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December 15, 22

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■ドローンやロボットを自作することを通じて制御や関連技術の生涯勉強情報を提供■工学博士■防大航空宇宙→筑波大博士■陸自→対戦車誘導弾等の装備品開発→高専教員→大学教員■ロボットランサー優勝→マイクロマウスニューテクノロジー賞受賞■指導者としてつくばチャレンジバンナム賞→飛行ロボコンマルチコプタ部門1位等々■北海道函館出身

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各ページのテキスト
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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 創造実験Ⅲ Top / 創造実験Ⅲ はじめに † ↑ 創造実験Ⅲの目的 「納期を守る」「精度を保つ」 † 創造実験Ⅲの目的は「納期を守る」、及び「精度を保つ」である。 趣味のものづくりや、自分のためのものづくり、一人でやるものづくりには場合によっては、納期や精度を意識しなくてもよいこと がある。 しかし、学生諸君が卒業後に行うものづくりは間違いなく仕事でのものづくりであり、ほとんどがチームによる作業である。そこで は「納期」と「精度」が最も重要なものの一部として捉えられているはずである。 創造実験Ⅲのライントレースロボットの製作を通じて、納期は如何に守れるのか、精度を保たなければ何が起こるのかを学ん でいってもらう。 それぞれ自分たちで頭をつかい、自己を律し、体を動かさなければ達成できない。 この一年間、しっかりこの課題に取り組んで もらいたい。 ここで得た知識や、ここで考えた工夫、ものづくりの流れは、4年生になった時の創造実験Ⅳでの自分たちによるものづくりに生 かされるはずである。 ↑ † 創造実験Ⅲの7つの目標 「納期を守る」「精度を保つ」これら二つの目的を達成するために7つの目標を設定した。以下にそれらについて説明していく。 ↑ 自己管理能力を養う † 創造実験Ⅲにおいて作るロボットの部品数は品目・点数とも、与えられた時間を効率良く使用しなければ最後に完成できないよ うになっている。 授業で与えられた課題をこなしつつ、図面や資料をきっちり管理して、次に自分は何をしなければいけないのかをしっかり考え て、実施する時になったら、すぐさま行動に移れるように訓練していく。 自己管理には次のことが含まれる。 スケジュール管理ができる 資料を整理できる アイデアや気がついたことを記録しておける 道具を大事に使える 自分のものを管理できる ↑ シ ステム的な概念を知る(「俯瞰する能力」について考え る。) † 専門を突き詰めていくことは非常に大事だが、何か機能するものを作る場合は、完成した製品が全体として機能することを考え なければならない。したがってある特定の箇所やものづくりの過程の中で例えば旋盤作業だけが出来ればよい訳ではなく、全 体を見渡して見れる能力(そのことを「俯瞰する能力」という。)が必要となってくる。 創造実験Ⅲではこれまでのものづくり授業に加えて、様々な要素が合体したライントレースロボットを作り上げることで、「俯瞰す る能力」について考えていく。 ↑ 製図ができる・図面が読める † 機械技術者にとって、図面とは言葉と同じである。言葉が通じなければコミニケーションをとることが非常に難しくなるように、製 図と図面を読む能力が無ければ、共同作業においてものを作ることは不可能になる。1年生から学んできた製図を実際に使え る技能にしていくことが創造実験Ⅲの目標である そのために以下のことを実施する …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 1/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… る技能にしていくことが創造実験Ⅲの目標である。そのために以下のことを実施する。 実物から製図を起こす ロボットのパーツを少なくても二人以上で分担して製図する 他者に自分が書いた図面を渡して、実際に加工してもらい部品を作ってもらう 図面作成者と加工担当者と製品の出来について議論してもらう これらによって従来のただ写すだけの製図とは異なった視線で製図を見れるようになる。 ↑ 電機・機械加工ができる † 機械加工は学生の得意とするところだと考える。そうでない学生も1年生または2年生から鍛えた機械加工技術をフルに発揮し て部品を作成してもらいたい。そして、更に自分の腕に磨きをかけて欲しい。その際、以下のことを注意すること 安全に細心の注意を払う 新しい加工技術や加工方法を学んだら、その日のうちに作業日誌に詳細を記録する 事故や危険な失敗はヒヤリハット報告書にて必ず報告する 新しい事実は他の学生にも教える 新しい事実、気がついた点は必ず作業日誌にまとめる また、電気的な知識に関しては、機械工学科の学生はまだまだ不十分だと認識しているが、回路の配線を確実に行うことは、 電気工学かでなくてもできることだと考えるし、できなければならない。創造実験Ⅳになると、ロボットを動かすプログラムに関し ても実施する。創造実験Ⅲでは以下のことができることを目標とする。 半田付けが確実に行える 圧着工具を使ってコネクタの金具を確実につけられる 配線の導通をテスターを使って自分で確認できる マイコンにパソコンを接続してプログラムを書き込める ↑ 記録し整理で きる † 記録し整理できる能力は技術者に必須の能力と考えている。これは自己管理と同じものと考えることも出来るが、ここでは特別 に独立した目標として掲げた。人間は忘れる動物であることを思い出して欲しい。どんなにいいことを思いついても、たいていは 1日くらいすると忘れてしまっている経験があるかと思う。また、加工で新しく得られた発見や、技能も毎日加工をしているならば 忘れることは無いかもしれないが、学生諸君は毎日工作機械を扱うわけではない。そして、そのたびごとに新たに考えたり、教 えてもらったりすることになり、それは皆さんに与えられた時間が決まっていることを考えると、大変に無駄なことだと判る。大事 なことを忘れて、時間を無駄にしないためにも、判ったことや、気づいたこと、アイデアは書きとどめなければいけない。 創造実験Ⅲでは書きとどめるための道具としてポートフォリオを活用する。ポートフォリオを使って、記録し整理する能力の訓練 を行っていく。 ↑ 問題発見・解決能力を養う † 製作するライントレースロボットは見本から、寸法を図りながら図面を起こしていく。学生が全く0から作るものではないことをま ず承知して欲しい。 作業を進めていくうちに、何故、こうなっているのか、自分ならこうするということが出てくる。それらは必ず書き留めて欲しい。ま た、できる範囲でその工夫を反映させて欲しい。本授業ではそのプロセスを常にしてもらう。 ↑ 妥協しないものづくり † 真にいいものを作り上げるには妥協をどれだけ減らすかだと考える。 妥協していてはいいものは作れない。本課題において、 どれだけ妥協を繰り返すだろうか。自分が「まあ、いいか。」と考えた時、それが妥協である。自分を戒め、その言葉や思考を禁 句あるいは禁止して課題に取り組んでもらいたい。 ↑ 創造実験Ⅲの課題 † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 2/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 創造実験Ⅲの課題はライントレースロボットのレプリカ(オリジナルのコピー)の製作。 ↑ 1年間のものづくりの流れ † 1年間のものづくりの流れはおおむね以下のようになる。 ↑ 機械加工部品 † 仕様書の作成→見本から図面を作成→他の人に図面を渡す→図面に基づき加工→組み立て→完成 ↑ 制御部品 † プリント基板ハンダ付け→配線→プログラム書き込み→完成 ↑ 本授業の評価方法 † 本授業の評価はロボットを構成する部品の1個づつの評価点の合計と各資料1種類ごとの評価点の合計と最終的に完成した かに対するて特別加点それらすべての合計に納期を守れなかった場合のペナルティとして納期遅延n回につき3のn乗点を減 算した総合点数を100点満点に換算して行う。 ↑ 製作するライントレースロボットの概要 † ↑ 全体像 † 製作するライントレースロボットは図●-1のようになる。 車体は旋回をスムーズにするためのディファレンシャルギア機構とアッ カーマンリンクによるステアリング機構を装備する。DCモーターの動力により前進し、ラジコン用のサーボモータにより前輪を操 舵する。 制御は車体上部に乗っているH8マイコンボードにより行われ、前方に長く伸びているのはセンサーアームとその先にあるのが ラインを読み取るセンサーである。センサーからの信号はセンサーボードのある増幅回路で増幅されて、H8マイコンに送られ 処理される。 図●−1 完成したライントレースロボット1 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 3/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−2 完成したライントレースロボット2 図●−3 完成したライントレースロボット3 ↑ ロボットの構成 † ライントレースロボットは大きく以下の構成で成り立っている。 基本構造 駆動部 操舵部 センサー部 電源部(電池) センサー信号増幅回路(センサーボード) 駆動回路(センサーボードに含まれている) 制御回路(H8ボード) ↑ …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 4/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 各部の名称 † ↑ ステアリングフレーム † 図●−4 ステアリングフレーム ↑ ナックルA・ナックルB † 図●−5 ナックルA・B ↑ リンク † 図●−6 リンク ↑ サーボア ーム † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 5/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−7 サーボアーム ↑ デフケース † 図●−8 デフケース ↑ シ ャフトホルダーA † 図●−9 シャフトホルダーA ↑ シ ャフトホルダーB † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 6/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−10 シャフトホルダーB ↑ タイ ヤホルダー † 図●−11 タイヤホルダー ↑ シ ャシ フレーム † 図●−12 シャシフレーム ↑ H8ボード † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 7/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−13 H8ボード ↑ センサーボード † 図●−14 センサーボード ↑ センサー † 図●−15 センサー その他は部品表を参照すること。(付紙1「部品リスト」) ↑ ライントレースの原理 † 創造実験Ⅲで製作するライントレースロボットはセンサーステアメカニズム方式(以下SSMと呼ぶ)を採用している。SSMはセ ンサーが可動するタイプのライントレース方式でセンサーがラインを常に追いかける仕組みになっている。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 8/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… ライントレースロボットは車体のラインからのずれを検知して、ずれを修正する方向に舵を切って走行する。 図●−16はロボットがラインの中心をトレースしている状態を表している。ラインの中心をロボットが走っている時は舵もまっすぐ になっているのが判る。 図●−16 ライン中心を走行している状態 図●−17は何らかの理由で、ロボットが左に寄った状態を示している。このときセンサーはラインを中心に捉えているのが判 る。そしてセンサーに連動しているリンク機構が舵を右方向に切っており、このまま前進すると、ロボットは右に進み、左方向に ずれた車体は図●−18のように徐々にラインの中心に向かう。 図●−17 ラインから左に寄った状態 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 9/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−18 徐々にずれが修正される様子 ↑ アッカーマンリンク機構 † 自動車は様々な曲がるための機構を備えているが、旋回のときの内輪差と外輪差を吸収する仕組みがアッカーマンリンクとな る。アッカーマンリンクは図●−19のような台形リンクで、舵を切ると図●−20のように左右のタイヤの切れ角が内側のタイヤ ほど大きく切れる。平行リンクでは左右のタイヤの切れ角が同じになり内外輪の差を吸収できない。 図●−19 アッカーマンリンク機構1 図●−20 アッカーマンリンク機構2 ↑ ディファレンシャルギア機構 † アッカーマンリンクと同様に左右のタイヤの内外輪差を吸収する機構が駆動輪にあるディファレンシャルギア機構である。この 歯車機構は直進時は左右の回転を同一にし、旋回時には左右のタイヤの回転数を異なったものにして、内外輪差に対応し、 両輪がスリップしないで駆動力を伝えられる。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 10/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−21 ディファレンシャルギア機構 ↑ ポートフォリオについて † ↑ ポートフォリオとは † 各人に一冊づつファイルを配布する。そのファイルを今後ポートフォリオと呼ぶ。ポートフォリオとはもともと紙バサミを意味し、そ こに書類を蓄えることを意味している。創造実験Ⅲにおいて、今後作成するドキュメント(文章、図面、情報を書いたすべての書 類)はポートフォリオの中につづって行く。 最終的な評価は、すべてのドキュメントがポートフォリオとして保存されているかを確認する。 ↑ ポートフォリオに含まれるべきドキュメント † ↑ 作業手順書&作業日誌 † 作業手順書と作業日誌は1枚の紙になっている。 作業手順書 製作する各部品に対してあらかじめ作業手順を考えて、あらわした書類。 作業日誌 日々の作業内容について記録する書類。実施作業、作業時間、問題、解決策などを記録する。他の作成する書類のため の準備的な役割もあるのでしっかり記録すること。 各人は作業を実施したならば必ず作業日誌を作成する。その際、以下の内容を必ず書き示す。 作業者氏名 共同作業者 作業年月日 作業開始時間 作業終了時間 作業内容 その日での工夫点 気づき事項 作業日誌は、後日、改善提案書をまとめる際の備忘録の役割も果たすものなので、きっちり書き込む。後日、見た時に自分専 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 11/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 用のものづくりマニュアルになるように心がけること。 作業日誌を見ることによって、自分の加工能力等の把握ができるように、作業内容と作業に要した時間をしっかり関連付けてお くこと。例えば、5つのφ3の穴あけ作業をケガキから、穴あけし終えるまでにどのくらいの時間がかかったのかわかるようにして おくと良い。 また、作業中に困難であった事項については、特に必ず書き示すこと。その際に、自分なりに工夫した点や、こうすればよかっ たのではないかというアイデアを記入することが望ましい。 作業日誌に基づき、作成するドキュメントに以下のものがあるので、作業日誌作成時にはそのことに留意し、後日、以下の書類 がスムーズに作成できるように心がける。 作業時間報告者 改善提案報告書 ↑ 仕様書 † ものづくりにおいては、必ずどんなものを作るのかを示した書類が作られる。