モブワークによるSECIモデルの実践

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June 28, 25

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各ページのテキスト
1.

モブワークによるSECIモデルの実践 PHP Conference Japan 2025 Jun 28, 2025. v0.0.4 @katsumi(かつみ) Press Space for next page →

2.

自己紹介 katsumi (かつみ) と申します。 「障害のない社会をつくる」をビジョンとする「LITALICO (りたりこ)」に所属しています LITALICO 以下のアカウントで活動しています。 X katzchum k2tzumi / katsumi

3.

お願い 写真撮影、SNSでの実況について 登壇者の励みになりますので、ご意見やご感想などフィードバックをいただけると嬉しいです! あとでスライドを公開します X #phpcon #track5

4.

はじめに セッションの概要と目的。お断りとか このセッションでは、PHPそのものの技術トピックは扱いません。 対象となる方: ■ モブワークに興味がある方・すでに実践している方 ■ 複雑なドメインでのチーム開発に関わっている方 セッションの位置づけ: ■ 技術実装よりも「知識共有とチームの学習プロセス」に焦点を当てます ■ 5年間のモブワークの実践を通じて得られた知見に基づきます セッションの主な狙い: ■ プロジェクトへのモブワーク導入を検討するきっかけの提供

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モブワーク(Mob Work) とは?

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モブワーク(Mob Work) とは?の前に

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モブプログラミング (Mob Programming)

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モブプログラミングとは ソフトウェア・チーミングのスタイルの一種 定義 基本的な考え方 ■ 2011年 Woody Zuill(ウッディー・ズイル)氏により 1. 全員が同じ問題に取り組む (All on the same thing) 提唱 2. 同時に (at the same time) チーム全員が同じ時間・場所・コンピュータで協力 3. 同じ場所で (in the same space) して、ひとつの課題に取り組む 4. 同じコンピューターで (on the same computer) 5. 定期的に役割をローテーション ■ ペアプログラミングを全員参加型にスケールアップ ■ Zuill氏はこれを「開発手法の進化」と位置づけ

9.

モブプログラミングにおけるチームの役割分担 ペアプログラミングとほぼ同じ役割分担 ドライバー ナビゲーター

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モブプログラミングにおけるチームの役割分担 ペアプログラミングとほぼ同じ役割分担 ドライバー ナビゲーター ■ キーボードを操作し、コードを書く人 ■ 一人のメンバーが担当 ■ 定期的にローテーションされる 通常 15-30 分で交代 ■ 指示を受けて実装に集中 指示をもとに手を動かす役割に集中し、自身の判断 は一旦保留する

11.

モブプログラミングにおけるチームの役割分担 ペアプログラミングとほぼ同じ役割分担 ドライバー ナビゲーター ■ キーボードを操作し、コードを書く人 ■ ドライバー以外のすべてのメンバー ■ 一人のメンバーが担当 一人主導して方向を示し、他のメンバーが補足・ ■ 定期的にローテーションされる 異なる観点で支援します 通常 15-30 分で交代 ■ 「何をすべきか」「次に何を書くべきか」を考え、 ■ 指示を受けて実装に集中 ドライバーに指示を出す 指示をもとに手を動かす役割に集中し、自身の判断■ コードの設計、ロジック、テスト、次のステップな は一旦保留する どを議論し、全体の方針を決定

12.

モブプログラミングの目的

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モブプログラミングの目的 チームでのリアルタイムな共同作業を通じて 知識とスキルを日々の業務で共有・強化し 品質と課題解決力を向上させる

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モブプログラミングの主な利点 ■ チーム内の知識共有 個人が持つ暗黙知をリアルタイムに可視化・共有 ■ コード品質の向上 複数で即時レビュー:バグや設計の見落とし軽減 記述スタイルや命名の一貫性も自然に維持 ■ メンバーの学習機会を増やす チーム全体の学習と成長につながる ■ 問題解決力の強化 熟練者の思考プロセスや判断基準に触れる 問題発見~解決の流れを一緒に体験・学習できる

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モブプログラミングの主な利点 ■ チーム内の知識共有 ■ 属人化のリスク低減 個人が持つ暗黙知をリアルタイムに可視化・共有 チーム全体として理解を深める ■ コード品質の向上 特定の人しか分からない状態を防ぐ 複数で即時レビュー:バグや設計の見落とし軽減 ■ コードレビューコストの低減 記述スタイルや命名の一貫性も自然に維持 実装が完了したらマージ Readyな状態となる ■ メンバーの学習機会を増やす ■ 新メンバーの自然な立ち上がり チーム全体の学習と成長につながる 実践的なタスクにすぐ参加できる ■ 問題解決力の強化 対話・フィードバックで早期キャッチアップ 熟練者の思考プロセスや判断基準に触れる ■ 開発中のハマり防止 問題発見~解決の流れを一緒に体験・学習できる 一人で悩み続ける状況を回避。チームの視点と知 見を活かして素早く解消

16.

