【DeNA × AI Day】データとAIでつくるHRの未来

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February 13, 25

スライド概要

HR の領域では日々多くの情報が行き交いますが、それを適切に活用し成功に導くのは簡単ではありません。また AI 活用においても個人情報への配慮、閲覧権限のコントロール等から慎重にならざるをえない場合があります。DeNA においてのデータドリブン HR の実現、またその次をみすえての AI の導入事例についてお話します。

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各ページのテキスト
1.

データとAIでつくるHRの未来 菅原 啓太 澤村 正樹 1 © DeNA Co., Ltd.

2.

⾃⼰紹介 菅原 啓太 株式会社ディー‧エヌ‧エー ヒューマンリソース本部⻑ ● ITベンチャーを経て、 2009年にDeNAにソフトウェアエンジ ニアとして⼊社 ● 2012年にビジネスサイドに転⾝。海外事業、国内ゲームプ ラットフォーム事業、新規事業の⽴ち上げなどを経験 ● 2015年に⼈事に異動。採⽤リクルーター兼HRBPとなり、 2020年から⼈事責任者(現職) 2 © DeNA Co., Ltd.

3.

⾃⼰紹介 澤村 正樹 株式会社ディー‧エヌ‧エー ヒューマンリソース本部 エンゲージメントプラットフォーム部 部⻑ ● 2012年DeNAに中途⼊社。前職では雑誌のウェブ版運営、 ポータルサイト運営などを担当 ● ⼊社後は、ゲームプラットフォームのエンジニア、エンジニ アリングマネジャー、HRBP等を経験した後、2019年よりHR 本部内でのテクノロジー活⽤に取り組む 3 © DeNA Co., Ltd.

4.

DeNA HR-Tech体制 HR本部 ⼈事‧労政 組織開発 エンゲージメントプラットフォーム エンジニア5名 / ビジネス7名 新卒採⽤‧育成 総務 データ基盤部 HR本部直下にデータ基盤 / 内製ツール / 活⽤促 進を束ねた部があり、部内エンジニア5名が所属 している。 2019年ごろから組織サーベイのデータ集約を ⽪切りに開発体制の強化をすすめ現状の体制に ⾄る(3名→ 12名) AI活⽤においては社内の共通部⾨にあるデー タ基盤部‧アナリティクス部と連携している アナリティクス部 4 © DeNA Co., Ltd.

5.

HR Techヒストリー 〜 元々エンジニアだった澤村がHRBPとして働く中で、データが散り散りになっており活かしき れていないことを痛感 2019 3名体制でHR Techの専⾨グループ始動。ミッション「暗黙知を形式知に。⽂化を仕組みに」 ⽉次サーベイのシステム化から着⼿ 2020 データ基盤刷新 評価システム、社内公募システム、組織変更オーサリングツール等を導⼊ 〜 5 2023 エンジニアだけでなく活⽤促進のメンバーも加わり7名体制に データウェアハウスの導⼊ 2024 12名体制の部となる。AI活⽤の本格化 © DeNA Co., Ltd.

6.

HRにおけるAI活⽤ 6 © DeNA Co., Ltd.

7.

DeNAの⼈的資本経営 採⽤‧育成‧評価の⼈材マネジメントサイクルを猛烈に回して⼈材成⻑と挑戦の 好循環をつくり「⽇本⼀⼈材が輝いている挑戦のプラットフォーム」を⽬指す 採⽤ 育成 評価 DeNAの可能性を 広げる変化の起こ せる⼈材を採⽤ 成功確率が五分五 分の⾼い⽬標と⼤ 胆な権限委譲で⼈ 材を育成 優れた⼈材に相応 の報酬とさらなる 挑戦の機会を提供 挑戦者が集い、挑戦者が輝く、事業創造プラットフォームへ 7 © DeNA Co., Ltd.

8.

⼈的資本経営を⽀えるHRテクノロジー ⼈材戦略の推進のためにテクノロジーを多⾓的に活⽤しているが、特に⽣成AIは 「社員⼀⼈ひとりのパフォーマンス最⼤化」をコンセプトに活⽤ ● ● ● 8 戦略の要は、DeNAに集まった挑戦者のパフォーマンスをいかに引き出すか ⼈的資本経営の重要性が⾼まるなか、⼈的資本をレバレッジするAI活⽤の 考え⽅が不可⽋ AI は⼈の仕事を置き換えるのではなく、AIだからこそできるパフォーマン スUPを考える © DeNA Co., Ltd.

9.

AIで⼈材マネジメントサイクルを回す 社員⼀⼈ひとりについて「採⽤〜育成〜評価」のサイクル随所でAI活⽤すること で、パフォーマンス最⼤化の実現を⽬指す 採⽤ 育成 ⽬標設定 AI 配属AI 従来、⼈事として⼤規模に 実現することが難しかった 個別化にAIを活⽤ 9 成⻑⽀援 AI 評価AI 評価 © DeNA Co., Ltd.

10.

事例①:配属AI インプット情報 ‧スキル ‧志望部署のアンケート結果 ‧配属先の情報 ↓LLM処理 アウトプット ‧適合する配属先 ‧適合度のスコア ‧具体的理由 10 © DeNA Co., Ltd.