それを仕様書と呼ぶ。仕様書は製作者が自分たち の作るものを概要から少しづつ具体化して行った結果が示されるものである。仕様書を作ることによって、複数の人間の意思統 一が図られ、同一の方向性を持ったものづくりが達成される。また、ものづくりを依頼した顧客側にもどのようなものが出来上 がってくるのかを明確に示すしりょうとなり、相互の理解が深まると共に、議論の材料にもなる。 ↑ 製作依頼書 † 図面を渡して部品製作を依頼する時に相手に渡す書類。部品の製造を請け負った側は、書面に書かれた納期までに、依頼者 にその部品を渡さなければならない。 ↑ 製作請負書 † 図面を受け取り製作を請け負った時に証拠としてお客に渡す書類。製作を依頼した側は作業の進捗状況を確認し納期までに 自分のところに部品が届くのか確認する必要がある。 ↑ 図面 † 製作する部品の図面。 ↑ 作業時間報告書 † 定期的に作業日誌から、自分の作業能力を把握するために、ある作業に対して、どれだけの時間をかけて行ったのかをまとめ た書類。 ↑ 改善提案報告書 † ロボットの設計は一回では完璧にはできない、またサンプルとして与えたロボットも理想的とは言いがたいものなので製作途中 で疑問点や改善点が考えられるはずである。改善提案報告書はそういった自分ならこうすると言った意見をまとめておく書類。 これも、定期的にまとめる。作業日誌に改善提案報告書を作成するためのメモ等をしておくと良い。 ↑ スケジュール表 † ロボットの部品を作成するためのスケジュールを作成し記入する。学生はこのスケジュール表に合わせて自分の作業を進めて いき、納期までに部品を納入できるように心がける。同じものを多人数でしかも限られた数の工作機械を用いて製作するので、 相互の調整を綿密に行い、スケジュールを立てて確実に実施していくこと。 ↑ ロールプレイ方式の導入について …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… † 12/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… ロボットの製作は学生が互いに共同設計者としての役割を担う場合と、製造の依頼人と請負人のそれぞれの役割を果たしても らうロールプレイ方式で行う。それぞれの役割を確実に果たして経験値をためてレベルアップを果たしてもらいたい。 ロールプレイを行うことにより、それぞれの立場での義務や責任を学ぶことが学習でき、更には社会で言われる、ホウレンソウ 「報告、連絡、相談」の重要性も認識できる。 ↑ 共同設計者 † ロボットの製図は二人一組で実施する。それぞれロボットの部品を分担して製図作業を進めていく。その際に、あとで部品が出 来上がった時に、組みあがらないと言った結果にならないように、接合する部分の調整は前もって十分に実施しておく必要があ る。実際の加工作業は二人とは別の他者が行うため図面に間違いがあっても融通は利かないので確実に調整すること。 ↑ 製作依頼人 † 図面を完成し、出来た図面を製作請負人に渡して部品の製造を依頼する。製作依頼人はロボットを完成させる義務を負ってい るため製作請負人が納期までに部品を納入するように逐次作業状況を確認する必要がある。 また、納品された部品が、図面どうりに製造されていて、ライントレースロボットの部品として機能するかを最終的に確認しなけ ればならない。(完成検査) ↑ 製作請負人 † 製作請負人は部品を納期までに納入する義務と責任を負う。部品は納期を守るだけでは十分ではなく、図面どうりに製造され ている必要がある。製作請負人は製作依頼人に対して、部品製造の進捗状況や製造における問題点などを報告する義務があ り、それらを確実に実施しなければならない。 ↑ ロボットの設計 † なにごとも0からやっていくことは大変である。ものづくりの「学び」も、最初は「まねる」ことからはじめるのが良いと考えている。 真似るだけでも、実際に作ってみると不具合が生じる、その不具合を克服する過程を味わってもらいたい。 創造実験Ⅲの設計作業ではサンプルとなるロボットを二人に一台配布するので、サンプルの寸法等を実測しながら、各部品の スケッチを描き、スケッチから図面を起こしていく作業を実施していく。 ↑ 仕様書の作成 † 仕様書とはものづくりにおける唯一絶対の基準となる文章である。仕様書といった形で作るものについての統一した情報が用 意されて初めて、お客と製作者或いは、製作者同士の意思の統一、意見の統一ができることになる。 どういったロボットになるのか表す仕様書を作るため、テキストのライントレースロボットの概要や講義で説明した内容及び実物 のサンプルを参考にして作成する。 ↑ 仕様書に含まれるべき事項 † 仕様書に最低限含まれる事項は次の事項である。 完成時期 仕様書製作年月日 仕様書作成者氏名 製品の概要 製品の機能 製品の目標性能 製品の機能を達成するための機構やモジュール …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 13/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 機構を構成する部品 製品の大きさ・質量等 電源 制御方式 その他、各機構やモジュールまたは部品ごとの性能など規定する事項が付加される。 ↑ 仕様書の作成手順 † 本教科書及び講義内容を参考にして製品の概要、機能をまとめる マインドマップを活用して以下のことについて分析する 機能を達成するための機構やモジュールをメインブランチとして書き表す メインブランチに関連する部品や関連事項を思いつくままに連ねて書き加えていく サンプルのロボットを実測し大きさや重量を明らかにする。その際、前後方向の長さは1cm(足して・引いて)仕様とする 電源は何か調べる 制御はどうしてやるのか考える 概略図を作成 以上、分析してわかった事項を自分たちが作るロボットの仕様としてフォーマット(付紙2「ライントレースロボット仕様書」)に基づ いて仕様書としてまとめる ↑ 製作スケジュール作成 † 製作スケジュールはガントチャートとして作成する ↑ スケジ ュール作成の考え方と手順 † 各人は納期に間に合うように部品を完成し納入できるように製作スケジュールを作成する。スケジュール作成には以下の手順 で行う。 与えられた時間の確認 仕上げる品目・点数 必要な作業の種類の分析(ワークブレイクダウンストラクチャー(WBS)の作成) 自分の作業能力 すべての部品にたいして製作難易度の見積もり 個々の部品に対して完成時期を決定 スケジュール表(ガントチャート)の作成 ↑ ガントチャートの書き方 † 各人は図●−1に示すようにガントチャートを作成する。 配布する「スケジュールガントチャート」(付紙3「スケジュールガントチャート」) にてガントチャートを作成する 作業欄を縦に見て、上から必要な作業の名称を書き込んでいく 作業を記述する順番は原則として上から先に作業をする順 授業日欄に作業を実施する予定の授業日を記述する 各作業の名称を書いた行を横に見ながら、作業を実施する期間を決め、その欄を塗りつぶす(横棒の棒グラフができる) 同様にしてすべての作業について棒グラフを作成する 各く棒グラフを描く欄は2段になっているが現時点で描き込むのは上段、下段は実際にやった実状に合わせて作業のつど 描き込む。 計画を作るうえでの考慮次項 授業で日程と作業(製作する品目)が指定されている場合は予定を変えずそのままの週に棒グラフを書き込む よく考えできるだけ実施する作業をあげて作業欄に示す どうしたら最も効率よく、精度よく出来るのかを考えて、手順を決める 作業期間はこれまでの加工経験等から自分の能力と作業の種類を比較しながら決める ガントチャートは提出、後日検印を押し返却する …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 14/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−1 ガントチャート記述例 ↑ ロボットの実測とスケッチの作成 † ↑ スケッチとは † 機械や部品を見て、形状を第三角法によってフリーハンドでかき、寸法を測って記入し、材料、加工方法、表面性状、部品名、 照合番号など必要なことがらを記入する作業をスケッチという。 ↑ スケッチ作業の手順 † スケッチは製図作業の下準備である 二人で一台分の製図をする まず実物を観察しやすいように分解しながら、部品のスケッチを描く 後日今回描いたスケッチをもとに製図をすることになる 製図作業分担表(付紙4「製図作業役割分担表」 )により二人の作業分担を決める(本日提出、後日返却する) スケッチ作業用紙(付紙5「スケッチ作業用紙」 )に番号、氏名、共同製図者氏名、部品名、作成日、共同製図者との調整 事項及びスケッチを書き込む 実物の寸法を測りながらスケッチを描く スケッチには寸法を描き込む 寸法は端数を四捨五入し細かな端数が出ないようにする。その際、接合部品同士が寸法が違わないように注意すること スケッチには材料についても書き込む サンプルよりもシャシフレームの寸法が10mm(長く・短く)、ホイールベース(前後のタイヤの間隔)の寸法も10mm(長 く・短く)なるように設計しなさい。 回転する軸等はほとんどが同じ高さになることに注意 接合する部品等については共同作業者と調整し調整事項を作業用紙の欄に記入しておく 1品目ごと、スケッチができたら担当の教員( )の指導を受け、教員のOKの検印をうけるまで指摘箇所の修正 を繰り返す 作成したスケッチは自分のポートフォリオに保存する 二人で9品目(5品目と、4品目に分割)のスケッチを描く。 見本は不完全であるので、機能を考えて補いながらスケッチを描く。 スケッチが完成した後は、CADを使用した製図作業を4週にわたり実施しする 一部の学生は製図の前に先に旋盤を使用する部品の製作に取り掛かる。 期限は 月 日( )の 時間目まで( 時間目は加工の計画を立てる) ロボットは毎回、元の状態に組み立てる。 ↑ 部品の製図 † 番から 番の者は製図作業の前にタイヤホルダーの製作を実施する スケッチに基づき三角法で図面を作成する 表題欄・図面枠は指示された様式(付紙6「枠と表題欄」)にし、レイヤーを区別すること サンプルよりもシャシフレームの寸法が10mm(長く・短く)、ホイールベース(前後のタイヤの間隔)の寸法も10mm(長 く・短く)なるように設計しなさい。 製図が完成したら、今一度、二人の製図をつき合わせて、それぞれの部品が組み立てることができるか、確認する …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 15/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 表題欄には自分の番号、氏名、部品名、尺度、製作する部品の個数を書き込む 左右対称部品については左右両方とも製図する 1品目ごとできたと思ったならば紙に印刷して担当の教員( )の指導を受け、教員のOKの検印をうけるまで指 摘箇所の修正を繰り返す 製図作業の期間は4週間 4週目の授業の最後の時間の終了20分前を提出締切とする( 月 日( ) 時 分 ) ↑ 部品の製作 † ↑ 製作依頼と請け負い † 製作依頼請負書(付紙9「製作依頼請負書」 )を上下2枚に分割する 製作依頼書を作成する 製造元に製作依頼書と図面を渡す 請け負われた側は代わりに請負書を書いて渡す 納期は 月 日( )とする(授業中に示す) ↑ 実際の加工 † 加工に当たっては、夢考房のルールに従い安全に十分に注意して実施する。 ↑ 個別部品作業計画書&作業日誌の作成について † 作る部品の加工前までに「個別部品作業計画書」(付紙8「個別部品作業計画書&作業日誌」 )を作成する 加工する部品の作業手順を詳細に描き込む(文鎮製作時を思い出すこと) 加工部品1品目に1枚以上作成する(日誌欄が3回分しかないので必要ならば2枚以上にする) 個別部品作業計画の締切( 月 日( ) 時 分) 製作の日は毎回作業日誌をつけるその際、以下の内容をもれなく書くこと 作業者氏名 共同作業者 作業年月日 作業開始時間 作業終了時間 作業内容 その日での工夫点 気づき事項 ヒヤリハット 作業場の問題 設計上の問題 創意工夫 作業日誌は毎回、教員の検印を受けること 作業日誌は加工終了後も組立などの時も作成する ↑ 注意点等 † 作業手順を考え、作業手順書を作成した上で製作を行うこと。 角管をバイスではさむ場合は潰れないように工夫すること。 折り曲げ加工は捨て板を用いて、数回試した後に行うこと。 板金部品に穴を開ける際は、どういう手順で行えば、開けたい位置に穴が来るのかを考えること。 デフケースは加工精度を要求される、穴あけ位置がずれると、歯車の噛みあわせが悪化しディファレンシャルギアとして 機能しない。 授業の終わりには作業日誌を作成し、教官の検印を受けること。 必ずスケジュール通りに作業を終らすこと。万一完成しなかった場合は、その週のうちに完成し、担当教官に見せて確認 すること ↑ 加工作業に入る段取り † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 16/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 番から 番の者は製図の前に先にタイヤホルダー(図面は渡す)を作る タイヤホルダーの作成者は、教員の指導を受けて、もらった図面(付紙7「タイヤホルダー図面」 )を元に作業計画書を作 成してから作業に取り掛かる その他の部品は授業のスケジュール表とガントチャートに従って作成していく 作業後は作業日誌と実作業日に沿ってガントチャートを作成し教員の検印を受ける 予定通りに行かなかった場合は次週までに挽回しておくこと ↑ 納品 † 決められた日程で納品検査を実施し依頼者に部品を納める。 納品については以下の要領で実施する。 納品時に納品書(付紙10「納品書」 )を作成し提出する。 納品は ( ( )月( )月( )日( )日( ) ) : : 〜 〜 : : に受け付ける。 納品場所は2F多目的実験室に受付を設ける。 納品検査を教員が実施する。 納品検査は図面と加工物を対応させて行うので納品時に図面を持参すること 納品書の内訳欄に書いてある順番にものを確認するので図面をその順に並べ、ものも用意すること 納品の検査が終わったならば納品者が保管し、次回の授業で受け渡しを実施する ↑ 組み立て † ↑ 組立の段取り † 本教科書及びサンプルを手本にして、部品を組み立て完成する。 教科書、実物を参考にしながらライントレースロボットの組立を行う 自分用の工具箱ボックスを持ってきて作業する これまで何を考えてものづくりをすればよかったのか考えながら行う 組立作業を念頭に入れていたらどんなことを考えてこれまでの作業に取り組むべきだったのか これからやるべきことは何か 組立上修正しなければならないことや困難なことは何か これらのことを作業日誌にまとめる 納品された部品の評価 作業中気づいた点は該当する部品の図面にメモするとよい。 作業日誌には部品名の欄に「組立作業」と記述すること やすりは折れやすいので注意すること。特に丸やすりを穴等に突っ込んで使用する際は注意が必要 定められた時間には片づけを終えて、自分の席に着席すること。 定められた時間から作業日誌の整理を行う 組立完了は( )月( )日( )の授業の : 、以後仕上がりの目視点検を行う ↑ 組立の参考 † 以下に組立の参考となる図を示す。 ↑ デフケースへの平歯車固定用Φ2 の穴あけ …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… † 17/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−1:デフケース部品と穴あけ用治具 図●−2:穴あけ用治具 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 18/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−3:歯車とデフケース穴あけ ↑ ディファレンシ ャルギ ア の組み立て † 図●−4:ディファレンシャルギア部品 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 19/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−5:ディファレンシャルギアの組立ステップ1 図●−6:ディファレンシャルギアの組立ステップ2 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 20/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−7:ディファレンシャルギアの組立ステップ3 図●−8:駆動系組みあがり状態 ↑ ナックルア ームの組み立て † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 21/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−9:ナックルアーム部品 図●−10:ナックルアームの組みあがり状態 ↑ その他の部位 † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 22/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−11:サーボの取り付け 図●−12:リンクの組みあがり状態 ↑ タイヤホルダーの作成手順 † タイヤホルダーは、タミヤ製のナロータイヤをライントレーサロボットの車輪として使用するためのものである。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 23/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… ↑ 仕様 † 形状及び寸法は、タイヤホルダー図面(付紙7「タイヤホルダー図面」) に示す。 材料はアルミ丸棒:直径25mm、長さ150mm 数量は、4個作成する。 加工方法は、旋盤にて外径加工をする。穴あけ加工は、ボール盤で行う。雌ねじ加工は、バイスとタップで行う。 ↑ 加工手順 † ↑ ステップ1 : † 旋盤に芯だし治具を用いて、アルミ材用の端面バイト、側面加工用バイト、突っ切り加工バイトを正確に刃物台に取り付ける。 刃物の写真を下図に示す。 図●−1 アルミ加工用バイト ↑ ステップ2 : † アルミ丸棒をチャック部から約30mm出した状態で取り付ける。アルミ材は、柔らかいので、極端に突き出した状態で取り付 けることは、避ける必要がある。アルミ材の回転数は、1020rpmを基準にする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 24/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−2:アルミ棒の取り付け ↑ ステップ3 ; † 端面加工バイトで、丸棒の端面を1mm削り、端面処理をする。 ↑ ステップ4 : † デファレンシャルギア部からの車軸に、タイヤホルダーを接続する車軸接続部(直径8mm、奥行き8mm)を側面加工バイト で加工する。各回の切削量は、1mm以下で行う。 車軸への結合用軸穴加工は、芯押し台にドリルチャックを取り付け、センタ ドリルで車軸取り付け部に軸穴加工用誘導穴を深さ2mmまで加工する。センタドリルからφ3mmのストレートシャンクドリルを ドリルチャックに取り付けて深さ14mmの穴あけ加工をする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 25/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−3:車軸への結合用軸穴加工 ドリル加工に伴う切削りくずは、加工穴から外部にドリルを完全に移動させて小ほうきで取り除く。 ↑ ステップ5 : † タイヤ取り付け部(4mm幅)を作成する。まず、突っ切りバイトで車軸取り付け端から幅6mmの位置でタイヤホルダー部を切 り落とす。切り落とし部は、加熱されているので拾い上げ時には、注意する。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 26/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−4:突っ切り加工 直径8mmの車軸取り付け部を旋盤の材料取り付け部に取り付ける。幅4mmのタイヤ取り付け部となるまで端面加工バイト で端面加工を行う。 ↑ ステップ6 : † マルチロック治具を芯押し出台に取り付ける。φ11mmエンドミルを、コレットφ12を用いてマルチロック治具に取り付ける。タ ミヤ製のナロータイヤの突き出し内側リム部が収まる穴加工をする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 27/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−5:エンドミル穴加工 ↑ ステップ7 : † 旋盤にて、外径加工をしたタイヤホルダーに穴加工をする。穴加工は、タミヤ製のナロータイヤ取り付け穴3個(φ3mm) イヤ取り付け穴位置は、旋盤にてけがいた半径10mmの同心円に、コンパスにて同心円を6等分する点をけがく。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… タ 28/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−6:タイヤ取り付け用穴位置決め 120°離れた3点がタイヤ取り付け穴と一致することを、タミヤ製のナロータイヤを用いて確認する。穴あけ加工は、バイスにタ イヤホルダーを取り付けてボール盤にて行う。 図●−7:タイヤ取り付け穴加工 ↑ ステップ8 : † デファレンシャルギアからの車軸にタイヤホルダーを取り付け固定ねじ穴(M3)を加工する。ハイトケージにて取り付け穴位置 をけがく。ボール盤にて下穴(φ2.5mm)加工をする。 タイヤホルダーを万力に固定し、M3タップにてねじ加工をする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 29/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−8:車軸取り付け用M3ねじ加工 ↑ ステップ9 : † アルミ棒から加工したタイヤホルダーがタミヤ製ナロータイヤに装着できることを確認する。 図●−9:タイヤホルダとタイヤ …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 30/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… ↑ NCプログラム † ↑ NCとは † NC工作機械のNCとはNumerical(数値)Control(制御)の略である。NC工作機械は刃物を動かす最小の制御単位を小さく すればするほど、製品を高い精度で(1/1000mm〜1/10000mm)で作ることができる。また、プログラムを一度作ってしまえ ば同じ精度の製品を何個でも量産することが可能となる。このため、今後の加工機は、多くがNC化されるものと思われ、機械 工学系の技術者は、図●−1に示すNCフライスマシンのようなNC機械の制御に関する知識が必要である。 図●−1 NCフライスマシン ↑ NC工作機械の使用目的 † 創造実験Ⅲではサーボアームの作成のために図●−2に示すようにNC工作機械を用いる。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 31/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−2 NCフライスマシンによる加工状況 ↑ NC加工実施上の注意 † 1. プログラム前には加工の手順(加工設計)を決めておく必要がある。 2. 加工プログラムを作成する必要がある。 3. 常に工具と加工物の位置関係と機械の状態を一定に保つ必要がある。 ↑ Gコードプログラム † GコードによるNCフライスマシンのプログラムの基礎について説明する。 ↑ NC工作機械の切削 † 加工のための原点(加工原点)が指定されている 切削は、絶対座標または相対座標で指定し刃物の先端が指定した座標間を基本的には直線的に移動し、移動中に切削 が行われる 絶対座標とは加工原点からの位置を直接指定する 相対座標とは現在の位置からX,Y方向にどのくらいの位置なのかを指定する ↑ 主な Gコード † ここで用いられる数値の単位は断りが無いばあいはmmである。 