モブプログラミングの主な利点 ■ チーム内の知識共有 ■ 属人化のリスク低減 個人が持つ暗黙知をリアルタイムに可視化・共有 チーム全体として理解を深める ■ コード品質の向上 特定の人しか分からない状態を防ぐ 複数で即時レビュー:バグや設計の見落とし軽減 ■ コードレビューコストの低減 記述スタイルや命名の一貫性も自然に維持 実装が完了したらマージ Readyな状態となる ■ メンバーの学習機会を増やす ■ 新メンバーの自然な立ち上がり チーム全体の学習と成長につながる 実践的なタスクにすぐ参加できる ■ 問題解決力の強化 対話・フィードバックで早期キャッチアップ 熟練者の思考プロセスや判断基準に触れる ■ 開発中のハマり防止 問題発見~解決の流れを一緒に体験・学習できる 一人で悩み続ける状況を回避。チームの視点と知 見を活かして素早く解消 結果として、知識・品質・スピードの3点でチームパフォーマンスが向上

17.

モブワーク(Mob Work) 話を戻します

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モブプログラミングとモブワークの違い モブワークは「コードを書くこと」に限らず、「あらゆる種類の仕事」に適用できるより広範な概念 適用範囲 メンバー構成 ■ モブプログラミング: 主に実装工程 ■ モブプログラミング: エンジニア中心 ■ モブワーク: 要件定義~運用保守まで幅広く対応 ■ モブワーク: PO・デザイナー・テスターなども参加 成果物 可能 ■ モブプログラミング: コード中心 扱う問題 ■ モブワーク: コードに限らず、設計書・調査結果・ ■ モブプログラミング: 問題設定、制約条件、解決手 プレゼン資料など 順が明確 ■ モブワーク: 問題自体が曖昧で、解決法も複数存 在

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モブプログラミングとモブワークの違い モブワークは「コードを書くこと」に限らず、「あらゆる種類の仕事」に適用できるより広範な概念 適用範囲 メンバー構成 ■ モブプログラミング: 主に実装工程 ■ モブプログラミング: エンジニア中心 ■ モブワーク: 要件定義~運用保守まで幅広く対応 ■ モブワーク: PO・デザイナー・テスターなども参加 成果物 可能 ■ モブプログラミング: コード中心 扱う問題 ■ モブワーク: コードに限らず、設計書・調査結果・ ■ モブプログラミング: 問題設定、制約条件、解決手 プレゼン資料など 順が明確 ■ モブワーク: 問題自体が曖昧で、解決法も複数存 在 以降はモブワークとしてお話します

20.

モブワークにおける効率に対する考え方 「忙しそうに見えること」と「価値を早く届けること」は同じではない × リソース効率 ■ 個人の稼働率を最大化 「忙しく働いているか?」 ■ 個別最適化に焦点 ■ 従来の考え方

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モブワークにおける効率に対する考え方 「忙しそうに見えること」と「価値を早く届けること」は同じではない × リソース効率 ☑ フロー効率 ■ 個人の稼働率を最大化 ■ 価値提供までの時間を最小化 「忙しく働いているか?」 「価値を早く届けられるか?」 ■ 個別最適化に焦点 ■ 全体最適化に焦点 ■ 従来の考え方 ■ モブワークが重視 ■ 手戻りを減らす ■ 待ち時間を短くする ■ 品質問題に早く気づく +学習効率も重視

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モブワークが解決する「隠れた非効率」 中長期的な視点(バグ修正、仕様変更、ナレッジ共有に係るコスト)が重要 品質問題で発生するコスト ■ バグ修正: 発見が遅れると修正の手間と影響が急増 ■ リファクタリング: 品質のばらつきが技術的負債を生む ■ 障害対応: 知識が属人化し、初動対応が遅れがち

