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October 27, 24
スライド概要
全国学生VRサークル活動報告大会2024の特別招待講演で使用したスライドです。
VRをつづけていくために 全国学生VRサークル活動報告大会 2024/10/27
自己紹介 本名 古林 克臣(こばやしかつおみ) ハンドル こりん(@korinVR) 職業 株式会社フレームシンセシス 代表取締役 東京大学先端科学技術研究センター 稲見・門内研究室 学術専門職員 備考 日本バーチャルリアリティ学会 正会員 上級バーチャルリアリティ技術者 VRChat ID:korinVR(Trusted User)
こうした場に呼ばれたということは、何かいい話をしないといけない 多少の自分語りが必要
自分がVRをはじめた経緯
Oculus Rift DK1を2013年に入手 Palmar Luckyさん開発の超安価なVRヘッドセット(Meta Questの源流) 2012年にKickstarterが開始 2013年にウェブサイトから購入 (300ドル+送料50ドル。当時1ドル100円くらい) TwitterでGOROmanさんや ニコニコ技術部の方々が遊んでいるツイートが 流れてきたのを見て購入
最初に作ったもの 「3D駐車シミュレーター」 教習所とかに売り込めばという話もあったけど… 体験会に出すとあまりにVR酔いする人が続出したので開発をやめた 今考えると注射シミュレーターを作ったら儲かったと思う
ほかにも個人作品いろいろ コロナ禍の2020年3月までに展示会での出展31回、メディア掲載37回
作品公開の場があった 2015年前後に首都圏中心にVR体験会が数多く開催された 当時、VRはまだ珍しかったので体験会で展示するとニュース記事やテレビで取り上げられたり 名刺交換をして仕事に繋がることも多かった この時期に設立されたVRの会社が多い理由
2016年当時のクラスターさん
自分は施設型VRの会社にジョイン 株式会社ハシラス(2016年~2019年在籍) 商業施設で展開されるVRアトラクションを多数制作(関わったのは10数個ほど) 施設型は2020年のコロナ入りで大ダメージを受けたが、最近は復活の兆し 海外では着実に収益を上げている会社も VRを仕事にするなら注目してみてもいいかも? (英語だとLBE=Location-based Entertainmentと言うことが多いです)
GOROmanさんの会社へ 株式会社エクシヴィ(2019年~2022年在籍) Oculus Questアプリ「AniCast Maker」の開発に参加 Webブラウザ用メタバースシステムを開発 「J-WAVE META STUDIO」 Copyright © J-WAVE Inc.
2022年8月17日 20:31
自分のVR会社を設立 株式会社フレームシンセシス(2022年12月~現在) VR専門の開発会社 人生の実績として一度会社を作ってみたかった (大変なので個人的にはおすすめしません。起業するな) 設立2年間で20プロジェクト近く・大きなアニメIP案件も 今のところ出資は受けずスモールビジネス志向 少なくともまだ何年かは続けていけそう 来年以降は自社コンテンツも作っていきます!
どうすればVRの仕事ができるか あるいは、今後もできそうか
どうすればVRの仕事ができるか 見て分かる通り… 1. 強力な生存バイアス(むしろいつ死ぬか分からない) 2. 時代背景がまったく違う 3. ゆえに再現性がない
継続すること(必要条件) 2013年頃のOculus Rift DK1からVR開発をはじめた数百人くらい?の方々 わりと皆さんいなくなってしまっている(他の分野に移る、社会的役割が変わる等) VRChatの普及とメインストリーム化についてこれなかった方も多い印象 (自分もあまり人のこと言えませんが……一応Trusted Userです) VRであってもVRでなくてもいいので、とにかく居続けること 変化しつつ居続けることが重要
Unity + Meta Quest開発メモ 2013年に公開した「Unity+Oculus Rift開発メモ」をずっと書き換え続けている 長いペライチのページにしているのは意図的 「ここに行けば何か書いてあるはず」
自分の興味に忠実に VRと並行して、オープンソースのゲームエンジンGodotにだいぶ前から興味がある XR Kaigi 2022と2023でGodotのVRのセッション Godotのミートアップイベントを開催(Godot Meetup Tokyo) →Godot関連の相談がいくつか来はじめているところ
キャラ付けの大切さ NeRFや3DGSについて訊くならAsterさん 3Dスキャンの話を聞くならiwamaさん 等々… キャラクターが確立できるととても強い 狙ってやっても上手く行かない 興味のあることをいろいろ追って、気付いたら手元にデッキができる 「手元のこのカードとこのカードを組み合わせればこういうポジショニングができる」 という状態ができたら実行してみる
VRはいいぞ あるいは、自分はなぜVRを続けていくのか
理由1:VRは必ず100%普及する 自分は長期的には 100%の人がVRを利用すると確信している VRには自宅にいながらその場にいるかのような体験・コミュニケーションができるという 唯一無二の価値がある 現役世代のうちはメリットを感じにくいが、問題は年を取ったとき 今の高齢世代はスマートフォンの操作もおぼつかないが 若い世代はVRの存在をすでに知っている。必要になったときに必ず思い出す その頃にはVRヘッドセットは十分に小型軽量になり使い勝手も遥かによくなっている ぶっちゃけVRは下火だとか一時のブームだとか言ってる人がいるのは出し抜けるチャンス
理由2:VRは人を幸せにできる エビデンスをきちんと掘ってなくて申し訳ないのですが… 「人が最も幸福を感じるのは新しい場所に行くとき・新しい体験をするとき」という通説がある VRは新しい体験を作り放題なので最強 VRは自分や他人を幸せにしていけるメディア 人に幸福感を与えるハックが一つ存在するとすれば、それを最大限活用したい 自分自身が楽しく一生を終えるためにも
VRやっていきます 一緒にやっていきましょう! @korinVR