絶対座標・相対座標切り替え 以下の命令は一度指令すると、どちらか違うほうを指令するまでずっと有効となる …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 32/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… G90 以後の座標はすべて絶対座標として切削を実施する G91 以後の座標はすべて相対座標として切削を実施する 直線補完 G00 指定した座標まで最高速で移動する 例:G00X10.Y20. 説明:現在の位置から X=10.0Y=20.0まで移動する。 G01 指定した座標まで指定してある速度で移動する 例:G01X15.0Y30.F20 説明:現在の位置から X=15.0Y=30.0まで1分間に20mmの速度で移動する。 円弧補完 G17 XY平面で円弧補完をすることを指定します。通常円弧補完をする前に入れる G02又はG03 円弧を描く(G02時計、G03反時計) 例:G02X10.Y10.I5.J0. 説明:現在の座標を基準としてX方向に5.0、Y方向に0.0を回転の中心として時計回りに現在の座標からX=1 0.0 Y=10.0の座標に円弧を描いて移動する。図●−3に補足説明図を示す。 図●−3 円弧補完命令の考え方 ↑ 課題1 † 以下の20mm四方の四角い切削をするプログラムをTeraPadで作成し、指定したフォルダにファイル名「自分の番号 test.ncd」で保存した後、NCVCでシミュレーションしなさい。 G00Z10. G00X0.Y0. G01Z-2.0 X10. …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 33/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… Y10. X0. Y0. ↑ 課題2 † サーボアームを図面(付紙11「サーボアーム図面」)のようにNCフライスを用いて2mmのアルミの板を切り取りたい。エンドミ ルの径をφ2.0として、切削ラインを図面に書き込め。ただし、外周をすべて切り抜くと作業終盤にワークがはじけ飛ぶので 所々切削せずに残す部分を作れ。 ↑ 課題3 † 図面上の任意の場所を作業原点として選べ。 ↑ 課題4 † プログラムに必要な点の座標を読み取り、図面に書き込め。 ↑ 課題5 † GコードプログラムをTeraPadにより作成しなさい。ファイル名は以下の様にして保存しなさい。保存場所は授業中に指示しす る。 ファイル名:自分の番号survoarm.ncd 例:01survoarm.ncd ↑ 課題6 † 作成したプログラムをNCVCに読み込ませて、シミュレーションを実施し、考えていたように切削が行われるか確認しなさい。 ↑ 回路組立 † ↑ H8マイコン † ↑ H8 マイ コンの構成 † H8マイコンはH8マイコンボードとヘッダピンで構成される。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 34/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−1 H8マイコンの部品実装 ↑ 組み立て † H8マイコンにピンヘッダの短い方の足を挿入しはんだ付けを行う。 ↑ H8マイコン・マザーボード † ↑ マザーボードの構成部品 † マザーボードの部品実装 図●−2 H8マイコンの部品実装 ↑ マザーボードの組立て † マザーボードの方向と完成例を図19に示す。Department of Mechanical Engineeringの文字が読めるように上下左右 を決定する。なお、ピンフレームはH8マイコンの部品に同封されている。 部品のはんだ付けの順序は取り付け後の高さの低い 順。はんだ付けは部品と基板をはんだごてで同時に暖め、5つ数えた後、はんだを暖めた部分に接触させて行う。 ↑ …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 35/59

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2009/01/19 センサボード 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… † ↑ センサボードの構成部品 † 図●−3 センサボードの部品実装 ↑ センサボードの組立て † オペアンプ、EIコネクタの実装向き注意。EIコネクタはピンを手前に見て右側がGNDとなる。また、半固定ボリュームは外形 が同じで2種類あり、1kΩ(品番102)は図3の左側位置に示す箇所に実装する。 ↑ フォトセンサボード † ↑ フォトセンサボードの構成部品 † 図●−4 フォトセンサボードの部品実装 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 36/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… ↑ フォトセンサボードの組立て † フォトセンサの向きを間違えずに取り付け、傾かないようにはんだ付けすること。フォトセンサの1と3番ピンは、いずれかのリー ドを折り曲げて短絡させる。 図●−5 フォトセンサの実装 ↑ 各ボードと周辺部品の接続 † ↑ 配線仕様 † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 37/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−6 ↑ 圧着コネクタ † マザーボードのPortAおよびPort7の嵌合には10ピンメスの圧着コネクタを使用する。 ケーブル端とピン番号の関係を図7に 示す。ピンヘッダの切りかけの位置を基準として考える。 樹脂製の押圧板を上げ、ケーブルをコネクタへ通す。(ピン間にケーブルが入っていることを確認) 万力で上下を圧着する。(押圧板のロック爪が完全に係合していることを確認) 図●−7 圧着コネクタ ↑ EIコネクタ(メス) † EIコネクタメスはリード線を固定する側となる。リード線の固定は端子によりリード線をカシメる。(カシメ:機械的な変形により、 物体と物体を密着させる工法) リード線先端の被覆をワイヤーストリッパーで5mm程剥く。 図●−8 ワイヤーストリッパー 端子にリード線を差し込む。 この時、コンタクト(ピン)のS部にはリード線の導体部を、L部にはリード線の被覆部が当たる位置にセットする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 38/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−9 コンタクト S、L部の順番で、それぞれの箇所を圧着ペンチを使ってカシメる。圧着ペンチにはサイズの異なる切り込みがあり、端子 サイズに適合する箇所を選んで使う。この時、端子の爪部分S、L部分を電工ペンチのA側部分に向けてカシメを行う。 図●−10 圧着ペンチに差し込む 図●−11 S部のカシメ 図●−12 L部のカシメ カシメ終了後、リード線を引っ張ってみて、端子から抜けないことを確認する。 図●−13 圧着完了 端子をEIコネクタに挿入する。この時、端子の曲げリブとEIコネクタの穴が係号する向きに合わせて挿入すること。挿入後 には、軽くリード線を引っ張ってみて、端子が抜けないか確認のこと。 図●−14 EIコネクタへの挿入向き 図●−15 挿入完了 ↑ 5 V線の作成 † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 39/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 電池プラグとDCプラグをはんだ付けする。DCプラグはんだ付け時、樹脂ホルダをリード線に通しておくこと。 図●−16 5V線.jpg ↑ 注意事項 † 安全に作業を行うこと。特にはんだ付け作業時のやけどに注意。 