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モブワークが解決する「隠れた非効率」 中長期的な視点(バグ修正、仕様変更、ナレッジ共有に係るコスト)が重要 品質問題で発生するコスト ■ バグ修正: 発見が遅れると修正の手間と影響が急増 ■ リファクタリング: 品質のばらつきが技術的負債を生む ■ 障害対応: 知識が属人化し、初動対応が遅れがち コミュニケーションコスト ■ コードレビュー: 非同期レビューの往復タイムロス ■ 質問・相談: 「今、時間ありますか?」の積み重ね ■ 引き継ぎ: 担当者変更時の学習コスト

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モブワークが解決する「隠れた非効率」 中長期的な視点(バグ修正、仕様変更、ナレッジ共有に係るコスト)が重要 品質問題で発生するコスト ■ バグ修正: 発見が遅れると修正の手間と影響が急増 ■ リファクタリング: 品質のばらつきが技術的負債を生む ■ 障害対応: 知識が属人化し、初動対応が遅れがち コミュニケーションコスト 意思決定コスト ■ コードレビュー: 非同期レビューの往復タイムロス ■ 設計の迷い: 判断を一人で抱え込んで時間がかかる ■ 質問・相談: 「今、時間ありますか?」の積み重ね ■ 技術選定: 複数人が別々に調査して非効率 ■ 引き継ぎ: 担当者変更時の学習コスト ■ 方針変更: チーム全体での判断を経ずに進めた結果 の手戻り

25.

なぜ「モブ」なのか? モブワークの価値を振り返る

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なぜ「モブ」なのか? モブワークの価値を振り返る 「個人 vs タスク」から 「チーム vs 問題」への意識変化

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なぜ「モブ」なのか? モブワークの価値を振り返る 「個人 vs タスク」から 「チーム vs 問題」への意識変化 モブワークが促すもの 様々な視点と知識を活かした問題解決 個人の暗黙知をリアルタイムでチーム全体に共有 知識の偏りを減らし、「部族の記憶」を形成 属人性のないコード・タスク チーム全体での学習と成長を促進

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SECIモデル

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SECIモデルの概要 4つのプロセスの頭文字 SECI (セキ) モデルとは? 個人の知識や経験を組織全体で共有・活用し、新たな知識を創造するサイクル ■ 野中郁次郎 (のなか・いくじろう) 氏らが提唱した知識創造の理論 ■ 暗黙知と形式知の相互変換を通じて知識を創造・発展させる ■ 4つのプロセスを繰り返し螺旋状に発展する「知識スパイラル」

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知識創造の4つのプロセス 「暗黙知を形式知に」「形式知を暗黙知に」という変換・移転を繰り返すスパイラル構造 SECIモデル4つのプロセス 暗黙知 → 暗黙知 創発場 対話場 共同化 表出化 Socialization Externalization 共通の体験を通じて 個人の暗黙知を言語化し 暗黙知を移転させるプロセス メンバーと共有するプロセス 内面化 連結化 Internalization Combination 暗黙知 → 形式知 形式知 → 暗黙知 新たに得た形式知を 異なる形式知を組み合わせて 学習により体得するプロセス 新たな知を創出するプロセス 実践場 システム場 形式知 ← 形式知

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1. 共同化(Socialization) - 暗黙知の直接共有 共通の体験を通じて暗黙知を移転させるプロセス 暗黙知 → 暗黙知への変換プロセス ■ 「見て覚える」「一緒に実践する」による知識移転 ■ 言葉にならない知識・感覚・経験の共有 ■ 共通体験を通した相互理解の構築 特徴 言語化されていない知識の移転 直接的な体験共有 信頼関係の構築

32.

モブワークでの共同化実践 創発場でのモブモード - 自然な暗黙知交換を促す 雑談・交流促進モード 目的: チームメンバー間の信頼関係構築 ■ 作業前後の自然な雑談時間 ■ 個人的な経験・失敗談の共有 ■ トリセツによる自己開示

33.

モブワークでの共同化実践 創発場でのモブモード - 自然な暗黙知交換を促す 雑談・交流促進モード 目的: チームメンバー間の信頼関係構築 ■ 作業前後の自然な雑談時間 ■ 個人的な経験・失敗談の共有 ■ トリセツによる自己開示 ローテーション・体験共有モード 目的: 全員が同じ体験を通して暗黙知を共有 ■ 定期的なドライバー交代による多様な視点体験 ■ 同じ課題に対する異なるアプローチの観察 ■ リアルタイムでの反応・感覚の共有

