon OS UI Set https://w//.figma.com/community/file/1425877250001997196/meta-horizon-os-ui-set-deprecated-5-28-25 開発 | Meta Quest Developers | Meta Horizon OS Developers https://developers.meta.com/horizon/develop 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 21

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各デバイスにおけるコンテンツ開発 Android XR デバイスはこれから出てくる 大きくは2つの開発手段 ○ Unityでの開発 ○ 自由なUI表現 ○ Jetpack XR SDK これから… 引用:https://m3.material.io/components ○ Vision ProでのSwiftでの開発 に近い Android XRもOpenXR準拠 OpenXRでカバーできない部分はAndroid XR拡張機能を利用 参考: Material Design https://m3.material.io/ Android XR 向けの設計 https://developer.android.com/design/ui 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 22

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各デバイスにおけるコンテンツ開発 Snapdragon Spacesプラットフォーム MiRZA(NTT QONOQ) ○ Qualcommが提供するプラットフォーム ○ Unity、Unreal Engineで開発 ○ Snapdragon Spacesプラットフォームを利用 ○ 各デバイスは共通のプラットフォームの元で開発可能 各デバイスもOpenXR準拠 Snapdragon Spacesプラットフォームで機能拡張 MiRZA(NTT QONOQ)以外のデバイス SRH-S1(Sony), ThinkReality A3, VRX(Lenovo)… 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 参考: Snapdragon Spaces https://spaces.qualcomm.com/ 23

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ここ気になりません? 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 24

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コンテンツ開発における構成要素 標準規格に含まれない独自機能を別途SDKで提供 開発規約・指針 デバイスSDK その他SDK 最適なUXを実現する為の 指針やUIコンポーネント デバイス機能を利用可能にす るベンダー提供のSDK コンテンツに必要なサービ スや機能を提供するSDK ここないのか? 2025/09/12 OpenXR XRデバイス開発における標準規格 © 2025 Takahiro Miyaura 25

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OpenXRのような業界標準ではないのですが Mixed Reality Toolkitがあてはまるかも Microsoft, Qualcomm, Magic Leapの3社による独立した OSSプロジェクト Microsoft が提供していたMixed Realityに関するUI設計が元に なったOpenXR対応のSDK HoloLensに搭載されているOSの サイトより抜粋 UIを踏襲している https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows/mixed-reality/mrtk-unity/mrtk3-overview/?WT.mc_id=WDIT-MVP-5003104 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 26

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1 コンテンツ開発における構成要素 目次 2 各デバイスにおけるコンテンツ開発 3 OMAKE まとめ 4 Snapdragon Spaces Compatibility Plugin

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まとめると XRコンテンツの開発方法の選択肢 1. デバイスの性能をフルに生かしたコンテンツ開発 ○ デバイス毎のUXや機能を重視→デバイスの性能を最大限引き出す ○ デバイス固有の開発手段,SDK主体 2. ある程度デバイスの横展開を想定したコンテンツ開発 ○ 特定のデバイスに依存しない技術を利用する ○ OpenXR、MRTK3のような業界標準をベース 3. 幅広いデバイスコンテンツ開発 ○ よりライトな機能で多くのデバイスで ○ 8thwall,Babylon.js等WebXR系技術、ローコード、ノーコード。。。 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 28

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まとめると XRコンテンツの開発方法の選択肢 ○Vision Proで最高のUXを実現したい! 例えば! ➙ デバイスの機能をフルに使う(パターン1) ○複数のタイプのデバイスへの展開も想定 ○デバイスフル機能ではなくてもいいがコストを重視したい。 ➙ OpenXRをベースとした開発(パターン2) ○イベント参加者に気軽にAR体験できる環境を提供したい ➙ WebXRによるインストールレスな環境構築(パターン3) 実現したいコトを吟味した要件整理 & 最適なデバイスと開発手段の選定が重要 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 29

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1 コンテンツ開発における構成要素 目次 2 各デバイスにおけるコンテンツ開発 3 OMAKE まとめ 4 Snapdragon Spaces Compatibility Plugin

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OMAKE Snapdragon Spaces Compatibility Plugin Android XR向けSnapdragon Spacesの互換性プラグイン Android XR and the future of Snapdragon Spaces Moving forward, our efforts will be focused on helping to build and scale the Android XR ecosystem. New developers looking to create experiences for Android XR based devices can download the developer preview for the Android XR SDK from Google starting today. Existing Snapdragon Spaces Unity developers can also seamlessly migrate their existing Snapdragon Spaces projects to Unity 6, which now includes robust support for Android XR. In the first quarter of 2025, we will release the Snapdragon Spaces Compatibility Plugin for Android XR. This plugin will enable your application to operate smoothly on both Android XR and devices with Snapdragon 引用:https://w//.qualcomm.com/developer/blog/2024/12/qualcomm-google-collaborate-to-launch-android-xr-platform Spaces, providing support for both ecosystems with a single application. Snapdragon Spacesプラットフォームで構築したコンテンツを Android XRと両対応できるようになるプラグイン 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 31

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OMAKE Snapdragon Spaces Compatibility Plugin(SCP) Lenovo VRXをお持ちの方はこのプラグインが試せます! 1. 既存Snapdragon Spacesの バージョンをv1.0.2 laterに 2. Unity 6にアップグレード 3. URPに変更 4. SCPに入替え 5. SCPでSnapdragon Spacesを選択 Snapdragon Spaces Compatibility Pluginで Android XRに切替えるだけでAndroid XR対応に! 2025/09/12 © 2025 Takahiro Miyaura 32

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大阪駆動開発 関西を中心に、IT系のおもしろそうなことを 楽しんでやるコミュニティ