はんだ付け作業時は保護めがねを着用すること。 部品の種類、極性の向き、配線に間違いがないか、確認しながら作業を行う。 リード線どうしをはんだ付けした箇所は、熱収縮チューブかビニルテープで絶縁すること。リード線のはんだ付けの際は、 導線部に予備はんだを行なっておくと作業性がよい。-部品実装後にはんだボールの除去を行い、ショートの未然防止を 図ること。 ↑ GCC Developer Liteの設定について † ライントレースロボットのプログラムはC言語でプログラミングする。本校ではフリーの開発ソフトであるGCC Developer Liteで 行い、無償版のFDTと言うソフトでプログラムをH8マイコンに書き込む作業を実施する。 本章ではそのための各ソフトの設定について説明する。 ↑ GCC Developer Liteの初期設定 † 1. GCC Developer Lite を起動させる。 2. メニューバーの「ツール」−「GCCオプション」をクリックする。 3. 設定リストより、「H8/3052F 内蔵フラッシュROM」をクリックし「OK」ボタンをクリックする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 40/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 4. GCC Developer Lite を終了させる。 ↑ Flash Development Toolkit 3.05 Basicの初期設定 † 1. マイコンピュータを「右クリック」し、「システムのプロパティ」を表示させ、「ハードウェア」タブをクリックする。 2. デバイスマネージャの中から、「USB-to-Serial Comm Port (COM●)」を探し、COM●の数字を覚える。下図では 「COM4」。USBシリアル変換ケーブルを挿すUSB端子の位置によって数字が異なる。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 41/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 3. 閉じるボタンをクリックし終了させる。 4. Flash Development Toolkit 3.05 Basicを起動させる。 5. [オプション]−[新規作成]をクリックする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 42/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 6. Select Device より、「H8/3052F」を選び、「次へ」ボタンをクリックする。 7. 操作②で覚えたCOM●をSelect Portから選び、「次へ」ボタンをクリックする。 8. [次へ]をクリックする。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 43/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 9. [次へ]をクリックする。 10. [完了]をクリックする。そして、Flash Development Toolkit 3.05 Basicを終了させる。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 44/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… ↑ SIMPLE TERMの設定および起動終了手順 † 1. Gcc Developer LiteのSIMPLE TERMアイコンをクリックする。 2. [ファイル]−[プロパティー]をクリックする。 3. 下図のように設定し[OK]ボタンをクリックする。ただし、[Connect to]は、各自のシリアルポート番号を選択する。 ※[Baud rate]の57600bpsは、マイコンの設定に合わせる。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 45/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 4. SIMPLE TERMの接続(使うときの操作)は、[ポートの接続]アイコンをクリックする。※書き込みソフトなど他のソフトが通 信ポートを使っている場合は接続できません。 5. SIMPLE TERMの切断(やめるときの操作)は、[ポートの切断]アイコンをクリックする。 ↑ 主な工作機械の使用法と安全に使うために † ↑ コンターマシンの使用方法 † コンターマシンとその加工状況を図●-1と図●-2に示す …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 46/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−1 コンターマシン 図●−2 作業状況 ↑ 鋸刃の確認 † 使用鋸刃の確認を行う。異なっていれば鋸刃の交換を行う。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 47/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−3 鋸刃覆い用扉 ↑ 鋸刃の交換 † コンターマシンの鋸刃覆い用の扉を開く。 鋸刃変更用ハンドルをゆるめる方向に回転し現在の鋸刃を取り外す。 所定の鋸刃を取り付ける。 鋸刃変換用ハンドルを閉める方向に回転する。刃幅設定ダイヤルの8に設定する。 取り外した鋸刃を丸めて所定の位置にセットする。 図●-4と図●-5に刃の丸め方を示す。刃を逆手に持ちミッキーマウスを作るようにねじり、ついで丸める。 図●−4 逆手持ち …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 48/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−5 ねじる ↑ 加工 † 始動ボタンを引き出し鋸刃が回転しているのを確認して、速度変換ダイヤルを右に回して所定の材料に合わせる。材料を静か にあて加工を始める。図●-6に速度変換ダイヤルを示す。 図●−6 速度変換ダイヤル ↑ 加工終了手順 † 加工が終了したら速度調整ハンドルを左に回して、スタート位置に戻し、始動ボタンを押す ↑ 注意事項 † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 49/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 始動時と停止時は変速調整ハンドルにより最低速度にすること 二人作業の禁止 運転中の移動禁止 保護めがね使用 刃物に触れない 手袋禁止 発火性の金属加工禁止 切削油の使用禁止 材料にあった刃物ですか 鋸刃の張り具合は適切ですか。 ↑ 技師への相談 † 刃物がよく切れないとき くり抜き加工をしたいとき 変な音が出るとき ↑ シャーリングの使用方法 † シャーリングの外観図を図●-7に示す。図●-8に操作パネルの図を示す。 図●−7 シャーリング外観図 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 50/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−8 シャーリング操作パネル ↑ シ ャーリングマシ ン主電源入力 † 主電源スイッチは図●-7の壁の位置にある。 ↑ 板厚の設定 † 使用材料寸法表から鋼材の寸法表の値で設定する。(設定基準は鋼材となっている。) ↑ 材料の切断 † 操作パネル上の起動ボタンをONする 切断寸法を前進、後進、前進寸動ボタンで設定する 材料をセットし、フートスイッチで切断する 停止ボタンを押す ↑ 終了 † 停止を確認して主電源を切る ↑ 注意事項 † 最大切削幅 1250mm 最大奥行き 700mm 最大板厚 3.2mm 切断傾斜角 56分 二人作業禁止 運転中移動禁止 革手袋使用 安全カバー内に手を入れない 板厚の設定をしたか ↑ プレスブレーキの使用方法 † プレスブレーキを図●-9に示す …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 51/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−9 プレスブレーキ ↑ 主電源入力 † 主電源スイッチは図●-9の壁の位置にある。 ↑ 運転 † 操作パネルの運転スイッチON ↑ ポンチとダイ スの隙間調整 † 曲げ加工のポンチとダイスの隙間調整は操作パネルで調整する。操作パネルの詳細は図●−10に示す。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 52/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−10 プレスブレーキ操作パネル 設定内容 下限の設定にはさわらない。(すでに設定されているため) 上限の設定 一時停止の設定 メカストップの調整 上限の設定 操作パネルの上限ノブを使用。 使用範囲 1〜7目盛りの間(赤枠の中では使用禁止) 目安の値 6前後 一時停止の設定 加工前のポンチとダイスの隙間の設定を行う。 材料を入れ上下にずらし揺れの少ない位置設定する。 一時停止の目盛りが7.7が目安 図●−11に一時停止位置の設定の写真を示す。 メカストップの調整 曲げ量の設定(90度の曲げ) メカストップ上昇と下降を使用し、大まかな値に設定 メカストップ下降寸動で最終調整 (操作パネル 84.42が目安) メカストップ寸動下降は0.05mmぐらいずつ微調整する。 図●−12にメカストップの材料の調整位置を示す。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 53/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−11 一時停止位置 図●−12 メカストップ調整位置 ↑ 曲げ加工 † 曲げ加工はスプリングバックと呼ばれる、ポンチとダイスで規定される角度より若干戻る性質によって、90度ぴったりにすること が難しい。以下に手順を示すが、必ず捨て材により試し曲げを何度も行って、90度曲げられることを確認して実施すること。 L字型曲げ 一時停止の位置にポンチとダイスがあるかを確認するなければ、フートスイッチ下降を1回踏み一時停止の位置に 持ってくる。材料を設定した後ろから光をあて、ケガキ線と陰の線が一致するように設定 フートスイッチ下降を踏む。 加工終了 フートスイッチ上昇を踏む。ポンチの上昇 カナマスで直角度を確認 直角度が良ければ終了図●−13にカナマスで直角度の確認の写真を示す。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 54/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−12 直角度の確認 コの字曲げ 1回目に曲げた部分をポンチとダイスの後ろ側に材料を設定 一時停止の位置にポンチとダイスがあるかを確認する。なければ、フートスイッチ下降を1回踏み一時停止の位置に 持ってくる。 材料を設定した後ろから光をあて、ケガキ線と陰の線が一致するように設定 フートスイッチ下降を踏む フートスイッチ上昇を踏む。ポンチの上昇 ↑ 終了 † ポンチが最上端にいることを確認して、停止ボタンを押す 主電源切り ↑ 操作注意事項 † 一人で作業すること ポンチとダイスの間に手を入れない 曲げるときは材料をさわらないこと 大きな材料のときは革手袋を使用すること 上下型の隙間を調整しましたか ↑ ランニングソーの使用方法 † ランニングソーは本体と集塵機から成り立ち、その外観図を図13に示す …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 55/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−13 ランニングソー外観図 ↑ ランニングソー主電源入力 † 電源スイッチは図●−14の壁の位置にある。 図●−14 切り出し寸法の設定 ↑ 材料のセット † 切り出し寸法の設定 基準切り出し寸法は160mm以上であるがそれより小さい寸法の場合は寸法補助板を使用する。ランニングソーの横へ 回り図2のように切り出し寸法の設定をする。 材料押さえ 材料を安定して押さえるために安定押さえ板を高さを合わせてセットする。切断材料と接するような位置と離れた位置に セットする。図●−15にその位置を示す。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 56/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−15 材料押さえ ↑ 集塵機の電源入力 † 図16に集塵機を示す。集塵機の主電源を入れ、集塵機のホースを確認の上、操作パネルの集塵機スイッチをONする。 図●−16 集塵機 ↑ 切断加工 † 図●−17に操作パネルを示す。 鋸台を戻す 鋸台の位置を確認のうえ図●−17の操作パネル上の鋸台戻しスイッチを押して鋸台を戻す。 …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 57/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 図●−17 操作パネル 切断準備 操作パネルの切断準備を押す。材料が押さえられる。(フートスイッチ1回押しでも可能) 切断開始 操作パネルの切断開始を押す。 材料の押さえ解除(フートスイッチ2度押しでも可能) ↑ 終了 † 鋸刃の位置を確認して、清掃 集塵機OFF 主電源OFF ↑ 操作注意事項 † 切断材料はアルミ専用 厚さ5mm、幅1250mmの材料まで。 小さい材料は切断禁止寸法あり,注意事項参照のこと。 1回の切断は1個の材料のみ切断。 二人作業禁止 運転中移動禁止 手袋禁止 フートスイッチの急な踏み込み注意(急に作動させてしまうこと) 歯の交換 材料にあった刃物に交換したか 回転方向と歯の向きを合わせたか ↑ その他の課題作業 † ↑ マイタ歯車の追加工 † …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 58/59

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2009/01/19 創造実験Ⅲ - 機械工学科ものづくり技… 付紙14「マイタ歯車追加工製作図」に基づいて、マイタ歯車2個(マイタ歯車は合計で4個)にネジ加工をつい加工を行え その際、個別部品加工手順書を作成し 月 日( )までに教員の確認と検印を受けること。 製作完了は 月 日( )までとする ↑ サーボホーンの追加工 † サーボホーンにサーボアームが取り付くように追加工を行え その際、個別部品加工手順書を作成し 月 日( 製作完了は 月 日( )までとする )までに教員の確認と検印を受けること。 ↑ 付録 † 付紙1「部品リスト」 付紙2「ライントレースロボット仕様書」 付紙3「スケジュールガントチャート」 付紙4「製図作業役割分担表」 付紙5「スケッチ作業用紙」 付紙6「枠と表題欄」 付紙7「タイヤホルダー図面」 付紙8「個別部品作業計画書&作業日誌」 付紙9「製作依頼請負書」 付紙10「納品書」 付紙11「サーボアーム図面」 付紙12「サーボアーム切り出し板図面」 付紙13「技術審査実施要領」 付紙14「マイタ歯車追加工製作図」 Last-modified: 2009-01-19 (月) 19:15:28 (22m) Site admin: Kouhei Ito PukiWiki 1.4.7 C opyright © 2001-2006 PukiWiki Developers Team. License is GPL. Based on "PukiWiki" 1.3 by yu-ji. Powered by PHP 5.2.5. HTML convert time: 1.826 sec. …kanazawa-tc.ac.jp/…/index.php?%… 59/59