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モブワークでの共同化実践 創発場でのモブモード - 自然な暗黙知交換を促す 雑談・交流促進モード 世代交代・継承モード 目的: チームメンバー間の信頼関係構築 目的: 教える側の学習効果と知識継承 ■ 作業前後の自然な雑談時間 ■ 経験者が新人に直接指導 ■ 個人的な経験・失敗談の共有 ■ 教える過程での自己の知識再発見 ■ トリセツによる自己開示 ■ 世代を超えた知識の継承 ローテーション・体験共有モード オンボーディング担当の世代交代 目的: 全員が同じ体験を通して暗黙知を共有 ■ 定期的なドライバー交代による多様な視点体験 ■ 同じ課題に対する異なるアプローチの観察 ■ リアルタイムでの反応・感覚の共有

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共同化を活性化するポイント 強制ではなく、それぞれのペースと多様な背景に配慮した関わりが大切 1. 心理的安全性の確保 ■ 失敗を恐れない環境づくり ■ 素朴な質問を歓迎する雰囲気 2. あらかじめ考えて体験をつくること ■ 全員が同じ状況をやってみる場をつくる ■ 多様な役割・視点での参加 3. 非言語的な要素も重視 ■ 身振り手振り、表情の観察 ■ 「なんとなく感じること」の共有

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2. 表出化(Externalization) - 暗黙知の言語化 暗黙知を形式知に変換するプロセス 暗黙知 → 形式知への変換プロセス ■ 「なんとなく分かっている」を明確に説明できる状態にする ■ 直感的な理解を論理的・言語的に表現 ■ 他者に伝達可能な知識への変換 特徴 暗黙知の言語化・可視化 経験をわかりやすく整理する どう考えたか伝える

37.

モブワークでの表出化実践 対話場でのモブモード - 暗黙知の言語化を促す 振り返り・言語化モード 目的: 判断理由と思考プロセスの明確化 ■ 「なぜその方法を選んだのか?」の説明 ■ 作業後の振り返りセッション ■ 成功・失敗要因の言語化

38.

モブワークでの表出化実践 対話場でのモブモード - 暗黙知の言語化を促す 振り返り・言語化モード 目的: 判断理由と思考プロセスの明確化 ■ 「なぜその方法を選んだのか?」の説明 ■ 作業後の振り返りセッション ■ 成功・失敗要因の言語化 リアルタイム言語化モード 目的: 思考の可視化と共有 ■ ドライバーの思考を声に出して説明 ■ 「今、〇〇を考えています」の実況 ■ 迷いや判断の根拠をリアルタイム共有

39.

モブワークでの表出化実践 対話場でのモブモード - 暗黙知の言語化を促す 振り返り・言語化モード エキスパート活用モード 目的: 判断理由と思考プロセスの明確化 目的: 初心者の素朴な質問を活用した知識の言語化 ■ 「なぜその方法を選んだのか?」の説明 実践: ■ 作業後の振り返りセッション ■ 「なぜですか?」「どういう意味ですか?」の積極 ■ 成功・失敗要因の言語化 的な質問 ■ 専門家の当たり前を見つめ直す リアルタイム言語化モード ■ 基礎的な概念の深掘り 目的: 思考の可視化と共有 学習の躓きを理解・再発防止 ■ ドライバーの思考を声に出して説明 ■ 「今、〇〇を考えています」の実況 ■ 迷いや判断の根拠をリアルタイム共有

40.

表出化を活性化するポイント 言葉にすることを急がず、沈黙や不完全さも大切に受けとめる姿勢が必要 1. なんでも聞ける雰囲気 ■ 「なぜ?」「どうして?」を恐れない ■ 素朴な疑問を大切にする雰囲気 ■ 分からないことを恥じない環境 2. 言語化を引き出す ■ 図解・メタファーの活用 ■ 「つまり〇〇ということですね?」の確認 ■ 複数の表現方法での説明 3. 思考の見える化 ■ ドライバーの思考実況の習慣化 ■ その場でのドキュメント作成 ■ 議論の構造化

41.

表出化の成果例 Before (暗黙知) After (形式知) なんとなく良いコード 可読性・保守性の具体基準 経験上うまくいく 成功パターンの条件整理 直感的にダメな感じ リスク要因の具体的特定

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3. 連結化(Combination) - 形式知の統合と新知識創出 異なる形式知を組み合わせて新たな価値を創出するプロセス 形式知 → 形式知への変換プロセス ■ 既存の知識を組み合わせて新しい知識を生成 ■ 異なる視点・分野の知識の統合 ■ システム的な理解と全体最適の実現 特徴 異なる知識の結合・統合 パズルのピースを組み合わせる 1+1=3 以上の価値を作る

43.

