RSJ-Zenoh&Hakoniwa-bridge

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September 05, 24

スライド概要

本資料は、第42回日本ロボット学会にて、箱庭WGの研究成果を紹介させていただいた資料になります。

タイトル:
「Zenoh 通信基盤を活用した現実空間と仮想空間を繋ぐ 箱庭ブリッジの設計およびその実証事例」

概要:
近年、デジタルツイン技術が急速に発展しており、現実空間と仮想空間の相互作用を実現する基盤技術として注目を集めています。
しかし、現実と仮想を容易に繋げることは依然として技術的な課題が多く残されています。
本資料では、これらの課題に対処するため、Zenoh通信基盤を活用した『箱庭ブリッジ』を提案し、現実空間と仮想空間をシームレスに繋げることを目指した技術とその実証結果について紹介しております。

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TOPPERS/箱庭WG活動でUnityやらAthrillやらmROSやら触ってます。 最近は仕事の関係でWeb系の技術に注力しつつ、箱庭への転用を模索しています。 2023年8月1日:合同会社箱庭ラボに移動しました

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各ページのテキスト
1.

Zenoh 通信基盤を活用した 現実空間と仮想空間を繋ぐ 箱庭ブリッジの設計およびその実証事例 ○森 崇(箱庭ラボ) 平鍋健児(永和システムマネジメント) 高田 光隆(名古屋大学) 久保秋 真(チェンジビジョン) 細合 晋太郎(ものつくり大学) 高瀬 英希(東京大学)

2.

アジェンダ 1. 背景と狙い 2. 課題の整理 3. 要件の整理 4. 実現方法 5. 実証事例 6. まとめ 2

3.

背景と狙い デジタルツインは現実空間と仮想空間の相互作用を実現する基盤技術 仮想空間 通信網 現実空間 通信データ 現実空間を複製した シミュレーションモデル 現実空間と仮想空間の 相互作用を実現する通信網 現実空間における ロボットシステム 課題:仮想と現実は簡単に繋げることができない! 解決:Zenohと箱庭でシームレスな接続を実現!! 3

4.

課題の整理 仮想空間と現実空間を繋げる上での課題 データ交換の互換性の確保 システム導入の容易化 仮想空間 通信網 現実空間 システムの拡張性の確保 多様な開発環境への対応 通信のリアルタイム性の確保 ネットワーク 構成 Wi-Fi構成 5G 構成 4

5.

要件の整理 • 現実空間と仮想空間の相互作用を実現するための要件 • データ交換の互換性の確保 • 異なるプロトコルや通信方式でも透過的にデータを授受し、現実と仮想のデータ交換の標準化 • 多様な開発環境への対応 • 開発者にとって使いやすいプログラミング言語が選択でき、異なるネットワーク環境でも安定通信が可能 • 通信のリアルタイム性の確保 • アセットの要求応答時間を確保し、設定した時間内に必ず応答する通信方式 • システムの拡張性の確保 • 機能追加や変更が容易で、アセットの数に影響されない安定した拡張性 • システム導入の容易化 • 箱庭の通信機能を使うシステムのセットアップが簡易で、導入コストが低いこと 5

6.

実現方法 1. 箱庭ブリッジ 2. 要素技術 1. Zenoh 2. 箱庭 3. 箱庭ブリッジのアーキテクチャ 6

7.

箱庭ブリッジ 現実空間と仮想空間のロボットや環境をシームレスに連携する箱庭ブリッジを提案 データ交換の互換性の確保 箱庭PDU システム導入の容易化 仮想空間 箱庭PDU 箱庭ブリッジ 現実空間 システムの拡張性の確保 Zenoh 箱庭 通信のリアルタイム性の確保 多様な開発環境への対応 ネットワーク 構成 Wi-Fi構成 5G 構成 7

8.

箱庭ブリッジによる要件実現の内訳 • データ交換の互換性の確保 • 箱庭PDUとZenoh • MMAPやUDPに加えて、Zenohプラグインとの相互運用も実現(成長著しいZenohの展開に大きな期待が持てる) • Zenoh対応のために拡張したRosProxyにより、特にROS 2対応のロボットとの親和性が向上 • 多様な開発環境への対応 • Zenoh および箱庭は多くのプログラミング言語に対応している • 多種のネットワーク環境についても Zenoh ルータの機能に よって対応可能 • 異種ネットワーク空間の NAT 越えや 5G 通信網環境下でも安定して動作できる • 通信のリアルタイム性の確保 • Zenoh の特徴である低遅延かつ高効率なデータ転送が通信のリアルタイム性に貢献できる • システムの拡張性の確保 • Zenoh および箱庭 PDU は、拡張性の高い設計がなされている • 新機能の追加や既存機能の変更が容易に行える • システム導入の容易化 • インストー ルとセットアップの方法を簡略化するためのドキュメントやス クリプトを整備している 8

9.