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効果 当初の課題感 新卒配属は80名ほどの社員と同数の配属部署の最適なマッチングを作るプロセス 本⼈の希望‧スキル‧部署の受け⼊れ余⼒などの多くの変数の解釈が必要 また選定の納得感の説明が求められる 効果 配属担当者が想像しえなかった組み合わせが⼀部発⽣した 配属案の作成までは、属⼈性を低下することが可能になった 今後に向けて ⼊⼒データの質と量を⾼め、明らかに外れた提案や当たり前すぎる 提案が出てくる可能性を下げていく 11 © DeNA Co., Ltd.

12.

事例②:⽬標設定AI 従業員の⽬標設定を対話型で⽀援する グレード要件を踏まえたプロンプトが 定義してあり、⽬標の⾼さをおしあげ 具体性を⾼めるよう促す。 12 © DeNA Co., Ltd.

13.

当初の課題感 DeNAの⼈事制度はグレード毎にもとめ る成果や能⼒発揮のレベルが定義されて いる。その上で思想として「成功確率が 五分五分の⾼い⽬標」を全員が狙うこと を⽬指している。 しかし、メンバーにとってもマネー ジャーにとっても⾼い⽬標の設定は簡単 ではない。また⽬標の具体性について⽬ 標設定⾯談中での指摘‧修正に多くの労 ⼒が使われていた。 13 DeNAのグレード制度 ~ ストレッチな⽬標 P4 P3 P5 ミッションの複雑度 求められる専⾨性‧ ⾃発性のレベルが上 がる ~ © DeNA Co., Ltd.

14.

効果 サーベイによる「ストレッチな⽬標に取り組んでいるか」という項⽬ 8pt改善 マネージャーからの声 󰢴 グレードより低い⽔準の⽬標を掲げるメンバーが多く修正に苦労していたが、本ツールでは事 前に壁打ちしてきてもらえるのでマネージャのレビュー負担が減少した 󰳋メンバーからもグレードを意識したクオリティの⾼い素案が出て来ましたし指標が統⼀される のですり合わせもしやすかったのでお互い⽬標が腑に落ちる感じがしました。また、⽬標が定量 化されたのでメンバーのやる気(ここまで達成しなきゃ、がはっきりしている)にもつながって いるように思います。 14 © DeNA Co., Ltd.

15.

事例③:360°フィードバックサマリ 年に2回⾏なっている360°フィード バックから「強み」の部分と、今後 に向けた「トライ」の項⽬をサマラ イズして提⽰するもの 15 © DeNA Co., Ltd.

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効果 当初の課題感 多数のフィードバックが届くが、それを活⽤できているのか。そこから⾃⾝の強 みの認識やそれをベースにしたネクストアクションにつなげているか。つい強い ⾔葉にひっぱられて向きあえていないのではないか 効果 AIを挟むこととサマリを⽣成するときの演出もあいまってフィードバックへの向 き合い⽅が前向きになった。slack等でチームに向けて宣⾔するシーンが増えた 16 © DeNA Co., Ltd.

17.

どのように実現しているか? 17 © DeNA Co., Ltd.

18.

データとAI - どこからはじめるか データとAIは両輪。HRのデータはバ ラバラ‧散り散りになりやすい。HR の各種活動をデータに落とし込むこ と、AIを導⼊し活動を後押しするこ と。 データ AI どちらが先でも構わないが両輪のサイ クルをまわすことが⼤切 18 © DeNA Co., Ltd.

19.

データとAIの連携パターン パターン① データ⼊⼒⽀援 パターン② データからの提案 パターン③ データ解釈⽀援 AI AI AI モデルやプロンプトであるべ きをガイドする 19 いくつかのデータを組み合わせア クションを候補を⽣成する ⼤量データからの 有効な要点の抽出 © DeNA Co., Ltd.

20.

DeNAのHRデータ基盤概要 ダッシュボード 情シス基盤 給与SaaS HR基礎 データ Data Warehouse 勤怠SaaS 採⽤SaaS ‧各種SaaS等から基礎となる データを収集し統合 ‧それをもとに各アプリケー ションを展開 ‧データは分析⽤にデータウェ アハウスに集約 20 ダッシュボードユーザー サーベイ ツール 360°FB ツール 評価 ツール © DeNA Co., Ltd.

21.

データとAIでつくるHRの未来展望 21 © DeNA Co., Ltd.

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エンプロイー‧ジャーニー伴⾛AIという未来 進化したAIが社員⼀⼈ひとりのエンプロイー‧ジャーニーに伴⾛し、それぞれの 従業員体験が最適化される世界が訪れる可能性がある。社員のパフォーマンスは 格段に⾼まり、⼈事‧マネージャーの仕事は⼤きく変わっていく 応募 採⽤ ⼊社 オン ボード 育成 評価 配置 異動 AIがエンプロイージャーニーに伴⾛し、従業員体験に⼀貫性をつくり 綜合することで⼀⼈ひとりの能⼒発揮を最適&最⼤化 22 © DeNA Co., Ltd.

23.

経験と勘のマネジメントからAIとの伴⾛へ アサイン、⽬標設定、評価、メンバー の経験学習⽀援など構造化‧定型化し にくい領域において、組織のコンセプ トをふまえた成功モデルが定義され、 AIで⽀援されるようになる。データが 蓄積されることでモデルが強化される マネジメントが⽀援されていく結果、 よりリーダーシップの⾯が重要に 23 アクション の提案 組織 コンセプト データ の蓄積 状況ごとの 成功モデル © DeNA Co., Ltd.

24.

データとAIでつくるHRの未来 今後のAIの発展で「HRの未来」はどうなるか? Positive 24 vs Negative © DeNA Co., Ltd.