モブワークでの連結化実践 システム場でのモブモード - 形式知統合・新知識創出 並行チーム・知識統合モード 目的: 複数チームの知見統合と全体最適化 ■ 複数チームで異なるアプローチの試行 ■ 各チームの知識・経験の持ち寄り ■ 部分最適から全体最適への視点転換 解決策のバリエーションを作る 知識を蒸留する

44.

モブワークでの連結化実践 システム場でのモブモード - 形式知統合・新知識創出 並行チーム・知識統合モード リアルタイム統合・コラボレーショ 目的: 複数チームの知見統合と全体最適化 ンモード ■ 複数チームで異なるアプローチの試行 目的: 動的な知識統合と即座の価値創出 ■ 各チームの知識・経験の持ち寄り ■ 異なる専門分野の知識をその場で統合 ■ 部分最適から全体最適への視点転換 ■ 「Aのやり方」と「Bのやり方」の組み合わせ実験 ■ 複数のソリューションを状況に応じて組み合わせ 解決策のバリエーションを作る 慣れたらリアルタイム共同編集ツール、リ 知識を蒸留する アルタイムコラボレーションツールを活用

45.

連結化を活性化するポイント 統合は目的化せず、複雑さを整理しつつ柔軟な思考でシンプルさを保つ 1. 多様性を保つ ■ 異なる背景・専門性を持つメンバーの参加 ■ 意図的な視点の多様化 ■ 外部知識の積極的な取り込み 2. 異なる意見をマッシュアップ ■ いろいろな組み合わせを試す ■ 新しいアイディアの可視化 ■ ブレインストーミング: 多角的アイディアの統合 3. 実験的な姿勢 ■ 「とりあえず組み合わせてみる」精神 ■ 失敗を恐れない試行錯誤 ■ 仮説・検証結果の組み合わせから、新しい仮説を立てる

46.

4. 内面化(Internalization) - 形式知の体得と新たな 暗黙知の形成 形式知を実践を通じて暗黙知として体得するプロセス 形式知 → 暗黙知への変換プロセス ■ 学んだ知識を実践を通じて自分のものにする ■ 理論的理解から直感的理解への変換 ■ 意識的な知識から無意識的なスキルとして身につける 特徴 実践による知識の定着 スキルの自動化・習慣化 個人の能力として内在化

47.

モブワークでの内面化実践 実践場でのモブモード - 個人実践・体得促進 ソロワーク移行モード 目的: 個人実践を通じた深い学習と定着 ■ モブで学んだ手法の個人での実践 ■ 一人で同じ課題に取り組む時間の確保 ■ 個人の理解度・習熟度の確認 積極的にソロワークへの移行を促す 個人のペースでの深い学習

48.

モブワークでの内面化実践 実践場でのモブモード - 個人実践・体得促進 ソロワーク移行モード コーチングモード 目的: 個人実践を通じた深い学習と定着 目的: 教えることで理解を深化させる ■ モブで学んだ手法の個人での実践 ■ 習得した知識を他者に教える役割 ■ 一人で同じ課題に取り組む時間の確保 ■ 質問に答えることで概念の捉え直し ■ 個人の理解度・習熟度の確認 既存資料の内容をより分かりやすく見直 積極的にソロワークへの移行を促す す 個人のペースでの深い学習

49.

内面化のプロセス 習熟度の変化 理論的理解 ↓ 意識的な実践 ↓ 反復練習 ↓ 無意識的な実行 ↓ 暗黙知として体得 内面化のサイクル 1. 模倣: モブで見た手法をそのまま実践 2. 適応: 自分の状況に合わせて調整 3. 創造: 独自のアプローチを試す 4. 共有: 新たな暗黙知として他者に伝える

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内面化を活性化するポイント 習得には時間がかかることを前提に、個人差を尊重しつつ継続的な実践の機会を大切にする 1. 段階的な実践 ■ 簡単なタスクから始める ■ 徐々に複雑度を上げる ■ 成功体験の積み重ね 2. 振り返りの習慣化 ■ 実践後の振り返り時間確保 ■ 「何ができるようになったか」の明確化 ■ 次の課題の特定 3. 教える場を用意する ■ 後輩・同僚への知識共有 ■ ドキュメント作成で体系的な知識にする ■ 外部発表での理解を深める

51.