実現方法 1. 箱庭ブリッジ 2. 要素技術 1. Zenoh 2. 箱庭 3. 箱庭ブリッジのアーキテクチャ 9

10.

Zenohとは? • ZettaScale Technology社が開発 • オープンソース(Eclipse Project)の通信プロトコルおよびミドルウェア • 特徴 • 低遅延・高スループット • 様々な通信機能 • 出版購読型、Key-Value Store に基づくデータ管理や計算処理の機能 • 柔軟なネットワーク構成 • Peer-to-Peer通信やNAT越えが可能 • 多種のプログラミング言語の対応 • Python や C/C++等 • Zenoh のコア機能は Rust によって実装されている 10

11.

箱庭とは? • 箱庭の目的: • 様々な技術をつなげること • シミュレータ • 組込み機器 • プログラム(Python/C/C++…) • ゲームエンジン(Unity/Unreal Engine) • 別の言い方をすると、 • シミュレーションHUB Simulation Hub

12.

箱庭アセットの種類と適用事例 箱庭アセット(ロボット) 箱庭アセット(シミュレータ) Athrill PyBullet 箱庭アセット(制御プログラム) オンライン・ロボット教育 箱 庭 の 適 用 例 VR体験 ロボット強化学習 STAMP/STPA 分析活用 ドローン・シミュレーション リアルとバーチャルの融合 12

13.

箱庭のアーキテクチャ • 多様なアセットを協調動作させるためには: • 時間管理、同期・通信、スケジューリングおよびアセットを管理する機能必要 13

14.

箱庭のネットワーク基本構成 基本構成 クラウド連携/疎結合 負荷分散構成 リアルとの連携構成 14

15.

箱庭PDU • 箱庭のPDU(Protocol Data Unit)は、箱庭アセットが互いに通信するためのデータ単位です。 : ROS IDL (Interface Definition Language) というインターフェース記述言語 • PDUデータは、様々な通信プロトコルを介してデータ交換されます。 • PDUデータ型の定義 • UDP, MQTT, ROS, 共有メモリ 15

16.

実現方法 1. 箱庭ブリッジ 2. 要素技術 1. Zenoh 2. 箱庭 3. 箱庭ブリッジのアーキテクチャ 16

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箱庭ブリッジのアーキテクチャ Hakoniwa Bridge Hakoniwa Conductor (Server) Robot Control Program Unity Robot Robot Robot Hak oniwa Conductor (C lient) Conductor API Asset API Shared Memory/MMAP Shared Memory Proxy ROS TOPIC ROS 2 RosProxy Zenoh Zenoh Zenoh Raspberry Pi Zenoh ROS 2 mROS 2 Raspberry Pi Embedded Device Hakoniwa Core Windows/MacOS/Ubuntu 22.04.1 LTS Virtual Space Raspberry Pi Real Space 17

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アジェンダ 1. 背景と狙い 2. 課題の整理 3. 要件の整理 4. 実現方法 5. 実証事例 6. まとめ 18

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実証事例 箱庭ドローンシミュレータ hakoniwa-px4sim を用いた実証事例 箱庭ブリッジ 仮想空間 現実空間 https://www.youtube.com/watch?v=Fu7pLkAR0iI 19

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まとめ • 成果 • 現実空間と仮想空間をシームレスに連携する「箱庭ブリッジ」を提案 • Zenoh対応により現実空間の要素を仮想空間に統合 • デモシステムでの実証結果 • 仮想空間内のドローンと現実空間内のTurtleBot3が連携し荷物運搬を実現 • 高品質なデジタルツインシステムの構築を容易に • 今後の課題 • 通信性能の定量的評価と大規模システムでの実証検証 • セキュリティ対応の強化 • 通信データの暗号化、不正アクセス防止技術等 20

21.

ご清聴 ありがとうございました! 21