モブワークでSECIモデルを意識的に回す 学びを深めるには、自然任せでなく、SECIモデルの理解と意図的な場づくりが重要 サイクル全体を通じた工夫 段階的モード切替 利点: ・知識創造サイクルの加速 ・多様な視点・知識の共有 創発場 リラックスした雑談から開始 ・個人知の組織資産化 S ・新メンバーの自然な参加 対話場 個人の体験を持ち寄り E 構造化された振り返りと言語化 実践場 他チームとの知識統合 I システム場 個人でのソロワーク実践 C 適応的モード選択 ・タスクの性質に応じた場の選択 ・チームの状態に応じたモード調整 ・学習段階に応じて重点を変更する

52.

まとめ

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モブワークによるSECIモデルの実践 モブワーク×SECIモデルの振り返り モブワークの価値 SECIモデルとの融合 ■ フロー効率重視による全体最適 ■ 暗黙知と形式知を相互に変換しながら、新たな知 ■ 共同作業での集合知活用 を創出するスパイラル ■ 暗黙知の共有によるリアルタイム学習 ■ モブワークは4つの「場」に自然と組み込まれる ■ 高品質なアウトプットの実現 ■ タスクの性質やチームの状態てモード切替 ■ 属人性の排除と知識の民主化 ■ 知識創造のスパイラルの継続的な回転

54.

未知への挑戦

55.

Q. チームで取り組むタスクに対して暗黙知がない状態でもモブ ワークで取り組むべきか?🤔

56.

A. 取り組むべき!💪 未知の課題にゼロショットでモブワークを取り組むことは大きなメリットがある

57.

未知への挑戦でのモブワークの威力 未知の課題に対する集合知 できたてホヤホヤな暗黙知の共有 ■ 一般的にはプロジェクト初期や試行錯誤段階での未体系化知識の共有は困難 ■ モブなら。。リアルタイムで生まれる知識を即座に共有

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未知への挑戦でのモブワークの威力 未知の課題に対する集合知 できたてホヤホヤな暗黙知の共有 ■ 一般的にはプロジェクト初期や試行錯誤段階での未体系化知識の共有は困難 ■ モブなら。。リアルタイムで生まれる知識を即座に共有 学習のスピードアップ ■ 他者との対話が学習を加速する ■ モブがZPD (最近接発達領域)を形成する ■ 一人では到達できない理解レベルにチーム全体で到 達

59.

未知への挑戦でのモブワークの威力 未知の課題に対する集合知 できたてホヤホヤな暗黙知の共有 ■ 一般的にはプロジェクト初期や試行錯誤段階での未体系化知識の共有は困難 ■ モブなら。。リアルタイムで生まれる知識を即座に共有 学習のスピードアップ 知識創造の瞬間を捉える ■ 他者との対話が学習を加速する ■ ドキュメントでは捉えきれない「知識が創造され ■ モブがZPD (最近接発達領域)を形成する る瞬間」の共有 ■ 一人では到達できない理解レベルにチーム全体で到■ チームが共に考え、発見する機会の創出 達 ■ 一緒に知識を獲得していくプロセスの実現

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未知への挑戦こそSECIモデルの真価 未知の課題でのSECIサイクル 集合知の力 みんなで「分からない」を共有 多様な視点による死角の解消 暗黙知の交換・共感 創発場 Socialization 集合知の力 リアルタイム仮説検証による チームで得た知識を 実践場 効率的な学習 個人で深く理解 Internalization 未知 対話場 課題 Externalization 仮説や気づきを リアルタイムで言語化 システム場 Combination 仮説ループから得られる 断片的な知識を組み合わせる 形式知の統合・体系化 集合知の力 共同発見を通じて、深い理解と 記憶定着が得られる

61.

最後に 発展的なモブワーク 「知っていることを共有する場」だけでなく 「知らないことを一緒に発見する場」へシフトしていく

62.

最後に 発展的なモブワーク 「知っていることを共有する場」だけでなく 「知らないことを一緒に発見する場」へシフトしていく SECIモデルが示す道 まだ知らないことにチャレンジすることが 一番大きな学びにつながるチャンスになる

63.

「分からない」を恐れず チーム全体で新しい挑戦に モブワークで立ち向かおう

64.

参考資料 ■ Mob Programming and its impact on the developer’s well-being and individual performance ■ Remote Mob Programming ■ モブプログラミング入門 ■ 組織に“できたてホヤホヤの暗黙知”をシェアする仕組みをどうつくるか?子どもの「逆上がり」習得過程を 見て気づいたこと

65.

ご清聴ありがとうございました